【映画館】「燃えよ剣」(2020年日本東宝) | しろくま・まちゃるWORLD!

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【作品情報】

監督脚本 原田眞人

出   演 岡田准一、柴咲コウ、鈴木亮平、山田涼介、伊藤英明、たかお鷹、尾上右近、坂東巳之助、山田裕貴、村本大輔(ウーマンラッシュアワー)、金田哲(はんにゃ)、阿部純子、坂井真紀、高嶋政宏、柄本明、市村正親、他

上映時間 148分

ジャンル アクション>時代劇>幕末>新選組

英   題 「BARAGAKI~UNBROKEN SAMURAI

【あらすじ】

明治に入ってすぐ。

旧幕府軍と官軍との間で戦闘中の箱館。

武州多摩地域でバラガキと言われた悪童がやがて大志を抱き、京へ上る…そんな自らの半生を振り返り、過去を語る土方歳三(岡田准一)

幕末期。

多摩で百姓と薬売りをしながら剣を学んだ土方や近藤勇(鈴木亮平)は、機会を得て京の都へ上る事となる。

 

土方は、近藤や沖田総司(山田涼介)がこの機会にそれぞれ名刀を手に入れた事に負けじと、ようやく武士として京へ上るとあらば名のある刀を自らのものにして活躍したいと願い出て、兄や姉(坂井真紀)から100両もの大金を出してもらい、刀を求めに刀の目利きが評判の店「丸十」へ行くが…店の主人(柄本明)は、土方の希望の刀を聞くなり店の奥の方から「神社に奉納されて300年経った」錆びた刀を渡し、5両という値を伝えてくる。

 

余りの安値な錆びた刀に呆れる土方を尻目に、店主は「磨けば100両の価値のある刀です。その刀は貴方に出会う為に300年もの長き間神社に眠っておったはずです」と勧める理由を伝える。

近藤や土方が参加し、清河八郎(高嶋政宏)発願による14代将軍家茂上洛時の警護目的で集められた浪士組は、京の都に上った途端、清河の策略で尊王攘夷の集団に変えられてしまう。

 

それを良しとしなかった近藤と土方など天然理心流道場の一派と水戸天狗党出身の芹沢鴨(伊藤英明)率いる一派は、浪士隊を抜け、所期の目的を達する為、京に留まる。

この集団は芹沢を通じて、会津藩主・松平容保(尾上右近)に認められ…やがて幕府と会津藩の後押しで正式に市中警護の任を与えられる。

 

しかしながら隊の筆頭局長である芹沢は「おしかり」と称した商家への強請り集り(ゆすりたかり)を繰り返し、市中の鼻つまみ者となっていく。

隊の副長として、芹沢の後始末をつけに豪商の元を訪れた土方は「尊王でも攘夷でもなく、新たな道を選ぶのがあなた方だ」という言葉が腑に落ち、隊の名称を「新選組」とする事にする。

 

土方は近藤が、芹沢の悪行によって隊の評判や信用が落ちるのを懸念していた最中、会津藩からの芹沢殺害命令を受けた土方らは、芹沢一派の粛清を果たし、新選組を掌握する。

土方は隊の統率に関して異才を発揮し、西洋軍隊の組織を参考にして隊を管理したり、厳しい内容の「局中法度」を定めて隊の規律を強めていく。

土方の理想は、新選組をどこよりも強いケンカ集団に育て上げる事であり、必要な苦労は全て自分で引き受ける気でおり、それがまた彼の生き甲斐でもあった。

 

やがて新選組は、尊王攘夷派、討幕派、更には市中の町人などに怖れられる武闘集団として京の町に君臨していく。

 

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製作が決定した時から観に行きたいと願ってたこの映画。

コロナ禍による延期延期で、長らく肩透かしを食らってばっかりやったけど…ようやく公開されて1ヶ月目を目前にして観に行く事が叶いましたがな^^

 

そして、やっぱり良かった^^

素晴らしかった^^

 

この映画は大作であると同時に、日本の時代劇映画としては珍しくアクション性がかなり高い作品に仕上がっております^^

 

海外のアクション映画や最近の国内アクション映画を観慣れている皆さんには、普通に思われるやろうけど…侍を描いた時代劇映画では、近年のアクション映画に勝るとも劣らないアクションシーンがてんこ盛り。

 

天然理心流自体が、田舎で育まれたケンカ剣法で、型などは「見た目よりも実力重視」な為に、子供が刀を持って闇雲に暴れてるようにしか見えない部分もあるけど…その型破りな部分と速さが身上やから見ものやね^^

 

そんな中でも光る岡田准一君の剣技。

天然理心流を遣ってる時よりも、ちょっとした手慰みで木刀や木槍などをふるってる時のキレがすごいね。

 

演技というよりは、かなり本物の凄味があって素晴らしい^^

 

岡田君が初めての時代劇の殺陣を本格的に披露した「蜩ノ記」(2014年)における田宮流居合の素晴らしかったこと!

 

この映画でも日本伝統の所作・立ち居振る舞い等も重視されてて、出演者皆の所作は美しく神々しかったけど、岡田君の剣技は本物そのものに見えたね。

 

原田眞人監督って、時代劇・近代劇では世界・外国人を意識した映画作りの中で、ステレオタイプの日本人や日本文化ではなく、正しい本物の日本人の姿や日本文化を世界の人々に伝えたい・見せたいという気持ちがひしひしと伝わる感じがしますな^^

 

監督としての映画では、そういう意識が強くなり始めてる感じがするのは「日本のいちばん長い日」(2015年)辺りからかなぁ。

 

米映画「ラスト・サムライ」(2003年)でも脚本家として、そういう意識があった感じも見受けられるけど…結局、決定権があるアメリカ人の感性に取り込まれてしまった感じがしたね。

 

この映画では、これまでの経歴から脚本と監督を兼任する事によって…映画として見映えする「盛り」の部分もありつつも、自分が知らしめたい事実・実際というところも、自由に決断して追求して突き詰めてきてる感じ。

 

岡田君以外の豪華俳優陣もそれぞれ魅力を発揮しとりましたけど…

 

観る前、柴咲コウさんの時代劇ってどうなん?と思ってたけど、独特の濃い顔が意外と薄まって見えて、健気な女性をうまく演じてはりました^^

ウーマンラッシュアワーの村本君の怪演も見事やったな^^

鈴木亮平君の近藤勇も見ためもイメージに似た感じになってるし…

鈴木君が大柄な人(186cm)やし、岡田君が小柄(169cm)なのが目立つのが困りものやったけどね^^;

一番どうなんやろうか?と思ってた伊藤英明君の芹沢鴨

むしろ高嶋政宏君の方が似合うんじゃないか?と懸念してたけど、いやいやなかなかどうしてどうして。

実像はでっぷりとした大柄さが伝わる芹沢を、マッチョな体型でカバーしつつ、アクの濃い演技で演じてはりました^^

 

なんか爽やかな役回りだった「海猿」から随分も変わりましたな^^

 

尾上右近さんの松平容保も実直な印象でよかったし…

山田裕貴君の徳川慶喜は、今観てるドラマ「青天を衝く」の草彅君の演じる人間像と違い過ぎて、びっくりした^^;

 

「青天を衝く」の草彅君の慶喜で、「実際こうやったんやろうなぁ」と歴史認識を新たにしたんやけど…

この映画での山田君の慶喜も、「実はこれはこれで実像に近いのか??」と思わされたり^^;

 

観る人の立場で人間評価は、特に歴史上の人物は大きく変わる良い例ですな^^;

 

似てる似てないと言えば、岡田君の土方像。

性格や行動面ではよぅ解らんけど、見た目は頑張ってかなり寄せてはりますな^^

 

原題に残る実際の写真と同じポーズはなかなか雰囲気がイイ^^

下が実物の新選組幹部3人の写真。

近藤さんは、「新選組!」の香取君の感じも好きやったけど…

今回の鈴木君も雰囲気としてイイ感じ^^

でも本当に似てるのは、阪神の佐藤輝明選手やと思うな^^