2024年6月2日

 

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 ■ 試合データ

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米国時間:2024年6月1日

日本時間:2024年6月2日(日曜日)

11時10分開始

ロサンゼルス・ドジャース

対コロラド・ロッキーズ

@ドジャースタジアム

 

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【MLB.JP 戦評】

 日本時間6月2日、ドジャースは本拠地ドジャー・スタジアムでのロッキーズ3連戦の2戦目を迎え、2回表に先制を許したものの、直後に逆転して4対1で勝利。3連戦の対戦成績は、2戦目を終えて1勝1敗となった。ドジャース先発の山本由伸は6回101球を投げて被安打7、奪三振7、与四球1、失点1の好投を見せ、6勝目(2敗、防御率3.32)をマーク。4番手のエバン・フィリップスが9セーブ目を挙げ、ロッキーズ先発のカル・クアントリルは4敗目(4勝)を喫した。

 

 2回表にブレントン・ドイルの犠飛で先制されたドジャースは、直後の2回裏にジェイソン・ヘイワードのタイムリー二塁打などで2点を奪い、すぐさま逆転に成功。4回裏にキケ・ヘルナンデス、5回裏にはウィル・スミスがタイムリーを放ち、4対1とリードを広げた。先発の山本は試合序盤こそバタバタしたものの、4回表を三者凡退に抑えると、5回表も盗塁死があって打者3人で無失点。6回表二死2・3塁のピンチも無失点に抑え、6回7安打1失点で6勝目を手にした。

 

 ドジャースの大谷翔平は「2番・DH」でスタメン出場し、初回の第1打席でレフトフライに倒れたあと、3回裏の第2打席は四球を選んで出塁。二塁への盗塁を決め、メジャー通算100盗塁を達成した(今季14個目の盗塁。このあと牽制に誘い出されて三塁への盗塁は失敗)。5回裏の第3打席は空振り三振に終わったものの、7回裏の第4打席ではセンター前ヒットを放ち、2試合ぶりの安打に。3打数1安打1四球1盗塁で今季の打撃成績は打率.326、出塁率.395、OPS.999となっている。

 

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 ■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)

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【スタメン】

2番DH

 

【出場成績/打者】

3打数 1安打 1三振 1四球 1盗塁(14個目)

通算打率・326

OPS・999

 

◆第1打席:

(結果)レフトフライ

(状況)1回1死走者なし

(投手)キャル・クワントリル右

※先発のクワントリルと対戦。カウント1-2からの4球目、外角へのスプリットにタイミングを外され、左飛に倒れた。

 

◆第2打席:

(結果)四球

(状況)3回1死走者なし

(投手)キャル・クワントリル右

※第2打席は四球。3番フリーマンの初球で二盗を決め、メジャー100盗塁を達成した。さらに三盗も狙っていたか、けん制にひっかかりアウトとなった。

 

 

◆第3打席:

(結果)空振り三振

(状況)5回無死走者なし

(投手)キャル・クワントリル右

 

◆第4打席:

(結果)センター前ヒット

(状況)7回無死走者なし

(投手)ジョシュ・ロジャーズ左

※ロ軍3番手のロジャースから直球を鋭く中前にはじき返す安打で出塁。打球速度113・1マイル(約182キロ)の痛烈な当たりだった。

 

【コメント】

なし

 

【NEWS情報】

なし

 

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 ■ 試合情報(ドジャース関連NEWS)

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【コメント】

デーブ・ロバーツ監督:

ーー大谷が二塁走者となった後、二塁けん制球に誘い出されて今季初の盗塁死となったが

「我々が考えている投手の傾向があったが、それがうまくはまらなかった。計算されたリスク。翔平は素晴らしい(チーム全体で三盗を狙う際、ロッキーズ先発のクアントリルの癖などを研究していたと見られる)」

 

ーー山本の投球について、球数は

「4回までは多かった。かなり多かった。4回までに75球くらいだったと思う。最後の2イニングはストライクを取り、本当にいいピッチングだったと思う。彼らはスイングし、早い段階でアウトを取り、最後は2人の走者を置いた中でモンテロをゴロに打ち取ったのは非常に良かった。今夜は直球のコマンド(制球)が良く、スプリットもいい時があった。最後の2イニングはカーブの使い方がよくなった。6回を乗り切り、彼にとってはいい試合だった」

 

山本由伸投手:

――球数は101球とかさんだが、6回を投げきれた要因は。

「走者を出しながら粘りのピッチングになったんですけど、ピンチになってもとにかくホームに還さないように、球数が多くなりましたけど、粘りのピッチングができたので、なんとか抑えれたかなと思います」

 

――直球が5割以上占めていた。感触は。

「少し甘く入るところはありましたけど、何とかファウルになったり、あまりしっかり捉えられてなかったので、他の変化球が一発でうまく投げられたりしてなかったので、そこは何とか今日はストレートでカバーできたと思います」

 

――得点圏に走者を置くイニングが多くなった。

「今日はずっと粘りのピッチングになってしまったので、先制もされましたけど、最少失点でピンチになってもとにかくバッターとしっかり勝負することを心がけて、なんとか粘れたと思います」

 

――試合前にロバーツ監督が「ロッキーズ打線は右打者が多くアグレッシブ」と言っていた。どう感じたか。

「積極的な打者が多いのは事前に分かっていたので、もっとうまく打ち取れたらテンポの良いピッチングになってましたけど、うまく投げられなかったので、球数がちょっとかさんだかなと思います」

 

――球数が100球を超えたのが何試合かある。体力は。

「そこまで特に大きな問題はなく、しっかり疲労も取りながら次の登板を迎えられてますし、その当たりもピッチングコーチとしっかりコミュニケーションがあるので、しっかりいいコンディションで自信持ってマウンドにあがれるサポートをしてくださっています」

 

――2回はマウンドに上がるまで時間がかかった。何があった。

「スパイクの紐が切れて変えてました」

 

――紐が切れて縁起悪い予感は。

「いや、切れそうなのは試合前から分かってたんですけど、ずっと一緒のスパイクを使ってたので試合の日。凄いしっくりきてたので、もう1試合粘ろうと思って、でも切れた時用にちゃんと椅子の上に置いていたので、切れそうだなと。思ったより早く切れましたけど、切れる予感はしてました」

 

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 ■ 球界情報

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アーロン・ジャッジ外野手:

◯ ヤンキースのジャッジは1日(日本時間2日)、敵地で行われたジャイアンツ戦の初回に今季21号2ランを放った。14本塁打を放った5月から、月が替わってもいきなりの一発。初回1死一塁、右腕ウェブの9球目のチェンジアップをすくい上げると、打球はあっという間に左中間席へ。464フィート(約141.4メートル)の特大弾だった。MLB公式のサラ・ラングス記者によると、この日を含めてジャッジは460フィート(約140.2メートル)超の本塁打を13本記録。2017年以降に限るとプレーオフ含めたメジャー最多を記録しているという。

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ 大谷翔平迷いなき走塁、メジャー通算100盗塁 走塁改革の成果で過去最速タイム&成功率93%

斎藤庸裕氏/情報:日刊スポーツ)

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 【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)1日(日本時間2日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(29)が、メジャー通算100盗塁に到達した。「2番DH」でロッキーズ戦に出場し、3打数1安打。3回に四球で出塁し、すかさず二盗に成功した。日本人選手のメジャー100盗塁はイチロー(509盗塁)、松井稼頭央(102盗塁)に続き3人目。先発した山本由伸投手(25)は6回7安打1失点で、今季6勝目を挙げた。

 

    ◇   ◇   ◇

 

 大谷は迷いなく走った。3回1死、四球で出塁。初球、いきなりスタートを切った。二塁送球タイム1秒90でリーグ4位の強肩捕手ディアスとの勝負でも悠々セーフ。打撲から張りが出ていた左太もも裏の影響を感じさせず、華麗にメジャー通算100盗塁を決めた。イチロー、松井稼頭央に次ぐ日本人3人目の大台。スピードを求められたタイプの両選手に比べ、大谷は重量のあるパワー型。今季ナ・リーグで2桁本塁打を放っている選手では断トツの14盗塁となり、希少価値の高さを示した。

 

 走塁改革の成果が、確実に表れている。マッカロー一塁コーチによると、オフとキャンプでまず取り組んだのが「走り方や体の姿勢」だった。スタートを切る構えに加え、左右に体がブレずに直線的に走るように改善。データで数値を確認しながら、繰り返し短距離を走った。今季、塁間90フィート(約27・4メートル)の最速タイム3秒83はリーグ14位タイで、ド軍では若手のアウトマンと並んで1位。メジャー7年目で最高値を誇る。

 

 技術的な改善だけではない。前日の試合では、四球で出塁後、投手交代の間にマッカロー一塁コーチとベンチへ走って戻り何かを確認する場面も。「監督がどう考えているかを確認したり、iPadにある映像で、相手投手がどういうけん制をするか、どんなモーションで投げるかを見ている」と同コーチ。このときは結局、盗塁はしなかったが、一瞬の時間を利用し、細部の確認作業を怠らない意識の高さが、盗塁成功率93%につながっている。

 

 今季14個目の盗塁を決める前も当然、ロ軍の右腕クワントリルの投球モーションが大きいとのデータが事前にインプットされていた。二盗の直後、二塁けん制にひっかかった(記録は盗塁死)ものの、ロバーツ監督は「我々が確認していた(相手投手のクセの)傾向があった。うまく機能しなかったけど、それが野球。ショウヘイは、ここまで素晴らしい」と、積極走塁をたたえた。走る大谷が、今後もチームに好影響をもたらすのは間違いない。

 

 【大谷の塁間90フィート(約27メートル)の最速タイム】

 

 18年 3秒91

 

 19年 3秒87

 

 20年 3秒88

 

 21年 3秒86

 

 22年 3秒90

 

 23年 3秒90

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◆ 9試合ぶりの14号で大谷はトンネルを脱したのか 打撃低迷の裏にある「調子の波」と「フィジカル」

丹羽政善氏/情報:スポナビ)

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 ホームランを打った選手にダグアウト前でテオスカー・ヘルナンデス(ドジャース)が振りかけるサンフラワー(ひまわりの種)シャワー。実は、いくつか味の種類があって、選手に人気なのは「BBQ(バーベキュー)味なんだ」と教えてくれたヘルナンデスは、笑いながら続けた。

 

「だから、あまりBBQ味は使わないようにしている。なくなると怒られるから」

 

 大谷翔平(ドジャース)は、久しくサンフラワーシャワーを浴びていなかったが、5月29日(現地時間、以下同)のメッツ戦で左翼に14号2ランを放ち、12日ぶりにそれを味わった。

 

 今季、得点圏に走者を置いて初の本塁打。また、シティ・フィールドでの初本塁打となり、これでメジャー26球場目。全球場コンプリートまで、シチズンズ・バンク・パーク(フィリーズ)、PNCパーク(パイレーツ)など、あと6球場となった。ピッツバーグは6月に、フィラデルフィアは7月にそれぞれ訪れることになっている。

 

 これで果たして、大谷はトンネルを抜けたのか。

 

 5月28日のダブルヘッダー第1試合を終えて、9戦41打席ノーアーチ。今季ワーストを更新していた。また、5月16日から5月28日までの11試合は43打数8安打、1本塁打、10三振、打率.186、出塁率.239、OPS.565。今季、5〜6試合の単位で意図的に切り取れば、その間の打率が1割台ということはあったが、10試合を超えたことはなかった。

 

 ひょっとしたら訪れているのか、深い波が――。ボール球を振って空振りをするたび、右方向への内野ゴロに倒れるたび、大谷自身のそんな言葉がよぎった。

 

 サンフランシスコで、あわや“スプラッシュヒット”か――という特大の本塁打を放った5月14日の夜のこと。今季の安定感について聞くと大谷は、「調子の波というのは、周期もあれば深さもある」と話し、続けた。

 

「まだ調子の一番悪い、深い波が来ていないだけなのかも分からない」

 

 その時点では、打てない打席が続いても、深くも長くもなかった。それはただ、彼の中では偶然ではなく必然であり、昨季つかんだ自信に裏付けられていた。

 

「何をすればいいか、いい状態を維持しやすいのかとか、そういう調整も含めて、『なんでこうなっているのか』というのを理解すれば、その好調を維持したり、不調を早く脱したりというのがしやすい」

 

 これは、今年のキャンプ初日のコメントだが、その感覚を失っていないのか。そのつかんだものは正しかったのか。サンフランシスコで大谷に問うと、それを否定しなかった。

 

「自分がもう、感じが悪いなと思ったときに改善できる引き出しというか、そういうのは毎年、歳を重ねるごとに、経験するごとに、『これをやればこういう風になって、改善されていくんだな』というのが分かる。そこはだいぶ進歩している」

 

 スイング軌道がおかしければ、構えを微調整した。ボール球を振っていれば、感覚とストライクゾーンのブレを補正した。

 

大谷が語る下半身の重要性

 

 その流れで見ていくと、今回はやや修正に手こずっているように映ったが、感覚というより、フィジカルに問題があった可能性を否定できない。

 

 それは、5月25日のレッズ戦で三塁打を放ったときに、全力疾走をしていなかったことで明らかとなったが、5月16日のレッズ戦で出塁したときにけん制球が左太もも裏に当たって以降、5月28日まで43打数8安打(打率.186)だった。

 

 大谷はその状態について、「次の日くらいから徐々に張りが出て、その中で走っていたので、徐々に悪くなった」と明かしたものの、打撃への影響については、否定している。「状態がそこまで良くないというのはもちろんあると思いますけど、軸足の影響はあんまりないかな」。

 

 果たしてそうだろうか。大谷は2019年9月に、左膝蓋骨(しつがいこつ)の手術を行った。新型コロナウイルスの感染拡大で短縮シーズンとなった20年は、打率1割台に終わっている。すると21年、下半身の重要性について、何度か口にした。

 

 キャンプではこんな話をしている。

 

「去年はやっぱりどうしても上体でさばきにいくしかなかったので、それなりの数字しか残らないというか、そういう技術の数字が残るというのは、いい勉強になった」

 

「上体がしっかり残ってる段階で、打ちにいくかどうかを下半身で決めている」

 

 開幕して結果が出始めると、改めて下半身の重要性を強調した。

 

「ああいう飛距離を出すっていうのは下(半身)でしっかりと捉えないと難しいので、そこは去年と違うところ」

 

「やっぱり、膝じゃないですかね。実際に、去年やってみて分かりましたけど、かなり重要なところだなっていうのは感じてますし、やっぱりバッティングでそこを気を付ければいい状態を保てる」

 

 19年から20年にかけて、深い波に飲み込まれてもがいた教訓は、その後の糧となった。

 

 今回、単なる打撲ということなので、完治は時間の問題。肉離れではないことに、誰もが安堵した。やっかいなのは、この2週間ほどで変な癖がついていた場合。無意識のうちに左足をかばう打ち方をしていたとしたら、そうした修正はときに時間を要する。

 

 もっとも、その答えも引き出しのちょっと奥にあるかもしれない。過去に経験していることなのだから。

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◆ 【大谷翔平、生観戦の心得】3塁側内野席2万円、バッグ持ち込み不可など注意点まとめ

林田順子氏/情報:OCEANS)

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先日発表した、オーシャンズのメルマガ読者500人を対象にした「理想の夏旅」アンケート。「もし予算無制限で自由に旅をできるとしたら?」で、多くの回答を集めたのが「大谷翔平選手のプレーを見たい!」というものだった。

 

では、実際の観戦はどのようなものなのか。先日観戦に訪れた筆者がテレビでは伝わらないドジャーススタジアムのリアルをレポート。夏休みにドジャース戦に行こうと思っている人は参考にしていただきたい。

 

さて、まずはチケット。日本では連日、大谷フィーバーが報じられているが、天王山の試合でもなければ、1カ月前でも意外と席の選択肢は多い。とはいえ、好みの席で見たい場合は、旅の日程が決まり次第押さえておくことをおすすめしたい。

 

気になる価格は、今回は1階3塁側内野席で、126ドル。今回は恐ろしい円安で、1ドル155円だったので、2万円弱! 東京ドームで観戦した場合、同程度の席が7000円前後なので、約3倍の値段だ……。

 

さて、ドジャースタジアムがあるLAは車社会。そのため、ドジャースタジアムにも、ほとんどの人が車で訪れている。

 

ちなみに試合の日は「ドジャースタジアム・エクスプレス」という、LA中心地からドジャースタジアムまでの電車も運行されているのだが、駅からスタジアムまではバスに乗る必要がある。帰りはこのバスがめちゃくちゃ混むというし、ナイターの場合は治安の問題もあるので、車がおすすめだ。

 

車で行くときも注意点がある。それは駐車場問題だ。

 

まず、ドジャースタジアムの駐車場はめちゃくちゃ広い。そのためエリアが区切られているのだが、遠いエリアに駐車することになると15分以上も歩く羽目になる。そうならないためにも、あらかじめスタジアムに近いエリアを予約しておこう。当日券もあるが、割高なので、予算の面からも事前予約がおすすめだ。

 

地元の人に不評だったのが、だだっ広い駐車場に対して、入り口のゲートがコンパクトすぎるということ。試合開始時間を目指していくと、駐車場に入れず、試合に間に合わない可能性もあるので、開場時間を目安に行くべきだとアドバイスをもらった。

 

ちなみにこのゲート、帰りもめちゃくちゃ混むらしい。なんと駐車場を出るまでに1時間以上かかることもあるというのだ。地元の人からは「8回あたりで出た方がいい」と言われたが、最後まで大谷の活躍を見届けたかった我々は、9回で入場口近くに移動して観戦。試合終了を待たずに、ダッシュで車へ戻った。

 

結果、この行動が功を奏し、混雑に巻き込まれることもなく、球場を後にすることができたので参考にしてほしい。

 

バッグの持ち込みNG!飲み物やカメラはどうする?

MLB観戦のときに注意したいのが荷物。

 

テロ対策からMLBのセキュリティは、年々厳しくなっていて、スタジアムそれぞれに独自の持ち込み基準が少しずつ違う。

 

共通の規制があるのはバッグ。なんと通常のバッグはすべて持ち込み不可! 12×20×5cm以下の小さなクラッチバッグか、30×30×15cm以下のクリアバッグしか認められないのだ。

 

実はこの日、同じ試合を、とある芸能人も観戦していたのだが、荷物が持ち込めず、コインロッカーに預けたという(コインロッカーも空いていない場合もあるので要注意だ)。

 

クリアバッグはネットで2000円ぐらいで売っているので、旅行前に用意しておくのが正解だ。

 

持ち物も要注意。まず、持ち込める飲み物は未開封で1リットル以下のペットボトルのみ。缶や瓶だけでなく、タンブラーもNG。

 

大谷の勇姿を写真に撮りたい人も多いと思うが、レンズの長さは15cmまで。三脚や望遠レンズは持ち込み不可。

 

とはいえ「パパッと荷物チェックするだけでしょ?」「下の方に入れておけば……」と思うなかれ。荷物を取り出し、クリアバッグの底まで、しっかりとチェックされるだけでなく、同行のカメラマンに至っては、持っていたカメラレンズの蓋まで開けさせられていた。

 

持って行った方がいいのは防寒具。ドジャースタジアムは丘の上に立っているため、夜になるほど寒さが増してくる。6月頃までは薄手のダウン、夏でもアウターがあると安心だ。

 

大谷グッズはいくらで買える? ショップで日本語は通じる?

さて、先ほど、駐車場の混雑を避けるために、開場時間を狙って行くべし、と書いた。

 

開場は通常、試合開始の約2時間前。「そんな前に着いて、どうやって時間を潰せばいいんだ……」と思っていたのだが、そんな心配は無用だった。

 

MLBのスタジアムは迷子になりそうなほど広く、2階フロアにも3階フロアにも、ストアやフォトスポットがたくさんあるので、ぐるりと球場を回るだけで、あっという間に試合開始となる。

 

自分の座席をチェックしたら、スタジアム内をぶらぶらしてみよう。

 

スタジアム内でまず訪れたいのは、大谷選手のレプリカユニフォームや、ドジャースグッズなどを販売する「ドジャース チーム ストア」。

 

大谷選手人気で、ドジャースタジアムには日本人が押しかけている。体感では観客の1/3は日本人じゃないかと思うほど。それゆえストアには、大谷グッズがいっぱい! 日本語が話せるスタッフもいるので、お目当てのものを見つけるのも簡単だ。

 

だが、問題は価格だった。

 

レプリカユニフォームは昨年のモデルが175ドルで約2万7000円、今季のモデルに至っては232ドルで約3万5000円! 何が違うのかというと、フロント部分に背番号が入っているかどうか。それだけで57ドルも値上がりするなんて! とてもじゃないがノリで買うのは厳しい。

 

それでも何かお土産を……というときは1万円以内で買えるTシャツやキャップ、3000円ぐらいで買えるワッペンなどが狙い目だ。

 

野球マニアなら、実際に選手が着たユニフォームや、試合で使われたボールなどが売られているチームストアも覗いてほしい。

 

「○○年○○月○○日、○回に○○選手のヒット」などと書かれたグッズが売っていて、見ているだけでも楽しい。

 

ちなみに大谷選手のグッズはというと……あった。

 

2021年7月26日に大谷選手が投手として投げたボール。MVPをとったシーズンということもあるのか、お値段は1万9995ドル、なんと300万円超え! ここでも大谷選手の凄さをひしひしと感じた。

 

ちなみにMLBでは、試合で使ったボールが、その日のうちにショップに並べられる。通常のプレーで使われたボールであれば、値段も60ドルぐらいからあり、日にちも書かれているので、記念に買うのもいいだろう。

 

スタジアムフードのおすすめと注意点

野球観戦の楽しみといえば、スタジアムフード。ドジャースタジアムには、ビアカウンターやビアガーデンのようなスペースがあり、ここで飲むビールは格別!

 

だが、飲み過ぎには注意。何気なく頼んだ生ビールが、1杯でなんと2000円オーバー! ちなみに今回、ダルビッシュのいるサンディエゴでも観戦したのが、こちらは1杯2800円!

 

日本のようにガバガバと飲んでいるとあっという間に1万円を超えてしまうことになる。

 

ビールのアテも充実している。ぜひ食べてほしいのが、ドジャースタジアム名物のホットドッグ「ドジャードッグ」。通路のあちこちに、ケチャップとマスタード、ピクルス、玉ねぎをトッピングできるワゴンが置かれていて、いくらでもかけることができる。

 

……が、ホットドッグの包みを開けてびっくり! コッペパンにソーセージが1本挟んであるだけのシンプルさ! 食べている途中で、切れ込みから割れてしまうほどしなしなで、これが7ドル(約1080円)もするのかぁ、とついため息が漏れるが、記念だと思ってぜひ食べてもらいたい。

 

ドジャースタジアムのもうひとつの名物が、スナック菓子を竿の先につけて、客席の間を縫って売り歩くおじさん。客席から「ちょうだい!」と合図を送ると、遠くから抜群のコントロールでスナック菓子を投げつけてくるのだ。

 

結局、集金のために客席まで来るので、完全にパフォーマンスなのだが、そのコントロールは一見の価値あり。ただしスナック2袋セットで10ドル(約1550円)なので、他の人が買うのを眺めているだけでも十分かもしれない。

 

日本でも話題となっていた「築地 銀だこ」も発見。こちらは6個入り13.99ドル(約2200円)。値段もさることながら、「たこ焼きって8個入りが普通じゃない?」と日本との価格差に慄く。

 

生で見る大谷翔平、ドジャース観戦の魅力

さて、スタジアムフードを買い込んで、席に戻ったら、いよいよゲームがスタート。ファールゾーンが狭いからか、日本よりもフィールドが近く感じられるのもドジャースタジアムの魅力だ。

 

日本では1塁側がホームチーム、3塁側がビジターチームと大まかに席が分かれているが、MLBでは関係なく、両チームのファンが入り混じって、声援を送る。

 

応援スタイルも日本とはちょっと違う。日本でお馴染みの応援歌や鳴り物などは一切なし。

 

代わりに、時々電光掲示板に「Let’s noisy!」と表示されるのだが、何を叫べばいいのか、どう騒げばいいのか分からない我々日本人とは違い、現地の人は腹の底から叫び、うねりのような歓声が巻き起こる。この一体感こそ、現地観戦の楽しさだ。

 

円安&物価高の影響で、ひとつひとつの値段に驚くばかりであったが、その価値は十分にあったと言える、ドジャース戦観戦。

 

ドジャースタジアムに行くことができたら、ぜひ端から端まで、余すところなく堪能してほしい。

 

林田順子=取材・文

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 ■ NOTE