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2023年12月10日

 

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 ■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)

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◯ 大谷翔平が9日(日本時間10日)、ドジャースと合意したと発表した。10年総額7億ドル(約1014億円)の超大型契約で、メジャー史上最高額で北米プロスポーツ最高額となる。自身のインスタグラムで投稿するとともに、代理人のネズ・バレロ氏も発表した。日本メディアでは、Full-Countが5時6分に最速で伝えた。

 

◯ 大谷が9日にドジャース入りを発表したインスタグラムの全文は次の通り。

 

「すべてのファンと野球界で関係した皆さま。決定に至るまでとても長くかかったことをおわびいたします。次のチームにドジャースを選ぶことを決めました。

 

まず最初に、これまでの6年間支えてくださったエンゼルス、ファン、また今回の交渉に携わったチーム関係者の皆さまに、心からお礼を申し上げます。特に浮き沈みの激しかった私を支えてくれたエンゼルスのファンのサポート、声援は私にとって世界を意味しました。エンゼルスと過ごした6年間は私の心に永遠に刻まれることでしょう。

 

そして、すべてのドジャースのファンの皆さん、私は常にチームにとって最善を尽くし、常に自分が最高の状態でいるために全力を出し続けることを約束します。野球人生最後の日まで、ドジャースだけではなく、野球界のために努力し続けたいと思っています。

 

文章では伝えられないこともいくつかありますので、後の記者会見で今回のことについて、もう一度お話ししたいと思います。

 

大変、ありがとうございました」

 

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◯ 大谷が、ドジャースと10年7億ドル(約1014億円)の破格な契約に合意した。大谷のエージェントを務めるネズ・バレロ氏がメールで契約について語った。 「これは、ユニーク(唯一無二)で歴史的な選手のための、ユニークで歴史的な契約です」と今回の決着について説明。「翔平はドジャースの一員になることに心躍らせている。彼はこのパートナーシップを開始することに興奮しており、両者がともに長期的な成功のため、真の献身を反映した契約をであることを認識している。翔平と私は、私たちに興味と経緯を持ってオファーをくださったすべての球団に感謝しています。特にこのプロセスが展開するにつれてさらに親しくなった素晴らしい人々に感謝したい。ファン、メディア、そして業界全体がこのプロセスに高い関心を寄せていたことは承知している。このような結果になり、その熱意とご配慮に感謝の気持ちを捧げたい」としている。

 

◯ 計算上は平均年俸もサイ・ヤング賞3度のレンジャーズの先発右腕シャーザーの4333万ドル(当時レート=約49億円)も上回るが、第1報を伝えたスポーツ専門局「ESPN」の看板記者ジェフ・パッサン氏は「大谷の契約には“大幅な延期(後払い)”が含まれている。これは大谷のアイデアだと関係者が語った。これによりぜいたく税が軽減され、ドジャースが大谷を中心により良いチームを構築できるようになる」と解説した。

 

◯ スポーツ選手やエンタメ界の税金対策本の著者で、大手税理士会社「PKFオコーナー・デービス」社のディレクターのロバート・パイオラ氏は、自身のX(旧ツイッター)で、大谷の税金の詳細を投稿。「連邦政府への税金が37%、カリフォルニア州の州税が13・3%、米国の公共医療保険制度のメディケアに2・35%、そして、州の傷害保険に1・1%」という内訳になっており、約53・75%が税金になる模様。年俸で7000万ドルとすると、1年で3763万ドルの税金を支払うことになる。日本円に換算すると年間約55億円だ。これ以外に大谷が不動産物件を所有している場合、固定資産税などが加算される。

 

◯ MLB公式サイトが大谷のドジャースとの10年総額7億ドル(約1015億円)の契約は世界のスポーツ界全体を見渡しても史上最大の契約と信じられていると報じた。比較対象となったのは欧州プロサッカーで、リオネル・メッシが17年から21年にFCバルセロナと結んだ6億7400万ドル(約977億円)を超えた。さらにキリアン・エムバぺが25年までパリ・サンジェルマンに在籍した場合の約6億7900万ドル(約985億円)も上回ることになる。プロスポーツ選手として世界一の値段が付いた。MLBのFA選手の契約では、1年前アーロン・ジャッジがヤンキースと結んだ9年総額3億6000万ドル(約521億円)が最高だった。

 

◯ 「ドジャース・大谷」のお披露目は12日(同13日)が濃厚だ。関係者によると、同日に行われる予定だったスタジアムツアーが急遽キャンセルになったという。その場で入団会見を開き、ドジャーブルーのユニホームに身を包む二刀流の姿が見られそうだ。

 

◯ 今季まで本拠地としてプレーしたエンゼルスタジアムの正面入り口には、マイク・トラウト外野手らとともに大谷の大きな看板がかけられていた。移籍報告から約3時間後、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のエンゼルス番サム・ブラム記者が自身のX(旧ツイッター)を更新。「大谷の看板が撤去される」という投稿とともに、作業中の写真を公開した。

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ 大谷翔平、ドジャースを選んだ理由は…古巣に恩義はあっても、「世界一のメンバー」という強い思いは消えず

阿部太郎氏/情報:中日スポーツ)

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 「勝ちたい」「勝つために」…。エンゼルス時代、大谷翔平から何度もこの言葉を聞いた。毎年8、9月になると、チームは秋風が流れていたが、大谷は一人抗っているように見えた。メジャートップの2人、大谷とトラウトを擁しても、大リーグは甘くない。総合力が問われる。エンゼルスに6年いて、一度もプレーオフに出られなかった。

 

 メジャーに渡って「世界一の選手」にはなったが、やはり大谷の心に「世界一のチーム」のメンバーになりたい思いは強かった。だからこそ、11年連続プレーオフ出場の名門ドジャース移籍に心が傾いたのだろう。エンゼルスに恩義はある。愛着もある。慕ってくれる後輩たちもいる。だが、この先勝てるかというと、疑問符がつく。高校時代「2020ドジャースワールドシリーズ制覇」と目標シートに書いた。その言葉通り、「世界一のメンバー」を目指す。

 

 西海岸へのこだわりもあっただろう。温暖な気候で、雨が少なく、天気に左右されず、二刀流をする上でプランニングを立てやすい。執刀医のエラトラシュ医師はドジャースのチームドクターでもあり、右肘のトミー・ジョン手術からのリハビリはスムーズに進む。エンゼルスに比べれば、メディアの数は多いが、ニューヨークほど執拗な追及は受けない。「野球に集中したい」と話す大谷の願いはある程度叶えられる。

 

 「赤」から「青」が基調のチームへ。大谷翔平らしく、記者のスクープではなく、自身のSNSでの発表となった。10年総額7億ドル(約1015億円)。途中でオプトアウト(契約破棄)の権利はなく、生涯ドジャースの契約と言っていい。「ドジャースファンに、常にチームのために最善を尽くし、常に最高の自分であるために最善を尽くすことを誓う」。英語でこう宣言した。ドジャーブルーの大谷が、チームに世界一の道筋をつくる。(阿部太郎)

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◆ 大谷争奪戦が決着 大本命のドジャースと10年7億ドルで契約合意 ぜいたく税対策で「前例のない繰り延べ」も

(情報:MLBジャパン)

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 日本時間12月10日、世界中の野球ファンが注目していた大谷翔平の争奪戦が決着した。具体的な情報がほとんど外部に漏れない状況が続いていたが、大谷自身がインスタグラムを更新し、ドジャースと契約することを公表。その後、複数の記者たちが「10年7億ドル」の記録的契約であることを報じた。エンゼルス時代の同僚であるマイク・トラウトの12年4億2650万ドルを大幅に上回っただけでなく、北米4大スポーツ史上最大の契約に。さらに、欧州サッカー界のスーパースターたちも上回る「世界スポーツ史上最大」の超大型契約となった。

 

 大谷は自身のインスタグラムに「ファンの皆様、球界関係者の皆様、決断まで時間がかかってしまい申し訳ありません。私は次のチームとしてドジャースを選ぶことを決めました」と記し、ドジャース移籍を公表。6年間在籍したエンゼルスの関係者やファンへの感謝を述べたあと、ドジャースファンへのメッセージを記し、「文章では伝えきれないこともありますので、後日の記者会見で詳しくお話ししたいと思います。ありがとうございました」と締めくくった。

 

 事前の予想では「5億ドルを超え、6億ドルに達する可能性もある」という声もあった大谷の契約だが、右ひじの手術で来季投げられないことなど関係なく、7億ドルの大台に到達。ドジャースは大谷獲得を「最優先事項」に掲げていたが、球界トップクラスの資金力を持つチームが「最優先事項」に対して本気を出せば、この規模の契約になるということが証明された形となった。

 

 契約総額ではトラウトを上回り、FA契約としてもアーロン・ジャッジ(ヤンキース)の9年3億6000万ドルをはるかに超える史上最高額に。また、年平均7000万ドルという金額もマックス・シャーザーとジャスティン・バーランダーの4333万ドルを大幅に更新する史上最高額となる。

 

 ただし、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者などが報じているように、今回の契約には「前例のない繰り延べ」が含まれており、現在価値は7億ドルを大幅に下回るものになるとみられている。ぜいたく税の計算は契約の現在価値をもとになるため、大谷サイドがチームが成功を収めることを最優先に考え、チームのペイロールの柔軟性を維持できるように提案したと言われている。「勝利」を最優先に考える大谷らしい行動と言えるだろう。

 

 当初から本命視されていたドジャースが大谷争奪戦を制し、情報がほとんど外部に漏れない異例の大争奪戦は終了。ここから本格的に「移籍ドミノ」が始まることになるだろう。なお、「最優先事項」をクリアしたドジャースは今後、トレード市場を中心に先発投手の補強に乗り出すとみられている。

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◆ 大谷翔平がド軍を選んだ「5大理由」 1014億円だけじゃない“心地良さ”、ダルと対戦も

小谷真弥氏/情報:Full-Count)

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エンゼルスからFAとなっていた大谷翔平投手がドジャースと10年総額7億ドル(約1014億円)の超大型契約で合意したと発表した。メジャー史上最高額で、北米スポーツ史上最高額。大谷が移籍を決めた「5大理由」を推察する。

 

○常勝軍団

 ナ・リーグ西地区で2013年から10度の地区優勝を飾り、11年連続でポストシーズン進出中。ただ、ポストシーズンはなかなか勝ち切れず、リーグ優勝は2017、2018、2020年の3度で、ワールドシリーズ制覇したのは2020年のみ。世界一へ“あと一歩”の状況を打破することは、大谷自身のモチベーションになるはずだ。

 

○DHスポット

 2022年はジャスティン・ターナー(レッドソックスFA)が61試合、マックス・マンシーが25試合と複数選手で回していたが、今季はJD・マルティネスを1年契約で獲得。大谷獲得後を見据えた動きと言われた。110試合出場して33本塁打、103打点をマーク。打線も故障者を出すことなく、リーグ2位の906得点と機能した。マルティネスにはクオリファイング・オファーを提示せず、来季のDHスポットは空席となった。

 

○資金力&予算

 ビッグマーケットのロサンゼルスに本拠地を置く。今季のチーム総年俸2億4002ドル(約352億円)は全体6位だったが、近年は全体1位の常連。だが、来季は大谷獲得前まで1億2291万ドル(約180億円)で全体15位。大谷に年俸7000万ドルを支払っても、贅沢税の対象となる2億3700万ドル(約348億円)まで余裕はあった。

ド軍に二刀流復活を支えた“恩人”…右肘リハビリのサポート体制も万全

 

○医療サポート

 チームドクターのニール・エラトロッシュ医師は9月の右肘靱帯の手術だけでなく、2018年10月の右肘のトミー・ジョン手術も担当。トミー・ジョン手術のパイオニア、フランク・ジョーブ博士の愛弟子で、米国スポーツ界を代表する名医だ。理学療法士のバーナード・リー氏は、かつてエンゼルスに在籍。大谷が2018年10月に右肘のトミー・ジョン手術、2019年9月に左膝の手術を受けた際は、パフォーマンス・ディレクター兼理学療法士として、二刀流の長いリハビリ生活を支えた。しかも2020年オフにプロ投手の靱帯に関する研究で「最優秀調査賞」を受賞した経歴を持つ、いわば“靱帯のスペシャリスト”だ。

 

○高校時代からの縁

 花巻東1年時から大谷を熱心にスカウティング。大谷も2012年ドラフトで1位指名した日本ハムから説得されるまで、高校卒業後にドジャース入りする意思を固めていた。2017年オフのメジャー挑戦時も参戦し、最終面談にはクレイトン・カーショーらスター選手を送り込んだ。2022年からドジャースのナ・リーグも指名打者制を導入。先発投手&指名打者の二刀流として活躍できる幅が広がった。

 

 ドジャースは早くから最有力候補に挙がっていたが、FAとなってから1か月後の決着となった。昨年は年俸調停を回避して年俸3000万ドルで早期決着。周囲からは格安と言われたが、大谷に近い関係者は「来年は簡単にはいかない。本当の“価値”を見せないといけない」と語っていた。他球団のオファーをしっかり見極めた上で決断を下したのだろう。

 

 ドジャースの来季開幕戦は3月20日、韓国・ソウルでのパドレス戦。いきなりダルビッシュ有投手とのメジャー初対戦も期待できそうだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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◆ ド軍に訪れた歓喜の午後12時5分「またフェイク?」 大谷ユニ最速ゲットはLA弁護士

(情報:Full-Count)

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 ドジャース・大谷翔平の誕生に地元のファンも歓喜だ。現地時間午後12時5分のドジャースタジアム。グッズショップにいた記者のインスタグラム画面にデカい「LA」の文字が映し出された。最初は理解するのに時間がかかった。その1分後。今度は大谷代理人のネズ・バレロ氏が所属するCAAスポーツからメールが……。

 

「ショウヘイ・オオタニとロサンゼルス・ドジャースが10年700ミリオンで合意した」

 

 ビックリした。ショップ店員に大谷のドジャース入りを伝えたが、「またフェイクニュースでしょ」「トロント入りってニュース見たよ」と全く信じてもらえない。その数分後の12時10分。今度は球団スタッフが携帯を右手にあげて店の中に入ってきた。まさに大興奮だった。

 

「オオタニがドジャースとサインしたぞ~」

 

 この“2次情報”には居合わせたファンは大興奮。「嘘でしょ? 信じられない」「MVP! MVP! MVP!」「来年はワールドシリーズチャンピオンだ」。店内は自然と拍手に包まれた。

 

 信じてもらえなかったのも無理はない。前日8日(同9日)まで、ショップ店員もブルージェイズ入りするものと思っていたからだ。「ブルージェイズも強い球団だから。ゲレーロJr.だったり、いい選手がたくさんいるもの」と女性の店員さん。店内はドヨーンと重い空気が流れていたという。「もう発表まで何も信じちゃダメね」。そう言っていた矢先、大谷のドジャース入りが決まった。

 

 1時間30分後。「OHTANI 17」と入ったドジャースのホームユニホームを持った男性ファンがショップから出てきた。ドジャースタジアム近隣に住むエリック・スワトスキーさんで、生粋のドジャースファン。「これは初めて製造された『ドジャースのオオタニユニホーム』なんだ」。背番号はまだ発表されていないが、グッズショップ内でカスタムオーダーしたという。

 

「妻が日系アメリカ人なんだけど、彼女に何か月もの間、オオタニが契約したら一番最初にユニホームを買うと宣言していたんだ。ブルージェイズと契約する可能性がそこそこあったから、とても神経質になっていた。でも、ドジャースと契約。LAにいる方が理にかなっていると思っていた」

 

 日頃はロサンゼルスで働く弁護士だが、この時ばかりは大興奮だった。ちなみに、まだ正式に発表されていないとのことで、本拠地のグッズショップで「OHTANI 17」とユニホームに入れるのは中断。2時間後にドジャースタジアムにやってきた、大谷のモノマネ芸人「ミニタニ」として活動するアキ・テリヤキさんは、カスタムユニホームを作れず意気消沈していた。

 

 ドジャースは早くから大谷獲得の本命と言われていたが、FAとなってから38日がかかった。「まるでジェットコースターのようでした。ジャイアンツと交渉したり、昨日のブルージェイズの話が出た時は……。ショウヘイは本当にエンターテイナーね。ドジャースでチャンピオンリングをつかんで欲しいわ」。早くもドジャース・大谷の躍動を心待ちにしていた。

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 ■ NOTE

 

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