【映画鑑賞】「レマゲン鉄橋」(1969年アメリカ) | しろくま・まちゃるWORLD!

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【作品情報】


監   督 ジョン・ギラーミン

出   演 ジョージ・シーガル、ロバート・ヴォーン、ブラッドフォード・ディルマン、ペーター・ファン・アイク、ハンス・クリスチャン・ブレヒ、他

上映時間 117分

ジャンル  アクション>戦争映画

原   題 


【あらすじ】


1945年2月、米英連合軍は、いよいよドイツとの国境であるライン川まで迫ってきた。

ドイツとしては、ライン川に架かる橋が、そのまま米英軍のドイツへの進入路となる事を避けねばならない。

まだライン川の西岸に友軍がいる状態で、ラインに架かるいくつもの橋を落として、米英連合軍の進撃を食い止める有様だった。


ドイツ国防軍のフォン・ブロック将軍(ペーター・ファン・アイク)は、総統命令でレマゲンに架かる、今やライン川唯一のドイツへの進入路となった「ルーデンドルフ橋」を爆破破壊する事になり、その現場責任者として旧知のクリューガー少佐(ロバート・ヴォーン)を呼びよせる。


将軍の説明では、レマゲンには「1個中隊、予備中隊、ロシア・ポーランド義勇兵、ヒトラー青年隊など」合わせて1600名の戦力が橋梁守備に就いているという事であった。


レマゲンの西には、ドイツ第15軍75000名が撤退中であり、クリューガー少佐はギリギリまで第15軍を待って、多くを帰還させた後に橋を爆破する事を提案する。

1600名の守備兵力があれば、何とか守りきれるのではという算段であった。


クリューガー少佐が現地へ到着すると、守備隊指揮官のシュミット大尉(ハンス・クリスチャン・ブレヒ)と爆破準備を進める工兵隊の大尉が出迎え、中隊と予備中隊は他所へ移動。義勇兵には逃亡兵が多く出て…今200程度の戦力しかいない…という現状を報告する。


クリューガーは頭を抱えながらも、現地を精力的に視察し、何とか連合軍を迎え撃つ算段を整える。

そこへ連合軍の機甲師団と歩兵多数が雪崩を打つように到着し、ハートマン中尉(ジョージ・シーガル)の指揮する小隊が、先鋒を務める事になる。


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ドイツ本国死守の為、死に物狂いで防戦一方になっているドイツ軍。

撤退に次ぐ撤退で、いよいよ本国の入口ライン川まで退いてくる。


どの国が作った映画でも、ドイツが連戦連勝…そんな時代を扱う映画は、あんまり無い。

戦争全体を描くもので、その中の一時期として扱うものはあるけど、ポーランド侵攻やオーストリアやチェコ併合からパリ陥落あたりを扱うものってほとんど無いんよね。(近いところで「ダンケルク」ってのはあるけどね)


米英にとっては負け戦続きなので、扱いたくないやろうし…

敗戦国のドイツにしたら、勝ってばかりの時代を扱うと「好戦的」とか「ナチス信奉」とか言われるんかもね。


そういう意味では、順当な「負け」時代を扱うこの作品。

そこここに実話も盛り込みながら、全体的な流れでは、創作になってる。


ドイツ守備隊の指揮官が、地元の学校の元校長であったのは実話。

ヒトラーユーゲントっぽいホテル従業員の少年が機関銃を撃ちまくるとか…

旅館の主人が、コテコテのナチス党員だったのを、アメリカ軍の前ではひた隠して「ヒトラーは嫌い」とかいう話とかは、映画やドラマでよくある光景やね。


戦争映画好きからしたら、この作品は往年の名優たちが集う作品やけど…

当時としては、戦争映画としてはごくごく標準的な俳優さんが集ってる感じで、特に大作という訳ではない。


でも西部戦線では、かなり有名な戦場であった事は確かで…

色んなドラマでも、出演者の過去に「レマゲンで戦った」とか言うのが盛り込まれてるのがいくつかあったね。


西側からドイツ本国になだれ込まれると、西部戦線では戦いらしい大きな戦いはなく…次は「ベルリン陥落」が大きな戦いになるところ。

しかもこちらはメインが、ソビエト人民軍やしね。


レマゲンを落とすと、米英軍は、ほぼ小競り合いしかしなくなる。

「フューリー」もドイツ国内での「小競り合い」が戦闘のメイン。

「バンド・オブ・ブラザーズ」も、2話以降は、ほぼ全部激しい戦闘シーンやけど…ドイツ国内に入った最終話10話は、戦闘は出てこない。


1944年12月には、西部戦線では、ほぼドイツ軍の動きは沈静化し…

「クリスマスには戦争は終わる」という気運が兵士に高まるけど…


「ラインの護り」作戦が発動され、本土防衛の為にストックされていた新型戦車、新鋭戦車で一気に連合軍を押し戻す。(バルジの戦い)


結果、終戦は…1945年5月まで先延ばしとなる。

しかもアメリカイギリスの進撃が鈍ったところで、ソ連軍が一気に東部戦線で「祖国防衛戦争」から「戦後の領土確保」へ方針を変えて進撃してくるのだ。


戦後の東西分割を予想していれば…

西部戦線で大きな抵抗はせず、東部戦線をポーランド国境辺りで守り抜く作戦に徹した方がよかったんかもしれないね。


レマゲン鉄橋は、アメリカらしい戦争アクション作品となっているけれど…

小気味よい作品というよりは、やや軍部批判的な要素が強く描かれてるかもね。