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2023年12月1日

 

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 ■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)

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◯ メジャーリーグ機構(MLB)は11月30日(日本時間1日)、大谷が年間で最も活躍した指名打者に贈られる「エドガー・マルティネス賞」に3年連続で選出されたと発表した。同賞の3年連続受賞は2003年から2007年まで5年連続受賞したデビッド・オルティス(レッドソックス)以来16年ぶり2人目だ。1973年から表彰が始まった同賞は、指名打者で年間100打数以上の選手が対象。報道関係者や各球団広報の投票で決まる。2位はブレーブスのマルセル・オズナ外野手で、その他にアストロズのヨルダン・アルバレス外野手、フィリーズのブライス・ハーパー外野手、ドジャースのJD・マルティネス外野手が票を獲得した。

 

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◯ 大谷翔の獲得球団として、ブルージェイズが急浮上していると30日、米紙ニューヨーク・ポスト電子版が伝えた。同紙のジョン・ヘイマン記者は「ブルージェイズはオオタニにとって面白いサプライズ候補だ。オオタニが実際にトロントを訪問するかどうかの確認は取れなかった。しかし、大谷が過去に試合で訪れてトロントを気に入っているみたいだと、ブルージェイズの関係者が話していた」とリポート。さらに、ライバル球団の関係者は「オオタニが比較的控えめなトロントの環境を好むかもしれない」と話していたことも明かした。

 

◯ 3月のWBCで世界一に輝いた侍ジャパンの完全密着ドキュメンタリー映画「憧れを超えた侍たち 世界一への記録」が、16日午後8時からテレビ朝日系列で地上波初放送されることが1日、テレビ朝日から発表された。映画は6月2日から期間限定で全国公開され、大ヒットし公開劇場の追加、1週間の上映延長などで88万人以上を動員した。今回は本編ノーカット版が完全放送される。緊迫感あふれる出場選手選出の会議、大谷翔平の知られざる戦い、歓喜の瞬間など舞台裏に迫っている。

 

◯ 大谷が11月16日(日本時間17日)、最優秀選手(MVP)発表の番組に出演した際、横に座っていた犬に注目が集まった。これに伴いMLB公式Xは、過去に猫と触れ合っていた大谷の動画を再投稿。同動画は11月2日(同3日)に「プレーヤーズ・チョイス・アワード」の受賞者が発表された際、公開されていた。キャップを被った爽やかな出で立ちで登場した大谷は、スピーチ中に割り込んできた黒猫を見て「ハハハハ~」と満面の笑みを見せていた。この猫はネズ・バレロ代理人の飼いネコと思われ、終盤には頭を撫でる場面もあった。投稿を見たファンは「猫ちゃんに戯れる大谷さん可愛い」「犬好きも猫好きもファンにしてしまう大谷さん」「大谷さん猫に甲高い声でお喋り」と癒されていた。

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ 来季は打者のみの出場でも大谷翔平が2年連続MVPを狙える確かな根拠

菊地慶剛氏/情報:スポナビ)

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【3年連続で最優秀DH賞を獲得した大谷選手】

 今オフのFA市場で最大の注目を集めながらも、大谷翔平選手の契約交渉の進捗状況がまったく表に出てこない日々が続いている。球界屈指の敏腕記者たちでさえまったく情報を掴めておらず、筆者も連日の推測報道にやや食傷気味になり始めている。

 

 そんな中、大谷選手が3年連続で最優秀DH賞(通称「エドガー・マルティネス賞」)に輝いたことが発表された。すでにMLBで史上初まて2度目の満票でMVPを獲得していることを考えれば、今回の受賞は順当といえるだろう。

 

 ただ2022年からユニバーサルDH制が採用され、同賞の候補選手が増える中での2年連続受賞は、2003~2007年まで5年連続受賞を果たしているデビッド・オルティス選手とは、また違った重みがあうように思う。

 

 いずれにせよ、大谷選手が現時点でMLB最強のDHであることは間違いないところだ。

 

【昨シーズン打者だけでもMVP受賞が可能だった?】

 すでにご承知のように、大谷選手は今年9月に2度目の右ヒジ靱帯の修復手術を受けたため、来シーズンは打者のみでの出場を余儀なくされている。

 

 二刀流として異次元の活躍を披露し、過去3年間は2021年と2023年にMVPに輝き、2022年もアーロン・ジャッジ選手にMVPは譲ったものの記者投票2位にランク。米メディアの中には「他の選手がMVPを狙えるのは、(大谷選手が打者のみで出場する)来シーズンが最後のチャンスになるだろう」と揶揄する記者もいるほどだ。

 

 そんな米メディアに指摘しておきたいのだが、実は昨シーズンの大谷選手は、打者だけでも間違いなくMVP有力候補に入っていたと考えられるのだ。

 

 自身初の本塁打という個人タイトルを獲得できたのは大きなファクターだが、それだけに止まらず別の指標でもMLB、もしくはア・リーグのトップに立っているからだ。

 

 その1つがWARだ。本欄でも度々紹介している指標だが、現在では選手を評価する上で欠かせないものになっている。

 

 MLBのデータ専門サイトの「Fan Graphs」によれば、昨シーズンの大谷選手のWARは9.0でMLBトップだったが、これは打者のWAR(6.6)と投手のWAR(2.4)を合算したもので、二刀流ならではの結果といえる。

 

 ただ打者単独の6.6を見ると、MLB全体では5位に止まっているように見えるが、上位4人はすべてナ・リーグの選手なので、実はア・リーグでは堂々単独1位なのだ。

 

 つまりア・リーグでは、打者単体でもリーグトップの活躍度を示していたわけだ。

 

【OPS+でも初めてMLB1位に輝いていた大谷選手】

 もう1つの指標がOPS+だ。

 

 これも以前から本欄で指摘しているように、昨今MLBで打者を評価する上でOPS(出塁率と長打率を足したもの)を指標にするようになっているが、OPS+とはMLB平均を100として数値化しもので、OPSという視点から他選手と比較するのに役立つ指標だ。

 

 つまりこの数値が高ければ高いほど、より突出した成績を残していることを意味し、MLB全体での貢献度を明確に確認することができるわけだ。

 

 ちなみに11月16日に両リーグのMVPが発表された2日後に、MLB公式サイトで全MVP受賞選手をランキング化した記事が公開されているが、この記事の執筆者であるウィル・ライチ記者は、それぞれの選手の活躍度を比較検討する上でOPS+とERA+(OPS+同様にMLB平均を100として防御率を数値化したもの)を重用している。

 

 そしてランキング上位に入っている選手たちは、そのほとんどがOPS+もしくはERA+が200を超えているのが確認できる。

 

 そのOPS+においても、昨シーズンの大谷選手は184を記録し、MLBトップに輝いているのだ。ちなみに大谷選手がOPS+でMLB1位になったのは今回が初めてだ(ちなみにOPSも1.066でMLB1位にランクしている)。

 

 改めて昨シーズンの大谷選手が、打者単体でも顕著な活躍をしていたことが理解できるし、打者だけでも十分にMVP有力候補に入っていたと考えられる。

 

【今も進化を続けている大谷選手の打撃】

 つまり来シーズン打者だけの出場に止まったとしても、大谷選手は十分にMVPを狙える能力を有しているということだ。しかも彼の打撃は、今もシーズンを重ねるごとに進化し続けているのだ。

 

 以下に掲載した図を見てほしい。過去3年間のコース別打率と長打率をチャート化したものだ(資料元:MLB公式サイト「savant」)。

 

 

 如何だろう。2021年はストライクゾーン内でも得手不得手があったが、2022年になると外角以外のストライクゾーンは確実に捉えられるようになり、2023年はさらに進化を遂げ、ストライクゾーンの打つ損じはほぼなくなり、しかも高めのボール球もしっかり捉えられるようになっている。

 

 こうした進化は、大谷選手がしっかり課題を持ちながら打撃に取り組んでいる証だといっていい。さらに来シーズンに低めのボール球を打開できるようになれば、大谷選手の打撃は手がつけられなくなってしまうのではないか。

 

 昨シーズンは自身初の打率3割超えを達成しているが、来シーズンさらに打率が上がっていくことになれば、三冠王獲得も決して夢物語ではないような気がする。

 

 来シーズンは二刀流を見ることができないが、打者のみでも多くのファンを魅了してくれるはずだ。

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◆ 藤浪晋太郎がオレンジのエアジョーダンに詰め込んだ優しさ…休職渡米アナは思わず目頭を熱くした

佐井陽介氏/情報:日刊スポーツ)

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<藤浪を追って(5)>

 

 激動の大リーグ1年目を終えた藤浪晋太郎投手(29)に7カ月間、密着し続けた男がいた。関西テレビの服部優陽(ゆうひ)アナウンサー(30)はなぜ休職してまで太平洋を渡ったのか。間近で見続けた“戦友”だけが知る藤浪メジャー挑戦の舞台裏に5回連載で迫った。

 

     ◇    ◇    ◇ 

 

 服部アナウンサーは新居探しを早々に諦めた。藤浪の電撃トレードが決まった7月19日から1カ月が過ぎても、ボルティモアで賃貸物件すら見つけられなかったのだ。その間、右腕は駆け足で立場を好転させていた。ア・リーグ最低勝率のアスレチックスから同リーグ東地区首位のオリオールズに移籍。早々に中継ぎ陣の一角として重宝されていた。

 

 8月6日のメッツ戦で日本人メジャー歴代最速の102・6マイル(約165・1キロ)を計測。同13日のマリナーズ戦では日米通じて自身初セーブも記録した。服部は安宿を転々としながら、いても立ってもいられず「戦闘服」を作製。右半分がアスレチックス、左半分がオリオールズのオリジナルユニホームは後に服部の代名詞となった。

 

 「あれ、実は2枚のユニホームを前側のボタンで留めているだけなんです。後ろは浴衣みたいに縛っているだけ。カラクリを明かすと、現地のファンはみんな大笑いしてくれました」

 

 富士山帽をかぶった謎の日本人はFUJIの活躍に比例する形で知名度を上げた。いつしか藤浪登板の際に大型ビジョンで紹介される流れが恒例に。家もないのに懸命に声をからす服部にサプライズプレゼントが届いたのは、もう秋風が吹き始めていた頃だった。

 

 ようやくボルティモアに拠点を移した9月中旬。鎌田一生通訳兼パーソナルトレーナーと木下喜雄マッサージセラピストを含む「チームFUJI」が歓迎会を開催してくれた。オレンジベースのシューズとボールを手渡された時、服部は思わず目頭を熱くした。

 

 「チームFUJIの3人って、みんな同じシューズを履いているんです。アスレチックスの時はグリーンのナイキのエアジョーダン。オリオールズ移籍後はオレンジのエアジョーダン。3人おそろいでいいなと思っていたのを気付いてくれていたのかと思うと…」

 

 黒く汚れたボールには「Orioles 1st Win」「Happy Birthday」と書かれていた。藤浪が8月25日のロッキーズ戦でオリオールズ移籍後初勝利を手にした時のウイニングボール。同日は服部にとって30歳の誕生日でもあった。

 

 結局、ボルティモアでは最後まで郊外の安宿を転々とした。治安の悪い地域でバス移動中、身の危険を感じた日もあった。そこまでして現地で藤浪とオリオールズの地区優勝を見届けた男は秋、完全にチームFUJIの一員として認められていた。

 

 10月6日、服部は米国では初めて藤浪と2人で外食に出かけた。鎌田と木下がチームの「トレーナー会」に参加した夜、藤浪から誘いがあったのだ。右腕はこの日、翌7日に開幕する地区シリーズの登録メンバー外を告げられていた。

 

 「本人は『そんな落ち込んでないから』と言っていたけど、そんなはずはなかったと思います。僕も悔しかったぐらいですから」

 

 チームは地区シリーズ3連敗で終戦。服部は7カ月間の休職生活を終え、10月中旬に帰国の途に就いた。

 

 「日本で久々にATMに行った時、少しだけ後悔しそうに…(笑い)。というのは冗談で、本当に後悔は全くありません。お金はまた一生懸命働いて節制してためればいいだけなので」

 

 11月から関西テレビのアナウンサーに復職。24年は自室に飾ったオレンジのエアジョーダンを眺めながら、“戦友”の逆襲に一喜一憂するつもりだ。【佐井陽介】(この項おわり)

 

 ◆服部優陽(はっとり・ゆうひ)1993年(平5)8月25日生まれ、埼玉・さいたま市出身。早大時代に東京ドームでボールボーイを経験したことでスポーツアナウンサーを志し、16年4月に関西テレビ入社。スポーツキャスターとして活躍し、17年に第33回FNSアナウンス大賞で新人奨励賞、22年には第38回同大賞でスポーツ実況部門を最年少受賞。23年4月1日から休職して渡米し、同年11月より復職。168センチ。

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 ■ NOTE