2024年6月8日

 

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 ■ 試合データ

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米国時間:2024年6月7日

日本時間:2024年6月8日(土曜日)

8時分10開始

ロサンゼルス・ドジャース

対ニューヨーク・ヤンキース

@ヤンキースタジアム

 

 

【MLB.JP 戦評】

 日本時間6月8日、2対1の接戦を制し、ドジャースが人気球団同士の注目の3連戦の初戦を取った。ドジャースは先発・山本由伸が今季最高のピッチングを見せ、7回無失点7奪三振。ヤンキースも先発のコディ・ポティートからの継投でドジャース打線を封じ込めた。9回まで両軍無得点となって試合は延長タイブレークに突入。11回表にドジャースは5番テオスカー・ヘルナンデスのタイムリー二塁打で2点を先制。それが決勝点となり、ドジャースが強豪対決を制した。11回表に決勝打を浴びたヤンキースの6番手イアン・ハミルトンに今季初敗北(0勝)が付き、ドジャースの5番手マイケル・グローブに今季3勝目(3敗)が付いた。

 

 ドジャースが山本由伸、ヤンキースがコディ・ポティートの両先発で始まったこの試合は投手戦に。特に山本は7回無失点7奪三振2四球2安打という圧巻の投球を見せた。今日の山本は4シームの平均球速が普段よりも約2.7キロ速い約156キロを計時。メジャーにおける最速を更新する約158キロも叩き出した。今季の山本は97マイル(約156キロ)以上のボールをトータルで3球しか投げてこなかったが、今日の試合だけで97マイル以上を29球も投じた。今日の好投によって、山本は防御率を3.00に下げている。

 

 対するヤンキース先発ポティートと、防御率MLBトップのヤンキースブルペンも負けじと好投。ピンチを招いても細かい継投でその芽を摘み続けた。山本の後を受けたドジャースブルペンも無失点でつなぎ、試合は無得点のまま延長戦へ突入。10回表のドジャースは二死1・2塁のチャンスを活かせずに無得点。10回裏のヤンキースも三者凡退に倒れた。11回表、ドジャースは先頭の3番フレディ・フリーマンが四球を選び、一死1・2塁となった後にヘルナンデスが左中間を真っ二つに破る二塁打を放ち、二人の走者を返した。11回裏にヤンキースは3番アーロン・ジャッジのタイムリーで1点を返したが、反撃もここまで。ドジャースが2対1で強敵を下した。

 

 「2番・DH」でスタメン出場した大谷翔平は第1打席はセカンドゴロ、第2打席は鋭いセンターライナーに倒れた。5回に二死1・2塁のチャンスで回ってくると、ヤンキースは先発ポティートから2番手の左腕ビクター・ゴンザレスにスイッチ。しかし、大谷はファーストゴロに倒れてチャンスを活かせなかった。第4打席はレフトフライに終わり、続く第5打席はタイブレークの10回表二死1・2塁で回ってきた。しかし、大谷は再びファーストゴロに倒れてしまった。大谷は5打数無安打に終わり、打率.312・OPS.955に数字を落としている。

 

 

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 ■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)

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【スタメン】

2番DH

 

【出場成績/打者】

5打数 0安打 1得点

通算打率・312

OPS・955

 

◆第1打席:

(結果)セカンドゴロ

(状況)1回1死走者なし

(投手)コディ・ポティート右

※異様な雰囲気のなか、大谷は第1打席に向かいながら、ヤンキースベンチのブーン監督に向かって笑顔でヘルメットのツバに手を添えてペコリと挨拶。お決まりのルーティンを欠かすことはなかった。ブーン監督は、カッコよく拳で呼応した。

 

打席に入ると満員に膨れ上がった客席からもの凄いボリュームのブーイングが浴びせられた。マウンドは右腕ポティート。初球、外角低めのチェンジアップがストライクとコールされると大歓声に包まれた。フルカウントからの6球目、外角低めの94・3マイル(約151・8キロ)のシンカーを引っ掛けて二ゴロに倒れた。客席から大歓声が上がった。

 

◆第2打席:

(結果)センターライナー

(状況)3回2死1塁

(投手)コディ・ポティート右

※初球、真ん中低めの93・4マイル(約150・3キロ)のシンカーにバットを振り抜いた。打球速度112・8マイル(約181・5キロ)の弾丸ライナーが中堅へ伸びると悲鳴が上がった。しかし、打球に角度が付かず、中堅手の守備範囲だった。

 

 

◆第3打席:

(結果)ファーストゴロ

(状況)5回2死1、2塁

(投手)ビクトル・ゴンザレス

※先制チャンスは2番手の左腕ゴンサレスと対戦。1ボールからの2球目、外角低めの86・5マイル(約139キロ)のスライダーを引っ張り、一ゴロだった。

 

 

◆第4打席:

(結果)レフトフライ

(状況)8回無死走者なし

(投手)ケーレブ・ファーガソン左

※4番手の左腕ファーガソンのカウント1―2からの4球目、外角高めの95・7マイル(約154キロ)のフォーシームを逆方向へ。打球は高々と上がるも平凡な左飛だった。

 

 

◆第5打席:

(結果)ファーストゴロ

(状況)10回2死1、2塁

(投手)イアン・ハミルトン右

※延長10回二死一、二塁の願ってもないチャンスで回って来た。マウンドは6番手の右腕ハミルトン。カウント1―1からの3球目、内角低めの90・8マイル(約146・1キロ)スライダーを強振したが、打球速度107・8㍄(約173・5キロ)の痛烈なゴロはやや不規則なバウンドだったが、一塁手リゾが好捕。またしても好機に一本が出なかった。延長11回は二塁走者を務め、T・ヘルナンデスの左越え2点二塁打で先制のホームを踏んだ。

 

【コメント】

なし

 

【NEWS情報】

◯ 今季初のヤンキースVSドジャース3連戦。ヤンキースタジアムでは公式グッズ売り場で、大谷VSジャッジのコラボグッズの販売を開始した。特に人気なのは2人が並んで打席に入っているボブルヘッド。わずか524個の限定ボブルヘッドで、値段は149.99ドル(約2万3500円)。プレミアがつくのは必至なだけに、ショップ関係者は「ボブルヘッドは売り切れ間違いなし」と。他にも2人のコラボTシャツが49.99ドル(約7800円)、コラボピンバッジ12.99ドル(約2000円)、コラボキャップ54.99ドル(約8600円)、コラボボール15.99ドル(約2500円)などが並んでいる。

 

 

◯ ドジャースが7日(日本時間8日)、球団公式インスタグラムを更新。大谷の球場入り姿を公開した。

 

 

◯ 大谷が試合前練習でキャッチボールを行っていた際、抜けたボールがファンを直撃するアクシデントが発生。その後、ファンを気遣いながら神対応を見せた。高めに抜けたボールがフェンスを越えてスタンドにいた20代とみられる男性ファンを直撃。そのファンは大谷に背中を向け、一緒に来ていた女性がカメラで撮影していた。ボールが抜けた瞬間、思わず「あっ!!」と大声をあげた大谷。左肩にボールが当たってしまったファンを心配そうに見つめた。その後、練習を続行したが、終了後にファンのもとへ笑みを浮かべながら駆け寄った。「are you OK?」と声をかけ、“おわびの印”としてサイン入りボールをプレゼントした。ちなみに男性ファンはドジャースのユニホームを着ているファンだった。

 

 

 

◯ 初回の第1打席では、ヤンキースファンから大ブーイングを浴びた。ドジャース移籍後、初のヤンキースタジアムでの試合。名前がコールされると、熱狂的なファンが多いヤンキースタジアムのスタンドからは大ブーイングが起こった。ドジャースファンも目立っていたが、歓声がかき消されるほどのブーイングだった。

 

◯ ド軍がヤンキースタジアムでプレーするのは16年以来、8年ぶり。東西の伝統球団が激突する対決に、試合前から多くのファンが詰めかけた。大谷はヤンキースタジアムで4年連続、14試合目の出場。打席に入る度、歓声とブーイングが入り交じる異様な盛り上がりとなった。ニューヨーク、マンハッタンのど真ん中に位置するタイムズスクエアでは、大谷がグローバル契約を結ぶ伊藤園「お~いお茶」の巨大広告が流され、観光名所でも存在感たっぷり。

 

◯ 6月5日、パイレーツの本拠地PNCパークでの試合では“怪物対決”が注目を浴びた。2023年のドラフト全体1位のスキーンズと、球界のスターである大谷の対決は、カード開始前から大きな話題となっていた。トップス社は、大谷に対して投球するスキーンズの投球写真をカード化。期間限定の発売で、価格は1枚8.99ドル(約1409円)。

 

 

◯ 大谷が8日、インスタグラムのストーリーを更新。現地時間7日のヤンキース戦で7回まで無失点に抑える好投を見せた山本「叫び顔」に、拍手のアイコンを添えた。

 

 

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 ■ 試合情報(ドジャース関連NEWS)

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【コメント】

デーブ・ロバーツ監督:

(試合前)

「(大谷について)物事に動じない。アプローチ、姿勢は安定している。競争心が強く、才能にあふれている。(最近の打撃の状態について)過去数日、かなりよくなっている。フィジカル面では、シーズンのこの時期としては、他の誰よりも100%に近い。過去数日のようにフィールド全体を使えれば、彼は大丈夫だ」

 

(試合後)

「山本は、ドジャースでベストの登板だった。彼は私たちが必要としていることを理解していた。最高の投球をしてくれた。今晩見せてくれた奮闘は、言葉では言い尽くせない」

 

「(大谷の打撃内容について)彼ら(ヤンキース投手陣)が高いレベルで良い仕事をした。(大谷にも)何球かミスはあった。(8回に対戦した)ファーガソンの(左飛)はいいスイングだったし、(一ゴロに倒れた)最後の打席は(一塁手の)リゾがうまかった。2ついい打席があった。彼は大丈夫だ。ヤンキース戦は、まだ2試合ある」

 

 

山本由伸投手:

――チケット売り切れのヤンキースタジアムでの登板はどうだった。

「試合中の雰囲気も素晴らしかったですし、球場も素晴らしかったですし、凄くよかったです」

 

――球速がいつもより出ていた。アドレナリンが出たか。

「いや、本当に良いフォームで投げられて、しっかりと体重の乗ったボールを投げられたかなと思います」

 

――普段よりも球速が出た理由は。普段はセーブしているのか。

「いや、今日は良いフォームで投げられたのでしっかり力を出せたと思います」

 

――ヤンキースの凄いラインナップとの対戦は自分の試金石になる試合だったか。

「いやもうホントに、いつも通りの気持ちで投げました」

 

――フォームをどこか変えたのか。

「いや、本当にただ良いフォームで投げられたので力が出せたと思いますし、どの試合も同じ気持ちで投げてます」

 

――今日の試合は10月のプレーオフのテスト的なものだったか。

「いつも通りの気持ちでマウンドに上がりました」

 

――日本からこちらに来る理由として、今日のような試合で投げたいというのがあったと思うが。

「そうですね、このメジャーの試合で投げられることを凄く喜びに感じてますし、今日はドジャース対ヤンキースということで、いつもより注目度がある試合とは感じてましたけど、どの試合も全力で投げてますし、今日も試合に集中して投げられたので良い結果につながったと思ってます」

 

――昨年、ヤンキースとは契約まで凄く近かったと言われているが。

「本当に素晴らしいチームだというのはミーティングをしていただいて凄く感じましたし、交渉していただいたチームも何チームかありますけど、どのチームに投げる時も、試合に入ったら同じ気持ちで落ち着いて投げていこうと思ってます」

 

 

アーロン・ジャッジ外野手:

「理由があってあの契約を結んだ。抜群の変化球と制球力を持つ、素晴らしいピッチャーだ。今日思い知らされたのは、打者有利のカウントになっても、打ちごろの球を投げてくれない。際どいコースに投げてきた。いつでもあのカーブ、スプリット、97、98マイルの速球を投げられる。私たちはタイミングを崩された。ゴロばっかりで、あまり打球を飛ばせなかった(感心した球種は)全部だね。素晴らしいものをもっているよ」 

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ ドジャースに敗れたヤンキース、しかしファンは安堵!?「連勝は8で途切れたが、“勝利の日”だった」とNY紙

(情報:THE DIGEST)

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 現地6月7日、ニューヨーク・ヤンキースは本拠地ヤンキー・スタジアムにロサンゼルス・ドジャースを迎えた“伝統の一戦”を戦い、延長の末1対2で敗れた。

 

 ヤンキース打線はドジャース先発の山本由伸に、わずか2安打。初回にアーロン・ジャッジが二塁打を放ったが、4番のジャンカルロ・スタントンが空振り三振に倒れた。

 

 2回には2死一塁から8番トレント・グリシャムは右前にはじき返して、2死一、三塁の好機を作ったが、9番のホセ・トレビーニョが空振り三振に終わっている。延長11回表にドジャースに2点を許したヤンキースは、裏に1点を返したが、反撃はここまで。1対2で3連戦の初戦を落とした。

 

 それでも地元紙『New York Post』の名物記者、ジョン・ヘイマン氏は「ライバルのドジャースに敗れて連勝は8でストップした。しかし、非公式には“勝利の日”となった」と伝えた。

 

「重要なのは、敗れた結果ではなかった。良い知らせはフィールドの外からもたらされた。(現地)6日の試合で左前腕と肘に痛みを感じたフアン・ソトのMRI検査の結果が出て、軽傷と診断された。負傷者リストには入らない見込みで、ニューヨークに安堵感が広がった。最悪の事態は回避された」

 

 今シーズンにヤンキースに加入したソトは、打率.318、本塁打17本、53打点と出色のパフォーマンスを見せていたが、6日に行なわれたミネソタ・ツインズ戦で途中交代。雨天中断中に痛みを感じたため検査を受けていた。

 

「1週間半から2週間ほど、不快感があった。(途中交代したツインズ戦の)試合中に痛みはなかったが、中断中に痛み始めた」と振り返ったソトは、大事を取ってドジャース戦を欠場。それでも長期離脱するほどの怪我ではなかったため、ヤンキースのファンは安堵した。

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 ■ NOTE