2023年12月20日

 

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 ■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)

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◯ 米スポーツサイトのブリーチャーリポートが19日(日本時間20日)に「MLB2024年スキルランキング:パワー打者トップ25」を発表し、ドジャースに移籍した大谷は4位に選ばれた。ランキングは平均打球速度、ハードヒット率、期待長打率、合計本塁打数を主な評価基準として独自に算定。大谷は9月4日に右脇腹を痛めて打者としてシーズンを終了したものの255.1ポイントを獲得した。同サイトは「大谷がシーズンの最終月も健康に過ごしていたら本塁打数も伸び、同ランキングの2位に浮上していただろう。ただ現状でも、9月に14打席しか立っていないながらエリートな強打シーズンを過ごした」と日本選手として初めて本塁打王を獲得した大谷を高く評価。1位はアーロン・ジャッジで、270.9ポイント。2位はマット・オルソンで258.9ポイント。

 

◯ NHKは20日、米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手のドキュメンタリー「メジャーリーガー大谷翔平から2020 伝説と代償 そして新たな章へ~」(後9・00)を24日に放送することを発表した。WBC優勝に始まり、アジア出身選手初となる本塁打王、右肘手術のほか、プロスポーツ史上最高額での契約と報じられるドジャース移籍、新天地への決意をロングインタビューで語り尽くす。関わりの深い選手や監督、データアナリストなどを徹底取材し、戦いの舞台裏に迫る。

 

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 ■ ロサンゼルス・エンゼルス情報

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◯ フリーエージェントとなっていたハンター・レンフロー外野手(31)が19日、ロイヤルズと2年1300万ドル(約18億2000万円)で契約を結んだ。レンフローは昨オフにエンゼルスに加入し、今季126試合で打率2割4分2厘、19本塁打、56打点、OPS・738をマーク。しかしチームのプレーオフ進出が厳しくなったことで8月下旬にウエーバー公示され、同31日にレッズに移った。だが、レッズ移籍後は14試合で39打数5安打の打率1割2分8厘、1本塁打、4打点とふるわず、9月18日にDFA(40人枠から外す措置)となっていた。

 

◯ エンゼルスが、今季ナ・リーグのサイ・ヤング賞左腕、ブレーク・スネル投手(31=パドレスFA)と契約交渉を行った。MLBネットワークのモロシ記者が19日、X(旧ツイッター)で伝えた。エ軍は大谷翔平の抜けた先発投手の補強を目指しており、山本由伸争奪戦からは退いていた。

 

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 ■ 球界情報

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◯ パドレスのダルビッシュ有投手が19日(日本時間20日)、自身のX(旧ツイッター)を更新。松井裕樹投手がパドレスと交渉を進めているとの記事を引用し、「気になって眠れません」と投稿した。この日、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者も松井とパドレスの契約合意が最終段階に入っていると投稿。パドレスは今季33セーブを挙げた左腕ジョシュ・ヘイダー投手がFAとなっており、ブルペン陣の整備が欠かせなかった。パドレス入りとなれば3月のWBCと同じく、ダルビッシュと松井がチームメートとなる。

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ 大谷翔平の移籍に“兄貴”トラウトが続ける沈黙…「トラウタニ」解体でエンゼルスはどこへ向かう? トラウトが記者に明かしていた「相棒への思い」

斎藤庸裕氏/情報:NumberWEB)

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 エンゼルスからFAとなり、名門球団ドジャースに移籍した大谷翔平投手(29)は12月14日(日本時間15日)、入団会見でこれまでの交渉の経緯や今後の目標など、思いの丈を語った。並々ならぬ熱意を示してくれたド軍関係者への感謝はもちろん、6年間在籍したエンゼルスとファンへの感謝の言葉も印象的だった。

 

「メジャーリーガーとしての最初のチャンスを与えてくださったエンゼルスの皆さん、本当に今振り返っても、素晴らしく、大切で、忘れられない、そんな6年間を、思い出をありがとうございました」

 

SNSで思いを綴ったチームメイト、いまだ無言のトラウト

 

 勝てなかったとはいえ、愛着のあった球団を去るのは、決して簡単なことではなかったはず。12月9日(同10日)、ドジャース移籍を自身のインスタグラムで表明。英文で記された文言の半分ほどは、エ軍への感謝の気持ちだった。ド軍移籍を決断した言葉に続き、真っ先に謝意を述べた。

 

「まず初めに、6年間、支えて頂いたファンの皆さま、エンゼルスの関係者の皆さま、そして、今回の交渉で関わって頂いたチームの全ての方々に、本当に感謝したいと思います。特に、浮き沈みがあった時も、ずっとサポートして頂いたエンゼルスファンの皆さま、かけがえのない存在です。エンゼルスで過ごした6年間は、この先も自分の胸に刻まれていくでしょう」

 

 元同僚のパトリック・サンドバル投手(27)、ローガン・オホッピー捕手(23)、ミッキー・モニアク外野手(25)、ジョー・アデル外野手(24)ら若手選手はSNS上のメッセージで、大谷の退団を寂しがると同時に「楽しかった」と、ともにプレーした時間を名残惜しそうに振り返った。

 

気になるのは兄貴トラウトの“切ない胸中”

 

 もっとも、気になるのはマイク・トラウト外野手(32)だ。大谷がド軍へ移籍して以降、公にはコメントを残していない。11月16日に大谷が史上初となる2度目の満票MVPを獲得した際は、X(旧ツイッター)で「誇らしく思うよ、ブラザー!」と祝福のメッセージを送っていた。

 

 今季開幕前から、シーズン後にFAとなる大谷の残留を熱望。「最終的には、彼の判断だから」と、本人の意思を尊重しながら、オフには説得へ乗り出す姿勢も示していた。1年目から兄貴分として引っ張り、時に気遣い、互いに切磋琢磨してきた。プライベートな会話として、既に両者の間で連絡をとっているのかもしれないが、チームの中軸として6年間ともに戦ってきた相棒が移籍。寂しさを感じないはずがない。

 

 大谷がトラウトを慕い、いち野球選手としてリスペクトしていたことは言うまでもない。今季は3月のWBC日米決戦で激突し、トラウトを空振り三振に打ち取って世界一を決めたシーンは、今後も長く語り継がれる名場面だ。チームに戻り、「このチームで勝ちたい」と言っていた大谷にとって、米国代表のライバルだったトラウトと、今度は同じチームで世界一の目標を成し遂げたいという気持ちは強かっただろう。

 

大谷にトラウトがしみじみ告げた“ある言葉”

 

 今年2月、エンゼルスで6年目のキャンプを迎え、侍ジャパンへ合流する前にトラウトと交わした会話の一部を明かしたことがある。

 

「『俺たちいい打線だな』みたいな。そういうチームの話をしてましたね」

 

 その言葉に、互いのうれしそうな顔が思い浮かぶ。それだけに、「トラウタニ」の解体はファンにとっても、チームにとっても大きな痛手だ。

 

 19年にエ軍と12年契約を交わしているが、トラウト自身がトレードを希望すれば球団が容認するとの報道もあった。エ軍のミナシアンGMによれば、今季のトレードは「100%ない」という。今オフに球団首脳と今後の方向性を話すと明かしていたトラウト。オーナーを中心に、チームのビジョンが明確になったのかは、現時点では分からない。大スターを1人失ったエンゼルスは、果たしてどこへ向かうのだろうか。

 

(「メジャーリーグPRESS」斎藤庸裕 = 文)

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