2023年10月24日
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■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)
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◯ 米メディア『Bleacher Report』は10月23日、今冬にFAとなる選手を対象とした「パワーヒッターランキング」を発表し、1位に大谷翔平を選出した。「肘の手術を受けて投手としてのプレーを断念したにもかかわらず、ショウヘイ・オオタニは依然として今冬のFA市場の最大の名前だ」と評して、「シーズン最後の試合は9月3日だったが、それでもア・リーグトップの44本塁打を放ち、打率.304、出塁率.412、長打率.654、OPS+184、総塁打325を記録。単純に打者の能力だけでもMVP級の選手だ」と理由を説明。「本塁打1本につき14.5打席という彼のキャリアは、もし3000打席に達していれば、MLB史上13位にランクされる。今オフに契約した球団は、攻撃力を一変させるだろう」として、1位に選出した。
2位 ホルヘ・ソレア(マーリンズ)
3位 コディ・ベリンジャー(カブス)
4位 リース・ホスキンス(フィリーズ)
5位 JD・マルティネス(ドジャース)
6位 テオスカー・エルナンデス(マリナーズ)
7位 マット・チャップマン(ブルージェイズ)
8位 アダム・デュバル(レッドソックス)
9位 ミッチ・ガーバー(レンジャーズ)
10位 ルルデス・グリエルJr.(ダイヤモンドバックス)
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■ 注目記事&コラム
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◆ 大谷翔平エンゼルス加入直後は「本拠地近くのマック店員すら知らなかったが…」“オオタニのMLBスター化”に番記者が願う“野球人気復活”
(柳原直之氏/情報:NumberWEB)
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日本人メジャーリーガーとして初の本塁打王に輝いた大谷翔平。長年彼を追う番記者に、2023年の大谷と“アメリカ野球ファンの認知度アップ”について記してもらった。
“大谷番”10年目を迎えたメジャー6年目の2023年シーズンが終わった。今季は3度の米国出張で計68試合を取材。44本塁打で日本選手初の本塁打王を獲得した「打者大谷」の本塁打は17本、「投手大谷」は11登板、6勝を現地で見届けた。
伝説のダブルヘッダーでの2本塁打目では笑いが
筆者が現地で見た今季のベスト本塁打とベスト登板はともに“伝説の1日”だ。7月27日のタイガースとのダブルヘッダー。第1試合はメジャー初完投を1安打で飾り9勝目。第2試合は2回に37号2ラン、4回に38号ソロを放った。
ダブルヘッダーで完封し、もう1試合で本塁打したのは史上初の快挙。2本目を打った直後に左手で左腰付近を押さえる仕草を見せ、残念ながら7回の打席で代打が送られたが、試合前にトレードされないことが発表され、「買い手」となる決断を下したチームに勇気を与える2勝だった。
規格外のパワーや技術、体力面の凄まじさはもはや論じる必要はないだろう。第2試合で2本塁打目を放った際には、記者席で米記者から大きな「笑い」が沸き起こった。信じられないことが目の前で起こると人は笑ってしまうものなのだろうか。11年の野球記者生活で初めての経験だった。
マイケル・ジョーダンを例に出すメディアも
敵地デトロイトのファンも虜にした。そもそもデトロイトで年に一度のエンゼルス3連戦で大谷が登板するとあって、第1試合前の大谷のブルペン投球には日米問わずファンの人だかりができていた。
「ショウヘイ、ボールをもらっていいですか?」
このように書かれた日本語のボードとグラブを持参していたジェーソン・ブライセン君(11)は、大谷がブルペン投球後に観客席に投げ入れたボールを見事ゲット。「ショウヘイが日本語のボードを見つけたら、投げてくれると思って前日の夜にグーグル翻訳を見ながらつくったんだ。取ってから1回落としてしまったけど、警備員が拾って返してくれたんだ」と笑顔だった。
試合後にもう一度話を聞くと「彼がタイガースを完封する直前に投げていたボールをゲットできたことは最高にクールなことだ」と汗だくで喜んでいた。
敵軍の本塁打球をキャッチした本拠地ファンは、自ら進んでグラウンドに投げ返すか、そうでなくても他のファンから投げ返すように促されるものだが、大谷の本塁打球の場合は違う。全員が意地でもそのボールを離さない。
37号を捕球したタイガースファンのセバスチャン・ブルース君(8)は「タイガースも好きだけど、翔平も好き」と大喜び。38号をゲットしたオーウェン・パターソン君(18)は「翔平は世界最高の選手。ジャッジの62本のア・リーグ記録は必ず更新できる」と本気で期待していた。大谷の絶大な人気や圧倒的な実力を表現するために、バスケットボールの神様マイケル・ジョーダンを例に出す米メディアも出てきた。
ひいきの球団関係なく、大谷は誰もが憧れるスーパースターになっているのだ。
大谷人気の高まりは、今季最も驚いた
この大谷人気の高まりこそ今季最も驚いた点だ。
宿泊先ホテルのスターバックスで「大谷の取材で米国に来た」と女性店員に話すと、「凄い! 私は彼の大ファンなの! お願いだからサインもらってきて!」とせがまれ、Uber(配車アプリ)に乗れば、男性ドライバーから「俺は野球ファンではないが、大谷翔平だけは知っている。投手も野手もやって信じられない!」と熱弁されることもあった。
大谷がケガで不在だった今季終盤の敵地ミネアポリスでのツインズ戦では、初老の球場警備員から「来年は大谷と一緒に来てね!」と笑顔で手を振られたこともあった。
1年目の2018年は、熱心な野球ファンでない限り「大谷翔平」という選手の知名度は皆無だったと言っていい。本拠地近くのマクドナルドの店員でさえ知らなかった。
米国では大学、プロともにアメリカンフットボールの人気が絶大で、バスケットボールも野球とは比較にならないほど人気だ。
それは大谷の実力云々ではなく、野球の人気低下や競技人口低下の紛れもない現状だ。今でも大谷のことを知らない人々は米国にたくさんいる。だが、21年から3年連続で二刀流でフル回転し、現代野球の常識を覆す活躍を見せ続けた功績は大きい。野球人気復活へ向けて、僅かながら“風穴”が開いた実感があるのは気のせいではない。
「ケガさえなければ…」の声を払拭すればさらに
更なる野球人気の高まりには大谷がケガなく活躍し続けることが重要になるかもしれない。
10月3日に発表された米野球専門誌ベースボール・ダイジェストの今季MVPでは、野手部門で史上初の40本塁打(41)&70盗塁(73)を達成したアクーニャ(ブレーブス)に次ぎ、2年連続の2位。21年以来の受賞を逃したが、3位票に5票入ったことがSNSで話題になった。
早速、3位票に投じた記者に話を聞きに行くと「ケガなくシーズンを過ごしたかどうかが重要。ケガさえなければ大谷が間違いなくMVPだった」と投票理由を説明していた。この記者は1位票はアクーニャ、2位票はドジャース・ベッツに投じていた。「二刀流を当たり前だと思ってはいけない」と喉まで出かかったが、我慢した。
誰にも文句を言わせないためにも、ケガなくシーズンを完走し続けることが、二刀流や大谷の認知度を高め、野球人気復活の一助になる気がしている。
打者専念の来季、三冠王だって夢ではないはず
ご存じの通り、ワールドシリーズ終了後にFAとなる大谷は、ストーブリーグ最大の注目となる。
どの球団に移籍するか、あるいは残留するかに関心は集まる。9月19日に右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けた影響で、24年は開幕から打者出場に専念する。12年のミゲル・カブレラ(タイガース)以来の三冠王は夢ではない。“伝説の1日”を更新するベストゲームで、更に“風穴”を開けることに期待したい。<つづく>
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◆ 大谷は+63億円、千賀は+19億円、吉田は-18億円 米データ査定…年俸から見た真の価値
(情報:フルカウント)
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メジャーリーグのレギュラーシーズンが終わり、2023年もワールドチャンピオンが決まるまで、もうすぐという時期に来ている。今季も年俸以上の活躍を見せた選手もいる一方、期待を裏切ってしまった選手もいるだろう。米データサイト「ファングラフス」では、総合的な貢献度「WAR」をベースに独自の「評価年俸」を算出。日本人選手たちのコストパフォーマンスを見ていきたい。
メジャーでもトップの「WAR」を叩き出したエンゼルスの大谷翔平投手が、コストパフォーマンスの面でも圧倒的な数字を残した。WAR「9.0」の評価年俸は7200万ドル(約107億7500万円)。実際の年俸も3000万ドル(約44億9000万)と高額ながら4200万ドル(約62億8500万円)ほどの差額を生み出している。
メッツの千賀滉大投手は、新人ながら大健闘を見せた。年俸1400万ドル(約20億9500万円)だったが、評価年俸は2710万ドル(約40億5500万円)。1310万ドル(約19億6000万円)の差額を生み出した。ブルージェイズの菊池雄星投手は1090万ドル(約16億3000万円)、カブスの鈴木誠也外野手は850万ドル(約12億7200万円)、ツインズの前田健太投手も685万ドル(約10億2500万円)、パドレスのダルビッシュ有投手も470万ドル(約7億300万円)のプラスだった。
一方、マイナスになってしまったのは、オリオールズの藤浪晋太郎投手とレッドソックスの吉田正尚外野手だ。藤浪は年俸325万ドル(約4億8600万円)とメジャーの中では高額ではないが、評価年俸は200万ドル(約2億9900万円)で125万ドル(約1億8700万円)とどかなかった。吉田は年俸1500万ドル(約22億4500万円)ながら評価年俸は300万ドル(約4億4900万円)。守備でプラスを稼げなかったのが響き、マイナス1200万ドル(約17億9600万円)となった。
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■ NOTE