2023年2月16日

 

(NOTE)

 

キャンプ初日が始まった。

 

個人的な朗報があった!大谷はファンが観戦できるフィールド4のレフト後方あたりで、キャッチボールを行ってくれている。この場所なら、充分大谷の写真を近くで撮影できる!聖地テンピの旅の熱量が高まったワンシーンだ。

 

他に、大谷が自家用車のポルシェでかけつける、施設パーキングの位置も判明。中日スポーツ阿部記者の記事によれば、クラブハウス前の定位置がポジションとなるようだ。

 

逆に少し個人的に残念なインフォもあった。。

 

ネビン監督の説明によれば、大谷は現地3月1日のブルワーズ戦に投げてから帰国する予定だという。この予定が予めわかっていれば、自分の旅の日程も、28日出発に対応できていた。ただ、2日に大谷が日本へ帰国するとなると、現地で大谷が観戦できるのはたった一日になるので、難しい判断を強いられるところだった。仕方ない!

 

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 ■ 今日の大谷翔平【関連NEWS】

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◯ 大谷翔平は15日(日本時間16日)、米アリゾナ州テンピでメジャー6年目のキャンプインを迎えた。現地9時30分過ぎ、ラフな格好でキャンプ施設入り。

 

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初日からブルペン入りして37球を投げた。大谷はセットポジションに入った際に左足を半足ほど一塁側に下げて投球。左上腕付近につけた「ピッチコム」で自らサインを出し、小さなテークバック。若手ローガン・オハッピーを相手にカーブ以外の変化球を交えて投球した。グラブは今季から契約したニューバランスの“斬新”なモデルを使った。

 

1月に球団売却の中止を発表したアート・モレノオーナーがキャンプ地に登場。大谷らのブルペン投球をペリー・ミナシアンGMら球団首脳と共に見守った。

 

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大谷翔平の日本代表合流までの詳細なスケジュールが明らかになった。15日、アリゾナ州フェニックスで行われた「メディアデー」でフィル・ネビン監督が明かした。今後はブルペン投球を一度挟み、25日にライブBPに登板。26、27日のオープン戦はDHで出場。28日は休日の可能性があるといい、3月1日(日本時間2日)のブルワーズ戦で先発登板後、帰国する見通し。さらに、ネビン監督は「WBCは先発投手起用のみでリリーフ登板しないだろう」と説明。同席したペリー・ミナシアンは「WBCでの二刀流出場を認めている」と改めて語った。

 

またネビン監督は3月30日(日本時間同31日)のアスレチックスとのレギュラーシーズン開幕戦で、大谷翔平が2年連続の開幕投手を務めることが濃厚だと15日、明らかにした。

 

 

◯ 大谷翔平が日本時間16日朝、インスタグラムを更新。アリゾナ州テンピで始まったメジャー6年目のキャンプで、自身のロッカーの写真を投稿。ウエアやシューズが整然と収められ、そしてエンゼルスのロゴが入った赤いチェアが置かれた写真に「Day1」のメッセージを添えた。

 

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◯ 大谷翔平の今季の野球カードが披露された。MLBがインスタグラムで公開。「素晴らしいヒット2022」という特集で、1試合2本塁打、8打点を挙げた昨年6月21日のロイヤルズ戦で、9回に放った15号同点3ランの写真が使われた。

 

 

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 ■ ロサンゼルス・エンゼルス【関連NEWS】

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フィル・ネビン監督:

◯ フィル・ネビン監督が、今季のローテーションについて言及した。先発6番手について「スイングマンが務める」と1人で複数の役割をする投手が担う構想を明かした。大谷が投打二刀流を務め、昨季は6人でローテーションを回していたエ軍。「昨季と違い、エンゼルスは先発6番手を飛ばして、トップ5(のローテ)をもっと投げさせる計画だ」と見通しを述べ「6人というより、5.5人ローテになるかもしれない」とした。大谷とタイラー・アンダーソン、パトリック・サンドバル、リード・デトマーズ、ホセ・スアレスが現状の5人。6番手にスイングマン戦略を採用することは「その他5人の登板機会を増やすことになる」と指摘。さらに「6番手にハイブリットな役割を求めることは、ハイメ・バリアにとって有利になる。彼は、メジャーの先発と中継ぎとして時々成功を収めている」と右腕を最有力候補に指名した。その他の候補としては「(マイナー)オプションを使い切っている左腕タッカー・デビッドソン、右腕グリフィン・キャニング、クリス・ロドリゲス、チェイス・シルセスが挙げられる」と占っている。

 

ペリー・ミナシアンGM:

◯ 15日(日本時間16日)、米アリゾナ州フェニックスで取材に応じ、WBCに参戦する大谷翔平について、「私の立場からすると、彼が打って投げることに期待している。我々もそれを見るのが楽しみだ」と投打二刀流に期待を寄せた。二刀流を容認しているかと聞かれると「そうだ」とキッパリ。侍ジャパンは大谷をよく知る栗山英樹監督が率いることもあり「彼(栗山監督)については素晴らしい話をいくつも聞いているので、もちろん(安心している)。心の中では彼(大谷)にとって何が得策か考えているだろうし。多くの選手にとって、これは誇らしく思えるイベントだ。彼が日本を愛していることは知っているし、オフに戻っている国だし、過去のチームメートと過ごせることも、元監督と過ごせることも、とても素晴らしく粋な機会だと思う」と理解を示した。

 

マイク・トラウト外野手:

◯ 15日(日本時間16日)マイク・トラウト外野手が会見を行った。

ーーオフの補強をどう思うか?

「ペリー(ミナシアンGM)がいい仕事をしてくれたと思う。チーム編成ははるかに良くなった。間違いなく正しい方向に向いている。この2〜3年、勝てなくてずっと悔しい思いをしてきた。俺ももう30代だ。なんとか勝ちたい」

 

ーーアート・モレノオーナーが売却を撤回した

「最初に売却すると聞いたとき、ショックだった。しかし、ペリーがいい補強をしたとき、アートはもう売らないんじゃないかと感じた。彼が戻ってきてくれてうれしいし、彼はいいチームを作ることを約束し、その通りになっている」

 

ーー大谷がオフにフリーエージェントとなる

「大谷がここに残るためなら、何でもするよ。彼とは将来についてほとんど話したことはないけれど、彼はここでの時間を楽しんでいるように見える。でも一緒にプレーしていても、なかなかプレーオフに出られない。今年こそは出場しなければならない」

 

ーーそれが残留の要因となるのか?

「彼は、自分の信じることが、正しいと思えることをすべきだ。もしもエンゼルスに残ることが正しいと信じるなら、そうすべきだ。もし、そうではないと考えているなら、(それが正しいと)信じてもらえるよう、自分が彼を納得させるために何でもするつもりだ」

 

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ローガン・オハピー捕手:

◯ ブルペンに入った大谷の球を受けたローガン・オハピー捕手が会見を行った。

ーー大谷の球を受けた印象

「先月から受けているが、すばらしかった。ずっと何かを試している感じだったが、きょうはまさに“ショー”だった」

 

ーーピッチコム(サインの伝達機器)を使っていた

「向こうから球種を伝えてきた。彼は球種が多いし効率的だった 」

 

ーーそれは今季から導入されるピッチクロック対策?

「そうだと思う。まだ、すべてを把握しているわけではないけれど」

 

ーー今日投げたのは?

「カーブ以外、すべての球種を投げた。その中では特にスプリットが良かった。シンカーも投げた」

 

 

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 ■ ワールド・ベースボール・クラシック【関連NEWS】

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ダルビッシュ有投手:

◯ WBC日本代表の強化合宿に参加するパドレスのダルビッシュ有投手が16日、宮崎市内で自主トレを行った。同じく侍ジャパンに選出されている巨人の岡本和、大城、大勢、戸郷と合同練習。メジャーリーガーで唯一の合宿参加となるチーム最年長右腕が、さっそく行動で自覚と責任感を示した。前日に宮崎入りし、早期合流に「久しぶりの日本というのもあるし、日本の選手たちとの関係がないので、なるだけ仲良くなりたいというのもある。以前はこっちに住んでいた時期もあったので、恩返しではないけど、そういう思いもある」と意義を語った。この日ともに汗を流した巨人勢とは前夜に食事を取り、コミュニケーションも図った。戸郷から変化球についての相談を受けると、練習ですぐさまレクチャー。「アドバイスと言うとちょっと上からだと思うんで、お互い意見交換しながら」というダル流のスタンスで、14歳差の若き右腕に技術と知識を惜しみなく伝授した。戸郷が「(詳細は)言えないですけど…」と心苦しそうに口をつぐむ姿に、金言の価値と重みがあった。投手陣が苦戦を強いられるWBC球についても「みんなが絶対に難しい話。慣れていくしかない。一番大事なのは気にしないこと」と間髪入れずに答える場面もあった。

 

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 ■ 球界情報

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藤浪晋太郎投手:

◯ アスレチックスの藤浪晋太郎投手(28)は15日(日本時間16日)、アリゾナ州メサのキャンプ施設でバッテリー組のキャンプインを迎えた。藤浪の主な一問一答は以下の通り。

 

――ブルペンも2度入ったと聞いているが。

「状態としてはいいですし、しっかり体も仕上げてきたのでいい状態でスプリングトレーニングを始められるのかなと思います」

 

――気候とボールの感覚は。

「乾燥しているなとは思いますし、昼夜寒暖差があったりとか、そんなにすごい気になるかと言われればそうでもないかなと。実戦入ってバッターに向けて投げ出したら滑るなと思ったりするかもしれないですけど、現状はないですね」

 

――実戦に投げられる状態にある。

「そうですね。体自体はしっかり仕上がっています」

 

――楽しみな面は。

「全部が楽しみですね。新しい経験ですし、いい経験になると思うので、失敗すること、間違うことを含めていい経験になると思っています」

 

――いつからメジャーを目指したのか。

「プロ入った時から活躍してメジャーリーグに行きたいなとずっと思ってましたけど、なかなか数字的には日本でいいものを残せなかったですけど、その中でタイガースに行かせていただけるというチャンスを頂けたのでそこを感謝してしっかりプレーしたいと思います」

 

――どんなメジャーリーガーになりたいか。

「応援してもらえる選手になりたいですし、日本の方を勇気づけられるような、そういう選手になりたらなと思います」

 

――アスレチックスのイメージ。

「自分の子供の頃、松井さんがいかれていたイメージとか中島さん薮さんもそうですし、その辺で見ているイメージとタイガースの時に来た期間限定のユニフォームがオークランド・アスレチックスっぽいなと当時思っていたのはあります」

 

――対戦したい打者は。

「やっぱり日本の選手とはみんな対戦したいですし、特に大谷と鈴木誠也は同級生なんで、対戦機会もあるでしょうし、対戦できたら思い切って勝負できたらと思います」

 

――開幕3連戦はエンゼルス。

「投げる機会があればせっかくですし、日本の皆さんも楽しみというか、抑えても打たれてもどっちでも楽しいと思うので、思いきって勝負できればなと思います」

 

――日本人以外で対戦したいのは。

「去年ホームラン王のジャッジとかトラウト選手とか、すごいバッターたくさんいるので楽しみながら勝負できたらと思います」

 

――1年目に目指すところは。

「まずはローテーションに入ることが目標ですけど、しっかり1年間ローテーションを守って2桁とか規定とか投げられたらいいなと思っています」

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ 大谷翔平は「ユニコーン」…盟友でさえも”神話級”の扱い 新たな伝説の1年が始まった【番記者は見た】

阿部太郎氏/情報:中日スポーツ)

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エンゼルスのバッテリー組のキャンプが15日、アリゾナ州テンピでスタートした。大谷翔平選手は昨季も二刀流として大活躍し、確固たる地位を築いた。押しも押されもせぬ「メジャーの顔」に、チームはもちろんスーパースター扱いだ。

 

 今回、キャンプ地のクラブハウス前にある大谷の駐車スペースはトラウトと共に入り口に一番近い「指定席」。ここに白いSUV車をとめて、さっそうとクラブハウスに入る。

 

 クラブハウスのロッカーは昨季と同じ位置。打撃ケージにすぐ行ける入り口の一番近くで、実績を残した証しと言えるロッカー2個使用だ。隣の選手は昨季のフレッチャーから、先発左腕サンドバルに変わった。

 

 格がどんどん上がっても、変わらないのは野球への情熱と探求心。キャンプイン初日のブルペンを見ると、テイクバックはさらにコンパクトになり、左足を上げてから踏み込むまでも少し微調整したように感じる。

 

 キャンプイン2日前には、フリー打撃で豪快な柵越えを連発した。今年はWBCもあり、例年以上に早く仕上げている様子で、表情からも体調の良さがうかがえる。盟友のサンドバルは、大谷を「ユニコーン」と呼ぶ。神話に出てくるような選手だからだ。今年は大谷がどんなプレーや記録でファンを驚かせるのか。新たな伝説の1年が始まった。(阿部太郎)

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◆ 大谷翔平 OP戦初戦は3月2日ブルワーズ戦 初日のブルペンでは数値を計測して37球

四竈衛氏/情報:日刊スポーツ)

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【テンピ(米アリゾナ州)15日(日本時間16日)=四竈衛】メジャー6年目を迎えるエンゼルス大谷翔平投手(28)の春季キャンプがスタートした。エ軍のバッテリー組が同地でキャンプイン。大谷は早速ブルペンで力強い球を投げ込むなど、順調な仕上がりを披露した。3月1日(同2日)のオープン戦(対ブルワーズ)に登板後、侍ジャパンに合流するために帰国する見込みとなった。

 

   ◇   ◇   ◇   ◇

 

 エースの風格が漂う初日だった。寒風が吹く中、入念なウオーミングアップとキャッチボールを終えた大谷がブルペン入りすると、ネビン監督ら首脳陣だけでなく、同地を訪れていたオーナーのアート・モレノ氏も視察に訪れた。データ分析機器「トラックマン」で1球ごとに数値を確認しながら、速球、スライダー、スプリット、カットボール、ツーシームを計37球。後半は、今季から導入される「ピッチクロック」対策として、投手から球種のサインを送る機器を使ってテストを繰り返した。

 

 投球モーションには修正を加えた。プレートを踏む右足の位置をやや一塁側へ移動。さらにセットポジションの足幅を狭め、左足を半足分ずらすなど、マイナーチェンジした新スタイルで投げ込んだ。コンビを組んだ期待の若手オハピー捕手は「最高だった。過去数カ月、彼は何かを感じて異なる適応をしてきたんだろう」と分析。ピッチクロック対策については「彼のように球種の多い投手には簡単になるね」と、好感触を得たようだ。

 

 この日は屋外での打撃練習は行わず、投球前後はクラブハウス内でトレーニング。今後の調整メニューは未定だが、大谷自身は1月下旬から同地入りし、WBCへ向けて投打ともに例年以上のハイペースで調整を続けてきた。

 

 ネビン監督によると、大谷は25日(同26日)に実戦形式のフリー打撃に登板。その後は、打者として試合に出場し、3月1日(同2日)のブルワーズ戦(テンピ)に登板し、その後、日本へ向かって侍ジャパンに合流する予定だ。WBCでの登板日程が流動的とはいえ、現時点では2年連続となる開幕投手の最有力候補であることは間違いない。残り約2週間。投打ともにキッチリと仕上げ、世界一奪回へ万全を期して、大谷が凱旋(がいせん)する。

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◆ ピッチクロックの影響を最も受けるのは大谷翔平?!今季導入の新ルールを徹底分析

菊地慶剛氏/情報:スポナビ)

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【米メディアの関心はWBCより今シーズン導入の新ルール】

 

 エンジェルスを含めたMLB30チーム中17チームが現地時間の2月15日、バッテリー組の練習初日を迎え、いよいよ本格的に2023年シーズンがスタートした。

 

 日本では侍ジャパンの宮崎合宿が2月17日からスタートすることもあり、MLB関連のニュースもWBCを絡めて報道される傾向が強いようだが、米メディアの関心は、WBCというより今シーズンから導入される新ルールに向いているようだ。

 

 新ルールの1つとして本塁べースを除くすべてのベースが拡大されるが、多くの米メディアが新旧ベースを比較する画像をSNS上に投稿している。

 

【投球間にかなりの時間を要していたダルビッシュ投手と大谷選手】

 

 中でも試合運営に最も影響を与えそうな新ルールが、ピッチクロック(MLBではピッチタイマーと表現しているようだ)だろう。

 

 日本でもすでにピッチクロックについて解説される報道がなされており、投手は走者なしで15秒間、走者ありで20秒間の制限時間が設定され、時間内に投球動作に入らなければならないことを承知している人も多いのではないだろうか。

 

 またこれまで投球間に比較的時間を要すると指摘されてきたダルビッシュ有投手や大谷翔平選手は、ピッチクロック導入で投球への影響も懸念されている。

 

 そんな中MLBネットワークが、ダルビッシュ投手の契約延長合意を報じた際に、興味深いデータを紹介している。昨シーズン500球以上を投げた投手の投球テンポを調査した結果、大谷選手は21.7秒、ダルビッシュ投手が21.0秒だったことを明らかにしている(画像参照)。

 

 

ちなみにMLB平均は18.1秒なので、2人が平均以上に遅いテンポで投げており、昨シーズンまでのテンポでは走者がいる場合でも、基本的にピッチクロックに違反することになってしまうわけだ。

 

 ダルビッシュ投手や大谷選手のみならず、MLB平均でさえ走者なしの15秒間を超えている状態なので、多くの投手がオープン戦でピッチクロックの適応を求められることになりそうだ。

 

 そんな状況でありながら、ダルビッシュ投手にWBC終了までのスプリングトレーニング参加免除を許したパドレスの判断はやはり驚きだが、その分だけダルビッシュ投手への信頼が高い証でもあるわけだ。

 

【投手のみでなく打者もピッチクロックの適応が必要】

 

 だがここまで説明した内容は、ピッチクロック・ルールの一部でしかない。実際はこれだけに止まらず、ピッチクロックは投手のみならず打者にも適用され、やはり対応が求められるものなのだ。

 

 投手の場合、前述の制限時間内に投球動作に入ってないことが確認されると、自動的にボールが宣告される。

 

 一方打者の場合、すべての投球に対しピッチクロック残り8秒までに打席内で投手と対峙する姿勢を示す必要がある。これに違反すると投手とは反対に、自動的にストライクが宣告されてしまうのだ。

 

 しかも投手とのタイミングが合わない場合、打者は球審にタイムアウトを要求できたが、それが今シーズンから1打席あたり1回に制限されるのだ。当然打者も、オープン戦で確認作業が必要になってくる。

 

【大谷選手のみ影響を受けそうな攻守交代の制限時間】

 

 さらにピッチクロック・ルールには、前打者から次打者を迎える際に30秒の制限時間が設定されているほか、攻守交代時も2分15秒(ただし全国放送は2分40秒、ポストシーズンは3分10秒)の制限時間が設定されている。

 

 昨シーズンからユニバーサルDH制が導入されたことで、基本的に投手は投球に専念できるため、攻守交代の制限時間の影響を受けにくいと考えられる。

 

 ただし二刀流としてDH解除で試合に臨む大谷選手の場合、打者や走者で攻撃が終わるケースが生じ、他の投手より準備に時間を要することになる。これも大谷選手は適応していかねばならない。

 

【ピッチクロック・ルールに含まれる牽制球の制限】

 

 またピッチクロック・ルールには、牽制球の取り扱いの変更も含まれている。

 前述した通り、走者ありの場合20秒の制限時間が設けられているが、牽制球を投げる、もしくはプレートから軸足を外した際は、制限時間がリセットされる。

 

 だが牽制球もしくはプレートから軸足を外す行為は、今シーズンから打者1人あたり2回に制限されることになり、3度目を行った時点で(牽制球で走者をアウトにした場合を除く)投手にボークが宣告され、走者が進塁できるようになった。

 

 この点でも、投手は適応を求められることになるわけだ。

 

【マイナーでは経験を重ねれば違反数は徐々に減少傾向に】

 

 オープン戦である程度の準備期間が与えられるものの、やはり導入直後は適応していくのは簡単ではなさそうだ。その一方で、シーズンが経過していき経験を重ねていけば違反数は減少していくようだ。

 

 MLBが発表した資料によれば、試験的にピッチクロックが導入されたマイナーリーグでは、導入2週目は1試合あたりの平均違反数は1.73だったのだが、シーズンが経過するごとに減少していき、導入21週目には0.45まで減っているようだ(画像参照)。

 

 

 いずれにせよ、シーズン開幕直後は投手のみならず打者もピッチクロックの対応に追われることになりそうだ。

 

 特にWBCのため所属チームを離れる選手たちは、短い期間で準備していかねばならない。彼らにとって何かと慌ただしいスプリングトレーニングになるのは間違いないだろう。

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