【映画鑑賞】「マルサの女2」(1988年東宝、伊丹プロ) | しろくま・まちゃるWORLD!

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【作品情報】

監   督 伊丹十三

出   演 宮本信子、津川雅彦、大地康雄、益岡徹、笠智衆、桜金造、洞口依子、加藤治子、柴田美保子、上田耕一、きたろう、不破万作、小松方正、丹波哲郎、三國連太郎、他

上映時間 127分

ジャンル  人間ドラマ>社会風刺>コメディ

 

【あらすじ】

「天の道」教団の管長・鬼沢(三國廉太郎)は、宗教を隠れ蓑にして、風俗業など数々のビジネス展開をし、更には教団の幹部で、ヤクザを仕切る配下の猫田(上田耕一)を使って、地上げ屋としても大儲けしており、更にはそこで挙げた利益は、宗教法人を通して課税を免れていた。

 

与党の重鎮代議士・漆原(中村竹弥)は、そんな鬼沢に目を付け、都心の高層ビル建設予定地の地上げを依頼する。

鬼沢は手下のヤクザを高額な報奨金で煽って、居座る住民に脅しやゆさぶりをかけさせ、強烈な地上げを展開していく。

 

そんな鬼沢と関係先である宗教法人「天の道」教団や暴力団事務所を、国税局査察部の板倉亮子(宮本信子)は、内偵捜査していた。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

前作で方向性が創り上げられた伊丹映画の路線を踏襲する痛快コメディ映画^^

もちろん前年のマルサの女に続いて大ヒットを記録した。

 

宗教法人を隠れ蓑にした脱税や犯罪は、今作以前から目立ち始め、今作から10年近くあと、似たような教団が大きな社会問題を起こす程に力をつけていたのは、今作の先見の明というところか。

 

マルサの個性の強い面子が、映画に彩りを添え、悪役の強烈なキャラがこの映画のストーリーを盛り上げる。

 

前作同様、今観ても全然色褪せないテンポの良さと、ストーリーの面白さとその風刺の痛快さは、さすがは名作と言わねばならないねw

 

宗教を教え人を導くとはほど遠い宗教法人が未だに多いのは残念。

 

人間の魂の救済するのに、自分たちの「営業所」ばかり大きく造って、見た目で圧倒して「すごいところ」と思わせたい…そんなところばかり。

 

イエス・キリストもそうやけど…

空海でも、最澄でも、道元でも、法然でも、行基でも、親鸞でも…

教えを説く時は、ほとんどの場合は、青空の下、皆に説法したもんよね。

 

大きな建造物や広い境内が圧倒するものは、基本的には欲のある人の心であって、教えに救いを求める人には、教義が重要であって…

 

見た目が立派な事が全てにおいて素晴らしい訳じゃない。

 

見た目にこだわらず、口にする内容が説得力があり、更には、実際の功徳がある方が立派なのにね。

 

おっと…

話が映画からずれたw

 

欲深いという意味では、皆似たようなもんやけど…

金に汚い、金へ執着する…そんな姿は、欲の中でも一番に醜いことを改めて見せてくれる映画やねぇ^^;

 

査察部の監察官役の津川雅彦の落としのテクも前作に続いて、今作でも発揮され、ほれぼれします^^

 

(今年61歳になる)益岡徹が初々しい新卒採用の査察官役で登場するのが、なんか新鮮w

 

宮本信子扮する板倉亮子が、何故か前作よりもおっぱいがデカくなってるのが不思議wwww

 

エンディングで…

自分達の手を汚さずに、地上げした土地を、更に土地転がしで儲ける建設会社や議員たちを、フェンス越しに悔しそうに見つめる板倉。

 

本当の悪には、法の力が届いていない。

どうしたら巨悪や裏側の人間を、法の下明るみにして、正義が断罪出来るのか?

これは未だに命題やね。