2022年8月21日

 

(NOTE)

 

マドン元監督の話題が久々にメディアを賑わした。

 

以前に監督を担ったレイズの地元紙『Tampa Bay Times』紙が、近況を電話インタビューしたようだ。

 

 

 

原文も翻訳ツールを使って読んでみたが、国内メディアに書かれている内容とほとんど遜色ない。

 

“So it’s all good. I’m not lamenting anything. I’m not upset. I’m not angry. I’m having a blast.”

 

最後の原文一文。

 

マドンが最も言いたかったのは、エンゼルスに限らずフロント主導の戦略に、大いに不満を持たれているようだ。

 

また勇姿は見られるのかな!?

 

今の二刀流を実現させたのは、制限無くしてほとんど自由を与えたマドンの功績だと思う。

 

また見たい監督だ。

 

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米国時間:2022年8月20日

日本時間:2022年8月21日(日曜日)

2時10分開始

ロサンゼルス・エンゼルス

対デトロイト・タイガース

@コメリカ・パーク

 

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エンゼルスは、初回3番ルイス・レンフィーフォのタイムリーで先制。2回には9番アンドリュー・ベラスケスのソロ本塁打で2点リード。その裏、先発リード・デトマースは、タイガース7番のジョナサン・スクープのタイムリーと2番ウィリー・カストロの押し出し四球で同点にされる。3回には6番ジョー・アデルの犠牲フライで1点リードするが、その裏6番ヘイメル・カンデラリオの犠牲フライで同点。5回、先発デトマースが2死1、2塁のピンチで降板し2番手ハイメ・バリアが登板するが、9番ビクトル・レイエスのタイムリーで勝ち越され、そのままタイガース投手陣を打ち崩せず逃げ切られた。

 

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 ■ 今日の大谷翔平 -----------------------------------------------------------------

 

スタメン1番DH

 

【出場成績/打者】

4打数 2安打 1得点 2三振

通算打率.266

 

◆第1打席:

(結果)左中間2塁打

(状況)1回無死/走者無し

(投手)タイラー・アレクサンダー/左

(コース/球種)直球

※初対決の左腕アレクサンダーがワンボールから投じた外角高めの146キロ直球を左中間二塁打。初速175キロの弾丸打球で滑り込むことなく、二塁に到達すると、トラウトの一ゴロで三塁へ進み、好調レンヒーフォの右前打で先制のホームを踏んだ。プレーボールからわずか4球で1点を奪った。

 

 

◆第2打席:

(結果)ライト前ヒット

(状況)2回2死/走者無し

(投手)タイラー・アレクサンダー/左

(コース/球種)シンカー

※カウント1-1から内角143キロシンカーを右前打。内野陣が右へ寄るシフトで狭くなった一、二塁間を破る一打でシーズン30度目のマルチ安打を記録した。

 

 

◆第3打席:

(結果)見逃し三振

(状況)4回2死/走者無し

(投手)タイラー・アレクサンダー/左

(コース/球種)直球

※ワンボールから2球連続ファウルで追い込まれた後、自信をもって見送った外角直球のストライク判定に思わず天を仰いだ。

 

◆第4打席:

(結果)空振り三振

(状況)7回1死/走者無し

(投手)アレックス・ランゲ/右

(コース/球種)カーブ

※2番手右腕ラングに対し、カウント1-1から打ったファウルボールが自身の右つま先を直撃した。激痛に顔をゆがめ、しゃがみ込んだまましばらく動けず。カウント2-2から5球目の内角低めの138キロカーブを空振り三振した後は足を引きずるようにしてベンチに戻った。

 

【試合後コメント】

・なし

 

【その他情報】

・大谷翔平は、先発登板を翌日に控えブルペン投球練習を行い、20球を投げ込んだ。フィールドでは、大谷のジャージーを着た少年に呼び止められ、サインに応じるなど、リラックスした様子だった。デトロイト地方は週末天候が悪く、20日正午の時点での21日の降水確率は70%だ。ネビン監督代行は「色々と話はしている。まずは、何とか今日の試合が出来ることを願っている。ここの天候は変わりやすいので、予報も随時、変わると思うが、我々は心配はしている」と語り、タイガース首脳陣と、中止を含めたプランを協議していると明かした。

 

・米専門局FOXスポーツのアナリスト、ベン・バーランダー氏(30)が21日、大谷翔平が少年時代に所属した岩手・水沢リトルを訪問した。ベン氏は、大の〝大谷マニア〟として知られており、大谷のゆかりの地を巡るため、19日から来日中。バーランダー氏は水沢リトルの選手たちにインタビューする様子をSNSに投稿し、「ショウヘイがかつて所属したチームのリトルリーガーたちと忘れられない思い出ができた」とつづった。

 

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 ■ 試合情報 -----------------------------------------------------------------

 

【試合コメント】

フィル・ネビン監督:

「大谷は大丈夫(四打席目の自打球)。明日投げる。体のあちこちを(器具で)覆っているので、いくらかの負傷を防げている」

 

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 ■ 気になる記事&コラム

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◆ エンゼルスが1点差で惜敗して連勝ならず 明日先発予定の大谷翔平は4打数2安打2三振

(情報:MLBジャパン)

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エンゼルスは先発のリード・デトマーズが3対3の同点で迎えた5回裏に一死1・2塁のピンチを招いて降板。2番手のハイメ・バリアが二死後にビクター・レイエスに勝ち越しタイムリーを浴び、これが決勝点となって3対4で敗れた。タイガース先発のタイラー・アレクサンダーが6回7安打3失点で3勝目(7敗)、4番手のグレゴリー・ソトが23セーブ目をマーク。デトマーズは5回途中10安打4失点で4敗目(4勝)を喫した。

 

 初回にルイス・レンヒーフォのタイムリーで先制したエンゼルスは、2回表にアンドリュー・ベラスケスの6号ソロで1点を追加。2回裏にジョナサン・スコープのタイムリー二塁打とウィリー・カストロの押し出し四球で同点に追いつかれたが、3回表にジョー・アデルの犠飛で勝ち越しに成功した。ところが、直後の3回裏にジャイマー・キャンデラリオの犠飛で再び同点とされ、5回裏にはレイエスのタイムリーで1点を追う展開に。その後はチャンスすら作れず、最後は9回表一死1塁でマックス・スタッシがショートゴロ併殺打に倒れて試合終了となった。

 

 エンゼルスの大谷翔平は「1番・DH」でスタメン出場。初回の第1打席でレフトへの二塁打、2回表の第2打席でライトへのヒットを放ったが、4回表の第3打席は見逃し三振、7回表の第4打席は空振り三振に倒れ、4打数2安打2三振だった。今季の打率は.266、OPSは.874に上昇。なお、明日の試合では3連戦の勝ち越しをかけて先発のマウンドに上がる予定だが、悪天候が予想されている。

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◆ 大谷翔平を見殺しの現状が「苛立たしい」 解任から2か月…マドン前監督の“思い”

(情報:フルカウント)

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チームを去った知将は、苦しみ続けるチームを外からどう見ているのか。6月にエンゼルス監督を解任されたジョー・マドン氏に対し、米紙「タンパベイ・タイムズ」が19日(日本時間20日)に電話インタビューを実施。球団への思いや、大谷翔平投手が報われない現状への憂いを語っている。

 

 47年ぶりに野球とは“無縁”の夏を過ごしているというマドン前監督。2か月前に起きた突如の解任劇を冷静に振り返る。「それが起こった時、彼らとの提携を解消した。もうなんの感情もない。私にとっては、彼らはもう組織として存在しないようなものだ」。シーズン序盤ながら、結果的に球団ワーストを更新した大型連敗の責任を負った。

 

 球団とは絶縁となったが、「まだ多くの選手やスタッフとテキストメッセージでやりとりしている。電話した人もいる。連絡は取っているよ」とも。フィル・ネビン監督代行が率いるチームは、シーズン終盤に向かう中でも一向に上向かないが「組織としては、全てに無関心なんだ。彼らが悪くなることを願うということは、本当に素敵な友人たちが悪くなることを願うということ。私にはそれはできない」と語った。

 

 大谷とマイク・トラウト外野手というメジャーを代表する2大スーパースターが在籍しながら、勝利に結びつかないもどかしさは感じているようで「不思議」「苛立たしい」という言葉で表現。「改善しないといけないことが山ほどある。彼ら(トラウトとオオタニ)だけではできない。改善が必要なのは地味な物事。光り輝く物ではない。それはすでに持っている」と意見した。

 

 その上で、エンゼルスに限らず、フロントの意向が強くなりつつある現状にも言及。「今は昔のように監督のゲームではなく、完全にフロントオフィスのゲームなんだ」。自由にタクトを振れなかった前指揮官。結果的に、解任で事態が好転しなかったという事実だけが残った。

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◆ 「エンジェルスには何の感情もない」衝撃の解任劇から2か月半。現地紙が伝えた名将マッドンの近況<SLUGGER>

(情報:THE DIGEST)

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現地時間8月20日に『Tampa Bay Times』紙が、今年6月にエンジェルスの監督を解任されたジョー・マッドンの近況を伝えた。

 

 最優秀監督賞3度の実績を誇る名将は、野球と無縁の夏を過ごすのは、プロ入りから47年目にしてこれが初めて。生まれ故郷のペンシルベニア州ヘイゼルトンで朝5時半に起床、夜は9時~9時半にはベッドに入る健康な毎日を過ごしている。友人との会食やゴルフを楽しみつつ、90歳になる母の看護もこなしているという。

 

 エンジェルスの選手やコーチ陣とは今もやり取りを続けているそうだが、球団組織全体に対しては「何の感情もない」とバッサリ。解任と同時に「チームへの帰属意識をすべて断ち切った」と、現役時代を含めて30年以上も仕えてきたエンジェルスに対して複雑な思いを吐露した。

 

 満塁での敬遠指示や大胆な守備シフトなど、型破りな采配で知られたマッドン。エンジェルスの監督を解任された直後、フロントオフィスが試合の采配にまで介入する昨今の風潮について苦言を呈していたが、この記事でも「GMやデータ部門の責任者がユニホームを着てダグアウトに入ればいい」と舌鋒鋭く批判。ペリー・ミナシアンGMとの関係がかなり悪化していたことを改めて感じさせた。

 

 現在68歳のマッドン。今後の現場復帰についても意欲を示しつつ、再びメジャーで指揮を執る条件として「監督に十分な権限が与えられること」を挙げている。「アナリティクス一辺倒ではダメだ。編成部門は(データと現場の声の)両方を深く理解しなければいけない」。

 

 かつて万年最下位のレイズをワールドシリーズに導き、カブスに108年ぶりの世界一をもたらした名将に“最後のチャンス”を与えるチームは今後出てくるだろうか?

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◆ 大谷翔平“ルース以来104年ぶり快挙”も現地の関心が薄い理由は? 米記者の見解「オオタニがメジャーの顔であることは間違いないが…」

阿部太郎氏/情報:NumberWEB)

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エンゼルスの大谷翔平が、ベーブ・ルース以来104年ぶりの「2桁勝利&2桁本塁打」を達成する2日前。パドレスのダルビッシュ有の登板を取材するため、ドジャー・スタジアムに足を運んだ。

 

 おりしも、ドジャースは快進撃を続けスタジアムは大盛況。「ドジャー・ベースボール」を見るために4万8093人が詰めかけ、ファンはムーキー・ベッツやフレディ・フリーマンらスター軍団が魅せる野球に酔いしれた。

 

 その光景を目の当たりにして、一路、アスレチックスの本拠地オークランド・コロシアムに向かった。

 

 9351人。大谷が偉業を達成した日の観客数だ。アスレチックスはチームを再建中で、今季は開幕当初から低迷の一途をたどる。エンゼルスも5月の下旬から急落して、寂しいシーズンを送っている。アメリカン・リーグ西地区で4位と最下位に沈む2チームの対戦に熱気はない。「大谷効果」か、前日よりは4000人ほど増えたが、それでも1万人に満たず、空席が目立った。

 

 大谷にとっては、メジャー初安打、初勝利、メジャー通算100本塁打と不思議と縁のある球場である。

 

 しかし、104年ぶりの快挙に、この老朽化が激しいスタジアムは何とも寂しい場所だった。

 

米記者「ドジャースとエンゼルスではアクセス数が…」

 

 今回のルースの記録は、米メディアの関心が薄かった。

 

 達成後の会見。オークランド・コロシアムの狭い通路は活気に溢れたが、大半は日本のメディアだった。台湾のメディアも来ていたが、地元から駆けつけたのはずっと追いかけている放送局と、地元の新聞紙の1人だけ。ほかの米メディアはアスレチックスの担当記者が掛け持ちし、ルースの記録に関する質問もほとんどなかった。

 

 その理由をロサンゼルス・タイムズのディラン・ヘルナンデス記者に聞くと、興味深い回答が返ってきた。

 

「まず、こっちは勝利数が重要視されていない。昨年、ドジャースのフリオ・ウリアスが20勝を挙げたけど、サイ・ヤング賞の投票のトップ5にも入らなかった。勝利は、チームとか、本人の実力とは違うところで左右されることも多いから」

 

 日本の野球は今も勝ち星が重要な数字で1桁の9勝と2桁の10勝では大きな違いがある。投手が2桁を何度やっているかというのも、その格を決める。一方で、メジャーは個人の指標を出すデータが色々と出てきて、勝利数に焦点が当たることが少なくなった。

 

 確かにと思った反面、エンゼルスでの大谷の10勝は他のチームより、価値が高いのではとも思った。大谷は常に自軍の貧打に苦しみながら、粉骨砕身して投げている。

 

 ヘルナンデス記者はあと2つ、理由を挙げた。

 

「あとはルースの名前が、既に使われ過ぎている。そして、チームが弱い。うちのサイトでもドジャースとエンゼルスのアクセス数は全然違うし、どうしてもドジャースの方が手厚い報道になる。もちろん、大谷がメジャーの顔であることは間違いないけど……」

 

 ドジャースやヤンキース、レッドソックスのようなチームなら、全米を巻き込んだストーリーになっていたかもしれない。

 

「もしかしたら普通の数字かも」大谷自身も淡々

 

 大谷自身も、ルースの背中を追っていない。

 

「ダブル2桁」を達成しても笑顔はなく、むしろ疲労の色が見えた。左足に打球を受けての熱投が、そうさせたのかもしれない。勝って満足する選手ではないが、高揚感や充実感はそこになかった。

 

 ルースの名前が出てくることには「もちろん光栄なこと」と話したが、「シーズン中に、自分の今の数字がどういう印象なのかあまりわからない」とそっけなかった。

 

 100年以上出なかった投打の記録についても、実に淡々とこう言った。

 

「単純に2つやっている人がいなかったというだけかなと思う。それが当たり前になってくれば、もっと、もしかしたら普通の数字かもしれないし。それは単純にやっている人が少ないということ」

 

 やっている人が多ければ、「普通の数字」というのは考えにくい。圧倒的な能力に加え、その能力を使いこなせる頭脳、毎日出場し続ける体力、それを可能にする飽くなき向上心、そういったものが全て備わっていないと、メジャーリーグの舞台で投打をハイレベルでこなすのは難しい。162試合はそんなに甘いものではない。

 

 よくジョー・マドン前監督が「翔平のやっていることに慣れてはいけない。当たり前のことではないんだ」と言っていたのはそういうことだろう。

 

 どんな常識にも捉われず、自らの能力を信じ、可能性を狭めなかった大谷にしか言えないセリフ。誰も通っていないところに道を作ったパイオニアには、偉業も「普通のこと」に思えるのかもしれない。

 

大谷にとって記録よりも大事なもの

 

 大谷には記録がついて回る。ベーブ・ルース、エンゼルスOBのノーラン・ライアン、日本人メジャーリーガーであれば、イチロー、松井秀喜、野茂英雄。今季も投打でこういった偉大な選手の名前に続く、もしくは超える記録をつくった。

 

 だが、本人は記録に関して「数字はあとからついてくるもの」というのが基本的な考えだ。快挙を達成した日に、今後の目標を問われて発した言葉は実にシンプルなものだった。

 

「一番はなるべく健康でいい状態で、最後まで投げ切ったり、試合に出るのが目標。あまり先を見すぎてもしょうがない」

 

 エンゼルスはプレーオフが絶望的で、既に秋風が吹いている。目を覆いたくなるようなミスも多い。だが、この状況下でも、大谷は投打で高いレベルのパフォーマンスを続けている。

 

 8月15日。今季20度目の登板で、大谷はツーシームを解禁した。その理由について言った。

 

「必ず必要な球ではないが、楽しく投げるために必要かな」

 

 大谷らしい、独特な表現だった。

 

 勝ちたい、うまくなりたい、楽しみたい。

 

 21世紀の「野球の神様」は記録よりも、自身にとって大事なものを追っている。

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