2024年4月11日

 

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 ■ 試合データ

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米国時間:2024年4月10日

日本時間:2024年4月11日(木曜日)

2時10分開始

ロサンゼルス・ドジャース

対ミネソタ・ツインズ

@ターゲット・フィールド

 

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【MLB.JP 戦評】

 日本時間4月11日、ドジャースは3連戦のスイープを狙ってツインズと対戦したが、エデュアルド・ジュリエンに2本塁打を浴び、2対3で逆転負け。7回裏にはフレディ・フリーマンの二塁打で同点のホームを狙った大谷翔平が走塁死し、最後まで1点差を追いつけなかった。ツインズ2番手のコディ・ファンダーバークが今季初勝利(0敗)を挙げ、6番手のスティーブン・オカートはメジャー初セーブを記録。ドジャース2番手のアレックス・ベシアが決勝弾を浴び、今季初黒星(0勝)を喫した。

 

 敵地での3連戦スイープを狙ったドジャースは、初回にテオスカー・ヘルナンデスのタイムリー二塁打で先制。ジュリエンの2号先頭打者アーチで追いつかれ、3回裏にはバイロン・バクストンのタイムリーで勝ち越されたが、4回表にマックス・マンシーの2号ソロで同点に追いついた。ところが、5回裏にジュリエンの3号ソロで勝ち越され、再び1点を追う展開に。7回表二死1塁からフリーマンがライトへの二塁打を放ち、一塁走者の大谷が同点のホームを目指したが、ツインズは右翼アレックス・キリロフから遊撃カルロス・コレア、そして捕手クリスチャン・バスケスとボールをつなぎ、大谷の生還を阻止して1点のリードを守り抜いた。

 

 ドジャースの大谷は「2番・DH」でスタメン出場し、初回の第1打席は四球で出塁。3回表の第2打席はレフトフライに倒れたが、5回表の第3打席でライトへのヒットを放ち、7試合連続安打とした。7回表の第4打席は一死1塁でセカンドゴロに倒れ、二塁フォースアウトで一塁に残ったが、次打者フリーマンの二塁打で本塁憤死。第5打席は回ってこず、3打数1安打1四球だった。開幕15試合を終え、打撃成績は打率.333、出塁率.377、OPS1.012となっている。

 

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 ■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)

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【スタメン】

2番DH

 

【出場成績/打者】

3打数 1安打 1四球

通算打率・333

OPS・1.012

 

◆第1打席:

(結果)四球

(状況)1回無死1塁

(投手)クリス・パダック右

※ストレートの四球。

 

◆第2打席:

(結果)レフトフライ

(状況)3回1死走者なし

(投手)クリス・パダック右

 

◆第3打席:

(結果)ライト前ヒット

(状況)5回1死走者なし

(投手)クリス・パダック右

※カウント2―2から5球目に投じた内角に食い込む87・9マイル(約141・5キロ)のスライダーをフルスイング。打球速度104・3マイル(約167・9キロ)の弾丸ライナーは右前に弾んだ。ここまでメジャー最多の長打12本を放っており、単打は6日(同7日)の敵地カブス戦の5回に放った右前打以来、9本目だ。日米通算1000安打まであと2本とした。

 

 

◆第4打席:

(結果)セカンドゴロ

(状況)7回1死1塁

(投手)ブロック・スチュワート右

※1ストライクからの2球目、内角低めのカットボールで二ゴロに倒れ、走者として残った。続くフリーマンの右翼線を破る二塁打で一塁から本塁へ激走。右翼手からの返球を中継した遊撃手コレアが本塁へストライク送球してクロスプレーになった。神走塁で、捕手のタッチをかいくぐったかに見えて「セーフ」と判定されたが、チャレンジ(ビデオ判定)により判定が覆り、「アウト」になった。

 

MLB公式サイトのサラ・ラングス氏のX(旧ツイッター)によればコレアの本塁への送球は92・2マイル(約148・4キロ)だった。米スポーツサイト、アスレチックのファンビアン・アルダヤ記者は自身のXで「大谷翔平は一塁から本塁まで10・89秒で走った」と伝えた。超一流選手による紙一重の勝負だった。

 

 

 

【コメント】

なし

 

【NEWS情報】

 

◯ 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は10日、ここ数週間の捜査で大谷選手に事情聴取が行われたと報じた。大谷選手の口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)が、違法なブックメーカー側に送金されていたことに関して、水原氏は窃取を認める方向で、司法取引に向けた交渉が進んでいるとしている。

 

一部の米メディアは「水原氏は近く訴追される見込みで、大谷選手の関与の疑いは完全に晴れた」と報道。水原氏の代理人を務めるマイケル・フリードマン弁護士は、時事通信の取材に「現時点ではコメントできない」と述べた。捜査当局は、大谷選手が送金の連絡を受け取らないよう、水原氏が銀行口座の設定を変更した可能性があることを示す証拠を確認。水原氏が韓国でのドジャースの開幕シリーズ後、空路でカリフォルニア州に入った際に当局が接触したが、拘束はされていないという。 

 

◯ 10日、球団公式カメラマンのジョン・スーフー氏が自身のインスタグラムに9日のツインズ戦の試合前後の様子を公開。アップした写真には、山本と食事をする大谷の姿が写し出されていた。重箱のようなお弁当を食べ、カメラ目線で右手を上げ、持ったお箸をアピールしていた。

 

 

◯ 試合前練習中には約15メートルほどの距離でキャッチボールをした大谷。3日ぶりで昨年9月の右肘手術後7度目となるキャッチボールは約12分間で、50球を投げた。途中までは速いテンポで投げ、途中からはゆっくりと1球1球フォームを確認するようにして投げていた。

 

 

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 ■ 試合情報(ドジャース関連NEWS)

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【コメント】

デーブ・ロバーツ監督:

「あの中継プレーはコレアが立て直して力強いスローイングをした。我々にとっては残念だったが、本当に素晴らしいプレーだった(コレアの“スーパー返球”を称賛)」

 

「もし翔平でなかったら、三塁コーチも回さなかったと思う。それらの判断を上回る素晴らしいプレーだった。2アウトだから、本塁を狙った判断は良かった」

 

ディノ・エベル三塁コーチ:

「翔平は足が速い。2アウトだし正しい走塁のプレーだったと思う。フェンスで少し処理がもたついていたように見えた。その時、翔平が三塁を蹴ったが、(膨らむことなく)完璧なラインを走っていたと思う(大谷の走塁を称えた上で、コレアの返球が上回ったと脱帽)」

 

 

カルロス・コレア内野手:

「すぐにアウトだと思ったが、セーフとコールされた時は“えっ!?”と思ったんだけど、リプレイを見たら、アウトだった。素晴らしい」

 

「今夜のようなプレーをすることが、素晴らしいロードトリップ(遠征)をするために必要だった。すべてのプレーを終わらせる準備ができていた。特にスプリング・トレーニングで中継プレーはかなり練習した。ウォーミングアップからしっかりスローイングはやっていた。私は常に準備ができている」

 

「とても難しいプレー。左打者用のシフトで右寄りにいたので、二塁手のジュリアンとスイッチして、僕が投げるようにした。もしジュリアンがもっといい位置にいたら、彼に投げてもらっていた。私たちはよくコミュニケーションを取っている」

 

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ 大谷 俊足飛ばし本塁突入もアウト コレアの“神送球”に刺された 5回には7試合連続安打

柳原直之氏/情報:スポニチ)

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 激走は“神送球”に阻まれた。ドジャース・大谷はツインズ戦に「2番・DH」で出場。一塁走者だった2―3の7回2死一塁、フリーマンの右翼線の当たりで一気に本塁へ。クロスプレーで一度はセーフ判定も、リプレー検証でアウト。同点とはならず、連勝も止まった。

 

 「送球が少しでも高かったらセーフ。残念だったが、コレアの素晴らしいプレーだった」とデーブ・ロバーツ監督。一塁から10.89秒の激走も、中継に入った遊撃手コレアの92.2マイル(約148キロ)のノーバウンド返球が上回った。ところが、コレアの妹・レイバイサンドさん(15)は大の「大谷マニア」。前日まで現地観戦していた妹からは「大谷をアウトにするなんて信じられない!」と“憤慨”メッセージが届き「“僕のために喜んでよ”って感じだけど」と苦笑いだった。

 

 大谷は5回に7試合連続安打となる右前打を放ち、日米通算998安打。12日(日本時間13日)からの本拠地でのパドレス3連戦で、あと1本に迫った松井秀喜と並ぶ日本選手最多175本塁打を目指す。(柳原 直之)

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◆ 兄の好守に「信じられない」 大谷翔平が憤死で…コレアが明かした妹からの“クレーム”

小谷真弥氏/情報:Full-Count)

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 ドジャース・大谷翔平投手は10日(日本時間11日)、敵地のツインズ戦に「2番・指名打者」で先発出場し、5回の右前打で7試合連続安打をマークした。しかし、1点を追う7回の走塁では一塁から本塁を狙ったが、同点生還ならず。大谷を刺したツインズのカルロス・コレア内野手は、「いい送球をしなきゃいけなかった。俊足だから完璧なプレーをしなきゃいけないことは分かっていた。送球した瞬間アウトだと思った」と、してやったりの表情を浮かべた。

 

 遊撃・コレアの完璧な送球は、1点リードの7回2死一塁だった。フリーマンの右翼線二塁打は一塁線上を転々。右翼・キリロフの送球を受け、本塁へドンピシャのストライク送球を見せた。「外野手がボールを捕る前に、走者の位置を確認した。2死だったから、彼らが回すと分かっていた。セーフと判定されて『マジか』って感じだった。(ホームから)遠い位置にいたから、何か見えていないことがあるかもしれないと思ったよ」と振り返った。

 

 中継プレーは、スプリングトレーニング中から練習してきた。「左翼や中堅へだったら難易度はもっと上がる。左打者のシフトで、あそこに打球がいったら、(二塁の)ジュリエンは僕が中継に入ることを認識している。僕たちはすぐにスイッチしたんだ」。抜群のコンビネーションで同点を許さなかった。

 

 コレアの15歳の妹レイビーサンドさんは、大の大谷翔平ファンとして知られている。この3連戦では8、9日(同9、10日)の2試合を観戦した。「僕に会いに来るのではなく、ショウヘイを見にやってくるんだ。妹は元気だよ。オオタニがこの街にやってきたら、『彼を見られる』って毎回興奮するんだ」と妹の近況を報告した。

 

 試合終了後、すぐにメールが送られてきたという。「すでに妹からメッセージが届いているよ。デトロイトに行ってから電話で、もう少し詳しく話そうと思っているけど、妹は『オオタニから補殺を奪ったなんて信じられない!』って感じだったよ。兄がいい送球をしたんだから、喜ぶべきなんだけどね!」と頭をかいていた。

 

小谷真弥 / Masaya Kotani

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◆ 「水原一平氏がいれば起こり得なかったが…」大谷翔平ドジャース第1号“ホームランボール騒動” 在米プロ通訳の視点は?《過去には観客間で訴訟も》

奥窪優木氏/情報:NumberWEB)

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「今のところは自分で球場に来て、何かやったり練習したりとかというところで」

 

 現地時間4月8日、ミネソタ州ミネアポリスでツインズとの試合前の囲み取材に応じた際、ドジャースの大谷翔平は元通訳の水原一平氏が解雇されて以降の日常について、そう話した。かつては朝から晩まで水原氏とニコイチだった大谷だが、今は一人で球場入りしているようだ。

 

 一方で「隣に誰かいるかどうかはだいぶ違うと思いますし、そういう意味ではすごくいてくれてよかったなと思います」と、新婚の妻や愛犬・デコピンの存在に支えられていることも明かしている。

 

 事実、大谷のバットは絶好調だ。

 

 4月3日、ドジャー・スタジアムでのジャイアンツ戦の7回第4打席で、移籍後第1号ホームランを放ったのを皮切りに、8日までに5試合連続マルチ安打と3本のホームランを記録している。フィールドの大谷を見る限り、水原ショックの影響をすでに克服したようにも見える。

 

 一方で、ファンとの間では、ちょっとした「行き違い」が発生した。

 

移籍後、第1号ホームランを巡る「騒動」

 

 右翼席に飛び込んだ移籍後1号のホームランボールを掴んだのは、夫婦で観戦に来ていたドジャースファンの女性、アンバー・ローマンさんだった。

 

 しかしローマンさんは手にした記念球の返還に応じた。大谷は試合後の囲み取材で「ファンの人と話して、いただけるということだったので。僕にとってはすごく特別なボールなので、本当にありがたい」と、ホームランボールを引き渡してくれた女性ファンに感謝を述べた。

 

 ところがその後、SNSでは「大谷が嘘をついている」という批判が渦巻く事態に発展することとなる。ローマンさんが「大谷選手に会いたいと頼んだが、球団側から拒否された」とXに投稿したことがきっかけだ。

 

 ピンとこない読者もいるかもしれないが、ニューヨーク州公認不動産エージェントで通訳者としても活動する木城祐氏が説明する。

 

「大谷選手はホームランボール回収の経緯について、『ファンの人と話して』と説明していますが、その主語を省略しています。これは日本語ではよくあることなのですが、英語では基本的に主語の省略はできないので、常に通訳泣かせです。この場合、大谷選手が省略した主語は『球団関係者』だったはず。それを(新通訳のウィル・)アイアトンさんは『I was able to talk to the fan, and I was able to get it back』と主語を『私』にして通訳している。

 

 これが現地メディアでも報じられていたので、一部のSNSユーザーはローマンさんの投稿と矛盾を感じてしまった。水原氏のように大谷選手と四六時中一緒にいればこうした間違いは起こり得なかった行き違いですが、他の職務と兼任の臨時通訳なら仕方ない部分だと思います」

 

 さらにローマンさんは、記念球を回収した球団関係者の態度にも不満を表している。

 

 ホームランボールを受け取って持ち帰る場合、球団による鑑定を経て、認証としてボールの表面にホログラムが貼られる。

 

 しかし4月4日付の米スポーツメディア『The Athletic』によると、ローマンさんは「ボールを持ち帰るなら鑑定や認証は行わない」と脅されたという。認証されなければホームランボールに価値はないため、しぶしぶサイン入りのキャップやバットなどと引き換えに、世紀の記念球を引き渡したことを明かしている。

 

なぜこれまでなかったトラブルが起きた?

 

 しかし、大谷がホームランボールを回収したのはこれが初めてではない。

 

 2018年4月3日にメジャー第1号のホームランを放った大谷は試合後、ホームランボールを手にした少年やその家族とともに写真撮影に応じ、サイン入りのバットやユニフォームと引き換えに、記念球を回収している。

 

 また昨シーズンの7月2日には、エンゼルスの3番DHとして出場したダイヤモンドバックス戦の第4打席、投手ネルソンから放った31号ソロのホームランボールも球団に回収を依頼していたようだが、手にしたのが少年とわかると回収を撤回している。

 

 ところが、今回のようなホームランボールの回収に関わるトラブルは、これまで表面化してこなかった。

 

 その理由について指摘するのは、長年プロスポーツを取材するフリーランスの米国人記者だ。

 

「試合で使用されるボールの所有権はMLBに帰属しています。ただ、慣例的には『ホームランが打たれた時点でその所有権は放棄されている』と解釈され、キャッチした人が所有できることになっている。しかし、数字の節目となるような記念球については、球団や打者がサインや写真撮影などと引き換えにボールの返還を交渉することはよくあった。

 

 交渉の末に回収されれば、球団や選手が記念に保管したり、お世話になった人に贈ったり、チャリティに回したりする。しかし、大谷の熱狂的なファンが増えるなか、ホームランボールの返還交渉がどんどん難しくなってきている。また、転売市場で大谷のホームランボールは高額化しており、問題となった移籍後1号のホームランボールの価値は10万ドル(約1500万円)にものぼると試算されている。転売目的でないとしても、心理的に簡単に手放せないのは当然だし、回収を任された球団関係者が懸命になるのも理解できる」

 

過去にはボールの所有権を巡って訴訟も

 

 ちなみにMLBのホームランボールの権利を巡っては、過去に訴訟も起きている。

 

「2001年10月7日のドジャース戦で、ジャイアンツのバリー・ボンズは年間最多本塁打記録を更新する73号ホームランを放った。その後、観客席に飛んできたこの記念球に触れた2人の観客の間でその所有権を巡る訴訟が勃発。14カ月の法廷闘争の末、『ボールの売却益を双方で50%ずつに分ける』という判決が下った。ボールはその後、51万7500ドル(約7760万円)で売却された」(同前)

 

『The Athletic』の続報によると、その後、ドジャース関係者がローマンさんと接触。夫妻はドジャー・スタジアムで選手たちと対面できる機会が提供されたほか、最高級クラスの席での観戦チケットが贈られることとなり、「円満和解」に至ったようだ。

 

 ただ、大谷が今後さらに伝説的存在となっていく可能性も高い。今回のような不必要な摩擦を減らすため、何らかの「大谷ルール」が必要かもしれない。

 

(「メジャーリーグPRESS」奥窪優木 = 文)

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◆ 衝撃新事実!「大谷翔平の証言に嘘はなかった」窃盗の罪を認める方向の水原一平氏が銀行口座を無断で変更してアラートが届かないように細工…米紙報道

(情報:RONSPO)

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ドジャースの大谷翔平(29)が元専属通訳の水原一平氏(39)に自身の口座に無断でアクセスされ、違法賭博で作った450万ドル(約6億8000万円)の借金を返済するために大金を盗まれたと告白した問題について新展開があった。ニューヨークタイムズ紙が報じたもので、水原氏は連邦当局に対して罪を認める方向性を示し、捜査が終結に向かっているという。水原氏が大谷の銀行口座を変更しアラートや送金確認の連絡が届かないように細工していたことも明らかになった。またESPNは捜査関係者の話として大谷の記者会見での声明が「正確だった」ことを報じた。疑問が多く残っていた“賭博スキャンダル問題”がいよいよ全面解決に向かいそうだ。

 

 衝撃の事実をスッパ抜いたのはニューヨークタイムズ紙だった。同紙は10日(日本時間11日)、捜査についてのブリーフィングを受けた3人の関係者の話として「水原氏が窃盗疑惑の関する連邦犯罪を有罪と認める方向で進んでいる」と伝えた。

 

 匿名を条件に語った関係者によると「捜査は急速に収束に近づいている」という。

 

 水原氏が違法賭博で作った借金は450万ドル(約6億8000万円)で大谷に無断で違法ブックメーカーの口座に送金したとされているが、前出のブリーフィングを受けた関係者は、「(捜査当局は)450万ドルよりも多くの金を盗んだ可能性がある証拠を発見したと主張している」と証言した。

 

 さらに連邦当局は、水原氏が大谷の銀行口座の設定を無断で変更し、大谷が銀行取引に関するアラートや(送金の)確認を受け取らないようにした細工した「証拠があると考えている」という。 捜査に詳しい関係者の1人によると、連邦当局は、ここ数週間の間に、大谷と水原氏の関係について詳しく知るために事情聴取を行ったという。

 

 同紙は、「連邦検察官や判事は、迅速に有罪を認めた被告を政府の仕事を楽にしたとの理由で好意的に見ることが多いため、水原氏がすぐに有罪を認めれば、より寛大な判決を受ける可能性が高まるだろう」との見通しを示した。

 

 大谷は3月25日(日本時間26日)に会見を開き、声明を読み上げる形で野球賭博、スポーツ賭博への関与を完全否定。ブックメーカーへの送金を依頼したことなど一切ないと断言した上で水原氏に「嘘をつかれていた」「勝手に口座にアクセスされてお金を盗まれた」という衝撃的な真相を明かした。

 

 違法賭博による借金が膨らんだ水原氏に450万ドル(約6億8000万円)とされる大金を盗まれたことをハッキリと伝え、3月20日の韓国での開幕戦後のミーティングで水原氏がその問題を吐露し、その後ホテルで1対1で話を聞くまですべてを嘘で塗り固められていて「何も知らなかった」という経緯を丁寧に説明した。大谷の弁護士は「大谷が大規模な窃盗被害にあったことが判明し、当局に引き渡した」との声明を発表している。ただ大谷が会見で質疑を受けつけなかったことで「水原氏が無断で口座にアクセスして50万ドル(約7500万円)を8、9回に分けて違法ブックメーカーに送金することができるのか」「大谷や周囲の人間が大金が消えたことに気がつかないことなどあり得るのか」などの疑念も浮かんでいた。

 

 しかし、水原氏が口座を細工していたとの当局の捜査で、それらの疑問も解消されそうだ。

 

 また3月20日に韓国でチームを解雇されて以来、消息が不明だった水原氏の行方についても同紙は明らかにした。

 

 水原氏は、韓国から米国カリフォルニアに戻り、飛行機を降りた後に警察官に呼び止められたという。水原氏が、その際、当局に何を話したかは不明だが、逮捕には至らなかった。

 

 水原氏がロサンゼルスの元連邦検察官でホワイトカラーの刑事弁護を専門とする弁護士のマイケル・フリードマン氏を代理人に指名したことも判明。フリードマン氏は同紙へのコメントを拒否している。

 

 今回の捜査に関しては、内国歳入庁刑事局のロサンゼルス支局と国土安全保障省、及びカリフォルニア州中部地区連邦検事局が共同で行っているという。

 

 またESPNも、捜査を直接知る情報筋の話として、これまで「大規模な窃盗被害」の報告先を明かさなかった大谷の弁護団が連邦政府に告発していることを報じた。同関係者は、ESPNに対し「大谷氏の主張は正確だ」と語ったという。

 

 大谷の主張とは、大谷が3月25日の会見で明かした声明文のこと。一部では、水原氏の発言がコロコロ変わっている事情もあり「大谷の発言は本当なのか」の声も上がっていたが、その疑念の声も捜査の進展に従い消滅することになりそうだ。

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 ■ NOTE