2022年8月22日

 

(NOTE)

 

怪我故障やコロナ以外にも敵が潜んでいた。

 

前人未到の投打ダブル規定数到達に、少しだけ黄色信号が灯ったか。

 

きょうの試合は、深夜2時40分と日本国内では最も中途半端な試合開始時刻だったが、リアル二刀流が拝めるゲームだったので、もちろんリアルタイムで視聴した。

 

確かに今思えば、はじめから調子がいい感じはしなかった。

 

先頭打者のグリーンにあっという間に先制ホームランを打たれて出鼻を挫かれたが、直球の球速は151キロしか出ていなかった。

 

そりゃ持って行かれるはずだ。

 

今季最後まで中5日で先発をやりきれば、規定投球回数に達するが、敵は相手打線としか思い込んで疑いなかった。点は取られても、相手打線をクオリティスタート以内に毎試合抑え続けることが、課題だと思い込んでいたが、まさか「胃腸炎」が立ちはだかるとは思いもしなかった。

 

大谷が常々言う「健康で試合に出続ける」ことが、いかに簡単ではないか、あらためて思い知った。

 

明日以降の今後も心配になるが、試合後メディア会見まで行ったということは、軽症で済んでいるという状況かな。

 

無理するんだろうが、今季最後まで中5日ローテを頑張り抜いてほしい。

 

朗報があった!

 

今季はマイナー調整を続けていた有原航平が、先発2試合目で勝ち星を掴んだ。それも無失点ピッチングで、次につながりそうな投球内容だったようだ。マイナー契約からのリベンジストーリーは引き続き注目していきたい。

 

最後に何度も話題となったコレア妹さんのエピソードに関して、現地在住の元アナ青池奈津子氏が、その場に居てみた内容をドキュメント的にコラムに書いてくれた。

 

こういうダッグアウト裏のファンが知り得ない生情報は、大歓迎だ!

 

※コロナ隔離3日目(起点数え4日目)。体温は平熱!問題ない。

 

-----------------------------------------------------------------  ■ 試合データ -----------------------------------------------------------------

 

米国時間:2022年8月21日

日本時間:2022年8月22日(月曜日)

2時40分開始

ロサンゼルス・エンゼルス

対デトロイト・タイガース

@コメリカ・パーク

 

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エンゼルスは、初回先発大谷翔平がタイガース1番のライリー・グリーンにソロ本塁打を打たれ先制を許す。4回には2番ビクトル・レイエスの2点タイムリーで3点差。先発大谷は4回を投げ終えて腹痛で降板。5回、2番手ジミー・ハーゲットが7番コディ・クレメンスにタイムリーを打たれ4点差。打線は、相手先発エデュアルド・ロドリゲスに5回無失点。継投4投手からも1点も奪えず完封負け。

 

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 ■ 今日の大谷翔平 -----------------------------------------------------------------

 

スタメン3番DH&投手

 

【出場成績/打者】

1打数 0安打 1三振 1四球

通算打率.265

 

◆第1打席:

(結果)四球

(状況)1回1死/走者1塁

(投手)エデュアルド・ロドリゲス/左

(コース/球種)

 

◆第2打席:

(結果)空振り三振

(状況)3回1死/走者1、2塁

(投手)エデュアルド・ロドリゲス/左

(コース/球種)

 

【出場成績/投手】

4回 85球

被安打5 奪三振2 四球4 失点3 自責点3 被本塁打1

今季10勝8敗 防御率2.83

 

 

◆1回投球:

1番ライリー・グリーン/左

(結果)ホームラン

(コース/球種)

 

 

2番ビクトル・レイエス/左

(結果)ショートフライ

(コース/球種)

 

3番ハビエル・バエス/右

(結果)四球

(コース/球種)

 

4番ハロルド・カストロ/左

(結果)走者1塁/レフトフライ

(コース/球種)

 

5番ケリー・カーペンター/左

(結果)走者1塁/サードフライ

(コース/球種)

 

◆2回投球:

6番ウィリー・カストロ/左

(結果)ライト線2塁打

(コース/球種)

 

7番コディ・クレメンス/左

(結果)走者2塁/空振り三振

(コース/球種)スプリット

 

8番タッカー・バーンハート/左 

(結果)走者2塁/レフトフライ

(コース/球種)

 

9番アキル・バドゥ/左

(結果)走者2塁/ピッチャー強襲ヒット

(コース/球種)

 

1番ライリー・グリーン/左

(結果)走者2、3塁/四球

(コース/球種)

 

2番ビクトル・レイエス/左

(結果)走者満塁/セカンドゴロ

(コース/球種)

 

◆3回投球:

3番ハビエル・バエス/右

(結果)サードフライ

(コース/球種)

 

4番ハロルド・カストロ/左

(結果)ライト前ヒット

(コース/球種)

 

5番ケリー・カーペンター/左

(結果)走者1塁/空振り三振

(コース/球種)

 

6番ウィリー・カストロ/左

(結果)走者1塁/サードフライ

(コース/球種)

 

◆4回投球:

7番コディ・クレメンス/左

(結果)セカンドゴロ

(コース/球種)

 

8番タッカー・バーンハート/左 

(結果)ショートゴロ

(コース/球種)

 

9番アキル・バドゥ/左

(結果)四球

(コース/球種)

※カウント3-2から

 

1番ライリー・グリーン/左

(結果)走者1塁/四球

(コース/球種)

※カウント3-2から

 

2番ビクトル・レイエス/左

(結果)走者1、2塁/ライトオーバー2塁打

(コース/球種)

 

3番ハビエル・バエス/右

(結果)走者3塁/ライトフライ

(コース/球種)

 

 

【試合後コメント】

――症状はいつごろから。

「最初からですね」

 

――体調悪い中どうしても投げたいという強い気持ちがあったのか。

「投げるのは決まっていたので、体調の良し悪し関係なく、登板するつもりではいました」

 

――体調の悪さが今日のピッチングに影響したか。

「結果からしてそうなのかなとは思いますけど、悪いなりにもう少しこう。最後の2アウトだったり抑えられればもっとチャンスのあるゲームだったかなと思います」

 

――朝から体調が悪かったか。動きだす前からか。

「そうですね。ブルペンも悪かったですし、そうですね、まあ良くはなかったですね」

 

――今はちょっと良くなったか。

「あんま変わんないですね」

 

――昨日の自打球の影響は。

「大丈夫です。爪だったので、はがれなければ大丈夫かなと思っていたので、大丈夫そうかなと」

 

――胃腸炎の心当たりは。

「ウイルスではないかなとは思うので。単純な疲れなのかな。もどしてはいないので大丈夫かなと思いますけど、また切り替えて頑張りたいなと思います」

 

――症状としては。

「胃の調子が悪いなっていう、それが体調の悪さ、全体的な悪さに影響しているかなと思います」

 

――今日の朝は具体的に症状が出たのか。昨日から悪いのか。

「昨日はないですね。もちろんデーゲームなので、普段起きていないような時間にプレーしているダルさみたいなのはもちろんありますけど、今日みたいな感じではないかなと思います」

 

――早期降板のもどかしさは。

「自分の中で逆に4回まで投げられると思っていなかったので。満塁にしたりとか、制球が定まらなかったりとか、そういうところがありきの80球近くまで逆に投げられるとは思っていなかったので。もう少し、最後の最後、4回を投げて、5回までいければ、もう少しチャンスのあるゲームだったのかなと思います」

 

――登板をとりやめる考えは。

「ゲームの直前も直前だったのでもういくしかないですし。結果はどうのこうのではなくて、できる限りの調整をしてマウンドに行って、なるべく抑えてくるというゲームだったかなと思います」

 

――薬は飲んでいるか?

「飲んでいないです」

 

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 ■ 試合情報 -----------------------------------------------------------------

 

【試合コメント】

フィル・ネビン監督:

「彼はブルペンから戻ったときから気分が悪く、吐き気がしていた。それでも彼は投げるつもりで、私も任せた(と決断の背景を説明)試合前から厳しいものになるだろうと思ってはいた。4回を終えて、もう打席で打てる状態ではなく、交代させねばならなかった。今日は蒸し暑いのに加え、ショウヘイは気分が優れず、様々なことが重なった。私たちは彼を『スーパーマン』と呼ぶが、今日のようなことはショウヘイが人間なんだと示す一例だろうね。ただ連戦が続くから、4回まで粘ってくれたのは大きかった。明日、フィールドに来たときに彼に尋ねる。私の知っている彼なら『大丈夫。プレーしたい』というだろう」

 

マックス・スタッシ捕手:

「いつもと比べると良くなかった。体調が良くないから予想していた。いい球は投げていたが、いつもの安定感がなかった。全力で戦い抜いてくれた。しっかりした登板だった。彼に対する期待は時に非現実的なものになるけど、3失点だけで私たちに勝つチャンスを与えてくれた。私たちが点を取ることができなかった。どんな理由であれ、調子が悪い時でもチームメートのために出来る限りのことをする。それもプロであるということだと思う。みんな何かを犠牲にしている。それがショウヘイのしたこと。最大限の努力をしてくれた」

 

AJ・ヒンチ監督:

「彼を相手に序盤から得点しリードできたことは大きかった。打線はボール球に手を出さず、四球も選べたし、大事な場面での1本も出させた。実際に生で彼の投球を見られるのは1年に1度くらいしかないが、本当に優れた投手で、さまざまなことができるのは今日も感じた。ただ、今日は熱だったのか。私はハッキリとなにがあったかは分からないが、投球間隔を長くとっていたように感じたし、状態はかなり悪かったのは見て取れた。良くない状態で、あれだけの球をあれだけの組み合わせで投げられる投手はそうそうお目にかかれない。私たちはボール球に手を出さず、労力をかけさせることができた。うちの打者を称えたい」

 

ライリー・グリーン外野手:

「誰かが大きなヒットを打てば、それが僕らの原動力になるんだ。(そのうえで、大谷との対戦を次のように振り返った)たぶん(初球から)スイングするべきボールではなかったんだろうけど、(打つ)準備はできていたから打ったよ。あと単なるホームランに過ぎないんだ。彼(オオタニ)が偉大な選手であることに変わりはない。だってピッチングも、バッティングもできるんだ。彼がやっていることは、とても、とても印象的だよ。どれだけ難しいかはわかっているからこそ、敬意を表したいね」

 

エデュアルド・ロドリゲス投手:

「自分が挙げられる最高の結果。復帰して勝利の手助けができた。マイナーで何度か投げていたので不安はなかった。最初の1球でいけると感じた」

 

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 ■ 球界情報

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有原航平投手:

・レンジャーズの有原航平が敵地でのツインズ戦に先発し、6回0/3を4安打無失点、無四球3三振の好投で今季初勝利を挙げた。白星は昨年4月19日のエンゼルス戦以来、489日ぶり。今季2試合で1勝1敗、防御率2・31を記録。レンジャーズは有原の後を受けたテイラー・ハーン投手も3回を完璧に抑え、完封リレーで勝利。ビーズリー監督代行は「投手陣が際立っていた。航平が流れを作った。私は常々、投球こそが試合の肝だと言っているが、彼の投球で流れができた。航平のおかげで相手を寄せ付けずに済んだ。彼がマウンドに上がってうまくいかない場合は、攻撃陣が頑張ってもどうしようもない。彼のおかげでチームはチャンスを生かし、どんどん攻めることができたんだ」と、有原の投球が攻撃面にも大きな影響を与えたと語った。

 

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 ■ 気になる記事&コラム

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◆ エンゼルス・大谷翔平が4回3失点で8敗目 ウイルス性胃腸炎で5回に代打を送られて途中交代

(情報:MLBジャパン)

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 エンゼルスは先発の大谷翔平が4つの四球を与えるなど本調子ではなく、4回5安打3失点で降板。打線もタイガースと同じ7安打を放ちながらも得点圏で8打数0安打と繋がらず、0対4で完封負けを喫した。タイガース先発のエドゥアルド・ロドリゲスは5回4安打無失点で2勝目(3敗)をマーク。大谷は4回85球を投げて被安打5(うち被本塁打1)、奪三振2、与四球4、失点3で8敗目(10勝)を喫し、ウイルス性胃腸炎による途中交代だったことが球団から発表された。

 

 本調子ではない大谷から勝利をもぎ取り、3連戦の勝ち越しを決めたタイガースは、1回裏にライリー・グリーンの初回初球先頭打者アーチとなる4号ソロで1点を先制。2回裏二死満塁のチャンスでは無得点に終わったが、4回裏二死から連続四球で1・2塁とし、ビクター・レイエスのタイムリー三塁打で2点を追加した。エンゼルスの投手が2番手のジミー・ハーゲットに代わった5回裏にはコディ・クレメンスのタイムリー二塁打でさらに1点を追加。投手陣は5人の継投で完封リレーを完成させた。

 

 打者・大谷は「3番・DH」でスタメン出場し、1回表一死1塁の第1打席で四球を選んでチャンスを作ったが、後続が凡退して先制ならず。3回表一死1・2塁のチャンスで回ってきた第2打席はフルカウントから空振り三振に倒れた。5回表一死1・2塁の第3打席で代打カート・スズキを送られて途中交代。1打数0安打1四球1三振で2試合ぶりのノーヒットに終わった。今季の打率は.265、OPSは.873、防御率は2.83となっている。

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◆ 大谷翔平、投手陣考慮した責任感で強行登板 試合前から「胃腸炎」異変も「もう行くしかない」

四竈衛氏/情報:日刊スポーツ)

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不屈の二刀流も体調不良には勝てず-。エンゼルス大谷翔平投手(28)がタイガース戦に「3番投手兼DH」で出場し、4回5安打3失点、今季ワーストの4四球を与えて今季8敗目(10勝)を喫した。

 

 試合前から胃に異変を感じていたが、強行登板。結果的に黒星を喫したものの、あらためて大谷の責任感がクローズアップされる一戦となった。

 

    ◇   ◇   ◇

 

 初回、先頭グリーンに初球を右中間席へ運ばれた時点から、「?」は付きまとっていた。大谷が被弾したのは時速94マイル(約151キロ)の速球。通常、序盤から100マイル(約161キロ)超えはないとはいえ、球にキレはなく、フォームにも躍動感がなかった。投球間には再三のようにプレートを外すなどテンポが悪く、4回に2失点。85球を投げ終えた時点で限界だった。続く5回。もはや打席に向かえる状態ではなく、代打を送られた。その後、球団は交代理由を「ウイルス性胃腸炎」と発表した。

 

 それでも、試合後の大谷は少しやつれた表情ながらも、日米報道陣に丁寧に対応した。前日は問題なかったものの、デーゲーム前の午前中から体調に異変を感じていたことを明かした。それでも、他の投手陣への負担を考慮すれば、回避する選択はなかった。「投げるのは決まっていたので、体調の良しあしに関係なく、登板するつもりではいました」。

 

 その一方で、「4回まで投げられるとは思っていなかった」と、早期降板は想定内だった。「ゲームの直前の直前だったので、もう行くしかないですし。結果がどうのこうのではなく、できる限りの調整をして、マウンドに行って抑えてくる、というゲームだったかなと思います」。試合直前まで回復に務めた末、強行出場した事情を説明した。

 

 22日以降の出場についてネビン監督代行は「この後も明日もチェックする」と、回復状況で判断する考えを明かした。「我々は彼をスーパーマンと呼んでいるが、彼も人間だったという一例だね」。もっとも、大谷は「胃の調子が悪い」と言いつつ、試合後はロッカー室で食事を済ませ、しっかりと栄養補給。いつもと変わらない表情で、次の遠征地タンパへ向かった。【四竈衛】

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◆ 大谷翔平、“胃腸炎”はメガスターの宿命か 水原通訳も驚いていた昨季との違い

小谷真弥氏/情報:フルカウント)

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エンゼルスの大谷翔平投手は21日(日本時間22日)、敵地のタイガース戦で「2番・投手兼DH」で投打同時出場したが、4回4四球5安打3失点で降板。今季8敗目(10勝)を喫した。球団は「ウイルス性の胃腸炎」と発表。試合後、大谷は「単純な疲れなのか。(嘔吐など)戻してはいないので大丈夫かなと思いますけど、また切り替えて頑張りたい」と前を向いた。

 

 二刀流フル回転とチーム不振だけが「胃腸炎」につながったとは思えない。昨季までと今季の違いを挙げるとすれば、周囲の視線が増えたことが挙げられるだろう。今夏のオールスター戦前、水原一平通訳がロッカールームで驚いたようにつぶやいたことが忘れられない。

 

「今日はメディアの方めちゃくちゃ多いですね。今までで一番じゃないですか?」

 

 単に報道陣の数だけではない。大谷のメディア対応は基本的に登板日のみだが、今年5月のホワイトソックス遠征の際には野手出場時に地元のシカゴメディアから鈴木誠也について直撃を受けていた。「オオタニのメディアセッションはありますか?」。シカゴだけでない。マイアミ、ボルティモア、アトランタと多くのメディアが生の声を聞きたがっていた。

 

 オールスター戦前日のメディア対応では日米韓台だけでなく、スペイン語圏の海外メディアで二重三重の人垣ができた。さらにオールスター翌日の休養日も「午後はゆっくりできる」と“半休”だった。決してプレーだけに集中できない忙しさ。アストロズ・ベイカー監督から「メガスター」と言われた大谷にとっては、乗り越えるべき障壁とも言えるだろう。

 

 以前、母・加代子さんは、大谷少年は運動会など学校イベントの前日から“ウキウキ”を抑えられず、当日は体調を崩しがちだったと話していた。そして、この日、ネビン監督代行も「私たちは彼をスーパーマンと呼ぶが、彼が人間だと示す一例だ」と語っていた。大谷も生身の人間だ。

 

 史上初のダブル規定到達はもちろん、そしてヤンキース・ジャッジとのMVP争いは佳境に入る。スーパースターの宿命を乗り越え、輝く姿を期待したい。

 

小谷真弥 / Masaya Kotani

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◆ 大谷翔平、予定通り先発、敵将「大谷は夢を与えてくれる選手」

(情報:サンスポ)

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【デトロイト21日(日本時間22日)】米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(28)が21日(同22日)敵地タイガース戦で今季11勝目をかけ「3番・投手兼DH」先発する。

 

当初は現地の悪天候予報で登板日が1日ずれる可能性も残っていたが、試合前には太陽が出るまで回復。予定通りの先発となった。ただ天候は不安定なため、試合前に行われたタイガース・ヒンチ監督の会見では「雨で中断する可能性もあることで、エンゼルスから大谷を先発させないと連絡がきたか」と質問がでると「聞いていないが、エンゼルスがそう言っていたなら、われわれは歓迎だ。大谷の投球は来週テレビで見るだけで十分だ」と笑って答えた。

 

またこの日は、メジャー通算506号&3077安打を誇るタイガースのカブレラとの対戦が注目されたがベテラン主砲はスタメンから外れた。同監督によると、膝に痛みを抱えながらプレーをしているカブレラは、カードの初戦のみに出場するスケジュールとなっており、この日は最初から出場しない予定だったという。一方で昨季の大谷とカブレラの対戦ではカブレラの500号がかかっていた大きな一戦だったこともあり「去年は大谷から500号を奪える試合だった。そうなっていたら素晴らしかったが、2人のマッチアップを注目しているのは理解できる」と話した。カブレラは代打では出場できるという。

 

アストロズを指揮した17年にはワールドシリーズ制覇を達成している同監督は大谷について「チーム内で打者ではOPS、投手でイニング数トップの選手は見たことがない。いろんな面で見事な才能の持ち主ではあるが、投げる方では他に武器がないかのように、新たにシンカーを球種に織り込んでいる。敵チームの選手を褒めるのは好きではないが、大谷のような選手が大リーグにいることは(二刀流挑戦への)可能性がある、と夢を与えてくれる、野球界にとって素晴らしい選手。大リーグの舞台でリトルリーガーのようになんでもこなしてしまうユニコーン(=非現実的な存在)だ」と称賛した。

 

大谷に対する戦略については「打席に入る前から最大のチャンレンジだという気持ち、打席を支配するという強い気持ちで臨まないといけない。打席で何ができるかと集中することが挑戦になるが、大谷も完璧な選手ではない。ミスはある。それでも大谷のような一流選手との対戦は難しくなる」と分析した。

 

タイガースはメジャー通算65勝のロドリゲスが先発する。

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◆ 全米が涙…大谷翔平の神対応シーン 一部始終を目撃していた!

青池奈津子氏/情報:東スポ)

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【元局アナ青池奈津子のメジャー通信】エンゼルス・大谷翔平投手(28)の“神対応”が全米で話題となっている。エンゼルス―ツインズ戦が行われた13日(日本時間14日)の試合前のこと。ツインズのカルロス・コレア内野手(27)の14歳の妹が、大谷の大ファンだったことから、サプライズ企画を計画したところ、妹は大谷のファンサービスに大号泣してしまったのだ。それがMLB公式サイトで報じられ大反響に。エンゼルス番通信員の目の前で起きた、感動的シーンの一部始終とは――。

 

「日本の方ですか? 日本って、どんなところですか?」

 

 エンゼル・スタジアムでクラブハウスに行く時に必ず通るエレベーターホールがある。赤い1人掛けソファが4つあるのだが、その日は誰かラテン系選手のご家族らしきグループが座っているな、と思っていた。

 

 何度か通りかかると、肩までのソバージュがかった髪に「PARTY」の文字が並ぶスパンコールのカチューシャをつけ、赤の大谷翔平ユニホームを着た女の子が、話しかけてきた。

 

 人懐っこさそうな彼女は、女の子と言うには大人びていて「今、日本語を勉強していて、来年には学校のプログラムで日本に行けるかもしれない。行くならいつ、どこが良いですか」などと聞いては、一つひとつ丁寧に隣に座る母サンディーベルさんにスペイン語で説明していた。

 

 カルロス・コレアの14歳年の離れた妹、レイバサンド・コレアさんだった。

 

 14歳の誕生日に大谷との念願の面会がかなったとニュースになったので、この話を知っている人も多いかもしれない。

 

「実は1年以上前から、なんとかショーヘイに会うチャンスはないかと、兄がいろんな方に探ってくれていて。今日、それがようやくかなえられそうだって、ヒューストンから来たの。まさか自分の誕生日になるなんて!」

 

 どうりでさっきから、試合前で忙しいはずのカルロスが、たびたび様子を見にクラブハウスから出てきていたわけだ!

 

 約3年ぶりに会ったカルロスは、どこかひと皮むけていた。結婚、コロナ、第1子誕生、いろいろあったからかもしれないし、チームが変わったからかもしれない。

 

 もともとメディアから逃げるタイプではないが、ロサンゼルスは彼にとっては決して居心地の良い場所ではなさそうだったのに、その彼からのグータッチと笑顔は拍子抜けだったし、妹の話になった時に見せた、いたずらっぽく頼もしい表情も意外だった。

 

「うちの妹、K―ポップだとか、小さいころからアジアの文化にハマっていて、ショーヘイが大リーグ入りした瞬間から大ファン。クリスマスにショーヘイのユニホームを贈ったら、泣き崩れたんだよ。こりゃ、なんとかしなきゃな、ってずっと方法を探していたんだ」

 

 ツインズの敏腕広報ダスティン・モースが、せわしなくご家族の元に状況を伝えに来ているのを見るに、球団を通して大谷との面会がかなうこととなったのだろう。

 

 午後2時過ぎからスタンバイするご家族は、エレベーターホールやフィールドを行ったり来たり移動して最終的にホールで落ち着いたが、大谷が現れるまでの2時間半、静かに待っていた。

 

「実はすでに泣きそう。90%会えるはずだけど、何があるか分からないから期待し過ぎちゃダメよって言われてきたの。でも、もし会えなくても、今日はすでに最高の日なんだ。兄は、社交的で、面白くて、自分のことより他の人のことを考える人。兄に会った人なら、その良さが分かる。だから、ミネソタやヒューストンで兄にたくさん友人ができて良かったなって思うの」

 

 レイバサンドさんとそんな話をしていたら、大谷が現れた。人は極度の緊張と喜びが同時に来ると、逆に冷静になるのかもしれない。時間にしたら、ほんの2、3分程度。彼女は実に丁寧にあいさつし、サインと記念撮影もクールだった。肝っ玉が据わっているな、と大谷が去ったその時…。

 

 レイバサンドさんはカルロスの胸に飛び込むと、声を上げて泣き出した。まさに号泣。大谷とより長いんじゃないかと思う時間、妹が落ち着くまで優しく抱きしめていたカルロスは、なんだかヒーローみたいで、ちょっと悔しいほどにかっこよかった。 

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