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2022年6月30日

 

(NOTE)

 

最後までゆっくりリアルタイムで視聴できたゲーム。ただハラハラドキドキしながらの緊迫した一戦だった。

 

大谷は、ホワイトソックス打線に粘られながらも、結局1点も与えなかった。

 

特に4回の攻防に、見応えのあるターニングポイントがあった。

 

2死1、2塁で迎えた7番ガルシアに対し、初球からギアチェンジ。内角へ162キロの速球を投げ込み圧倒しかかるが、粘りに粘られた。

 

カウント3−2から、159キロの直球、140キロのスライダー、158キロの直球と、決め球を悉くカット&ファールされる。この後、最後の決め球は内角へ曲がりの大きいカーブを投げた。ぎりぎりストライクゾーンを通過したようにみえたが、審判の判定は無念のボール。大谷も「Oh!」と目を瞑り天を仰いだ。

 

2死満塁の大ピンチ。

 

気持ちを入れ直して迎えた8番ハリソン。先ずは157キロの直球を内角へズドン。次に158キロの高め直球をファールさせて、カウント0−2まで追い込んだ。

 

ここで、女房役スタッシのスーパーファインプレーが飛び出した!!!!!

 

大谷が渾身の力を込めて投げた、否込め過ぎたスプリットが、ホームプレート手前で大きく外角に逸れるワンバウンドになる。

 

ベース1個分は外れていた。ワイルドピッチで、1点失ってもおかしくなかった。

 

しかしこの難しい球を、スタッシは身体全体をもって止めに行った。なんとか右前腕を差し出したところに、モロにボールをぶつけながらも止めてみせた。

 

この仲間のファインプレーに助けられた大谷には、さらに火がついたようにみえた。

 

4球目は、声を唸らせながら161キロの速球を投げてファール。最後は外角高めの勢いのあるスライダーを空振りさせて、見事三振に討ち取った。

 

大谷は、右腕をVの字にガッツポーズ!!

 

手に汗握る攻防だった。(ヒヤヒヤものだった・・・!)

 

このターニングポイントを見逃さず、取材してくれた記者がいた。

 

東スポの阿部記者だ。

 

”その快投にはマスクを被る正捕手スタッシの存在も大きい。(中略)試合後、名誉の勲章とばかりに「見せてあげるよ」と言って差し出した右手首は真っ赤に腫れていた。そして、笑いながらこう言った。「自分の仕事をしようとしているだけ。自分ができることなら何でもする。1点を防げたね」”

 

ファンにはみえない、サイドストーリー。

 

いいお仕事をしてくれた。

 

いい臨時休暇になったわ!

 

 

-----------------------------------------------------------------  ■ 試合データ -----------------------------------------------------------------

 

米国時間:2022年6月29日

日本時間:2022年6月30日(木曜日)

10時38分開始

ロサンゼルス・エンゼルス

対シカゴ・ホワイトソックス

@エンゼルスタジアム

 

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エンゼルスは、初回2番マイク・トラウトのタイムリー2塁打と4番ジャレッド・ウォルシュの内野ゴロの間に2点を先行。6回には5番ルイス・レンフィフォの2ラン本塁打が飛び出し4点リード。先発大谷翔平は5回2/3を無失点で継投。3番手のライアン・テペラが1点を失うが、最後は守護神ライセル・イグレシアスが締めて勝利。連敗を止めた。

 

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 ■ 今日の大谷翔平 -----------------------------------------------------------------

 

スタメン3番DH&投手

 

【出場成績/打者】

3打数 0安打 2三振 1四球

通算打率.265

 

◆第1打席:

(結果)四球

(状況)1回無死/走者2塁

(投手)マイケル・コペック/右

(コース/球種)直球

※2番トラウトの適時二塁打で先制した直後の1回無死二塁、右腕コペックと対戦。カウント3-1から内角高めの直球を見極め、四球でチャンスを広げた。

 

◆第2打席:

(結果)センターフライ

(状況)3回2死/走者無し

(投手)マイケル・コペック/右

(コース/球種)外角カーブ

※フルカウントからのカーブにタイミングを崩され、中飛に倒れた。

 

 

◆第3打席:

(結果)空振り三振

(状況)6回無死/走者無し

(投手)マイケル・コペック/右

(コース/球種)真ん中/直球

※カウント2-1からのスライダーを全力でフルスイング。これがファウルになり、あまりの強烈な一振りに腰から背中部分を気にするしぐさを見せた。結局、2-2からの直球を空振りし、三振に倒れた。これは怒りか、鬱憤か。各球種を駆使し懸命に投げ続けていた大谷だが、球数を考慮してか6回2死一、二塁の場面で投手交代。明らかに続投したかった、このイニングは任せてほしかったという表情を見せていた。するとその裏の攻撃、先頭打者として打席に入ると、いつも以上の集中した、さらには怒りにも近い表情で構えに入った。カウント2-1と打者有利の状況から真ん中に入ってきたスライダーをフルスイング。いつも通りに頬を膨らませて振りにいったが、直後には「おりゃ!」とばかりに球場に響く大きな声を出していた。点差も少なかっただけに、自分の豪快な一発でリードを広げたいという思い、さらには降板を命じられたフラストレーションもあったのか、振った後には少し背中や腰を気にするほどの強振だった。

 

 

◆第4打席:

(結果)空振り三振

(状況)8回1死/走者無し

(投手)ケンドール・グレーブマン/右

(コース/球種)シンカー?

 

【出場成績/投手】

5回2/3 108球

被安打5 奪三振11 四球1 死球0 失点0 自責点0

今季7勝4敗 防御率2.68

 

 

◆1回投球:

1番ティム・アンダーソン/右

(結果)ライト前ヒット

(コース/球種)スライダー

 

2番ヨアン・モンカダ/左

(結果)走者1塁/空振り三振

(コース/球種)スプリット

 

 

3番ルイス・ロベルト/右

(結果)走者1塁/空振り三振

(コース/球種)スプリット

 

4番ホセ・アブレイユ/右

(結果)走者1塁/ライト前ヒット

(コース/球種)外角/直球

 

5番ギャビン・シーツ/左

(結果)走者2、3塁※暴投/空振り三振

(コース/球種)スプリット

 

 

◆2回投球:

6番A.J.ポラック/右

(結果)レフトフライ

(コース/球種)スライダー

※打たれた瞬間ヒット性の当たりにみえたが、マーシュが楽々キャッチ!

 

7番レウリー・ガルシア/左

(結果)空振り三振

(コース/球種)スライダー

 

8番ジョシュ・ハリソン/右

(結果)空振り三振

(コース/球種)スプリット

 

◆3回投球:

9番リース・マグワイア/左

(結果)レフトフライ

(コース/球種)直球

 

1番ティム・アンダーソン/右

(結果)ショートゴロ

(コース/球種)スライダー

 

2番ヨアン・モンカダ/左

(結果)空振り三振

(コース/球種)スライダー

 

 

◆4回投球:

3番ルイス・ロベルト/右

(結果)三塁線内野安打

(コース/球種)スプリット

 

4番ホセ・アブレイユ/右

(結果)走者1塁/レフト前ヒット

(コース/球種)スライダー

 

5番ギャビン・シーツ/左

(結果)走者1、2塁/センターライナー

(コース/球種)スプリット

 

6番A.J.ポラック/右

(結果)走者1、2塁/空振り三振

(コース/球種)スプリット

 

7番レウリー・ガルシア/左

(結果)走者1、2塁/四球

(コース/球種)カーブ

※内角高めいっぱい!ストライクにみえたが判定はボール。4回2死一、二塁とピンチを迎えた際、ホワイトソックスの7番ガルシアにはフルカウントから3球連続ファウルで粘られた。捕手のスタッシと選択したのはカーブ。左打席に立っていたガルシアのインコースぎりぎりに投げ込み、大谷本人は完全のストライクだと確信していた。わずかにストライクゾーンをかすめたかに見えたが、球審の手は惜しくも挙がらず、この日唯一の四球に。思わず大谷も「くー!」と残念そうな表情を見せた。

 

8番ジョシュ・ハリソン/右

(結果)走者満塁/空振り三振

(コース/球種)スライダー

※2死満塁のピンチを背負ったが、ここで迎えたジョシュ・ハリソンに対してカウント1-2から外角高めに88.7マイル(約142.7キロ)のスライダーを投じて空振り三振斬り。大谷は雄たけびを上げ、ガッツポーズを作ってマウンドを降りている。「ピッチング・ニンジャ」の愛称で知られる投球分析家のロブ・フリードマン氏は自身のツイッターに「ショウヘイ・オオタニ、えげつない89マイル(約143.2キロ)」と添えて動画を投稿。

 

 

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◆5回投球:

9番リース・マグワイア/左

(結果)空振り三振

(コース/球種)スライダー

 

1番ティム・アンダーソン/右

(結果)ショートゴロ

(コース/球種)カーブ

 

2番ヨアン・モンカダ/左

(結果)セカンドゴロ

(コース/球種)

 

◆6回投球:

3番ルイス・ロベルト/右

(結果)空振り三振

(コース/球種)カーブ

 

 

4番ホセ・アブレイユ/右

(結果)センター前ヒット

(コース/球種)カーブ

 

5番ギャビン・シーツ/左

(結果)走者1塁/空振り三振

(コース/球種)スライダー

※シーツを三振に討ち取り、監督代行がベンチからマウンドへ。大谷は2アウトまで奪っていただけに望まない交代に少し不満げな残念な表情。ベンチに戻っても、ハイタッチせずロッカー方面へ直行。水原通訳などエアーハイタッチでフォロー。継投したホセ・キハダは、次打者にヒットを打たれるが、後続を断ち大谷に失点はつかなかった。

 

 

 

 

 

【試合後コメント】

――投打とも6月は好調。何かをつかんだか。

「つかんだということはないですね。打撃に関してはいい打席が増えているなというのは感じますし、投げ心地も悪くないので、数字以上に何か違うことはないかなと思います」

 

――好調の要因は。

「疲れも出るところかなと思いますけど、シーズンの中で試合に一番慣れている月かなと思うので。体の動きも悪くないですし、いい集中力を保てているかなと思います」

 

――6回途中降板。納得の降板だったか。

「しっかり6回を投げ切りたかったですけど、なかなかしぶとい打線だったので、いい打線ですし、球数がちょっと多かったかなと思います」

 

――腰を気にする仕草があった。

「大丈夫です。明日、休みなので切り替えて明後日頑張りたいと思います」

 

――スライダーとスプリットはどのくらい重要だったか。

「序盤はかなり機能していた。途中からケア強くなったので真っ直ぐ多めに切り替えて、状況を見ながらしっかり対応できたかなと思います」

 

――今季最速タイ101マイルが出た。

「空振りをとるつもりで。はい。強く投げました」

 

――いつでも出せる球速か。

「狙って出しているわけではないですけど、ここぞという場面で力が入ると勝手にそうなるということだと思います」

 

――3連戦で1勝1敗で登板を迎えた。

「カード勝ち越すかどうかはかなり重要なところだと思うので。次に進むには重要なこと」

 

――スライダーについて。

「カーブもかなり機能していたと思います。これ1つというわけではなくて、バランス良く投げることでいい球種が目立ってくるかなと思います」

 

――6回途中で降板となった。最後の1人もいきたかったか。

「球数がかなりかさんでましたけど、投げ切るかでかなり違うところなので。重要なところだったかなと。もう1人投げられれば一番良かった」

 

――モンゴメリーベンチコーチがイニング途中でマウンドに来た。

「予想外ではなかったですかね。もちろんブルペンで作っているのは知ってましたし、我慢して1人投げさせてくれた、というところであるので。球数がかさんだ状態を作ってしまったゲームかなと思います」

 

――左打者のシーツの場面での降板も考えられた。

「ヒットで出たランナーだったので流れ的には良くない感じですけど。あそこでしっかりバットに当たらないようなところで投げられれば良かったですけど、全体的にしぶとい打者が多かったので。球数がかさんでしまったかなと思います」

 

――シーツのところで交代という感覚はなかったか。

「いつ代えてもいい状況かなと思ってましたけど、まぁ自分の中では投げきるつもりで行っているので、あまりブルペンを気にするということはないですし、ある程度、作っているなとか、球数を調整するなら気にしますけど、基本的には自分で投げきるつもりで、マウンドには行っているので、あまり気にすることはないかなと思います」

 

――2試合連続の2桁奪三振をマークした。

「各球種、もちろんゾーンの中でしっかり勝負できているというのもありますし、各打者の特徴を捉えながら、ピッチングが出来ているというのは大きいかなと思います」

 

――腰はひねったのか。

「特にはないですね」

 

――連敗中ではなかったが、チームの状況は良くはない中、精神面はどうだった。

「一番はもう先制点をあげないっていう、これに尽きるかなと思うので。早い回に今日は点をとってくれて、いい流れで進むことが出来たので。あとはそこから追加点をとるまで、しぶとく我慢する、ランナーが出てもしっかり、ゼロでいければいいですけど、最少失点でいくっていう基本的なことですけど」

 

――チームが乗り切れない。

「きついなと思ってマウンドに行くことはもちろんないので。どういう状況でもやることは変わらないですし、さっきも言いましたけど、先制点をやらないっていうのがまず一番のやる仕事で、その中で長い回を投げるっていうのが先発の仕事なので、本来は6回を投げきりたかったですけど、そこまでやって仕事は完了っていうところはあると思いますね」

 

 

【その他情報】

・この日は前日に引き続き、メジャー各球団が本拠地とする市とナイキ社の共同企画「シティ・コネクト」ユニホームを着用。6月は4度目で、大谷はこれまで2度出場し、7打数6安打、2本塁打、5打点。南カリフォルニアのビーチとサーフスタイルをイメージしたデザインで、打者大谷は波に乗っている。もともとは予定されていなかったが、エンゼルスは先発投手がどのユニホームを着用するか決められるそうで、この日は大谷が「シティ・コネクト」ユニホームを選んだようだ。登板時では初の着用。“幸運ユニ”で7勝目なるか。

 

・米メディアEPSNはツイッターで、先発3試合で30三振を奪って無失点だったのは、エンゼルスではノーラン・ライアンとジョン・ラッキーに続く球団史上3人目だと紹介。メジャー全体でも過去10年でジェイコブ・デグロム、クリス・セール、クレイトン・カーショーら現役を代表する好投手たちに続く4人目の快挙だと報じている。

 

・データ分析会社「Codify Baseball」は、今日の大谷が見逃しと空振りで合計42回のストライクを取ったことに注目。6イニング未満でこの数字を出した投手は今季は皆無だったとツイッターで伝えた。

 
・勝利のハイタッチに加わる大谷に笑顔はなく、本拠地登板試合で勝ち星を挙げた際のTVインタビューもこの日はなし。関係者によると、大谷サイドが丁重に断ったという。そして、取材中も表情を緩めることもなかった。
 

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 ● 試合情報 -----------------------------------------------------------------

 

【試合コメント】

レイ・モンゴメリーベンチコーチ:

(監督代行)

「彼はこういう試合にとても真剣に臨む。何がかかっているか分かっているからだ。彼の凄いところは、ほかの選手より選択肢があること。だから相手に合わせて対応できる。彼は、いいスライダーを投げたと思うと、次にもっといいスライダーが控えている」

 

「(6回にシーツから空振り三振を奪い、2死二塁となったところで降板となった。継投のタイミングについて)この2年間彼がしてきたことは、未知の海域に入るようなものだ。今日は彼の最善を尽くしてくれたと思うし、あそこが(降板の)正しいタイミングだと思った。今日は苦しいイニングも何度かあった」

 

マックス・スタッシ捕手:

「(大谷について)どんな球をどんな時にでも投げられる能力が素晴らしい。いつも僕らの間にはゲームプランがあって、アイデアもあるが、ダグアウトで話したことを元に彼はその場で修正できる。彼(の能力)には驚かされるよ」

 

「彼は能力があり、集中力もあり、野球への取り組み方も素晴らしいし、決意もある。必要な要素を全て兼ね備えている。先発試合の間の体のケアの仕方も(いい)。毎試合全てを出し切る準備ができている。彼の先発でマスクを被るのは楽しいよ」

 

「彼は6、7、8種類もの球種がある。持ち球全てのスピードを変えられる。だから8種類って言ったんだ。となると9種類くらいになるかな。彼がボールを使ってできること、そしてそれを自在に操る能力は、特別だ」

 

「(また直球を得意とするホワイトソックス打線相手に、直球を避けたのかと聞かれると)そうだね。彼はシーズン序盤は直球を多用した。今季彼は2度ほど直球を多用した試合があり、ほかにオフスピード系が80%だった試合も2度ほどあった。だから、相手チームはどんな組み立てで来るか分からない。毎試合、総攻撃をしかけられるような感じだろうね(相手チームは)幸運を祈るよ(と不敵に笑った)」

 

 

ルイス・レンヒーフォ内野手:

「(大谷について)ショウヘイは信じられないくらいすごい。彼のピッチングを見るのが大好き。彼のことを思うと自分もうれしいよ」

 

トニー・ラルーサ監督:

「うまく球数を投げさせられたとは思うし、チャンスも作れた(と自軍の攻めを振り返りつつ)我々も全力は尽くした。オオタニに球数を投げさせ、1打席を長くすることができた。しかし、彼は複数の武器を持っている。紛れもなく本物だ」

 

マイケル・コペック投手:

「自分を制御できていたと思うし、彼の打席では楽には打たせなかった。自分が主導権を握ることができた(と打者大谷を2打数無安打に封じたことに満足げ)マウンドで彼は今日素晴らしい仕事をして、自分の問題をすべて自分で解決した感じだった」

 

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 ● 球界情報

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ジャスティン・バーランダー投手:

ナ・リーグ東地区首位のメッツを相手に好投。両リーグ一番乗りで今季10勝目(3敗)をマークした。バーランダーは8回まで投げ、2安打、1四球、6三振で無失点という好内容。両チーム無得点で迎えた9回表には女房役のジェーソン・カストロ捕手が先制の1号2ランを放ってバーランダーに勝利投手の権利を与え、その裏を守護神ライアン・プレスリー投手がきっちり締めくくった。

 

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ヨルダン・アルバレス外野手:

・アストロズのヨルダン・アルバレスとジェレミー・ペーニャが、守備中に交錯し負傷交代するアクシデントが起きた。メッツ戦の8回、7番スミスが左翼方向へ浅い外野フライを放ち、打球を追っていた左翼のアルバレスと遊撃のペーニャが衝突。2人はグラウンドに倒れ込み、トレーナーや選手らが駆け寄った。チェックを受けた後、ともに自力で立ち上がったが、アルバレスはカートでグラウンドを後にし、ペーニャも途中交代した。アストロズのベイカー監督は試合後「怖いプレーだった。誰でもこのようなアクシデントは起こり得る。特にここは観客の声援や飛行機の音でかけ声が聞こえにくい」と振り返り、2人の状態については「まだわからない。さまざまな検査を受けている段階。慌てて結論を出したくはない」と話した。主に指名打者を務めるアルバレスは、オールスターのファン投票第2回中間発表ではア・リーグDH部門でエンゼルス大谷に約41万票差をつけトップだった。

 

 

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 ● 気になる記事&コラム

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◆ 大谷翔平が6回途中無失点で自身4連勝 エンゼルスはホワイトソックス3連戦を勝ち越し

(情報:MLBジャパン)

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エンゼルスは今季13度目の先発登板となった大谷翔平が5回2/3、108球を投げて被安打5、与四球1、奪三振11、失点0の好投。打線も1回裏に2点を先制すると、6回裏にも2点を追加。リリーフ陣がホワイトソックスの反撃を1点に抑え、4対1で勝利した。好投した大谷は今季7勝目(4敗)をマークし、自身4連勝で防御率は2.68。エンゼルス4番手のライセル・イグレシアスは15セーブ目を記録し、ホワイトソックス先発のマイケル・コペックは5敗目(2勝)を喫した。

 

 エンゼルスは1回裏、マイク・トラウトのタイムリーツーベースで先制すると、相手のエラーもありこの回2得点。さらに6回裏にはルイス・レンヒーフォの4号2ランが飛び出し、4対0とリードを広げた。ホワイトソックスも8回表にチャンスを作ると、ワイルドピッチで1点を返したが反撃はここまで。最後はイグレシアスがランナー1人を許したものの、無失点で試合を締めた。

 

 大谷は初回にランナー2人を許したが三振3つで乗り切ると、2、3回は三者凡退に抑えるピッチング。4回表は連打と四球で2死満塁のピンチを迎えたが、ジョシュ・ハリソンから三振を奪いここも無失点で切り抜ける。6回表は1死1塁の場面で球数が100球を超え、ギャビン・シーツから三振を奪い2死となったところで降板。後続を2番手のホセ・キハーダが抑え、無失点で登板を終えた。大谷はこれで3登板連続無失点。21回2/3連続無失点はメジャーでの自身最長記録となった。なお、打撃では3打数0安打、1四球を記録。打率.265、OPS.855としている。

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◆ 大谷翔平の快投を支えていいる女房役スタッシ、右手首付近には”名誉の勲章”があった【番記者は見た】

阿部太郎氏/情報:中日スポーツ)

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エンゼルスの大谷翔平がスコアボードに次々とゼロ刻んでいく。3試合連続、21イニングと3分の2を無失点はメジャー自己最長。その快投にはマスクを被る正捕手スタッシの存在も大きい。

 

 この日、一番のピンチとなった4回2死満塁。1ボール2ストライクから、大谷が投じたスプリットは引っかかり、ホームの手前でワンバウンドした。

 

 逸らせば、間違いなく失点。だが、スタッシは球に体を寄せ、最後は右手首付近に投球を当てて前に落とし、大谷の暴投を防いだ。試合後、名誉の勲章とばかりに「見せてあげるよ」と言って差し出した右手首は真っ赤に腫れていた。

 

 そして、笑いながらこう言った。「自分の仕事をしようとしているだけ。自分ができることなら何でもする。1点を防げたね」。大谷は伝家の宝刀・スプリットと曲がり幅の大きいスライダーが武器。当然、その割合は高い。信頼を寄せるスタッシがいるからこそ、三塁に走者がいても安心して投げられる。「翔平はいつでも、どんな球種でも投げられるんだ」とスタッシ。大谷の快投を黒子として支えている。(エンゼルス担当、阿部太郎)

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◆ 二刀流の新たな金字塔?!4連勝で6月を終えた大谷翔平は月間MVPに続き月間最優秀投手賞を獲得できる?

菊地慶剛氏/情報:スポナビ)

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【4連勝で6月を締めくくった大谷選手】

 

 エンジェルスの大谷翔平選手が現地時間の6月29日に行われたホワイトソックス戦に登板し、5.2イニングを投げ2安打無失点、11奪三振の好投を披露し、今シーズン7勝目(4敗目)を挙げた。

 

 チームは5月25日から6連敗を続ける中で6月に突入し、大谷選手も今月最初の登板(6月2日のヤンキース戦)は3イニングを投げ8安打4失点で敗戦投手になってしまったものの、6月9日のレッドソックス戦でチームの連敗を14で止める好投を演じて以降は、この日の登板を含め4試合登板で4連勝を飾っている。

 

 すでに本欄で報告しているが、連敗空け以降から大谷選手は、エンジェルス先発投手陣の中で間違いなく絶対的エースの役目を果たし続けている。

 

【先発3試合で自責点0&30奪三振以上は過去10年間でわずか4人目】

 

 改めて説明しておくと、6月9日以降の大谷選手の投球内容は、MLB全体から見てもかなり突出しているのが理解できる。

 

 4連勝中の投球内容は、26.2イングを投げ自責点はわずか1で、防御率は驚異の0.34を残している。また奪三振数は36で、この間のWHIP(1ニング当たりの被安打&与四球率)も0.97と、1.00を割り込むほどの安定感だ。

 

 また地元TV局が紹介しているところでは、この日の登板を含め3試合のスパンで自責点0&30奪三振以上を達成したのは、エンジェルスとしてはノーラン・ライアン投手、ジョン・ラッキー投手に次ぐ史上3年目ことらしい。

 

 さらに過去10年間を見てもジェイコブ・デグロム投手、クレイトン・カーショー投手、クリス・セール投手しか達成できていない。

 

【6月の月間最優秀投手賞を狙える位置に】

 

 4試合でこれだけ絶対的な成績を残しているため、敗戦試合を含めた6月全体の成績をみても、5試合に登板し、4勝1敗、防御率1.52に加え、被安打.204、WHIP0.98と申し分ないデータを残している。

 

 今シーズンここまでローガン・ギルバート投手(4試合登板で3勝0敗、防御率0.40)、マーティン・ペレス投手(6試合登板で4勝0敗、防御率0.64)、パブロ・ロペス投手(4試合登板で3勝0敗、防御率0.39)、ザック・ウィーラー投手(5試合登板で2勝0敗、防御率1.65)の4人が月間最優秀投手賞を獲得しているが、彼らが受賞した当該月の成績と比較しても、大谷選手の成績は決して見劣りしていない。

 

 ただ上記4投手は全員が無敗のまま当該月を終えているし、防御率も全員が大谷選手を下回っている。また6月に好成績を残した他投手との比較もできていないので微妙なところではあるが、大谷選手が自身初の月間最優秀投手賞を狙える位置につけていることだけは間違いないだろう。

 

【今後も期待したい史上初の月間MVP&月間最優秀投手賞獲得】

 

 すでにご承知のことと思うが、大谷選手は昨シーズン6月と7月の月間MVPを獲得しており、仮に大谷選手が6月の月間最優秀投手賞を獲得するようなことになれば、現在のように両リーグ別々に月間MVPと月間最優秀投手賞を選出するようになった1979年以降、史上初のダブル受賞選手ということになる。

 

 もちろんこれらの賞をダブル受賞するには、大谷選手のような二刀流選手でなければ絶対に実現できないことだ。間違いなく新たな金字塔といっていいだろう。

 

 6月に受賞を逃したとしても、現在のような投球を続けていれば、いつかダブル受賞してくれるのではという期待感が増してしまう。

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◆ 大谷翔平と投げ合う豪腕は球界屈指の“モテ男”! 人気女優と付き合いまくり、スピード離婚も経験<SLUGGER>

(情報:THE DIGEST)

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目下3連勝中の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が今季7勝目を懸けたマウンドに向かう現地6月29日のシカゴ・ホワイトソックス戦。ティム・アンダーソンら強打者をどう抑えるかも注目だが、マイケル・コーペックとの“豪腕対決”にも熱視線が集まっている。

 

 コーペックはここまで13先発して2勝4敗と負け越しているものの、防御率2.59はリーグ8位に相当と内容は抜群で、投手戦が展開されそうではある。この26歳右腕は大谷と同じく剛速球を武器とし、過去に105マイル(約169キロ)を計測したこともあるほど。趣味のウェイト・トレーニングで鍛え上げた屈強な肉体の持ち主である点も大谷と似ている。ただ、「人間」としては対極と言えるほど正反対なのが面白い。

 

 まず、その見た目が大きく違う。今でこそコーペックはヒゲを伸ばして“ザ・メジャーリーガー”という雰囲気だが、若い頃はつるっとした面持ちにブルーの瞳がよく映え、長いブロンドヘアをたなびかせる姿がとても印象的だった。

 

 また、ヤンチャな性格でもあり、興奮剤の使用で出場停止、チームメイトと喧嘩して利き腕を骨折したこともある。ただ、こうした“悪”な雰囲気が魅力を醸し出しているのだろう。コーペックは数々の浮名を流してきた選手でもある。

 

 2016年に交際していた女性は、人気リアリティ番組に出演していたブリエル・バーマン。インスタグラムのフォロワー数130万人を誇る美女とのラブラブぶりはゴシップ誌などにも取り上げられていたほどで、コーペックがプロ入りしたレッドソックスからホワイトソックスへトレードされた同年も仲睦まじい姿をキャッチされていた。

 

 しかし、2年の交際を経て破局。両者とも原因については触れていなかったものの、バーマンは「私もシカゴに引っ越しするつもりだったの……」と、相当に熱を入れていたようだった。もっとも、モテ男のコーペックはお別れの直後、今度は人気ドラマ『リバーデイル』に出演していたヴァネッサ・モーガンとの交際をスタートさせている。

 

 コーペックの“凄い”ところは、人気セレブのハートを射止めたのが、彼がまだメジャーデビュー前だったところだろう。モーガンとの交際直後、芸能誌に「マイケル・コーペックって一体誰?」との記事が掲載されたのが象徴的で、世間的にはただのマイナーリーガーが大物を仕留めたという構図がより驚きをもたれたわけだ。

 

 20年1月、コーペックはモーガンと結婚。さらに新しい命も授かったことが判明していたのだが、妊娠中に両者は離婚を発表している。モーガンによれば円満での別れで、再びヨリを戻す可能性も示唆していた。ただ今年5月、“モテ男”は別の女性との間で第2子が誕生したことを公表。「本当にかわいくて仕方がないんだ!」と、子煩悩ぶりも明かしている。

 

 大谷とコーペック。人間性は驚くほど対象的な両者がどんな投げ合いを見せてくれるのか。相手選手のことを知った上で試合を見ると、また新しい楽しみ方が発見できるかもしれない。

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