2022年5月27日

 

(NOTE)

 

今日のゲームは、前回好調だった速球が走っていなかった。初回、スプリンガーに打たれたホームランは、外角低めに直球がコントロールできたと思ったが捉えられた。フルカウントから、あのコースを完璧に捉えたスプリンガーは凄いと思ったが。

 

エスピナルのタイムリーは飛んだコースが良かったと思ったが、ビシェットの2点タイムリーは、彼の好調さを感じた。どこに投げても打たれそうな雰囲気を醸し出しているように見えた。

 

最近不調のゲレロではあったが、対大谷3打席目までくれば、目も慣れて、且つ遅いカーブが2球続いたこともあるかと思うが、しっかり捉えられた。やはり非凡な才能だな。

 

試合後の談話で、万全でなかったことが判明した。

 

初回から腰のハリを感じて、なかなか思うようなピッチングができなかったようだ。それでも、大谷はスプリットを駆使しながらの10奪三振。頑張ったな。

 

大事に至らないことを願いたい。

 

-----------------------------------------------------------------  ■ 試合データ -----------------------------------------------------------------

 

米国時間:2022年5月26日

日本時間:2022年5月27日(金曜日)

10時38分開始

ロサンゼルス・エンゼルス

対トロント・ブルージェイズ

@エンゼルスタジアム

 

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エンゼルスは、初回先発大谷翔平がブルージェイズ1番のジョージ・スプリンガーに先頭打者本塁打を打たれ先制を許す。3回には1死1、2塁のピンチから2番サンティアゴ・エスピナルにタイムリーを打たれ2点差。2死後4番ボ・ビシェットにも2点タイムリー2塁打を打たれ4点差に広がる。その裏、無死1、3塁から1番ルイス・レンフィフォがタイムリーを放ち1点、3番大谷の内野ゴロの間に1点と2点差に詰め寄る。

 

6回3番ウラジーミル・ゲレロJr.にソロ本塁打を浴びて、3点ビハインド。大谷は6回を投げ切り降板。7回から2番手ハイメ・バリアが無失点で好投を続けていたが、9回に7番ダニー・ジャンセンにソロ本塁打を浴びて、4点ビハインド。その裏、8番ブランドン・マーシュの内野ゴロの間に1点を追加するが、反撃はここまでだった。チームは前カードから2連敗。

 

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 ■ 今日の大谷翔平 -----------------------------------------------------------------

 

スタメン3番DH&投手

 

【出場成績/打者】

2打数 0安打 1打点 1三振 1四球

通算打率.249

 

◆第1打席:

(結果)四球

(状況)1回1死/走者1塁

(投手)柳賢振/左

(コース/球種)

 

 

◆第2打席:

(結果)セカンドゴロ打点1

(状況)3回1死/走者1、3塁

(投手)柳賢振/左

(コース/球種)カットボール

 

◆第3打席:

(結果)空振り三振

(状況)5回2死/走者無し

(投手)柳賢振/左

(コース/球種)チェンジアップ

 

◆第4打席:

(結果)代打/テイラー・ウォード

(状況)8回1死/走者無し

(投手)アダム・シンバー/右※下手投げ

(コース/球種)

 

【出場成績/投手】

6回 93球

被安打6 奪三振10 四球1 死球0 失点5 自責点5 被本塁打2

今季3勝3敗 防御率3.45

 

 

◆1回投球:

1番ジョージ・スプリンガー/右

(結果)ホームラン・失点1

(コース/球種)低め/直球

※フルカウント

 

 

 

2番サンティアゴ・エスピナル/右

(結果)ファーストフライ

(コース/球種)外角/スライダー

 

3番ウラジーミル・ゲレロJr/右

(結果)レフトフライ

(コース/球種)内角/スライダー

 

4番ボ・ビシェット/右

(結果)空振り三振

(コース/球種)外角/スライダー

 

◆2回投球:

5番マット・チャプマン/右

(結果)センターフライ

(コース/球種)スライダー

 

6番ライメル・タピア/左

(結果)空振り三振

(コース/球種)低め/スプリット

 

7番ダニー・ジャンセン/右

(結果)空振り三振

(コース/球種)外角/スライダー

 

 

◆3回投球:

8番ルルデス・グリエル/右

(結果)四球

(コース/球種)

 

9番キャバン・ビジオ/左

(結果)走者1塁/空振り三振

(コース/球種)スプリット

 

1番ジョージ・スプリンガー/右

(結果)走者1塁/ライト前ヒット

(コース/球種)内角/直球

 

2番サンティアゴ・エスピナル/右

(結果)走者1、2塁/センター前ヒット・失点1

(コース/球種)内角/直球

 

 

3番ウラジーミル・ゲレロJr/右

(結果)走者1、2塁/見逃し三振

(コース/球種)外角低め/直球

 

4番ボ・ビシェット/右

(結果)走者1、2塁/左中間2塁打・失点2

(コース/球種)真ん中/スライダー

 

5番マット・チャプマン/右

(結果)走者2塁/空振り三振

(コース/球種)内角高め/直球

 

◆4回投球:

6番ライメル・タピア/左

(結果)ピッチャーゴロ

(コース/球種)内角/直球

※4回先頭で迎えたタピアの打球は大谷の前に転がる力のないゴロに。打球を処理した右腕はそのままタピアにタッチしようと一塁線へと走った。すると、タピアは急停止。大谷のジェスチャーに促されるように、一塁ベンチ方向へと方向転換した。この大谷とタピアのやり取りに、試合を中継していた地元放送局「バリー・スポーツ・ウエスト」の放送席も大盛り上がり。実況のパトリック・オニール氏が「これは難しいプレーですが、自分自身でタピアをアウトにしに行きました」と伝えると、解説のマーク・グビザ氏は「ハハハハハ」と爆笑し「いつもの丁寧なショウヘイ・オオタニ」と評した。

 

 

7番ダニー・ジャンセン/右

(結果)レフトフライ

(コース/球種)真ん中/直球

※大谷が両手を挙げて喜んだ。立ち上がりから先頭打者ホームランを浴びた大谷はその後も失点を重ね、4-2で迎えた4回、1死で7番ジャンセンを迎えた。4球目を強烈な飛球でレフトに運ばれ出塁を許したかと思われたが、レフトのマーシュが後ろに下がってフェンスに激突しながら捕球。このビッグプレーに大谷も大きく両手を挙げてマーシュを称えた。

 

 

 

8番ルルデス・グリエル/右

(結果)ライトフライ

(コース/球種)高め/直球

 

◆5回投球:

9番キャバン・ビジオ/左

(結果)空振り三振

(コース/球種)低め/スプリット

 

1番ジョージ・スプリンガー/右

(結果)空振り三振

(コース/球種)内角/スプリット

 

 

2番サンティアゴ・エスピナル/右

(結果)空振り三振

(コース/球種)真ん中/スプリット

 

◆6回投球:

3番ウラジーミル・ゲレロJr/右

(結果)ホームラン・失点1

(コース/球種)外角/カーブ

 

 

 

 

4番ボ・ビシェット/右

(結果)センター前ヒット

(コース/球種)高め/直球

 

5番マット・チャプマン/右

(結果)走者1塁/レフトフライ

(コース/球種)スライダー

 

6番ライメル・タピア/左

(結果)走者1塁/空振り三振

(コース/球種)低め/スプリット

 

7番ダニー・ジャンセン/右

(結果)走者1→2塁・補殺チェンジ

(コース/球種)

※6回終了で降板

 

 

【試合後コメント】

――登板を振り返って。

「いいところで打たれてしまったので。そこが全部かなと」

 

――ブルージェイズ打線の投げづらさは。

「もちろん、いいラインナップですし。1人1人振れている打者がいると思うので。そういう打者に対して。最後のホームランもああいう球はしっかり打たれるかなと思います」

 

――腰は。

「明日になってみないとちょっとどうなのかな、というのはありますね。今のところはそんなに大したことはないかな」

 

――いつからか。

「初回ですね。初回のスライダーを投げた時に」

 

――真っすぐの球速が今ひとつだったのは疲れか。

「今日は腰ですね。入り的にもそうですし、三振はそこそこ取りましたけど、なんとなく騙し騙し投げていた感覚かなと思います」

 

――腰は疲労からか。

「どうですかね。1球を投げた時におかしいなという感じだったので。メカニック的にちょっと。例えば滑った時に感じる張りだったり、そんな感じかなと思います」

 

――ゲレーロJr.との対戦は。

「シーズン中に何度も対戦するわけではないですけど、同じリーグなので、素晴らしい打者というのは右左に関係なく、参考にしたりします。今日打たれたことに関しても、それはそれでいい経験になると思います」

 

――下半身にダイナミックさがなかったのは腰の影響か。

「全体的にそんな感じかなと。もちろん全部が全部いい時ではないですけど、全体的になんとなく思い切りいけてはいないかなと思います」

 

――すぐに腰の状態は伝えたか。

「3回ぐらいですかね。裏でマッサージしながら投げてはいましたね」

 

――真っすぐはこれ以上投げられない状態だったか。

「それでも96マイルが出ていたりしていたので。そんなに無理だな、という感じではなかったですけど、他の球種を交えながら効果的に投げた方がいいのではないかという感じだったかなと思います」

 

――早いカウントで打ってきた。

「基本的に若いカウントの方が打率が高いというのは普通のことなので。どのカウントでもどのチームでも若いカウントの方が思い切って振れますし。僕が打者をやっている時もそうですけど、2ストライクに追い込まれるよりも、よりアグレッシブにいけるカウントかなと思います」

 

――10三振を奪った。次の課題は。

「まずは切り替えることじゃないですかね。そんなにすごく悲観する内容だったかと言われたら、収穫もありというところかなと思うので。いいところも反省しながら次にいきたいなと思っています」

 

――収穫をあげるとすれば。

「今シーズンの中ではスプリットはいいところでしたし。いいバランスの中で投げられれば、より安定して投げられるかなと思うので。今のところ、すごくバランス良く全部いいなという投球はないので。それが出てきた時に、帳尻が合うのではないかなと思うので。そこまでしっかり我慢しながらゲームを作りたいなと思っています」

 

――28日(同29日)に菊池雄星投手が投げる。打者出場は。

「明日になってみないと、ちょっと体の張りだったりとか。肘と肩もそうですけど、1日たってみないと、どの程度、張りが戻ってくるかわからないので。明日の様子を見ながらトレーナーと話したいなと思います」

 

――電子機器を使ってサイン交換して投球した。

「なんでしょうね、使ってみたいなというか、キャッチャーともそうですし、意思疎通の中で、そちらの方がテンポ良くいけるんじゃないかという。もちろん慣れが必要だと思うので、(ハンドサインと)同じようにできるかと言ったら、そうではないですけど。そっちの方がいいんじゃないかなと思いますね。全体的に」

 

――違和感はなかったか。

「違和感はもちろんありますけど。ただ、思ったよりスムーズに入れたかなと思います」

 

――サイド気味に投げるのは今後も使えるか。

「まぁ使えるんじゃないですかね。スライドステップで投げたりするのはいいと思いますし、必ずしも同じテンポで投げなきゃいけないというのはないので。今日はずっと同じテンポでいいように投げられているわけではないので。その方がいいのではないかというのはありましたね」

 

 

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 ● 試合情報 -----------------------------------------------------------------

 

【試合コメント】

ジョー・マドン監督:

(試合前)

「(大谷を前日までの1番から3番にラインナップ)他の選択肢もあったが、ショウヘイを3番に置きたかった。登板するからね。1番に置いていたのはどちらかというと必要性があったからだが、できるなら2番か3番に置きたい。今日彼は投げるから、後ろに戻した」

 

「(打撃状態について)もうすぐだ。かなり近づいている。単に感覚の問題だ。彼のようなアスリート、特にあのレベルになると、ときに感覚が逃げる。もっといい表現があればいいが。彼は打席でなにが上手くいっていないか分かっている。引っ張ってしまっていることを分かっている」

 

「彼は一貫して修正していくための適切な感覚を持てていない。彼は(いずれ)そうする。非常に優れているから、昨年も修正した。そうなるのが近い将来であることを願っている。ただ彼が完全な感覚を取り戻すまで忍耐強く待たなければいけない。メカニクスについて話すことはできるが、全ては感覚の問題だ」

 

(試合後)

「ベストな投球ではなかった。切れがなかった。球速は出ていなかったし、スプリットも良い時と悪い時があり、どの球種も安定していなかった。(8回の第4打席で代打ウォードを送ったことについて)腰部に張りがあった。深刻なことではないが、少し張りがあるということだったから無理はさせなかった」

 

 

マックス・スタッシ捕手:

「(初回の投球で腰に張りが生じたという大谷。スタッシーが知ったのは試合序盤だったという。)2回の終わりか、2、3回だったと思う。彼は競争心が強い。どんな試合でも降りたくない。なんとか乗り切ろうとする。彼はできる限りのことをした」

 

「(投球に関しては)コントロールが少し良くなかった。(腰の張りが)一番大きな理由なのかなと思う」

 

「(この試合では、電子機器「PitchCom(ピッチコム)」を使用。走者を二塁に背負った場面で使用)素晴らしいね。気に入ったよ。使ったのは初めてだが、簡単だった。私たちは間違いなくもっと使っていくよ」

 

チャーリー・モントーヨ監督:

「彼(大谷)を苦労させることができた。みんながいい打撃をしてくれた。(大谷攻略は)簡単なものではない。見ていて楽しかった。もちろんブラディ(ゲレーロJr.)もレフトに一発放っていた」

 

ジョージ・スプリンガー外野手:

「(大谷からの1発は18年9月2日以来、通算2本目。対戦成績は計12打数6安打で打率.500と打っている)質が高い球を4、5個持っているから、打てる球を見極めなければいけない。良いバッティングができたと思う」

 

ブラディミール・ゲレーロJr.外野手:

(試合前)

――大谷について

「大谷は素晴らしいアスリート。負けず嫌いで競争心が強い。投球、打撃、走塁の全てを全力でプレーする。信じられない選手であり、持てる力をすべて発揮している」

 

――大谷、トラウトら一流選手と同じフィールドでプレーできることについて

「大谷やトラウトら素晴らしい選手と対戦できることに興奮している。全力を尽くし、彼らに負けないように頑張りたい」

 

――昨年のオールスターでは大谷と一緒になった

「あの日が来るのを待ち望んでいた。写真を一緒に撮りたいと思っていたが、どう話していいかわからなかった。お願いしたら『もちろん』と言ってくれて本当に嬉しかった。(記念の写真は)僕の家の壁にかけてある」

 

 

【その他情報】

マイク・マイヤーズ投手:

エンゼルスは27日、中継ぎのマイク・マイヤーズ投手をメジャーの40人枠から外し、事実上の戦力外(DFA)としたと発表した。フアン・ラガレス外野手がメジャー昇格した。30歳のマイヤーズは加入2年目の昨季はチーム2位の72試合登板。5勝5敗2セーブ、18ホールド、防御率3.84をマークした。しかし、今季は不安定で15試合登板して1勝0敗1ホールド、防御率5.40だった。今後はウェーバーにかけられ、獲得球団がなければマイナー降格か自由契約となる。33歳のラガレスは昨季エンゼルスで112試合出場して打率.236、6本塁打、38打点。シーズン後にFAとなり、8日(同9日)にマイナー契約を結んだばかりだ。25日(同26日)までチームの外野手は3人しかおらず、テイラー・ウォード外野手のスタメン復帰後も外野4番手として期待されることとなりそうだ。

 

【メディア】

高橋尚成氏:

(情報:スポーツ報知)

「いやあ、もったいない。この日の大谷の失敗はただ一つ、3回先頭のグリエルに与えた四球だけです。これさえなければ、この回の失点も、さらには6回にゲレロに一発を食らうこともなかったかもしれない。

 

 四球には出し方がある。3つ出しても致し方ないで済む時もあれば、1個が致命傷になることも。この日の1四球は、一番良くないものだった。1点差ゲームで、序盤のキーになるイニング。相手打順は8番の下位からで、初回先頭打者弾を打たれたスプリンガーに回ることを考えたら、この試合前まで打率2割2分5厘のグリエルを簡単に歩かせたのはいけない。

 

 ここ数試合はスライダー中心の組み立てだったが、この日は10奪三振のうち、5つがスプリット。腰の張りを抱えてのマウンドだったようだが、それが逆に力みのないフォームにつながり、変化球の曲がりが良くなって、スプリットも落ちていた。相手が持つデータには、追い込まれてからのスプリットという情報は最近の試合ではないだろうから、さらに効果的だった。

 

 女房役が3試合ぶりに一番コミュニケーションを取ってきたスタッシに戻ったことで、4回以降はカーブを多投するなど、配球も良かった。勝てる要素が多かっただけに悔いが残る」

 

山崎哲也院長補佐:

横浜南共済病院・兼スポーツ整形外科部長

(情報:日刊スポーツ)

「投手の場合、腰は同じ方向に繰り返し使うので張りなどにつながりやすい。腰背筋の軽疲労が蓄積する。股関節と骨盤、腰椎は連続している。以前に股関節を痛めていると、回旋運動を腰に持ってこないといけなくなる。

 

経験上、投手が腰痛を訴えるケースは、強度なら腰椎分離症や椎間板ヘルニアが多い。運動できるくらいの痛みや張り程度の軽度なら、骨と骨をつなぐ関節の左右部分にある椎間関節の捻挫などが考えられる。ねじれを繰り返して、関節が左右非対称になると痛みが出る。ブロック注射などが治療方法となる。

 

上体の強さで投げる欧米の選手に比べ、大谷投手やダルビッシュ投手(パドレス)は股関節が柔らかく、全身をうまく使って投げるイメージがある。それだけに、股関節などが硬くなった際に、連動する腰へダメージが波及した可能性はある。前日の走塁でベースを踏んだ際にバランスを崩したそうだが、こちらが原因なら、すぐに痛みが出たはず。考えづらい」

 

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 ● 気になる記事&コラム

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◆ 大谷翔平10奪三振も6回5失点で3敗目 スプリンガー、ゲレーロJr.に本塁打を浴びる

(情報:MLBジャパン)

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エンゼルスは先発の大谷翔平が初回にジョージ・スプリンガーの9号先頭打者アーチで先制を許すと、3回表にも3失点。3回裏に2点を返したが、6回表にはブラディミール・ゲレーロJr.に左翼ポール直撃の9号ソロを浴び、6回6安打5失点でマウンドを降りた。その後、9回に1点ずつを取り合い、6対3でブルージェイズが勝利。ブルージェイズ先発の柳賢振(リュ・ヒョンジン)が2勝目(0敗)を挙げ、大谷には3敗目(3勝)が記録された。

 

 大谷とブルージェイズ打線の対決が注目された一戦だったが、大谷が10個の三振を奪った一方、ブルージェイズ打線は6回までに5点を奪い、大谷に黒星をつけた。1回表にスプリンガーの先頭打者アーチで先制し、3回表にはサンティアゴ・エスピナルのタイムリー、ボー・ビシェットの2点タイムリー二塁打で3点を追加。6回表にはゲレーロJr.が9号ソロを放ち、5点目を奪った。エンゼルスはブルージェイズ(7安打)を上回る9安打を放ったものの、大谷を援護できず。9回裏一死2・3塁のチャンスでも1点を返すのが精一杯だった。

 

 大谷は6回93球を投げて被安打6(うち被本塁打2)、奪三振10、与四球1、失点5という投球内容。3番打者としてスタメン出場した打撃面では四球、セカンドゴロ(1打点)、空振り三振で2打数0安打1打点に終わり、8回裏一死走者なしで迎えた第4打席は代打テイラー・ウォードを送られて途中交代となった。今季の打率は.249、OPSは.764となっている。

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◆ 深刻なスランプはさらなる飛躍に向けた“過程”か。パワーが発揮できない“神童”ゲレーロJr.の現状を米記者が分析

(情報:THE DIGEST)

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23歳の“神童”がもがき苦しんでいる。トロント・ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.だ。

 

 昨季の快進撃は凄まじかった。シーズン前半戦からコンスタントに本塁打を量産したゲレーロJr.は、最終的にサルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)と並ぶ48本を記録して本塁打王のタイトルを奪取。さらに出塁率(.401)、長打率(.601)、OPS(1.002)でもリーグトップのハイアベレージを叩き出した。

 

 MVP争いでは満票で受賞した大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)に及ばなかったものの、ファイナリストに選出されるなど、23歳という若さで球界屈指のスラッガーとして声価を高めていた。

 

 迎えたメジャー4年目の今季はさらなる飛躍が期待されたゲレーロJr.だったが、開幕から低調なパフォーマンスに終始。とりわけ5月の打撃成績はスランプだと言えるほどに深刻で、出塁率(.360)とOPS(.706)は数字を落としており、ISO(長打率から打率を引いたスタッツ。打者の純然たるパワーを示す)も.107と自慢のパワーも鳴りを潜めている。

 

 直近7試合での24打席でもヒットはわずかに4本(1本塁打)と状態を上げ切れていない。そんなゲレーロJr.には、現地メディアから厳しい声も寄せられており、彼の母国ドミニカの野球専門メディア『Record.com』は、この5月のゴロボール率(58.5%)の高さを「彼はほとんどの打席でゴロアウトに終わっている。そのため単打が増えている」と強調。そして、「長打を打てなくなってしまったのか」と指摘した。

 

 一方で、現在の不振が飛躍に向けた“過程”だとする声もある。MLB公式サイトでブルージェイズ番を務めるマイク・ペトリエッロ記者は「世間で論じられているのは、彼の短いキャリアの中で最も打てていない1か月のことに過ぎない」と指摘。そのうえで「変わったのは、昨シーズンのブレイクから発生したリスペクトをもとに、投手たちが彼へのアプローチを変えたところだ。ゆえにゲレーロJr.には、対峙する投手たちにどうアプローチを変えるかが求められる」と分析した。

 

 はたして、ゲレーロJr.はいかにしてスランプを脱するのか。現地時間5月26日に迎える「投手・大谷」との初対戦は“覚醒”のキッカケになるかもしれない。

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大谷翔平に二刀流の相乗効果…打者目線の「嫌な」思考、投手で「打ちづらい軌道」に生かす

(佐野司氏/情報:読売新聞)

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中軸の右打者を迎えた勝負所で、腕を振る大谷のシルエットがわずかに変わった。11日、レイズ戦の六回二死。0―1の展開で3巡目の4番を迎えた場面だ。

 

 一発を狙ってきそうな相手に、「わざと」肘を下げてスライダーを投じ、初球、2球目と通常よりも大きな曲がり幅となる軌道でバットに空を切らせた。最後はカーブで見逃し三振を奪い、6回1失点。きっちりと試合を作った。

 

 「球種ごとにリリースポイントを変えたり工夫している」。本格派の大谷があえて横振りの投法を試すなど、高度な投球術を見せる背景に打者目線の思考があるようだ。「打席の中で勉強したことを投手につなげることが大事。逆もまたしかり」。それぞれの変化球が打席からどう見えるか、どうすればもっと打ちづらい軌道になるのかを打者・大谷が想像し、それを投手・大谷が生かす。投打同時に出場する二刀流の相乗効果。イメージと実践の繰り返しは、数々の飛躍のきっかけになってきた。

 

 走者がいない場面でもクイックモーションを織り交ぜるようになったのも、自らの打席で始動のタイミングなどを崩された時に抱いた「嫌だな」という感覚からだったという。

 

 渡米5年目の二刀流は昨季と比べ、投打の滑り出しにやや逆転現象がみられる。ア・リーグ最優秀選手(MVP)となった昨季、5月末までにわずか1勝だった「投」は、ここまで3連勝を飾り、防御率2・82などと好発進。一方、昨季は15本に達していた25日時点の本塁打数は9本どまり。同じ時期に本塁打トップに立つこともあった「打」は、やや出足が鈍い。

 

 それでも、周囲の期待は高まるばかり。「ショウの投打はコインの表と裏のようなものだ。常に競い合い驚くべき力を発揮する」。マドン監督が認めるように、好調の一刀が不調のもう一刀を補うだけでなく、互いに高め合おうとするのが大谷が追求する二刀流。14日、日本人選手最速ペースでメジャー通算100号を放ち、22日には日米通算150号のアーチをかけた。投打の全開は、そろそろかもしれない。(佐野司)

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