2023年9月14日

 

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 ■ 試合データ

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米国時間:2023年9月13日

日本時間:2023年9月14日(木曜日)

5時10分開始

ロサンゼルス・エンゼルス

対シアトル・マリナーズ

@T-モバイルパーク

 

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【MLB.JP 戦評】

 先発投手が不足し、ブルペンゲームで試合に臨んだエンゼルスは、2度リードしたものの、2対3で逆転負け。敵地T-モバイル・パークでのマリナーズ3連戦を1勝2敗の負け越しで終えた。マリナーズ先発のルイス・カスティーヨが6回3安打2失点で13勝目(7敗)をマークし、4番手のアンドレス・ムニョスは13セーブ目を記録。エンゼルス3番手のホセ・スアレスは被安打0ながら2点を失い、3敗目(1勝)を喫した。

 先発を務めたアンドリュー・ワンツが2イニングを無失点に抑えたエンゼルスは、3回表一死からブレット・フィリップスがチーム初安打となる2号ソロを放ち、1点を先制。直後の3回裏、一塁ノーラン・シャニュエルの悪送球もあって一死1・2塁のピンチとなり、フリオ・ロドリゲスのタイムリー二塁打で同点に追いつかれた。

 4回表無死1塁からブランドン・ドルーリーのタイムリー二塁打で勝ち越しに成功したものの、3番手のスアレスが5回裏に死球と申告敬遠で二死1・2塁のピンチを招いて降板。4番手のジミー・ハーゲットがカル・ローリーとテオスカー・ヘルナンデスに連続タイムリーを浴びて逆転を許し、そのまま2対3で敗れた。

 右脇腹を痛めているエンゼルスの大谷翔平は今日もスタメンを外れ、10試合連続の欠場に。ホーム7連戦に続いてシアトルでの3連戦でも戦列復帰は実現しなかった。エンゼルスは移動日を1日挟み、日本時間9月16日からホームでタイガースとの3連戦がスタートするが、フィル・ネビン監督によると、大谷はそこで復帰する可能性があるという。本拠地のファンの前に元気な姿を見せるか注目だ。

 

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 ■ 今日の大谷翔平

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【スタメン】

ベンチスタート(10試合連続)

 

【出場成績/打者】

試合出場なし

 

【コメント】

なし

 

【その他情報】

◯ 大谷は、今日のマリナーズ戦も欠場。右脇腹張りのため、10試合連続での欠場となった。試合前のクラブハウスでは、大谷は仲の良いサンドバルらとボードゲームに興じるなど、リラックスした表情を見せていた。試合前にネビン監督は「今さっき彼と少しだけ話をして、彼は今日は出ない」と言い切り、今後の復帰については「さっき話したけど、その内容は私たち2人の中にとどめる。今日は彼にとって(復帰に)いい日ではなかったと言うことだ」と話すにとどめた。

 

◯ ドジャースが依然として大谷獲得に興味を示していると、地元紙ロサンゼルスタイムズが報じた。ディラン・ヘルナンデス記者が匿名を条件とした関係者の話として、右肘靱帯(じんたい)損傷で来季の登板がなくても獲得を目指すとした。ド軍はこれまでもビューラーらトミー・ジョン手術を控えた選手をドラフト指名するなど、肘の手術で過小評価される投手を狙ってきた。

 

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 ■ 試合情報

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【コメント】

フィル・ネビン監督:

(試合前)

ーー大谷とは今日、何か話したか?

「大谷とは少しだけ話した。今日は無理だ」

 

ーーモニアク、大谷、グリチャックの3人で誰が代打出場可能なのか?

「グリチャックは必要であれば使える」

ーー大谷はまだ痛みが少しあるのか?

「私の知る限りそうだ。今日は室内で話をした。我々だけの間の話だ。とにかく今日は出場するのに適した日ではなかった」

 

 

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 ■ 球界情報

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藤浪晋太郎投手:

◯ オリオールズ藤浪は、1回無安打1奪三振無失点と好投。6試合連続無失点となった。0-1と1点ビハインドの9回に4番手として救援。5番パラシオスを中飛、6番ウォーカーを遊ゴロ、7番キズナーをスイーパーで3球三振と、わずか8球(ストライク7球)で3アウトを奪った。防御率は6・96。オリオールズは、カージナルス投手陣にわずか3安打に抑え込まれ、完封負けを喫した。

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ 大谷翔平に迫る“Xデー” 濡れ髪のまま敵地退散…右肘治療方針の決断は?

小谷真弥氏/情報:フルカウント)

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 エンゼルスの大谷翔平投手は13日(日本時間14日)、敵地で行われたマリナーズ戦を欠場した。先発メンバーから外れ、そのまま出場機会がなかった。これで10試合連続欠場。14日(同15日)は休養日で、復帰は本拠地に戻る15日(同16日)のタイガース戦以降となった。

 一方で、来季以降を左右する“Xデー”も迫っている。損傷した右肘の内側側副靱帯の治療方針だ。大谷の代理人、ネズ・バレロ氏は4日(同5日)に報道陣の取材に応じ、「情報を集め正しい決断をしなければならない。あと10日、11日だろうか」とし、14日(同15日)辺りで治療方針を決断するとしていた。

 チームも大谷サイドに治療方針の決断を任せる考えだ。2度目のトミー・ジョン手術を受けるのか、それとも違う治療法を選択するのか。そして全治はどの程度になるのか。いずれにしても二刀流・大谷にとって大きな決断になるのは間違いない。

 この日の大谷は試合前に同僚とゲームに興じるなどリラックスした表情。試合後はベージュのジャケット、ブルージーンズとカジュアルな装いで、報道陣に対して「お疲れっした。お疲れっした」と挨拶。シャワー後で濡れた髪のまま球場を離れた。その表情はスッキリしたようにも見えた。

 球団のアダム・チョズコ広報部長は「明日(現地14日)発表することは何もないよ。(報道陣は)休んでもらって大丈夫だ」と話したが……。何かと落ち着かない日となりそうだ。

小谷真弥 / Masaya Kotani

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◆ 今季投球断念のダルビッシュが心境吐露「何をやり足りなかったのか(オフに)いろいろ考える」【単独インタビュー】

(情報:中日スポーツ)

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 右肘炎症のため今季の復帰を断念したパドレスのダルビッシュ有投手(37)が13日(日本時間14日)、遠征地のロサンゼルスで本紙に心境を明かした。一問一答は次の通り。

 ◇

 ―肘を痛めて今季の復帰を断念した。今年やり残したこと、悔いはあるか。

 「毎年、それは色々とこうやっていればよかったな、というのはもちろんある。オフシーズンに入って、ちゃんと自分で一つ一つの試合のビデオを見たい。その時分からないことも(オフには)見えてくる。体の動きとかも含めて。自分は何をやり足りなかったのか、こうすれば良かったというのは絶対に出てくる。そこからいろいろ考える。現時点で明確なことはない」

 ―もう投げられないとか、このまま終わるのではないか、そう思うことはあるか。

 「そういうけがではない。普通に骨に炎症があっただけの話。しばらく投げていないが、大きなけがかというと、そうではない」

 ―最近、お金をもらっている球団への責任感を口にすることが多い。野球が好きという根本的な部分に変わりはあるか。

 「野球は好きなんだろうけど、昔みたいに好きというのが明確にあるのかは分からない。僕は家族も増えてきて、いろんなやることも増えてきて、若い人たちに対してもやらないといけないことがある。いろんなことが増えてきている分、自分の感情が見えなくなることもある。でも、そういう(野球が好きという)気持ちがあるからやっていると思う」

 ―同級生の中日の涌井投手が、ダルビッシュ投手が唯一のライバルという話をしていた。ダルビッシュ投手から見てどうか。

 「若いうちは、そういう気持ちは強くあった。今は同級生で、野球をやっている人が少なくなってきている中で、どっちかというと、一緒に戦っている感じがする」

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◆ エンジェルスの一塁手が継続中の「デビューから20試合連続出塁」はどれくらい珍しいのか

宇根夏樹氏/情報:スポナビ)

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 9月13日、ノーラン・シャヌエル(ロサンゼルス・エンジェルス)は、3打数0安打に終わったものの、3打席目に四球を選んだ。

 先月18日にメジャーデビューし、この日は出場20試合目。それまでも、出塁が皆無――安打、四球、死球のいずれもなし――の試合はなかった。

 シャヌエルが塗り替えるまで、エンジェルスの選手による、デビューからの連続試合出塁は、ダリン・アースタッド(1996年)の15試合が最も長かった。エンジェルスのゲーム・ノーツによると、シャヌエルとアースタッドに次ぐのは、ケント・アンダーソン(1989年)の11試合だ。

 アースタッドとシャヌエルの間には、四半世紀以上のブランクがある。また、この間に、デビューから11試合以上続けて出塁したエンジェルスの選手はいなかった、ということになる。

 例えば、マイク・トラウトの場合、このストリークはゼロだ。2011年7月8日の初出場は、3打席とも討ち取られた。2018年にデビューした大谷翔平は、最初の4試合とも安打を記録したが、代打出場の5試合目は内野ゴロに終わり、ストリークは途切れた。

 ローガン・オホッピーは、昨シーズンから今シーズンにかけて、デビューから8試合連続出塁。ザック・ネトは、最初の2試合とも出塁がなかった。

 一方、エンジェルス以外のチームでは、クリストファー・モレル(シカゴ・カブス)が、昨年5月17日の初出場から6月10日の22試合目まで、どの試合も出塁を記録した。

 昨シーズンがモレル、今シーズンはシャヌエル。メジャーリーグ全体において、デビューから20試合以上の連続出塁は、相次いでいる。

 もっとも、メジャーリーグ全体では珍しくないが、エンジェルスは例外、ということではない。今世紀に限ると、デビューからの連続出塁が20試合以上は、モレルとシャヌエルの他に、2003年のロッコ・バルデリ(当時タンパベイ・デビルレイズ/現ミネソタ・ツインズ監督)しかいない。20年前のバルデリは、開幕から24試合目まで、出塁なしがなかった(この間の出場は25試合だが、0打席の1試合は含まない)。

 シャヌエルは、このストリークを継続しているだけでなく、打率.276と出塁率.409を記録している。93打席で76打数21安打、15四球(うち敬遠四球1)と2死球で、三振は12。四球率は16.1%、三振率は12.9%だ。

 ただ、21安打のうち、長打は、8月28日に打った二塁打が1本だけ。長打率は.289、ISOは.013に過ぎない。OPSは.698だ。シャヌエルが一塁を守っていることを踏まえると、パワーの欠如はさらに際立つ。サンプル数は多くないとはいえ、来シーズンの一塁手はシャヌエルでいいのだろうか、という疑問も生じる。

 デビューまでのシャヌエルについては、こちらで書いた。

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◆ 大谷翔平はとにかく「ナイスガイ」 レオ新主砲が明かす“元同僚”の素顔と人間性

倉林知子氏/情報:フルカウント)

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 西武で今季44試合で4番を務め、12本塁打を放つなど来日1年目から活躍しているデビッド・マキノン内野手(成績は12日現在)。8月末に右肩痛で一時離脱したが、12日に戦列復帰し、更なる打棒が期待される。貢献度大の助っ人に、昨年エンゼルスでチームメートとしてプレーした大谷翔平投手について聞いた。実は大谷以外にも、縁のある日本人メジャーリーガーがいる。

「日本のメディアからもう何百回と聞かれている質問を、させてください」と断ると、マキノンはこちらの意図を汲み取り、「全然問題ないよ」と満面の笑顔で応じてくれた。マキノンはエンゼルス時代の昨年6月18日、マリナーズ戦に「6番・一塁」でスタメン出場しメジャーデビュー。8月にはDFAとなりアスレチックスへ移籍したが、約1か月半の間、同じ1994年生まれの大谷と同僚だった。

 マキノンの目から見た大谷は、とにかく「ナイスガイ」。抜群の成績を残していても、偉そうに振る舞うことは一切なく、誰に対しても平等に接していた。「そこが彼のいいところだよ」と断言する。試合前の国歌斉唱の際、スターである大谷の姿は必ず球場のビジョンに映し出される。大谷は真面目に国歌を聞こうとするけれど、隣の選手が笑わせようとしたり、ちょっかいを出したりするそうだ。大谷が噴き出してしまったことも。大谷の真面目な性格、チームメートとの気の置けない関係がうかがえる。

 チャンスで打てなかった時などは、大谷でも自分自身に対し怒りをあらわにすることはあった。マキノンは「彼がどれだけ真剣に野球に取り組んでいるかの表れだと思う。真剣だからこそ、ふがいない結果に怒るのも当然だ」と評し、「その中でもチームメートには気さくに接していた。決して近づきがたい選手でない。そこが彼の人間性だよ」と称える。

 

“日本人選手つながり”で言えば、マキノンの妻の実弟は、MLBレッドソックスのコーナー・ウォン捕手だ。マキノンより2歳下の1996年生まれで、マキノンと同じ2017年にドラフト3巡目でドジャースから指名され入団。2020年にレッドソックスへ移籍し、今季から背番号12を背負っている。「マサタカ・ヨシダ(吉田正尚外野手)のチームメートというわけさ」とマキノンは笑う。

 現在は妻、1歳5か月の息子と日本で3人暮らし。昨年12月の入団会見の際に「日本で行きたい場所」として挙げていた東京ディズニーランドには、オールスター期間中などに何度か足を運んだ。日本語もどんどん上達し、チームメートと積極的にコミュニケーションを取っている。この夏に覚えた言葉は「ムシテル(蒸してる)」。日本特有の湿度の高さには驚かされているが、チームの順位を押し上げるため、残りのシーズンも奮闘を続ける。

倉林知子 / Tomoko Kurabayashi

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 ■ NOTE