2024年3月17日

 

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 ■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)

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◯ <エキシビションマッチ:キウム-ドジャース>◇17日◇韓国ソウル 大谷が「2番DH」で出場し、2打席連続の空振り三振に倒れた。

 

第1打席は1回1死、右腕フラードと対戦。カウント2-2から高めの92マイルにバットが空を切り、空振り三振に倒れた。

 

第2打席は3点リードの2回、1死一、三塁の好機で再びフラードと対戦。カウント1-2からの5球目、1打席目と同じく91マイルの高めのボール球にバットが回った。スイング後にヘルメットが脱げるほどの強振も快音は響かなかった。

 

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◯ 先発したアリエル・フラード投手は大谷を2三振に抑えるも4回4失点だった。試合後、フラードは大谷から2三振を奪ったことに「とてもうれしかったです」とニコリ。「一通りの球種を試しながら、うまく投げられたと思う。私は大リーグにもいたが、とてもいい経験になった。大リーグでも最高の選手ととても印象的な勝負ができた」と喜んだ。レンジャーズ時代の18、19年に米国で大谷と対戦経験があり、その時と比較し「構えが少し変わったかな。以前には直球に対してうまくスイングできなかったこともあったと思うが、毎年目覚ましい改善を重ねている。大リーグでも最高の選手と称えられている」と賛辞を惜しまなかった。

 

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◯ 試合前に2打席程度と説明していたデーブ・ロバーツ監督は「何も問題はない。明日も2、3打席立つだろう。今日は彼にとってはいい日ではなかったね」と説明した。打席中に脇を押さえるようなしぐさをしたことについて質問を受けた。同監督は「彼は大丈夫だ。1度スイングをしたときにそんなしぐさをしたが、トレーニングスタッフもショウヘイも何も言っていなかった」と説明。

 

◯ 大谷が17日、同球団の公式カメラマンを務めるジョン・スーフー氏のインスタグラムに登場。真美子夫人と撮影したオフショットが披露された。スーフー氏は「3/16/24‐Evening Soiree(2024年3月16日、イブニングパーティー)」と記し、リール動画をアップ。“前夜祭”会場内での大谷夫妻が寄り添った2ショットや、大谷が妻を関係者に紹介するシーンなどのショットを多数公開した。

 

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◯ 始球式でスラリとしたスレンダーな美女がマウンドに立つと、ドジャースの選手も興味津々。ドジャースのユニホームにレギンスのようなピタッとしたタイツを履き、白のハイソックスを膝上まで伸ばしたスタイルで足を上げて堂々と投げ込んだ。この美女は韓国の人気女優、チョン・ジョンソでドラマ「ペーパー・ハウス・コリア」などに出演。ハリウッドデビューも果たしている。実はチョン・ジョンソは大谷翔平と同じ1994年7月5日生まれ。SNSでは「スタイル良すぎ!みんなデレデレしちゃうよね」「本当にかわいい~~~」「始球式チョン・ジョンソだった。大谷さんと生年月日が一緒らしい」などと盛り上がりを見せた。

 

 

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 ■ ロサンゼルス・ドジャース情報

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◯ 今年も多数の選手が動いたMLBのオフシーズンが終わりを迎えつつある。現時点でのオフシーズンの勝者をMLB公式サイトの記者が選定。上位12チームの顔ぶれを紹介している。1位に選ばれたのは大型補強を相次いで敢行したドジャースだ。史上最高の総額10年7億ドルで契約した大谷翔平や投手史上最高額となる12年3億2500万ドルで獲得した山本由伸のみならず、トレードで剛腕タイラー・グラスノーも獲得に成功。他チームを寄せつけない豪華補強で2020年以来のワールドシリーズ制覇に向けて強気の姿勢を見せている。

 

 

◯ 日本時間3月17日、ドジャースは同20日から韓国で行われるパドレスとの開幕シリーズを目前に、KBOのキウム・ヒーローズとエキシビジョンを行い、大谷翔平は「2番・DH」でスタメン出場。2打席に立ったものの2三振と、この日は韓国の野球ファンの前で快音を響かせることができなかった。試合はドジャースの打線が序盤から繋がり14対3でキウムに大勝。2回被安打0、奪三振4と圧巻の投球を見せたドジャース先発のマイケル・グローブが勝利投手となり、キウム先発のアリエル・フラードに敗戦投手が記録されている。

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ 大谷翔平の“元同僚から”愛されすぎな日常…オープン戦での幸せハグ、ウォードが語っていた“奇抜なオオタニ評”「たくさんの思い出がある」

斎藤庸裕氏/情報:NumberWEB)

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3月、オープン戦で再会を果たしたドジャースの大谷翔平とエンゼルスの選手たち。マイク・トラウトをはじめ、多くの“元同僚”との微笑ましい交流が見られたが、中でも注目を集めたのがテーラー・ウォードとの一幕だった。現地で取材を続ける斎藤庸裕氏が二人の関係性を解説する。

 

 ドジャース大谷翔平投手(29)にとって、旧友との再会は特別な瞬間だったに違いない。今月5日(日本時間6日)、ホームゲームのオープン戦で古巣のエンゼルスと対戦。基本的には15分~20分前、隣接するキャンプ地のクラブハウスからフィールドに登場するが、この日は約30分前にベンチ前にスタンバイした。相手側を見渡し、昨年までともに戦ってきた仲間たちの元へ、小走りで向かった。

 

話題になった大谷との“幸せハグ”

 

 まずは球団広報との再会&ハグを終えると、最初にあいさつを交わしたのはテーラー・ウォード外野手(30)だった。ウオーミングアップの準備で体をほぐしていたウォードはグラウンドに寝転がっていた。大谷が近づいてきたのに気付くと、跳び起きてジャンプ。目いっぱい喜びを表現し、うれしそうに抱きついた。

 

「対戦相手として会うのはやっぱり変な感じがしたけど、会えて良かった。死球を受けた顔の状態はどうかと聞いてくれた。彼はここ(エ軍)に長い間いたし、たくさんの思い出がある。寂しく思う」

 

 昨年7月末、ブルージェイズ戦で顔面に死球を受け、骨折でシーズン終了となった。壮絶なケガから復活を目指し、開幕へ向けて調整を続けている。昨季終盤、ともに故障で離脱した旧友との再会を振り返る表情は、穏やかそのものだった。対戦したいか、同じチームで戦いたいか、「もちろん、チームメートでいたい」と笑った。

 

かつてウォードが残した“奇抜な大谷評”

 

 大谷はエンゼルスに在籍していた6年間、多くのチームメートとの交流が話題になった。コンビ名「トラウタニ」が定着したマイク・トラウト外野手はもちろん、パトリック・サンドバル投手や、フィリーズに移籍したブランドン・マーシュ外野手らとのかけ合いは注目を集めた。一方で、どちらかと言えば、黙々とやるべきことに徹する選手のウォードとは目立った交流シーンは見られなかった。

 

 ただ、ウォードはかつて奇抜なコメントを残したことがあった。昨年7月15日のアストロズ戦。33号本塁打を放った大谷の打球をネクストバッターズサークルで目撃し、「ボールの後ろから煙が見えた。信じられない。諦めずに、戦い続ける。あれで活気づいた」とコメントした。チームはこの試合で最大6点差を追いつき、延長サヨナラ勝ちを収めた。興奮冷めやらぬ様子で、大谷の本塁打を表現した姿が印象的だった。

 

「本当に煙が見えた?」本人に確認すると…

 

 翌日、ふと疑問が湧いた。「煙が見えた」ということは、ボールをはじき返した時に起きた摩擦だったのだろうか。本当に煙が見えたかどうかをウォードに確認すると、少し苦笑いしながら「ノー」と答えが返ってきた。見えた訳ではなく、やはり本塁打のすさまじさを表現するためのリップサービスだった。当然か、とも感じたが、クールで穏やかな印象のウォードが発した言葉としては、やはり珍しいコメントだった。

 

 15年のドラフト1巡目で指名され、大谷のメジャー1年目、18年8月14日にウォードはメジャーデビューした。同年の最終戦、サヨナラ本塁打で締めを飾った。22年には開幕直後の4月に1番打者で大ブレークし、大谷から「見ていて(打つ)雰囲気しかない。頼りになる1番」と称された。故障や不振など、互いに紆余曲折があった。大谷とともに過ごした6年間。チームが変わり、初めて会った時のウォードの喜びぶりが、2人の固い友好関係を物語っていた。

 

(「メジャーリーグPRESS」斎藤庸裕 = 文)

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◆ 「オオタニは利益を生み出せる男」MLB史上最高額の1015億円で契約…大谷翔平29歳の市場価値が爆上がりした“決定的理由”

ジェフ・フレッチャー氏/情報:文春オンライン)

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 今シーズンから新天地のロサンゼルス・ドジャースでプレーする大谷翔平(29)。MLB史上最高額となる10年総額7億ドル(日本円で約1015億円)の“規格外契約”に世界中が度肝を抜かれた。いったい、この契約の水面下では、どんな交渉が行われていたのだろうか?

 

 ここでは、エンゼルスの番記者、ジェフ・フレッチャー氏の新著『 SHOーTIME2.0 大谷翔平 世界一への挑戦 』(訳=タカ大丸、徳間書店)から一部を抜粋して紹介する。(全2回の1回目/ 2回目 に続く)

 

◆◆◆

 

大谷の市場価値

 

 大谷翔平が2021年に空前絶後の大活躍を見せたときから、FAの資格を得る2023年終わりの狂騒曲につながる種は、植え付けられていたといえる。

 

 2021年まで、大谷はメジャーでも大した実績を残しておらず、FAうんぬんも大きな懸案になることはなかった。

 

 あの衝撃的なシーズンでさえも、終わってみればエンゼルスはいつもどおり負け越していた。大谷はちょうどそのころ、

 

「勝つことこそ、僕にとっていちばん大切なこと」

 

 という忘れられないコメントを残したのだ。

 

 あの日以来、エンゼルスと大谷の間で、1つの課題がずっと付きまとうことになった。エンゼルスは残留するよう大谷を説得しなければならないわけだが、そのためには、たんにお金を積む以上の何かが必要だった。

 

 つまり、勝たなければならないということだ。

 

 2023年シーズン終了の時点で、エンゼルスはこの課題において落第した。2021年の負け越しシーズンが2022年の惨敗につながり、さらに、2023年も負け続けた。球界関係者の大部分が、大谷の退団を確信していた。

 

 そして、あの時点で次に関心事となるのは、彼がどこの球団へ行き、年俸がいくらになるのかだった。この両方を、野球ファンとメディア関係者のどちらも同じように話題にしていた。

 

 推測はここ何年間かずっと続いていたが、2023年シーズンがついに終わると、予測される金額はさらに大きくなっていた。

 

大谷が史上最高年俸になると確信していた理由

 

「野球界全員が見守っていて、野球ファン全員も興味津々だよね」

 

 そう語ったのは、ミネソタ・ツインズの野球部門最高責任者のデレク・ファルビーで、ワールドシリーズ終了の1週間後に開催されたGM会議の場だった。

 

「今後、どんな展開になるのか楽しみだよ。なかなかお目にかかれない状況だからね」

 

 FAが誕生したのは1975年で、以来、この制度はチーム以上に選手に対して多くの利益をもたらすように仕組みがつくられてきた。FAの権利を得る選手は、少なくともメジャーリーグに6年間在籍しなければならず、そんなプレミア感がともなう選手の供給数は、つねに需要より少なく、だからこそ年俸はうなぎのぼりとなる。

 

 1979年に、のちに殿堂入りするノーラン・ライアン投手が、初の年俸100万ドル(約1億4500万円)超えを達成した。同じく、のちに殿堂入りするマイク・シュミット三塁手が、1985年に200万ドル(約2億9000万円)の壁を打ち壊し、そのわずか10年後にセシル・フィルダー一塁手が、年俸900万ドル(約13億円)の屋根をも突き破った。

 

 2023年までに、右腕投手のマックス・シャーザーが最高年俸を受け取っていて、具体的には3年4333万3333ドル(約62億8333万円)となっているが、多くの人は大谷がこの記録を破ると確信していた。理由は単純で、彼が一流投手と一流打者を兼ねているからだ。近代野球史上、こんな前例は1つもない。

 

「選手と契約できるか、できないかのどちらかしかない」

 

 しかし、事態は8月に複雑化してしまう。大谷に内側側副靱帯の断裂が発生し、二度目のトミー・ジョン手術が必要となったからだ。

 

 こういう選手にいくらの価値があるか決めるのは、それだけでも難しい。さらに、手術という要素が加わり、査定が困難になった。

 

「私にはまったくわからないな」

 

 GM会議の最中に、匿名を条件に、あるナショナル・リーグの関係者がつぶやいた。

 

「私自身、彼がケガする前にいくらくらいになるかという個人的見解はあったのだけど、今回のケガでどこに行くか、いくらになるのか、まったくわからなくなってしまった。ただ、彼が3億ドル(約435億円)を手にしようと8億ドル(約1160億円)を手にしようと、私から言えるのは“そりゃそうだろう。もらって当然だ”という感想しかない。どちらにせよ、楽しみだよ」

 

 圧倒的実績と健康問題を超えたところで、大谷は利益を生み出せる男としての異次元の力もある。

 

大谷はエンゼルスにどれほどの利益を生み出していたのか?

 

 大谷は世界的なスーパースターで、彼がチームに加わるだけでチケットの売り上げが激増するのは確実だった。そして、大谷が加われば、日本からさらなるスポンサー企業が増加するのも間違いなかった。

 

 エンゼルスタジアムは日本企業の広告で埋め尽くされており、すべて日本向けに中継される試合の視聴者と、大谷を見るために球場へ足を運ぶ日本人観戦客向けだった。ギフトショップに行けば、大谷の名前と顔が入ったアイテムが満載だった。

 

 エンゼルスはこれまで、大谷のおかげでどれほどの増収があったのか公表したことはなかったが、だいたい年間1000万ドルから2000万ドル(約14億5000万円から約29億円)と見られていた。

 

「市場は選手の価値そのものを気にしなくなっている」

 

 それらのもろもろの要素を加味して大谷の正規な市場価格を出すことが、これから彼を獲得しようとするチームに託された。しかし、ある経営陣は「正規な市場価格」という概念自体が的外れだと指摘した。

 

「見ればわかるように、もはや、市場は選手の価値そのものを気にしなくなっている」サンフランシスコ・ジャイアンツの野球運営責任者であるファルハン・ザイディが、GM会議で漏らした言葉である。

 

「今や市場そのものが命を吹き込まれている。それぞれ違うチームが、ある選手に対してさまざまな評価をするわけだが、最終的には入札額を書いた札をバケツに放り込むしかない。そこで、とくにほしいフリーエージェント選手を最優先にして価格を決めていくわけだ。だが、多くのチームがその選手に興味を抱いている。そして、選手が選べるチームは1つだけだ。どうしてもほしい選手を獲れなかったからといって、簡単に次の残り95%の誰かに移るというわけにはいかないんだ。選手と契約できるか、できないかのどちらかしかない」

 

 「ジョークだ」「悪い取引だ」1015億円契約の大谷翔平29歳にスポーツ界から批判が…それでも異例の契約に踏み切った“2つのワケ”  へ続く

 

ジェフ・フレッチャー,タカ大丸/Webオリジナル(外部転載)

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◆ 「ジョークだ」「悪い取引だ」1015億円契約の大谷翔平29歳にスポーツ界から批判が…それでも異例の契約に踏み切った“2つのワケ”

ジェフ・フレッチャー氏/情報:文春オンライン)

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〈「オオタニは利益を生み出せる男」MLB史上最高額の1015億円で契約…大谷翔平29歳の市場価値が爆上がりした“決定的理由”〉  から続く

 

 今シーズンから新天地のロサンゼルス・ドジャースでプレーする大谷翔平(29)。MLB史上最高額となる10年総額7億ドル(日本円で約1015億円)の“規格外契約”に世界中が度肝を抜かれた。いったい、この契約の水面下では、どんな交渉が行われていたのだろうか?

 

 ここでは、エンゼルスの番記者、ジェフ・フレッチャー氏の新著『 SHOーTIME2.0 大谷翔平 世界一への挑戦 』(訳=タカ大丸、徳間書店)から一部を抜粋して紹介する。(全2回の2回目/ 1回目 から続く)

 

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世界を驚かせた契約条件

 

「野球界に関わっているすべての方々とファンの皆様、決断に至るまで長い時間がかかったことをお詫び申し上げます。私は次のチームとしてドジャースを選びました」

 

 大谷が投稿したポストには、そんなメッセージと合わせて、ドジャーブルーのロゴも貼られていた。

 

 そして、6年間支えてくれたエンゼルスとそのファンに感謝の言葉を述べ、今後の残りの野球人生のすべてを、ドジャースおよび野球界の発展のために捧げる、と誓いの言葉を続けた。

 

 彼の最終目的地自体はそれほど驚きではなかったものの──つい1日前には全世界が大いなる誤解をしていたが──大谷の新契約に関してもっとも驚かされる事実が、SNSでの発表から間もなくして出された。

 

 バレロが公式声明で、今回の契約は、「10年で7億ドル(約1015億円)」と明らかにしたのだ。

 

 これは、これまでの記録を40%近く大幅に上回る金額だった。

 

「前例がない」金額以上に驚かされた“ありえない契約条件”

 

 具体的には、マイク・トラウトの12年4億2650万ドル(約618億4250万円)の契約だ。合計金額でいうと、スポーツ選手史上最高額であり、4年6億7400万ドル(977億3000万円)の契約を結んだサッカー選手のリオネル・メッシをはるかに上回ったことになる。

 

 NFLのカンザスシティ・チーフスのスター選手で、クオーターバックを務めるパトリック・マホームズの契約は10年4億5000万ドル(約652億5000万円)だった。

 

 しかし、本当に驚かされたのはここからだった。大谷の契約には「前例がない」後払い条項があるという話が一気に広まった。つまり、大谷は契約期間中は年俸の大部分を受け取ることがなく、かわりに契約終了後に全額が支払われるというのだ。

 

 右腕投手のマックス・シャーザーが2015年に交わした7年2億1000万ドル(約304億5000万円)の契約で、半分をのちに受け取るという条項が入っていたのだが、これが野球史上で最大の後払い条項だった。

 

10年間は毎年わずか約2億9000万円だけを受け取ることに…

 

 大谷がいくらを後払い分にまわしたのかは誰も知らなかったが、2日後になんと年俸の97%を後払いにまわすことに大谷が合意していたことが判明し、大きな衝撃をもたらした。

 

 つまり、今後10年間は毎年わずか200万ドル(約2億9000万円)だけを受け取り、残りの6億8000万ドル(約986億円)は10年後から毎年払われるようになる、しかも、無利子だというのだ。

 

 この無利子、後払いにより、MLBは現時点での大谷の市場価格を10年間で約4億6000万ドル(約667億円)と見積もった。仮にそれで後払いがなかったとしても、大谷がこの金額を受け取れば、史上最高額の選手になることはかわりがない。

 

 後払いの発想は、大谷自身から発案されたものだという。ドジャースには彼を獲得したあとも、さらに補強できるだけの資金を残しておきたかったからだという。彼はこの枠組みを、最終候補に残ったすべての球団に対して提案していたという。 

 

 ジャイアンツとブルージェイズはこの案に乗り気だったが、エンゼルスは、そうではなかったようだ。

 

大谷が自ら後払い案を出した“2つの理由”

 

 フリードマンも、この後払い案が大谷側から出されたものであることを認めた。 

 

「私にはそんなことを提案できる勇気なんかないよ。ネズが提案してきて詳細を詰めていったが、交渉の間ずっと、この考え方は一貫していたよ」

 

 ほかの選手だと考えにくい契約だが、ある意味、大谷にとっては十分にありえるやり方といえた。

 

 1つ目に、大谷は宣伝広告出演で巨額のお金を稼いでいる──一部の推計によると、年間5000万ドル(約72億5000万円)に達するともいう──から、彼は選手としての年俸でそれほど大金を受け取る必要がない。

 

 2つ目に、彼は企業スポンサー契約と、グッズの売り上げや入場券の売り上げでチームに多大な収益をもたらしているので、チームは彼にその売り上げを還元することができるし、しかも、支払いを伸ばせるのだからなおさらだ。

 

スポーツ界からは批判の声も…

 

 この後払いのニュースには、スポーツ界全体からドジャースとMLB機構に対する批判の声があがった。

 

 ぜいたく税を導入した意味がなくなってしまうのではないか、ということだ。 

 

 あるメジャー球団の役員は匿名で、「ジ・アスレチック」の取材に答え、この契約は「ジョークだ」と言い放った。もう1人のある代理人も匿名で同取材に答え、これは大谷にとって「悪い取引き」だと指摘した。

 

 このやり方だとドジャースの支払いを助けるだけで、それは本来、オーナーがやるべきことではないかというのだ。一方で、彼は、せっかくフランチャイズの価値を高めたのに、そのぶんの分け前をオーナーと公平に分かち合えていないと主張する。

 

「衝撃的な効果を狙ってあの大きな数字を出したのだろう」

 

 その一方で、この契約で大谷はそれほど大きな犠牲を払っていないと語る者もいた。 

 

 何といっても彼は、二度目の肘の手術を受けた直後で、投手としての今後は未知数なわけで、多くの人は、もともと予測されていた5億とか6億を超えることがない4億6000万ドル(約667億円)という金額は、妥当であると論じたのだ。

 

「1つ事実として間違いないのは、彼が現時点では投げられないということだ」匿名のメジャーリーグ幹部が、「ジ・アスレチック」の取材に対し、そう語っている。 

 

「私がありえる設定として考えていたのは、彼が投げる場合にインセンティブがつくという契約だった。だが、投手として登板しないのに、直ちに5億7500万ドル(約833億7500万円)とか6億ドル(870億円)を受け取れるとなると、さすがに納得がいかないと思っていた」

 

 もう1人の幹部は、こう語った。

 

「4億6000万ドル(667億円)が、だいたい納得のいく予想どおりの金額ということだ。私が思うに、衝撃的な効果を狙ってあの大きな数字“7億ドル(約1015億円)”を出したのだろう。だが、今回の契約を後払いも含めて冷静に計算してみると、非常に納得のいく数字に収まっていると思う」

 

ジェフ・フレッチャー,タカ大丸/Webオリジナル(外部転載)

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◆ 元木大介が初解禁! 6年前、大谷翔平がしてくれた粋な計らいに感謝 ソフトBドラ1前田もそこに

(情報:スポニチ)

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 元巨人コーチでタレントの元木大介(52)が16日、自身のYouTubeチャンネル「元木大介チャンネル」に新規動画を投稿。ドジャース・大谷翔平投手(29)との6年前の“秘話”を初解禁した。


 スタッフから改めて大谷の何が凄いか聞かれ「全部でしょ」「いや、オレが語っちゃいけないって」と苦笑いした元木。だが、今から6年前、大谷の粋な計らいに助けられたことがあると“秘話”を明かした。

 2018年、米国で開催された12歳以下の選手による世界大会。元木が監督として率いた日本代表チームはこの大会で優勝した。そして、帰国する前の最終日。チームはエンゼルスの試合を観戦できる機会に恵まれ、元木は子供たちを連れて球場を訪れた。

 当時エンゼルスに所属していた大谷とは「ちょこっとお話できた」といい、こういうことで来ているんだと説明すると「ネットで見てました。優勝おめでとうございます」と言ってくれたという。

 そして、「写真とかいい?」と聞いてみると「いいですよ。その代わり子供たちだけにしてくださいね」と快諾。子供たちと一緒に集合写真に収まってくれたそうで「今の子供たち、スゲーいい写真持ってんな…って思うよね」と懐かしんだ。

 あれから6年が経ち、当時の小学6年生が現在の高校3年生。当時のチームのなかには昨秋のドラフト会議でソフトバンクに1位指名されて入団した前田悠伍投手(18=大阪桐蔭)もおり“元木ジャパン”からプロ野球選手第1号となった。

 つまり、前田も大谷との集合写真を持っているのか…とスタッフに問われると「持ってる、持ってる、持ってる、持ってる…」と満面笑みの元木。「その時、レプリカの大谷選手のユニホームを全員に僕がプレゼントして。みんなで17番のユニホーム着て応援したっていうね…」とさらに懐かしんだ。

 今季は二刀流を封印して打者に専念する大谷。元木は「3冠王目指して」とエールを送り「で、次の年、3冠王の人がピッチャーもやってる…。エゲツないことになってる…」と楽しい未来を想像。「あと5年後ぐらいに2000億円ぐらいになってるんじゃない?」とうれしそうで、大谷がプレーしている時代に「生きてるだけで幸せ」とすっかりファンの顔になった。

 なお、大谷の日本ハム時代、初めて対面した時の印象については「凄いのは知ってたけど、まだまだ可愛らしさがあって。顔ちっちぇー!モテんだろうなーとか思いながら見てて。今は近寄れないもんね」と話した元木。

 「マジで会いたい」「握手したい」と目を輝かせながら「写真を撮ってくれた子が今、一人プロに行ったんですよって。あの時はありがとう、オレの顔を立ててくれて…っていうのを言いたい」と話していた。
 

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◆ 「翔平は機内で11時間寝た」ロバーツ監督爆笑の暴露 韓国では「大谷夫妻」現地紙1面ジャック

柳原直之氏/情報:スポニチ)

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 【ヤナギタイムズ】日本ハム時代の13年12月からドジャースの大谷翔平投手(29)を本格取材し、TBS系情報番組「ひるおび」、「ゴゴスマ」などに随時出演する本紙MLB担当・柳原直之記者(38)の連載コラム「ヤナギタイムズ」。今回は大谷も出席した公式会見から韓国へ向かう機内での様子や、そして現地でのフィーバーぶりなどに迫った。

 

 結婚してもルーティンは変わらないようだ。デーブ・ロバーツ監督は会見の冒頭で「翔平はチャーター機内で11時間寝た」と大笑いした。

 

 キャンプ地のアリゾナから韓国まで12時間41分のフライト。時差は16時間もある。球団は移動日前日の13日に「睡眠のスペシャリスト」によるミーティングを開催。13日は可能な限り寝ずに夜を明かすことと、水分補給をしっかりすること、時差ボケに効果のあるサプリメントなどを推奨した。

 

 それでも球団関係者は「なかなか難しかった」と苦笑い。だが、真美子夫人も伴った大谷の睡眠に支障はなく、この日も軽快な動きを披露した。

 

 すっきりとした表情だった会見では、開催地・韓国関連の質問も多かった。花巻東時代以来の韓国訪問に「あの時はまだ高校生だった。今とまたちょっと違う。あの時から好きな国の一つ。野球で帰ってきて、またプレーするのは自分の中でも特別」と大谷。

 

 かつて、日本代表の最も印象に残る試合として09年のWBC決勝・韓国戦を挙げたことがある。「日本と韓国は昔から国際大会でも白熱した良い試合が多くて、子供の頃からずっと見ていた。韓国のチームも僕の中では思い入れがあって、素晴らしいチームだなと思っている。韓国でプレーするのは楽しみ」と笑みを浮かべた。

 

 この日の韓国紙も、大谷と真美子夫人が並んだ写真が1面をジャックした。ロサンゼルスから13時間30分のフライトで何も対策せず、ひどい「時差ぼけ」で日中は体がだるく、まぶたも重かった記者だが、予想を上回るフィーバーにすっかり目が覚めた。

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◆ 大谷、新妻の前で“愛の開幕弾”打つ 夫婦で迎える初公式戦、相手はダル「いい思い出になる」

柳原直之氏/情報:スポニチ)

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 ドジャースの大谷翔平投手(29)が16日、パドレスとの開幕シリーズ(20、21日)に向け、高尺スカイドームで公式会見に出席。結婚発表後初となる、真美子夫人(27)の前でのプレーに思いを込めた。20日の開幕戦では、日本ハム時代に背番号「11」を譲り受けたダルビッシュ有投手(37)と日米初対決。打者に専念するメジャー7年目、“愛の開幕弾”でスタートする。

 

 日米韓200人の報道陣が集結した会見の終盤だった。ある韓国記者が「結婚おめでとうございます」と切り出すと、翻訳機を外して机の上に置いていたベッツ、フリーマンがニヤニヤしながら、再び翻訳機を装着した。「カモン!ショウ!僕らも聞きたいよ」とフリーマン。ベッツには左肩をもまれてちゃかされた大谷は、照れ笑いを浮かべながら、最高のプレーを誓った。

 

 「試合自体もこうして一緒に来て、見るのも初めてですし、良い思い出になるんじゃないかなと思います」

 

 2月29日に真美子夫人との結婚を発表。米国から韓国入りするタイミングだった前日、初めてツーショットを披露した。韓国でのMLB初開催でもある20日の開幕戦は「大谷夫妻」にとっても初めての公式戦。愛妻の前で夫として初めてのプレーでの「最高の思い出」は、何よりも移籍1号でもある一発に期待がかかる。

 

 打ちたい理由はもう一つある。開幕戦のパドレス先発は、日本ハムで背番号11を譲り受けたダルビッシュ。15、16年オフに合同自主トレを行うなど交流は深く、昨年3月のWBCでは2人で優勝の立役者となった。

 

 「小さい頃から見てきて大好きな投手。目標にしてきた方。WBCでも一緒にやらせてもらい、その前も練習をさせてもらい本当によくしてもらっている」。日米通じて打席に立ったことも、投げ合ったこともない正真正銘の初対戦に「個人的に凄く楽しみ。ここまで対戦がなかった。そこも含めて凄く思い入れがあるので楽しみ」と力を込めた。

 

 会見後は高尺スカイドームで練習。一塁からの走塁練習を入念に行った。昨年9月に受けた右肘手術の影響で打者専念する7年目。オープン戦では打率.500、2本塁打、9打点と好調をキープ。きょう17日からエキシビションゲームを2試合こなし、開幕を迎える。

 

 花巻東時代、12年のU18日本代表で戦って以来12年ぶりの韓国でのプレー。「凄く楽しみにしていた。1週間くらいあるけど、野球自体も韓国も楽しんで頑張りたい」。グラウンド内外で続くフィーバーにも「注目していただいて凄くありがたい」と涼しい顔で、特別な開幕戦に臨む。(柳原 直之)

 

 ≪ド軍カメラマンが“レア2ショット”インスタ投稿≫ド軍の球団専属カメラマンのジョン・スーフー氏が、インスタグラムで大谷と真美子夫人のレアショットを公開した。米国から韓国へのチャーター機内などのツーショットが3点。他にも山本と言葉を交わす姿や、他の選手の写真も披露された。

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 ■ NOTE