2023年9月13日

 

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 ■ 試合データ

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米国時間:2023年9月12日

日本時間:2023年9月13日(水曜日)

10時40分開始

ロサンゼルス・エンゼルス

対シアトル・マリナーズ

@T-モバイルパーク

 

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【MLB.JP 戦評】

 大谷翔平を欠くなかで3連勝中のエンゼルスだが、マリナーズ3連戦の2戦目は先発のパトリック・サンドバルが5回10安打8失点(自責点5)と役割を果たせず、0対8で大敗。エンゼルスの連勝が3でストップし、逆にマリナーズは連敗を4で止めた。マリナーズ先発のブライアン・ウーは6回途中4安打無失点の好投で3勝目(4敗)をマーク。サンドバルは13敗目(7勝)を喫し、自身3連敗となった。

 エンゼルスは初回に三塁マイク・ムスタカスのエラーから二死1・2塁のピンチとなり、エウヘニオ・スアレス、タイ・フランス、ディラン・ムーアの3連続タイムリーで3失点。5回裏には二死満塁からJ・P・クロフォードの走者一掃のタイムリー二塁打とフリオ・ロドリゲスのタイムリーで4点を追加され、7点のビハインドを背負った。

 5回裏にはスアレスの20号ソロで8点目を奪われ、サンドバルは5回10安打8失点(自責点5)で降板。2番手のジョナサン・ディアスは6回以降の3イニングを無失点に抑えたものの、打線がマリナーズ投手陣から1点も奪えず、0対8の完封負けとなった。

 なお、右脇腹を痛めている大谷は今日もスタメンを外れ、9試合連続の欠場に。フィル・ネビン監督は「プレーする準備ができたと言ってきたらプレーさせる」と出場可否の判断を大谷に任せていることを明らかにした。ネビン監督は「故障者リスト入りは必要ない」と話しているが、明日こそは大谷がプレーする姿を見ることはできるのだろうか。

 

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 ■ 今日の大谷翔平

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【スタメン】

ベンチスタート(9試合連続)

 

【出場成績/打者】

試合出場なし

 

【コメント】

なし

 

【その他情報】

◯ 大谷は先発メンバーから外れた。これで9試合連続のベンチスタート。ネビン監督は「彼が準備ができているという日にプレーする。準備をしてプレーできる状態だと言ってきたら試合に出す。ただ、今も少しだけ(痛みを)感じている」と明かした。

◯ この日、赤のチームパーカーを着た大谷はロッカールームに姿を見せ、報道陣からの挨拶に「おっす」と明るい表情で応じた。ネビン監督によると、全体練習前に室内での打撃練習などを行ったという。「すべてのワークアウトを行った。いろんなことを軽めに行った」。患部の右脇腹の状態は確かに戻りつつあるようだ。

 

◯ 試合終了後には早期の復帰を予感させる動きを見せた。8失点完封負けでドヨーンとしたエンゼルスのクラブハウス前。「お疲れっした」。黒の帽子、グレーのスウェットを着た大谷が、水原一平通訳とともにネビン監督の囲み取材を待つ報道陣の前に現れた。右手に大きな治療器具。右肘の内側側副靭帯を損傷し、右脇腹を痛めているにも関わらずだ。40メートルほど歩いでいる途中で左手に持ち替えていたものの、日常生活には支障はないということか。日本メディアだけでなく、米メディアの視線も集めていた。

 

◯ 大谷が、米ピープル誌が選出する「最もセクシーな男2023」のスポーツ選手部門に球界から唯一選出された。「最もセクシーな男」は、これまでリチャード・ギア、ブラッド・ピット、ジョニー・デップ、ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、デビッド・ベッカムら世界を代表する「色男」たちが輝いてきた栄誉。元サッカー選手のベッカムが受賞した15年は現役引退後だった。スポーツ選手部門は、F1のハミルトン、NFLのケルシー(チーフス)、バーロー(ベンガルズ)と並んで球界からは唯一大谷がノミネートされた。

 

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 ■ 試合情報

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【コメント】

フィル・ネビン監督:

(試合前)

――大谷翔平についての最新情報は。
「最新情報は、彼がここに来て、彼が私のところに来て“プレーする準備が整った”と言ってきたらプレーをさせる。今日は彼なしのラインナップを作った。彼が来て、自分のすべきことをして、準備ができていると言って来たら、彼を起用するつもりだ。でも、今はまだ十分ではない。この2試合は休養日にするつもりだ。木曜日に休みがあるから金曜日にプレーすればいい。でも明日、彼が調子が良いと感じ、私のところへ言いに来たら起用するつもりだ」

――すべては大谷の決断を待っているのか。
「イエス。彼がプレーをする準備ができた時、彼が心地よくスイングができるようになった時に彼はプレーする。私もそのフラストレーションは理解できる。私も彼の名前を書く時の方が、ラインナップはよく見える。相手チームがどこであってもそれは変わらない。ファンが彼を見に来ていることも分かる。特に本拠地では。だから、私もこのフラストレーションは理解できている。この状況が始まった時、誰もこんなに大事になるとは思っていなかった。彼は私にも“自分は1日か2日でいける”と言っていた。だから私はそれをあなたがたに言った。だが、我々が思っていたよりも長引いている。しかし私は今でも彼の状態は復帰にとても近いと思っている。私は彼がプレーする準備ができたと言いに来ることをを待っている」

――大谷は今日、彼のルーティンをやったのか?
「彼はフルワークアウトを室内で行った。そしてケージでは軽目に行った。今、言ったように、彼はプレーできる状態にとても近づいている。だから私は彼に昨日こう言った。“準備ができたら私のところに来なさい”と。ただ、今日はその日ではない」

 

 

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ 「オオタニがいなくなっても来るの?」 ハッとした球団広報の言葉…二刀流を追った3か月

川村虎大氏/情報:フルカウント)

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 9月10日(日本時間11日)、記者の約3か月に渡るエンゼルス・大谷翔平投手の現地取材が終わった。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)から始まり、本塁打キングを独走、そしてチームの大失速、解体、靱帯損傷の発覚……。大きなアップダウンを繰り返した今季を間近で見てきた。9試合連続で欠場し、改めて今までの活躍がいかに異次元だったかを思い知らされた。

 記者の大谷取材は“偽100万円札”からスタートした。5月5日(同6日)、チームがサヨナラ勝ちを収めた試合後だった。突然近寄って来て「おめでとうございます」と渡されたのは、札束だった。よく見ると「見本銀行券 百万円札」と書かれたメモ帳。「本物かと思いました?」。イタズラっぽい笑みを見せていたが、慣れないメジャー取材をする記者への気遣いだったのかなと思う。

 シーズン序盤の大谷は感情的だった。貯金は最大8になり、首位に肉薄することもあった中で、自身も6月には月間自己最多となる15本塁打を放つなど、打撃も波に乗っていた。6月12日(同13日)からの敵地・レンジャーズとの4連戦。大谷は当時首位を走るチーム相手に4試合で4本塁打を打ち、チームは3勝1敗と勝ち越した。その時、今年はなぜそこまで感情的になっているのかと聞いたことがある。その時の大谷の答えがこうだった。

「毎年毎年、1試合1試合頑張ってはいるので。ただ首位のチームなので、ここで勝ち越すのは今後に大きいのかなと思いますし、実際に勝ち越して(チームの)モチベーションも高いと思うので。明日以降がもっともっと大事かなと思います」そして、「今日は勝ったらいいなという、それだけですし」とも付け加えた。

 明確な答えは明かしてくれなかったが、当時の大谷は自然と感情的になっていたようにも思える。7月に入り記者は約1か月ほどエンゼルスから離れていたが、その間にアンソニー・レンドン内野手、マイク・トラウト外野手、ブランドン・ドルーリー内野手が続々離脱。トレード期限前に“買い手”になり、積極補強に踏み切ったが、決断むなしくチームは大失速した。

 

8月上旬。記者が再渡米すると、チームは56勝55敗の地区4位に沈んでいた。首位のレンジャーズとは8.5ゲーム差。その後も負けが込み、負傷者も続出。8月23日(同24日)のレッズ戦では、大谷自身にも靱帯の損傷が発覚した。その1週間後の29日(同30日)には、マット・ムーア投手ら主力6選手がウェーバーにかけられ、わずか1か月でチームは解体された。

 再び対面した大谷は感情的、というよりは笑顔が多く見られた。靱帯損傷が発覚した後も、レッズの新スター、エリー・デラクルーズ内野手と塁上でツンツンし合ったり、クラブハウスでも同僚のマイク・ムスタカス内野手とゲームの話を楽しんだりしていた。この時は、沈黙するチームを明るくしようとしていたのかと、そう思った。

 あるとき、球団広報の一人に冗談半分で言われてハッとしたことがある。「オオタニがいなくなってもここに来るのかい?」。エンゼルスの番記者をしている日本メディアは皆、大谷がいるからこのチームの取材に来ている。記者もその一人で、「また来るよ」とは言えなかった。それでも、英語のフォローまで、たくさんのサポートをしてくれた球団の広報には感謝しなくてはいけない。

 初めてのメジャー取材は、様々なトラブルがあった。慣れない移動手段や食事、過密スケジュールに難しい他国の選手とのコミュニケーション。そんな中、好結果を残してきた日本人選手の凄さを改めて感じることができた。右肘靱帯の損傷や今オフのフリーエージェント。激動の1年を終え、大谷がどんな決断をするのか――。きっと多くの人の予想をはるかに超えた姿で、また戻ってくるはずだ。

川村虎大 / Kodai Kawamura

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◆ 右肘を痛めた大谷翔平、なぜバットを振れるのか? 3度のトミー・ジョン手術を経験した評論家の“詳しすぎる”解説にファン「めちゃくちゃ分かりやすい」

(情報:AMEBA)

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 右肘の靭帯を痛めているエンゼルスの大谷翔平投手が「打者として出場できる理由」について、現役時代に3度のトミー・ジョン手術を経験し、現在は解説を務める館山昌平氏が解説。その分かりやすぎる説明に、ファンから驚きと納得の声が上がっている。

 試合で実況を務めたDJケチャップ氏が、「(右肘の靭帯を痛めても)バッティングに負担がない(痛くない)と言いますけど、どうなんですか」と“トミー・ジョン評論家"とも紹介された館山氏に質問した。

 館山氏は「痛くないというのは、左打ちなので痛くないです」と話し、続けて「靭帯は小指、薬指を握った筋肉の下についているんです。小指、薬指が緩いと危ないんですけど、ギュッと握った状態であれば安全なんです」と靭帯の位置関係を説明。さらに「バットは左打ちだと(右手が)下に入るので小指、薬指はしっかり握るんです。なので筋肉の下にある内側側副靱帯に影響のない形でグリップをしてるので基本的には大丈夫です」と解説した。

 また、「危ないのはチェンジアップとか外の緩い球をバットを投げ出すようにしたとき。(バットを)返して拾いにいきすぎてしまった時にリスクはあります」と補足した。

 ケチャップ氏に「大谷にアドバイスをするとしたら?」と振られると、「難しいですね。ドクターの意見を尊重します」と話した。さらに深掘りされると、「一般的に言えば二刀流を見たいので投球に影響するのであれば(トミー・ジョン手術を)やって欲しい。やらないのであれば、今のペースではなく休息を入れながら、プログラムを再構築した上で二刀流が見たい」と見解を示した。

 ABEMAのファンからは「右投げ左打ちだから二刀流できてたんだね」「館山さんわかりやすい」「靭帯あるところに館山あり!」「めちゃくちゃ分かりやすい」と館山氏の説明に驚きと納得の声が上がった。右脇腹の影響で欠場が続いている大谷。シーズン残り試合が少なくなる中、はたして大谷はどのような決断を下すのだろうか。(ABEMA『SPORTSチャンネル』)

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 ■ NOTE