2024年4月16日

 

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 ■ 試合データ

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米国時間:2024年4月15日

日本時間:2024年4月16日(火曜日)

11時10分開始

ロサンゼルス・ドジャース

対ワシントン・ナショナルズ

@ドジャースタジアム

 

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【MLB.JP 戦評】

 日本時間4月16日(現地時間4月15日)、MLBは毎年恒例のジャッキー・ロビンソン・デーを迎え、全球団の全選手・監督・コーチが背番号「42」のユニフォームでプレー。ドジャースは本拠地でナショナルズとの3連戦がスタートしたが、4対6で敗れた。ナショナルズ先発のミッチェル・パーカーはメジャー初登板で5イニングを4安打2失点に抑え、初勝利をマーク。ナショナルズ5番手のカイル・フィネガンが6セーブ目を挙げ、ドジャース先発のタイラー・グラスノーは5回8安打6失点で今季初黒星(3勝)を喫した。

 

 1回表にグラスノーの暴投で先制されたドジャースは、その裏に大谷翔平とフレディ・フリーマンの連打で一死1・3塁とし、ウィル・スミスの犠飛で同点に。2回裏にはクリス・テイラーの犠飛でリードを奪った。ところが、グラスノーがピリッとせず、3回表にCJ・エイブラムスの4号ソロとジョーイ・ギャロのタイムリー二塁打で逆転を許すと、5回表にはルイス・ガルシアJr.に1号3ランを被弾。6回裏と8回裏に1点ずつを返し、4対6と2点差まで追い上げたが、3連戦の初戦を落とした。

 

 ドジャースの大谷は「2番・DH」でスタメン出場し、初回の第1打席でライトへのヒットを放って2試合連続安打に。3回裏の第2打席は空振り三振に倒れたが、6回裏の第3打席は打撃妨害で出塁し、今季3個目の盗塁を決めた。7回裏の第4打席は二死1・2塁のチャンスだったが、センターライナーで凡退。3打数1安打1盗塁2得点で今季の打撃成績は打率.338、出塁率.384、OPS1.033となった。なお、得点圏では今季ここまで16打数1安打(打率.063)となかなかヒットが出ない状況が続いている。

 

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 ■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)

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【スタメン】

2番DH

 

【出場成績/打者】

3打数 1安打 2得点 1三振 1盗塁(3個)

通算打率・338

OPS1・033

 

◆第1打席:

(結果)ライト前ヒット

(状況)1回1死走者なし

(投手)ミッチェル・パーカー左

※先発はメジャーデビューの左腕パーカー。初回一死無走者、大谷は背番号「42」のユニホームで打席に入った。この日は黒人選手で初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンが1947年にデビューした日を記念する「ジャッキー・ロビンソン・デー」で、全選手がロビンソンの現役時代の背番号「42」を着用。カウント2―1からの4球目、真ん中低めの80・6マイル(約129・7キロ)のカーブをフルスイング。打球速度107・3マイル(約172・7キロ)の弾丸ゴロは一、二塁間を破り、右前に達した。続くフリーマンの右前打で三塁に進み、4番スミスの中犠飛で先制のホームを踏んだ。

 

 

◆第2打席:

(結果)空振り三振

(状況)3回1死走者なし

(投手)ミッチェル・パーカー左

※カウント2―2からの6球目、内角低めの80・3マイル(約129・2キロ)のカーブにバットは空を切った。

 

◆第3打席:

(結果)打撃妨害

(状況)6回無死走者なし

(投手)マット・バーンズ右

※打撃妨害で出塁。フルカウントからの8球目をスイングするとバットが捕手のミットに当たった。続くフリーマンの2球目に今季3個目の二盗に成功し、5球目の暴投で三塁へ。4番スミスの三ゴロの間に生還した。

 

 

◆第4打席:

(結果)センターライナー

(状況)7回2死走者1、2塁

(投手)ハンター・ハービー右

※二死一、二塁で回ってきた。マウンドは4番手の右腕ハービー。2ストライクからの5球目、98・6マイル(約158・7キロ)の外角のフォーシームにバットを合わせて中堅へ鋭いライナーではじき返したが、やや左中間に寄っていた中堅手が捕球した。一発出れば同点だっただけに観客席からタメ息が上がった。

 

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【コメント】

なし

 

【NEWS情報】

 

◯ 大谷が試合前、球団とパートナーシップ契約を結んだ医薬品メーカー、興和の三輪芳弘社長が務めた始球式で捕手役を担った。ベンチから大歓声の中で登場すると、ワンバウンドをきっちりと捕球。マウンドに小走りで駆け寄って握手を交わし、記念撮影に笑顔で応じた。

 

 

◯ 大谷の今日の試合までの得点圏打率は「.063」となっている。この状況について、『MLB.com』のファン・トリビオ記者は自身のXで「ショウヘイ・オオタニは7回にセンター方向に鋭いライナーを打った。オオタニは打席で素晴らしい活躍を見せているが、今シーズンここまでの得点圏打率は16打数1安打にとどまっている」と伝えた。

 

◯ 大谷のサポート体制が再構築される見通しとなった。ウォールストリートジャーナル紙電子版が15日までに、伝えた。代理人事務所CAAは経理担当、財務マネジャー、会計士、個人ブランドのマーケティング専門家と代理人バレロ氏でチームを組んでいたが、大谷との連絡は会話も文章もすべて水原氏が仲介していた。これが不正の温床となったため、今後は見直しを図る。

 

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 ■ 試合情報(ドジャース関連NEWS)

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【コメント】

デーブ・ロバーツ監督:

「(大谷の打撃について)9回に1人でも塁に出ていればまだ試合を続けられていたかもしれない。彼(大谷)は特別。彼のバットにボールに当たれば、強い打球が生まれ、何か良いことが起きるような気がする。7回の(中飛の)打球も良い当たりだった。彼は特別な選手」

 

「(ジャッキー・ロビンソン・デーについて)私や多くの有色人種、マイノリティー、あらゆるスポーツや職業、また女性にとっても扉を開いてくれた存在。私にとってはそれはシンプルなことで、大きなことだと理解している。それはドジャースであろうと、野球界全体であろうと、人々を正しく扱う公平さ、平等さだ。私たちが毎日やっていることだ。ジャッキーは私の生き方に影響を与えている」

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ 背番号「42」の大谷翔平は紙一重で流れ変えられず ロバーツ監督「彼は特別だ。何かいいことが」

斎藤庸裕氏/情報:日刊スポーツ)

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 【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)15日(日本時間16日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(29)が、黒人初のメジャーリーガーが誕生したジャッキー・ロビンソン・デーで2得点を記録したが、3試合連続ノーアーチに終わった。ナショナルズ戦に「2番DH」で出場し、3打数1安打1盗塁。松井秀喜氏に並んでいる日本人メジャー最多の本塁打数更新はならなかった。チームは先発グラスノーが5回8安打6失点の乱調。投打がかみ合わず、2連敗を喫した。

 

    ◇   ◇   ◇

 

 背番号「42」の大谷に1発は出なかった。3点を追う7回2死一、二塁、ナショナルズの4番手ハービーの外角低め直球をセンターへはじき返したが、中直で凡退。2点差の9回、1人出塁すれば大谷に5打席目が回り、1発なら同点となる状況も3者凡退。目前で試合終了となった。ロバーツ監督は「9回に誰か出塁すれば(大谷に回って)試合は続いたかもしれない。彼は特別だ。捉えればすごい打球が飛んで、何かいいことが起こる」と期待していたが、かなわなかった。

 

 ジャッキー・ロビンソン氏が黒人初のメジャーデビューを飾ったのは1947年4月15日。人種の垣根を越え、同年に新人王、2年後には首位打者とMVPを獲得した。同氏が10年間、唯一プレーした古巣であるドジャースにとってはより深い意味がある。日本人の母を持つロバーツ監督は言っていた。「今日は特別な日。野球だけでなく、全てのスポーツにとって」。

 

 午後2時半すぎ、ロビンソン氏の銅像があるドジャースタジアムのセンター後方に両チームが集結。両軍の監督、巨人で2年間プレーしたレジー・スミス氏、社会学者のDr.ハリー・エドワーズ氏ら約30分のスピーチに、大谷は同僚の山本と並んで耳を傾けた。試合前にはド軍の共同オーナーでもあるマジック・ジョンソン氏(64)とツーショットの記念撮影。同氏は試合前セレモニーであいさつを行い、ジャッキー・ロビンソンデーの意味を力説した。

 

 パイオニアとして道を切り開いたロビンソン氏は生前、「他人の人生に影響を与えてこそ、人生には意味がある」との言葉を残した。今や野球界で多大な影響力を持つ大谷。この日は、紙一重でチームの流れを変えることは出来なかった。4月15日にプレーするのは3年連続3度目だが、ドジャースの「42」を背負うのは初だった。日本人メジャーリーガーの最多本塁打(175本)に並んでから、3戦不発。二刀流のパイオニアの挑戦は続く。

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◆ 大谷翔平と山本由伸の“幸福な関係性”…プホルス、トラウトから受け継いだ「頼れる兄貴ぶり」 ロッカーは隣同士、記念日には焼肉店でお祝いも

斎藤庸裕氏/情報:NumberWEB)

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今シーズンから、ロサンゼルス・ドジャースのチームメイトとなった大谷翔平と山本由伸。現地アメリカでは温かい交流も見られはじめている。エンゼルス時代から大谷の取材を続ける斎藤庸裕氏が、2人の現在の関係性とエピソードを解説する。

 

 4月6日、敵地リグリーフィールドでのカブス戦。4点リードの最終回、ドジャース大谷翔平選手(29)はベンチで山本由伸投手(25)と試合の行方を見つめていた。時折、笑みを浮かべながら、節目の時を待った。1点返されたが、守護神フィリップスが試合を締めた。山本のメジャー初勝利が決まった瞬間、大谷はすぐに右手を上げて喜び、ハイタッチの準備。少し遅れて山本が手を合わせた。

 

 試合後のクラブハウスでは、ラテン系ミュージックとともに選手やチームスタッフ全員で大盛り上がり。洗濯用カートに乗せられ、ビールかけのシャワーで記念すべき初勝利を祝福された。お祝いを終え、着替えを済ませた大谷も明るく、うれしそうな表情だった。

 

ロッカールームは隣同士「話す機会は多い」

 昨年オフ、自身がドジャース移籍を決断して以降、山本の移籍交渉からキャンプ中も「分からないことがあったら聞いてね」と、頼れる先輩としてサポート役となった。ロッカーは本拠地ドジャースタジアムや遠征先でも隣同士。アリゾナ州グレンデールのキャンプ初日、「日本語でコミュニケーション取りやすいのはありますけど、そこはチームメートの1人。ただ、ロッカーも隣なので、話す機会はもちろん多くなるとは思います。(山本は)1年目なので、分からないこととかあれば、僕の方が知っている部分もあると思うので、そういうところは一緒にやっていけたらと思います」と、穏やかな表情で言った。

 

 6年前、エンゼルスでメジャー1年目を迎えた大谷は、マイク・トラウト外野手(32)や、通算703本塁打の大打者アルバート・プホルス氏(44)ら、“兄貴分”の選手達からアドバイスを受けてきた。日本時代とは調整法や、野球そのもののスタイルも違う。メジャーリーグで戦うためのイロハを学んだ。球団スタッフからもサポートされ、新しい環境で右も左も分からない中、プレーしやすい環境を整えてもらったことに、常に感謝があった。

 

焼肉店で山本の“記念日”をお祝い

 新天地で、かつ異国での生活に慣れるのには時間もかかれば、気苦労もある。経験したからこそ、分かることがある。山本の本拠地初登板となった3月30日、得点のチャンスで凡退し、援護できなかった。

 

「マウンドもボールも違いますし、私生活も全然違うので、そこらへんの難しさもあるとは思いますけど、今日は素晴らしいピッチングだった」と力投をたたえながら、「勝って終わらせてあげたかった」と唇をかんだ。その1週間後に臨んだ4月6日のカブス戦では5回1死一塁から左前打。先制点につなげ、初勝利をアシストした。

 

 約1カ月半前の2月28日、山本のオープン戦初登板にはサプライズで敵地の球場を訪れ、ブルペン投球から後輩のパフォーマンスを見守った。メジャー初勝利を挙げた試合後には、ドジャースの日本人トレーナーや通訳らと米シカゴ市内の人気焼肉店で、山本の記念日を祝い、つかの間のひとときをともにした。10年契約でプロスポーツ史上最高契約を結んだ大谷と、メジャーの投手史上最高額の12年契約を交わした山本。頂点を目指すもの同士の絆は、着実に深まっている。

 

(「メジャーリーグPRESS」斎藤庸裕 = 文)

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 ■ NOTE