もう一つ、シンクライアントの導入が容易になった理由は、WindowsXPからWindowsVistaがリリースされるまでの期間があまりにも長すぎたということがあると思います。XPが発売されたのが2001年、Vistaが発売されたのが2007年、この間約6年あります。それまでWindows3.1、95、98、2000と発売されましたが、6年も期間が空いたことがありません。この6年間にPC汎用機のスペックは格段にあがりました。

特にXPで不自由も感じないで、一方ではウイルスに因る被害をWindowsのセキュリティ機能があまいせいだと言ってきました。しかし、実際にVistaが発売されてみると、セキュリティ機能が上がった分だけ使用感が悪くなりました。

また、周辺機器ドライバーの状況をみると、6年の間に恐ろしく普及したPC周辺機器を全てサポートできるわけもありません。メーカーからみると6年間も販売した機種についてVista用ドライバーを全て用意するのは大変で、サポートがしにくいのも無理ありません。

一般ユーザーからみても、大分前に購入したXPのスペックより格段に優れた機種を、XPと同じ程度のことでしか使用しないのに使用感が悪く、(セキュリティ機能が優れているとはいえ)、いままで持っていた周辺機器も以前通り使用できないVistaに乗り換えるのは潔しとしません。

会社で使用する場合はもっとハッキリしています。だいたい会社で使用するPCは用途が限られています。私の場合、販売管理ソフトが走って、メールが打てて、ホームページの検索ができればもう何もいりません。ちゃんと動いてくれさえすれば、きれいな画面なんて必要ないんです。

世間のVistaへの対応を見ても、発売されて1年半も経つのに、相変わらず市役所の電子入札ではVista(IE7)は使用できません。信用金庫のインターネットバンキングも同様です。このままVistaへの対応はスキップしてしまうのではないかと思ってしまいます。(実際そうなるかもしれません。)

こういう状況で、新しいパソコンを購入しようとすると、XPではオーバースペックな機種しかありません。個人なら「Vistaを使ってみるか!」ということになるのでしょうが、会社で何台も購入しなければならないとなると、「XPは使いたい。しかし、対応PCは発売されていない。なまじっかあったとしても、こんなハイスペックな機種をXP1台で使用するのはもったいなさ過ぎる。それなら、サーバーとして1台購入してシンクライアント方式でハイスペックなPCを十分に使い切ってやろう。」という気になるのは自然の流れです。

6年間メジャーバージョンアップがなかったことが、こんな形で現れてくるなんて!

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しかし、私自身はXPよりVistaの方がよっぽど好きです。使用開始時こそ、アプリケーションのインストールの度に警告が出るのは、よっぽどウザったいと思いましたが、使用し始めてみると、アプリケーションをインストールすることはほとんどありません。ホームページ閲覧時にアドインをインストールするかどうか確認してきますが、むしろ確認してもらった方が安心です。また、何度も書きますが、Vistaで起動時にXPのようにフリーズしたことは一度もありません。むしろ。XP対応ソフトなのにうまくXPではインストールできない場合でもVistaならチャント、インストールできて動作しているものさえあります。
確かに、XPと同じことをしているのにハードはやたらハイスペックということはあります。しかし、価格は同じ程度のものです。Vistaは、ほとんど変わらない負担で、よりいっそうの安心と安定が保証された環境と言えると思います。

しかし、社用となるとコスト削減と安定使用のために言うことが変わってきます。全く別の価値観で見ることになります。約20台のパソコンを使用するためには何が最善かということです。