2024年2月4日
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■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)
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◯ テレビ朝日系「サンデーLIVE!!」(日曜・午前5時50分)は4日、大谷がドジャースタジアムで行われたファン感謝イベントに参加したことを生中継。番組では午前5時50分の放送スタートからMCで同局の平石直之アナウンサーが番組内でイベントの生中継を告知。大谷が登場する前から現地を生中継で結び、ドジャースタジアムの模様を放送。さらにスタジオで今回のイベント内容を紹介、野球解説者の古田敦也氏が今季のドジャースの戦力を解説するなどで大谷の登場に備えた。
◯ 大谷は3日(日本時間4日)、本拠地ドジャースタジアムで行われたファンフェスタに参加。ステージショー登場前には報道陣の取材に対応し、リハビリ状況などを語った。
――ドジャースタジアムでユニホームを着てファンと初交流。
「楽しみに、今日は。試合があるわけではないので、単純に挨拶と雰囲気を楽しめたらいいかなと思っています」
――リハビリ状況は。
「打撃はティーとトス打撃を今だいたい100%くらいで振っている感じなので、アリゾナに入ってマシン打撃、アーム、投げるボールから始まっていくのかなと思います」
――韓国での開幕は。
「今もうだいたいスケジュール通りには来ているので、特に遅れているわけでも特別早めているわけでもはいので、このまま順調にいけばそのまま、元々間に合うスケジュールでは来ているので、そのままのスケジュールで行けば間に合うんじゃないかと思います」
――キャッチボールは。
「キャッチボールはまだですね。アリゾナに入って軽いスローイングから始まって、その後は、ピッチングの方が若干慎重気味に行くんじゃないかなと思っているので、1回目の手術よりもスムーズに来ているかなという印象はある」
――チームメートとは。
「今日初めて会う選手もいるので、だいたい今ここでやっている選手たちはほとんど同じメンバーとはやっているので、そういう選手とはコミュニケーションを取ったりしますが、今日初めて会う選手の方が多いかな」
――強化している部分。
「全部です」
――ケリー夫人にプレゼントしたポルシェのナンバープレート。
「そこはもうノータッチです。関係ないです」
――大型契約で移籍の今年は今までとまた違うシーズンに。
「責任がより重くはなると思うが、やることは変わらない。これまでも金額に関係なくベストは尽くしてきていると思っているので、そういうのは変わらず継続したいと思っています」
――リハビリの影響。
「コンディショニング上は最初の1か月は動けない中で、ちょっとマイナスからのスタートになるというのは例年のオフとはちょっと違ったかなと」
――チームにもたらしたいもの。
「ないですね。僕はもう1年目のつもりで、このチームの1年目ですし、今までエンゼルスでやってきた年数というのはないものだと思うので、新たなスタートだと思うので」
――デコピンは遠征、キャンプは。
「キャンプは行きますね。遠征は物理的に行けないと思いますね」
――上半身がひと回り大きくなったが重点的に取り組んだか。
「いや、そこまで。どちらかといったら下半身メニュー、あまり上半身は重いものを扱えず最近になってようやくやってますけど、最初の段階から今は8割くらい下半身のメニューが多かったです」
――制限なく練習は100でできているか。
「打撃はないですね、ないというかほぼ100にはなっているので、スイングの力とか、その動作では制限はないですけど、トレーニングでのポジション的に、そこで力を入れない方がいいポジションでのメニューはあまりやっていないです。安全な範囲でのものはやっていますけど」
◯ 「ドジャーフェスト・ステージショー」では、エンゼルス時代の大谷をリポーターとして取材し、日本のファンにもなじみのあるホセ・モタ氏とステージ上でQ&Aを展開。
ーーこの青い光景を見てどう思う?
「赤とは真逆なのでようやく来たなと実感しています」
ーーとても重要な質問。愛犬はどんな感じですか?
「He is good(彼はいいよ)。フフフ」
ーーデコピンの由来は
「元々、デコイというのは犬種の名前の由来であったんですけど、他の名前でなおかつ聞き取りやすい、発音で考えました」
ーー何をして遊んでますか
「よくライト(レーザーポインター)に反応しているので僕は寝ながらこうやってライトで彼が走っているのを動かしてます。(笑)」
ーーレーザーポインターの会社は用意はいいかい?(笑)。ドジャースの一員になったと実感したのはいつか
「今が一番感じてますね、そういう意味では」
ーー山本由伸の魅力をファンに伝えてください
「人間としてですか?」
ーー野球選手として
「全部を兼ね備えてるピッチャーだと思うので、全部がハイレベルなんですけど、全部の要素をもっているピッチャーかなと思います」
ーー人間としては。
「可愛げがある。先輩に好かれるタイプじゃないかなと思うんですけど。今日来てないので『後は任せましたよ』みたいな感じで今日も言われましたけど。可愛げがあるタイプです」
ーー若い選手(子ども)を持つ親に、ここまでやってきた翔平からメッセージを
「僕は本当についてるなというか、ラッキーだったなというのが一番なので。環境もそうですけど、そこに尽きるというか、僕がやってきたことよりもそこの部分の方が大きいので、なにがということは言えないですけど。子どものことを応援してあげれたら素敵なんじゃないかなと思います、何事も」
ーーケリーのアシュリー夫人にポルシェをプレゼントした
「素晴らしい動画に対する支払いをしました。ハハハ」
ーー好きなもの。ピザ?バーガー?
「バーガー」(ファンから喝采)
ーーどんなバーガー
「Kind(どんな)? In-N-Out(イン・アンド・アウト)」(ファンがさらに喝采)
ーー携帯ゲーム、クラッシュロワイヤルの上達方法は
「あんまり最近やってないんですけど、携帯のゲームとかよくやるんで、だれかやる人がいたらチームメートと一緒にやりたいなと思います」
ーー一番の実力者は誰か聞いてるか
「ビューラーがうまいと聞いてるのでやってみたいなと思います」
ーータコ焼き、トンカツ、オコノミヤキ、テンプラ、ヤキトリ、テリヤキ、シャブシャブ。僕に作ってほしいものは
「たこやき。ハハハ」
ーーイッペイ(水原一平通訳)との関係は
「ビジネスの関係で、友達ではないです。ははは。割り切って付き合ってます」(場内爆笑)
ーーなんてこった!(笑)さぁ、ドジャースでシーズンを迎える気持ちは
「ワールドシリーズの優勝だけをファンの人たちもそうだと思いますけど、僕自身も目指してるので、一緒になってシーズンを戦うことができたら最高だなと思います」
◯ 「ドジャーフェスト・ステージショー」の後は地元放送局「スポーツネット・ロサンゼルス」の番組に生出演した。収録はファンに囲まれた屋外スタジオで行われた。
ーーどの時点で二刀流としていけると確信したか?
「プロになってからもなかったです。ある程度、3年目くらいで形になったので、そこからはある程度自信はつきました」と説明。メジャーリーグでも「こっちに来ることになって、こっちでもできるかどうかはまたわからなかった。1年、1年積み上げた証かなと思います」
ーーシーズンやキャンプが始まってないにも関わらず、これだけ熱狂的なファンが集まってくれたことをどう思うか?あとはチームメートの交流は?
「さっき初めて会うチームメートとは何人か挨拶した。ファンの人は今まで敵として圧を感じることが多かったですけど、これからは背中を押されることを考えると凄く心強いなと思います」
ーー去年、どの選手が気になるかと聞かれてベッツと答えていたが、なぜ彼を選んだのか?
「何をやらせてもトップに行くんだろうなというセンスというか何をやっても吸収が早いんだろうなというプレーヤーに見えるので。そこは持って生まれたものがある方という印象が強い」
ーー今まで大きな試合に出てきたと思うが、ドジャースは優勝しないと失敗みたいな扱いになる。そういう期待をどう受け止めている?
「楽しみたい思いが強いが、当然そうならない場面もあると思うので、そこは受け止めていくしかないと思っている。個人的にも優勝しないと失敗なのかなとは思う。ポストシーズンはまだプレーしたことないですし、まずはそこで勝つこと。最終的にはやっぱりワールドシリーズで勝ちたいという思いが強い」
ーーリハビリ中で25年まで投げられない。ここまでのリハビリはどんな感じ?
「打つのはもうすぐ100(%)になると思うので、ここから何もなければ開幕に間に合うんじゃないかという手応えは感じています。ピッチングに関しても1回目の手術よりはだいぶ感触はいい。当然焦ることはないですけど、プラン通りにいければ来年にしっかり間に合うと思っています」
ーーケリー選手の奥さんがバズった動画を出してポルシェも注目されていますが、あれはどういう経緯でしょうか?
「まずは僕が見た中で最高のビデオだった(笑)背番号は選手にとってはそれくらい積み上げてきた価値があると思うので、お礼というか、ありがとうございますという感じです」
ーー(最後に司会者から日本語で)「ドジャースへようこそ」(という歓迎に!)
「パーフェクト!」
◯ 終了後に大谷自身のインスタグラムを更新。革ジャンに白のTシャツ、ジーンズというカジュアルな私服でイベントに参加した大谷。ウォーカー・ビューラー投手と仲よさげに写真に収まっている。
◯ ブランドン・ゴームズGMが囲み取材に応じ、大谷の右ひじのリハビリについてコメント。
「彼は打撃を行っている。我々は前進し続けていく。彼が(状態について)問題ないと感じる限り、次の段階へと進み続けていく」
「彼は本当に力強く感じている。うまく進んでいる。今現在の状況では、彼は開幕戦には(プレーする)準備ができていると見込まれている」
「(前回手術時との予定の違いがあるかについて)話をしているが、彼は現状を良く思っている。どのようにプロセスを経ていくか理解している」
「(スプリングトレーニングでは練習に制限をかけるのか)おそらく最初に少しだけ(制限は)あるだろう。適切に前進していけるように、我々はスマートに考えていく。状態はいい。もし我々がアジャストする必要があれば、我々はそうするだけだ」
「(シーズン中の投球のリハビリについて)まだ計画が決まっていない。現在は打撃の(調整)に専念している」
◯ デーブ・ロバーツ監督は、オフに右肘手術を行った大谷の現在のリハビリ状況について言及。韓国で行われるパドレスとの開幕戦出場について「100%ということはないけれど、今の進歩ぶりを見ればできないわけがない」と順調な調整ぶりを明かした。さらに「それが僕らのプランだ。彼はスイングしているし、感じもいい。それが僕らの希望だ」と説明。一方で「でも保証は何もない。彼がそこにいることが僕らの希望なんだ。彼は準備ができているだろうから、あとは毎日が良くなり、強くなっていくことを祈るだけだ」と話した。
◯ ベテランの救援右腕ブレーク・トレイネン投手(35)は、アスレチックス時代の18年、大谷のデビュー登板を目撃。「あの瞬間から、彼に関して何かが変わってきた」と、二刀流のインパクトと球界の認識が変化してきた経緯を振り返った。今季から同僚となることについて、「現実に彼を間近で見られる。これは、おそらく僕の残りの人生で記憶に残るだろう」と心境を明かした。
◯ 主砲フレディ・フリーマン内野手(34)は、大谷と同僚となったことについて「ここで長い間、翔平がいることに興奮している」と思いを口にした。また、「我々がベーブ・ルースのことを話してきたように、我々の孫たちが話すようになるだろう」と笑顔で話した。
◯ ムーキー・ベッツ内野手(31)が、地元専門テレビ局「スポーツネットLA」のインタビューを受けた。大谷が打線に入ったことが自身の打撃に与える影響について問われ「今まで通りアグレッシブにいくことに変わりはないよ。僕のゲームプランは変わらないし、塁に出ること、アグレッシブに攻撃することは同じ」とコメント。この日、デーブ・ロバーツ監督が今季の打順を「1番ベッツ、2番フリーマン、3番大谷」にすると明かしたことから「彼の前を打ち、彼がやることをこの目で見ることは幸せだし、楽しくなるだろう」と話した。
◯ エメット・シーハン投手は「彼の大ファンだったんだ。フィールドでの彼の能力は驚異的で、すぐ近くで彼を見るのが本当に楽しみだよ」と興奮気味。ジェームズ・アウトマン外野手は「彼を獲得して僕は興奮したよ。打撃練習を見るのが楽しみなんだ。ドジャースは世界屈指の愛される球団だと思うよ」と心待ちにした。トッププロスペクトであるランドン・ナック投手は「彼は僕の人生であった中で、最も感じのいい人の1人なんだ。彼は、わざわざ(チームの)1人1人に話しかけるんだからね」と。ギャビン・ラックス内野手は大型補強を行った今季のチームを「僕らよりいい打線やローテーション、ブルペン(救援陣)を見つけられないと思う。僕らはショウヘイ、ヤマモト、グラスノー、テオスカー(ヘルナンデス)を獲得した。スーパーチームさ」と自信を見せた。
◯ 落合博満氏が4日、TBS系「サンデーモーニング」に生出演。落合氏は今季の大谷に「今年、打者で間に合うって言われていますよね?でも右の肘を手術してるでしょ?本当に間に合うのかどうなのかっていうのは、イマイチ分からないです。普通、メス入れたら打つ方も影響あるんじゃないのかなと思うんです」と指摘した。一方で同じゲスト出演した中畑清氏が「私は三冠王をとれるんじゃないかと思っています」と期待すると落合氏は「可能性はあると思います」と同意し「一番問題なのは打率じゃないですか」と指摘していた。
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■ ロサンゼルス・ドジャース情報
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◯ ブランドン・ゴームズGMが取材に応じ、ドジャースひと筋16年のベテランであり、FAとなっている先発左腕のクレイトン・カーショー投手(35)について「再契約する可能性は残っている」と述べたという。MLB公式ウェブサイトが報じた。カーショーはこれまで、契約先として検討しているのはドジャースとレンジャーズの2球団のみだと明らかにしていた。
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■ 注目記事&コラム
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◆ ドジャース大谷翔平、6年間の経験から得た風格 重圧感じさせないスーパースターの振る舞い
(斎藤庸裕氏/情報:日刊スポーツ)
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【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)3日(日本時間4日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(29)が6年間の経験から得た風格は健在だった。「ドジャー・フェスト」では警備員に厳重に先導されながら、さっそうと左翼後方のブルペンを横切った。どっと湧き上がる大歓声。スマートフォンを片手に、大勢が一斉にその姿を追う。メディア対応では、各国の記者やテレビカメラでごった返し。囲み取材の場の後方では全く声が聞こえないほどのカオス状態だった。
英語での質疑応答を終え、日本メディアに対応するための準備で、わずかな時間ができた。その瞬間、大谷は右手を振り、客席のファンの呼びかけに応えていた。計り知れないプレッシャーを感じさせない立ち居振る舞いが、スーパースターらしさを際立たせた。
プロスポーツ史上最高の契約額で、伝統球団のドジャースにFAで移籍した。「僕は1年目のつもりで入ってますし、そこは今までエンゼルスでやってきた年数というか、ないものだと思って、また新たなスタートだと思っているので」。まるで新人かのような意気込みだったが、6年前とは風格が違う。表情はおだやかで、質疑応答では記者に目配りをしながら、笑顔を見せる余裕も感じられた。
メジャー移籍の1年目、もちろん大笑いすることも多かったが、緊張感やとまどいは隠せなかった。期待に応え続け、いまや一挙手一投足が注目される。「責任はより重くなると思いますけど、やること自体は変わらないですし、これまでも、金額うんぬんに関係なく、ベストを尽くしてきているとは思っているので、そういうのは変わらず継続したい」。一見しただけでは分かりにくいが経験から得た自信がかいま見えた。
6年前と比べ、体は一回りも二回りも大きくなった。今年も肩周りや胸の厚みがさらに増したようにも見えたが「あまり上半身は重いのが使えなかったので、最近になってようやくやってますけど、最初の段階から今のところは8割くらいが下半身メニューだったので」。右肘手術の影響で、上半身の本格的なトレーニングはまだこれからだ。
ではなぜ、大きくなったように見えたのか。単純に言えば節穴だが、風格と自信に満ちた雰囲気が、錯覚を導いたのかもしれない。
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◆ 大谷翔平をエ軍時代から取材する名物リポーターが司会 1週間質問練る「任せてくれてうれしい」
(情報:日刊スポーツ)
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ドジャース大谷翔平投手(29)が3日(日本時間4日)、ファン感謝デーのQ&Aコーナーでスタジアムを沸かせた。インタビュアーは日本のファンにもなじみがあるホセ・モタさん(58)だった。質疑応答は愛犬デコピンの話題から、ドジャースで同僚となる山本由伸投手(25)や水原一平通訳との関係性、好きなハンバーガーなど、さまざまなテーマで盛り上がった。
モタさんはエンゼルス時代から大谷を取材。一昨年から一足先に、ドジャースのリポーターに転身した。ファンの目の前でインタビューを行う今回の大役に「とても楽しかった。ファンも楽しんでくれたと思う」と笑顔で振り返った。
インタビュー役は、2週間前に球団から依頼されたという。「とても楽しみにしていた。自分に任せてくれて、うれしい」。1週間ほど質問項目について考えていたそうで、「僕は準備することが好きだから。ショウヘイのようにね」と笑った。
昨年は日本にプライベートで旅行し、日本の文化や食事を堪能した。日本のファンに向けては「歓迎してくれて、とても感謝している。ショウヘイは選手のお手本でもあり、日本人を、そして日本文化を代表する人の鏡だね」と熱く語った。
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◆ フレディ・フリーマンは過去6年欠場11戦の鉄人、二塁打王/世界一へ共闘する仲間たち
(斎藤庸裕氏/情報:日刊スポーツ)
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<大谷と由伸の相棒たち>
ドジャース打線のMVP経験者トリオ「ムータニマン」は、ベッツと大谷のコンビに、フレディ・フリーマン内野手(34)が加わって完成する。
21年オフにブレーブスから移籍し、今季がドジャース3年目となる左の好打者。コロナ禍で短縮60試合となった20年シーズンは、新型コロナに感染して苦しんだが、開幕直前に復帰。病み上がりにもかかわらず、好成績を収めて自身初のMVPに輝いた。21年にはブレーブスの26年ぶりのワールドシリーズ制覇に貢献し、打線の中軸として世界一の立役者となった。
過去3年間、オールスター戦などで大谷とも会話を交わし、二刀流のパフォーマンスを称賛。「最高の打者になるため、最高の投手になるためのエネルギー、スタミナ、メンタル面の辛抱強さ、どれだけあるのか計り知れない」と目を丸くする。打者1本でさえ試合前の準備に時間がかかることを強調した上で「ベストヒッターでもあり、ベストピッチャーでもあるのは、信じられない。言葉で表現するのは難しい。素晴らしいことだし、野球ファンとして、見ていて楽しい」とリスペクトを示した。息子のチャーリー君は大谷の大ファンで、22年の球宴では大谷と写真撮影。家族ぐるみで交流がある。
昨季はリーグトップの59二塁打をマークし、史上7人目のシーズン60二塁打まであと1本まで迫った。2位のベッツは40本で、19本差の断トツだった。本塁打を量産するタイプではないが、リーグ最多二塁打は2年連続で4度目。“二塁打マシン”として、打線をけん引している。
また、故障が少ない鉄人ぶりも長所の1つだ。18年以降、フィジカル面で負傷者リスト(IL)入りは1度もない。18年は全162試合に出場し、過去6年間で欠場はわずか11試合。安定して出場を続ける体の強さがあることで打線の中軸に穴があかないことは、チームにとって大きい。
大谷は昨年、シーズン終盤で故障が重なり、約1カ月欠場したが、投打の二刀流で可能な限り出場を継続してきた。その姿を見て、フリーマンは「冷静に考えて、ショウヘイ・オオタニがやっていることに感謝しているよ。だって、今後、僕らの人生でもう1度見られるかどうか、分からないんだから」と話した。ベッツと同様、ワールドシリーズ制覇の経験がある。大谷は、まだない。その悲願を達成するには、経験者2人の手助けが欠かせない。【斎藤庸裕】
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◆ ヤンキースにとって悪夢の1週間、レッドソックスとオリオールズが極めて厄介な存在に
(情報:スポニチ)
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ニューヨークポスト紙のジョエル・シャーマン記者が3日(日本時間4日)、「この1週間はヤンキースにとって良くなかった」と指摘している。
一つはベーブルースの呪いを解き、04年にレッドソックスを86年ぶりに世界一に導いた元GMセオ・エプスタイン氏が、フェンウェイスポーツグループのシニアアドバイザーとなり、オーナーグループにも参画、宿敵レッドソックスのリーダーの一員に返り咲いたこと。
そしてそれ以上に厄介なのはオリオールズのオーナーが倹約家のジョン・アンジェロス氏から、勝つことに意欲旺盛で、高額の出費をいとわないデービッド・ルーベンスタイン氏とマイケル・アロゲッティ氏に交代すること。
23年のサラリー総額は30球団中29位の7106万ドルだったが、近い将来、同球団のサラリー総額が著しく増えていく。近年ヤンキースを悩ませてきたのは過去7年間でワールドシリーズ出場4度、世界一2度のアストロズだった。17年、19年、22年と3度もア・リーグ優勝決定シリーズで敗れている。そのアストロズがホセ・アルテューべ(33)など主力選手の年齢が上がり、ようやくチーム力が下り坂にさしかかってきた様相だ。
ところがそれに代わってオリオールズが台頭してきた。マイク・エライアスGMはアストロズの王朝建設に12年途中から18年まで関わった人物。18年11月にオリオールズのGMに就任し、アストロズ時代と同じドラフト重視の手法で若い有能な選手をかき集めてきた。アドリー・ラッチマン、ガナー・ヘンダーソン、ジャクソン・ホリディなどだ。
他にもファームにはたくさん若手有望株がいて、同球団のファームシステムは30球団でトップと評価されている。そこに1日(日本時間2日)、ブルワーズのエース、コービン・バーンズのトレード獲得が発表された。交換要員はジョセフ・オルティス遊撃手、デイトン・ホール投手、さらに24年度の全体34番目のドラフト指名権だった。
エライアスGMは「アストロズ時代、ジャスティン・バーランダーやゲリット・コールをトレードで獲得した時、ファームの層の厚さを生かすことができた。ただ今回(バーンズ)については少し悲観的だった。計画はしていたけど、このオフ、インパクトのある投手が何人トレードで獲得可能なのか?そこは確かではなかった。でもようやく手に入れられた」とシャーマン記者に説明している。
オリオールズの強さは、若手有望株を2人失っても、依然ベースボールアメリカ誌のファームシステムランキングで1位であること。エライアスGMは「メジャーでプレーする準備ができている若い選手がたくさんいる。若い選手はこれからも長くオリオールズにいる。チームにとって良い時期が始まる。成功のために必要な投資もしていく」と言う。バーンズの代理人は辣腕のスコット・ボラス氏。ゆえに1年後にFA権を取得するバーンズと長期契約を結べるかどうかは定かではない。しかしながら少なくとも24年のオリオールズのローテーションのトップ3はバーンズ、カイル・ブラディシュ、グレイソン・ロドリゲス。ポストシーズンで戦えるメンバーだ。
「(昨季)101勝のチームから90%から95%のメンバーが戻っている。我々にはチャンスがある」とエライアスGM。レッドソックスもオリオールズも強くなっていく。ヤンキースにとって悪夢の1週間だったのである。
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