特別ではない。。。 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

特別ではない。。。

今日は一本の映画をご紹介します映画
『妻の病~レビー小体型認知症~』

photo:01


高知県南国市で小児科を開業している
石本浩市さんと奥様の弥生さん。


幼馴染みでもあった弥生さんに
50代で突き付けられた認知症の診断。


10年に渡る夫婦の"いのち"を巡る
物語をありのまま撮影したのは
ドキュメンタリー映像作家の
伊勢真一さんです。


強面かと思いきや噛みしめるような
優しい語り口で言葉を紡ぐ方でしたクローバー

photo:02


伊勢さんと医師の石本さんは
小児がんをテーマにした映画の
撮影の時に知り合った友人。


奥様弥生さんの認知症は
「レビー小体型認知症」で
パーキンソン病に似た運動障害や
幻覚や幻視が現れたりします。


弥生さんに異変が起きたのは
石本さんが開業したばかりの頃。


妻の介護に日々の診療。。。
このままでは“共倒れ”になると
別々に暮らす決断をします。


「本当の彼女を理解してなかった。
認知症になったことで彼女が
どんな人なのか魂の部分が分かった」


こう語るご主人の石本さん。
東京の施設で暮らす弥生さんからの
手紙にはご主人を労わる言葉が。。。


“真面目過ぎるとうつになる”
“自分にとって大切なものは
何か考えよう“”ありがとう“など


認知症になったからといって
何もかも分からなくなったのではなく


ご主人を想う気持ちに変わりはなく
そして良き理解者であったのですひらめき電球


"石本さんのそばにいたい"
弥生さんの希望もあり2人は
新しい生活の形を選択します。


身の回りのことが出来ない
弥生さんはお姉さんと同居。


近くに住んでいる石本さんは
クリニックで診療を続けながら
奥様との時間も大切にしています。


「愛し直す作業をしたい」
綺麗ごとでは済まされない
変わりゆく妻と向き合う日々。


長年に渡り信頼関係を築いてきた
伊勢さんにだからこそ石本さんは
全てをさらけ出せたのだと思います。


「次の人のために。。。」
2人の想いは一緒でした。


監督の伊勢真一さんは
認知症の問題を取り上げようと
意気込んで撮影したのではなく


身近な人や家族が認知症に
なった時に何が大切なのか?


"足元で起きている問題"で
自分に出来ることは何かと考えて
この作品を撮ったと話していました。


この映画は認知症や介護の知識を
伝えようというものではなく


介護する側される側は関係なく
人を想う気持ちの深さを
優しい目線で追い続けた
まさにドキュメンタリーです。


弥生さんがいつも呟くタンゴの
メロディーがそのまま作品の
テーマソングになっていて


切ないながらもドラマチックな
2人の人生を表しているようですクローバー


石本さんと弥生さんの愛に包まれた
日々は現在進行形で続いています。


映画は去年公開されましたが
現在も全国各地で上映されています。


また自主上映も募集しているので
伊勢さんのホームページから
お問い合わせください。

☞http://www.isefilm.com/


そして北海道札幌市にある
認知症グループホーム福寿荘を
2年間に渡り密着し撮影した最新作
「ゆめのほとり」も来月公開ひらめき電球

photo:03


2つの作品に共通しているのは
特別ではない時間が流れていること。


答えの出にくい問題を前に
葛藤し迷いながら辿り着いた
それぞれの選択を認められるように。


「妻の病」「ゆめのほとり」
是非ご覧いただきたい作品ですニコニコ

photo:04


ニッポン放送『ひだまりハウス』
5月31日に監督の伊勢真一さんの
インタビューをOAしますので
こちらもお聴きくださいニコニコ音譜


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