人生を肯定する。。。 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

人生を肯定する。。。

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難病患者のQOL向上のために
長年、研究を続けている
国立病院機構新潟病院の中島孝先生と


以前このブログでも紹介した
装着型介護ロボットスーツ「HAL」を
開発した筑波大学の山海嘉之先生の
お話を聞いてきました音譜

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お二人の勉強会を開催したのは
重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の
患者会です。


ALSは極めて進行が速く
半数ほどが発症後3年から5年で
呼吸筋麻痺により亡くなる病気です。


一般に40~60歳代を中心に
10万人に1~2人の割合で発症し
日本国内には平成20年度末で
約8,300人の患者がいます。


医療や介護技術や機器等の進歩により
致命的な症状である呼吸筋の麻痺を
人工呼吸器の装着によってカバーし
療養生活のための
適切なサポートがあれば
寿命一杯生きていくことも可能です。


現在、国際的に様々な分野での
研究が行われており
一日も早い原因究明と
治療法の確立が待たれています。


ただ治療法や原因究明には
まだまだ長い時間がかかりますショック!


そこで今回の勉強会は
病状の改善や進行を抑制したり
残された機能を生かすための
テクノロジーの開発について
患者と医師が一緒に
考えようというものですロボット

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(サングラスをかけているのが山海先生で
車椅子の方が勉強会を主催した
ALSの患者さん橋本操さんですヒマワリ)



中島先生と山海先生は
ロボットスーツ「HAL」を
ALSや頚椎損傷の患者さんの
サポートのために利用するための
共同研究を行っていますニコニコ


「HAL」は脳が出している微弱な
生体電位信号を皮膚の表面で
検出することができますキラキラ


つまり病気が進行して
自分で身体が動かせない患者さんが
頭で動きたいと思った信号を
HALが感知し手足の動きを
サポートしてくれるのです。


現在、中島先生と山海先生が
薬事法の承認を得るための
治験の準備を進めていますメモ


山海先生ははっきり言って天才ですひらめき電球
小型の人工心臓や細胞培養など
ロボットスーツだけではなく
本当に様々な開発をしています。

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会場からも
「ゲームのコントローラーを
操作できるロボットが欲しい」や
「小さいチョーカー型の
人工呼吸器を作って欲しい」など
いろんな要望が出ましたが
山海先生は全ての要望に
「出来ます」と答えて下さいましたニコニコ


実は山海先生はこれまでも色々な国から
是非、自分の国で研究してくれと
声をかけられているそうです。


中には軍事分野での利用を
考える国もあったそうです。


ですが山海先生は
利益や軍事のためではなく
人や社会のために役立てる
「日本発の世界初のテクノロジー」を
作り出したいと考えています星星


そのために筑波大学の学生と共に
大学発のベンチャー企業という形で
日夜、開発に取り組んでいますアップ


山海先生の頭脳を流出させては
絶対にダメですねと
中島先生とも話しましたショック!あせる


難病患者さんにずっと
寄り添ってこられた中島先生は
以前出された
難病に関する研究の報告書に
こう書かれています。


「ALSは医療、保健、福祉の分野の
従事者、研究者のみならず
一般市民にも「人間が生きていく」ということについて深く考えさせ
人生の意味を教え導く病気です」


「機能障害が進行し自分では
日常生活動作が全く出来なくなっても
人間は対等な尊厳を持ち
幸せになりうると考えます。
そのために多様な福祉施策が必要だ」


そしてこう結んでいます。
「治療できない病気とともに
生きる人生を肯定する」

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(中島先生です音譜)

どんな病気になっても障害があっても
肯定して生きられる社会の実現のために
尽力されている中島先生と山海先生。


少しでも先生達の活動を
知っていただければと思いますクローバー