■試合データ

米国時間:2021年8月14日

日本時間:2021年8月15日(日曜日)10時08分開始

ロサンゼルス・エンゼルス対ヒューストン・アストロズ

@エンゼルスタジアム

 

 

エンゼルスは、初回1番大谷翔平の先頭打者本塁打で先制。2番デビット・フレッチャーもヒットで出塁し3番ジャレッド・ウォルシュのタイムリーで1点追加し2点を先行。しかし3回、先発ハイメ・バリアがアストロズ打線につかまり9番ジェーク・メイヤーズにソロ本塁打で1失点、3番カルロス・コレアの犠牲フライで同点、4番ヨルダン・アルバレスのソロ本塁打で逆転される。先発バリアは4回途中で降板。5回、3番手ジュニア・ゲラが4番アルバレスにタイムリーを浴び2点ビハインド。続く6回には、四球2つとヒットで無死満塁のピンチを招き、9番メイヤーズにこの日2本目となる本塁打を浴びて4点を追加され万事休す。昨日のデジャブをみているような連夜のグランドスラム被弾。今季、なかなかアストロズに勝てない。

 

 

■今日の大谷翔平

【打者】先発1番DH

5打数 2安打 1打点 1得点 1三振 1盗塁(17個目) 1本塁打(第39号)

通算打率.269

 

第1打席:ホームラン

(状況)1回無死/走者無し

(投手)ルイス・ガルシア/右

(カウント)1B1S

(コース)外角低め

※初回無死の第1打席、ア軍先発右腕のL・ガルシアの外角低めのチェンジアップを捉えて、右翼席に11日のブルージェイズ戦以来、3試合ぶりとなる39号アーチ。打球速度は107・8マイル(約174キロ)、飛距離は393フィート(約120メートル)で、打球角度は24度。打点では86打点となり、トップ89打点のレッドソックス・デバースに3点差に迫った。39本塁打は、1982年にレジー・ジャクソンが記録した左打者のシーズン最多本塁打の球団記録に並んだ。

 

 

 

 

第2打席:センター前ヒット

(状況)3回無死/走者無し

(投手)ルイス・ガルシア/右

(カウント)フルカウント

(コース)外角高め

※3回無死の第2打席では、打球速度101・8マイル(約164キロ)の中前打を放ち、3日のレンジャーズ戦以来11試合ぶり今季31度目のマルチ安打を記録。大谷はこの打球で投手のガルシアに気遣う様子を見せ、ガルシアはサムアップで応えた。すかさず今季17盗塁目の二盗に成功した。

 

 

第3打席:空振り三振

(状況)5回無死/走者無し

(投手)ルイス・ガルシア/右

(カウント)1B2S

(コース)真ん中低め

※カウント1-2からのカーブに空振り三振を喫した。

 

 

第4打席:センターフライ

(状況)7回無死/走者1塁

(投手)ブレイク・テイラー/左

(カウント)2B1S

(コース)真ん中低め

 

第5打席:レフトライナー

(状況)9回1死/走者無し

(投手)イミ・ガルシア/右

(カウント)2B1S

(コース)真ん中低め

※2-8と6点の大量リードを許し、1死ランナー無しで迎えた9回の大谷の第5打席。アストロズ5番手のイミ・ガルシアと対した大谷は、2-1とボール一つ先行で迎えた4球目、ガルシアが投じた96マイル(約154キロ)の低めの速球を捉えると打球は弾丸ライナーでレフトへ。残念ながらレフト・ブラントリーの正面を突いたこともありヒットにこそならなかったが、痛烈な打球にスタジアムは一時騒然となった。その後、現地映像が大谷の痛烈な当たりに驚き、口をあんぐりさせ、左手を頭の後ろに回して驚きを隠せない様子の少年ファンの姿を映し出した。

 

 

その他情報:

・大谷の39号弾丸アーチに最も歓喜したのは球団OBで名物解説者のマーク・グビザ氏だった。願いが通じた豪快弾だった。大谷は初回先頭で迎えた第1打席で3試合ぶり、両リーグトップを走る39号ソロを右翼席へ放った。実はこの日が地元放送局「バリースポーツ・ウエスト」で解説を務めるグビザ氏の誕生日だった。試合中に「誕生日に必要なのはHRだけ」と書いたボードを掲げ“おねだり”する場面もあったが、それが現実となり自身のツイッターでも先頭打者弾が飛び出すとすぐさま反応。「誕生日の願いが叶った!! ショウヘイ・オオタニはとにかくベストだ!! Arigatou!!」と感謝の言葉を綴っていた。

 

・大谷は今季17個目となる盗塁を決めた3回には、実況の一言を機にファンから驚きの声が上がる一幕もあった。この回の先頭打者としてアストロズ先発・ガルシアとの2度目の対決を迎えた大谷は、センター前へ抜ける痛烈なヒットを放つ。続くバッターは2番・フレッチャー。すると、ABEMAで実況を務めた近藤祐司氏がアストロズ捕手・カストロが中腰であることに着目し「投げる気満々ですね」と指摘するも、実況を務めたMLB.JP編集長・村田洋輔氏が明かした「盗塁阻止率0%」を引用して次のように続けた。「盗塁阻止率0%。ある意味、フリーパス状態」するとファンから「盗塁確定」などのコメントが殺到。フレッチャーは初球を打ち上げて右フライに倒れたが、3番・ウォルシュの初球、75マイル(約120キロ)の変化球がワンバウンドしたこともあり、スチールを試みた大谷は悠々セーフになった。

 

 

■試合情報

ジョー・マドン監督:

(試合後)

「調子が本当に良さそうだ。(安打にこそならなかったものの、9回1死の左直は114.9マイル[約184.9キロ]と本塁打よりも速かった)最後のライナーの打球速度はどれくらい出ていただろうか? あれは一年を通じて、私が見た打球の中で一番速かった。再び逆方向に打球を打てている。プレートの全てをカバーできている。(大谷の1番起用について)有効なことだ。フレッチ(フレッチャー)は走者を返せる(打撃ができる)ので誰も彼(フレッチャー)と対戦したくない。とにかくこの戦い方を続けてみようと思う。それでどうなるか見てみたい。間違いなく今の彼(大谷)は前半戦のような姿に見える」

 

■関連情報

筒香嘉智外野手:

・ドジャース傘下3Aオクラホマシティーでプレーしていた筒香外野手が14日、自由契約となった。球団が選手の契約状況を公示するページで伝えた。筒香は昨季、DeNAからレイズに移籍し、2年目の今季は5月11日にレイズの40人枠から外れ、同月15日にドジャースにトレードで移籍。7月7日に再びメジャー40人を外れ、ドジャース傘下3Aオクラホマシティーでプレーしていた。今季メジャーでは2球団で38試合に出場し、打率1割5分5厘、0本塁打、7打点。3Aでは43試合で打率2割5分7厘、10本塁打、32打点。最近26試合は打率3割7分をマークするなど、好調だった。

 

 

■メディア

張本勲氏:

TBS系テレビ「サンデーモーニング」

「最大の興味はホームラン王を獲れるか獲れないかだと思うんですよ。2番手のゲレロはね若いからね、22歳で。後半固め打ちをするから。どうでしょう。今、3本差だけども5本差までいってもらいたいわね。それなら獲れると思いますよ」

 

アンソニー・カストロビンス記者:

MLB公式サイト特集記事「誰も予想しなかった今シーズンの出来事8選」

大谷翔平の快進撃をMLB公式が“予想しなかった出来事”に選出!「こんな高いレベルで活躍するとは」(THE DIGEST)

記事では、まず「ショウヘイ・オオタニがやっていることに標準を合わせないように。なぜなら普通じゃないからだ」と読者へ警告。そのうえで「彼が二刀流プレーヤーとしてこれほど高いレベルの活躍をするなんて思ってもみなかっただろう」とシーズン開幕前の印象を振り返った。また、同記者は「仮にシーズンを通して、投打の成績がリーグで平均的なものだったとしても、この世のものとは思えないほど素晴らしいパフォーマンスと言えただろう」と指摘。「しかし、オオタニは平均的な選手じゃないんだ」と強調。さらに、同記者は「HRダービーに出場したかと思えば、オールスターゲームではア・リーグの先発投手を務めた」と言及し、同イベントでカイル・シュワーバー(レッドソックス)が残した「この男(大谷)はクレイジーだ」という賛辞の言葉を紹介した。

 

 

米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・レポート」:

エンゼルスは「D」、ヤンキースは「C」 昨年オフの補強の成否を米メディア検証(フルカウント)

メジャーリーグの2021年レギュラーシーズンは、各球団残り50試合前後となった。オフシーズンに行った補強は成功だったか否か、その答えがはっきり分かる時期を迎えている。同メディアは各球団を検証。大谷が所属するエンゼルスはD評価。昨季のチーム防御率は5.09だったが、新たに就任したペリー・ミナシアンはGMは大金を使っての補強は見送った。プラス面は、レッズからトレード加入したライセル・イグレシアス投手が抑えとして25セーブを挙げ「素晴らしいシーズン」を送っていること。また、オリオールズから移籍したアレックス・コブ投手が15先発登板で7勝3敗、防御率3.82と奮闘している点を挙げた。マイナス面としては、FA加入したホセ・キンタナ投手が5月まで先発を任されたが、防御率7.22と精彩を欠いたこと。現在は救援を務めている。守備のスペシャリストだったアンドレルトン・シモンズ内野手が退団し、代わりにオリオールズから移籍したホセ・イグレシアス内野手は守備指標で平均以下であることを挙げている。

 

丹羽政善氏:

なぜ大谷翔平は48打席も本塁打から遠ざかったのか…「四球攻め」の真実と「1番起用」のジレンマ(THE PAGE)

 

■NOTE

大谷の鋭いあたりが確実に戻ってきた!マドン監督の1番起用の作戦が、うまく機能しているようだ。今シーズンの大飛躍はもちろん大谷本人の努力の賜物が一番ではあるが、マドン監督やミナシアンGmのサポートも欠かせないだろう。大谷と常に対話を続け、二刀流を最大限やり通す要望を受け入れてくれている点は見逃せない。どの世界でも監督者や指導者の役割は、人の成長にとても重要だよなーとあらためて思った、今日の結果と監督コメントだった。この調子のまま対アストロズで、40号の大台を早めにクリアしようぜ!

 

大谷翔平が39号先頭打者アーチを含む2安打1盗塁の活躍 なおエンゼルスは敗れる※MLB.JP

###

 大谷翔平は1回裏の第1打席で右中間への39号先頭打者アーチを放ち、左打者による本塁打数のシーズン球団記録(1982年レジー・ジャクソンの39本)に並んだ。また、3回裏の第2打席ではセンター返しの痛烈なヒットを放ち、今季17個目の盗塁に成功。その後は空振り三振、センターフライ、レフトライナーに倒れたが、5打数2安打1打点1盗塁の活躍を見せ、2万7121人の観衆を沸かせた。なお、エンゼルスは2対8で敗れた。

 

 大谷は通算2本目の先頭打者アーチでシーズン40号到達に王手をかけた。エンゼルスでシーズン40本塁打を達成したのは過去にトロイ・グロス、マイク・トラウト、アルバート・プーホルスの3人だけ。また、この一発が今季ホームで放った23本目のアーチとなり、2000年にグロスがマークした球団記録(24本)まであと1本に迫っている。今季の打率は.269、OPSは1.017となった。

 

 大谷の一発などで初回に2点を先制したエンゼルスだったが、先発のハイメ・バリアが3回表にジェイク・マイヤーズのメジャー初アーチとなる1号ソロなどで3失点。5回表には3番手ジュニア・ゲラがヨーダン・アルバレスにタイムリー二塁打を浴びて1点を追加され、6回表も続投したゲラはマイヤーズにこの試合2本目の一発となる2号グランドスラムを献上した。エンゼルスとは対照的に、アストロズのリリーフ陣は4人の投手が各1イニングを無失点。8対2でエンゼルスを破ったアストロズは今季70勝に到達した。

###

 

なぜ大谷翔平は48打席も本塁打から遠ざかったのか…「四球攻め」の真実と「1番起用」のジレンマ※THE PAGE

###

「1番・大谷」が続いている。暫定的な起用ではあるが、どんな効果をもたらすのか。まだ4試合では評価が難しいものの、もちろん、様々な過程を経て、ジョー・マドン監督がたどり着いた一つの答えだ。今回、そこを掘り下げてみたい。

 

ますます勝負してもらえなくなった後半戦

  8月8日(現地時間、以下すべて)、敵地で行われたドジャース戦。8回2死二、三塁でエンゼルスの大谷翔平が代打出場したものの、敬遠気味に歩かされた。ドジャースが6点もリードしていたにもかかわらず、である。試合後、マドン監督はボソッと「もう、誰もまともに勝負してこない」とつぶやいた。

 7月25日、エンゼルス1点リードの8回2死三塁でその前の打席で勝ち越し本塁打を放っていた大谷を迎えたツインズは、敬遠を選択。このとき、敵地のファンがブーイングで異を唱えたが、マドン監督は、「正しい判断だろう。私でもそうする」とツインズベンチをかばっている。

 8月6日のドジャース戦でも、延長10回表、エンゼルスが1点を勝ち越し、なおも無死2塁で大谷が代打出場したが、バットを振らせてもらえなかった。ロサンゼルスのファンもやはりブーイングで反発したが、これも当然だろう。

 さすがにドジャースが6点をリードしていた8日のゲームでの申告敬遠はあり得なかったが、5球目のスライダーがうっかり甘く入った。ファールになったものの、ホームランでも打たれていたら、勝敗には影響がなくても、あの日がメジャー初登板だったジャスティン・ブルールは試合後、マイナーに逆戻りだったかもしれない。

 もっとも、そうして相手が勝負を避けているのは、接戦や走者が塁上にいるときに限った話ではない。後半に入ってから相手投手は際どいところを攻め、大谷が手を出しても長打にはならず、ボールになって歩かせても構わないーーそういう攻めを徹底している。

 前後半でどれだけ相手バッテリーの攻めが変わったのか。右投手の投げたコースで比較してみた。

 まずは添付した次のページの図を参考にしてもらいたい。

 

 

 赤ければ赤いほど、頻度が高いということになるが、前半はストライクゾーンの6割程度が赤いものの、後半は外角の1カ所だけがピンポイントで赤くなっている。ここに真っすぐ(25.5%)とチェンジアップ(25.1%)を軸に配球するのが一つのパターン。 ボール1個分外れている程度なら、主審も手を挙げる確率が高いので、厄介だ。

 ただ、決して苦手なコースではない。通算でも3割以上を打っている。しかし、だからといってゾーンを広げるのはリスクがある。大谷自身、そこは明確に線を引く。

「甘い球を待っていると、今の状況では、特に浅いカウントとかは、ボールでもいいぐらいの感じでカウントを取りに来る場面が多くなるので、無理にそこに手を出す必要はない」

 もちろん、振らないという選択肢にもリスクはある。結果として2ストライクに追い込まれるケースが増え、大谷も「多少、三振は増える」と覚悟している。後半に入り、四球率が前半の11%から16.5%に増えているのが必然なら、三振率も28.6%から38.8%に増えていることもまた、必然であり、大谷の言葉を裏付ける。

 

一方、左投手はコース以上に球種に大きな変化が見られた。前半はスライダーの比率が30.4%でトップ。続いてフォーシームが25.1%、シンカーが20.1%だった。この3球種で全体の4分の3を占める。

 しかし後半は、スライダーが50.4%、フォーシームが28.1%。この2球種でもう8割近い。そして、スライダーを外角低めに集めるのが鉄則。遠く外れるボールも少なくなく、「追いかけて空振りしてくれたら…」、「引っ掛けて内野ゴロに…」と考えてコントロールミスを犯すぐらいなら、しっかり外せ、という指示が透けて見える。

 冒頭で紹介した場面。ブルールは5球目でコントロールミスをした後、それは大谷のミスショットに助けられたが、最後ーー6球目のスライダーは、遠く外れた。「色気を出すな」という声がベンチから飛んだか。

 では、なぜこういう配球になったかと言えば、前半の成績はもちろんだが、大谷自身が口にした、“今の状況では”という部分も大きい。

 マイク・トラウトが右ふくらはぎの張りで戦列を離れたのは5月半ばのことだが、その後、ジャレッド・ウォルシュが、大谷の後ろを打つようになった。ほぼノーマークの彼が打ちまくると、相手としては大谷とある程度、勝負することを迫られた。オールスターゲームにも選ばれたウォルシュの存在が、効いていたのである。

 そういう存在を大リーグでは「プロテクション」と表現するが、そのウォルシュも後半に入って負傷者リスト入りすると、代わる選手もいなくなり、大谷に対する今の攻めが顕著となった。よってマドン監督も8月に入って、こう嘆いたのである。

「強打者なら避けては通れないことなのかもしれないが、プロテクションを失ったのは大きい」

 8月10日のダブルヘッダー2試合目からデビッド・フレッチャーと大谷の1、2番を入れ替えたのは、打率が3割を超え、好調なフレッチャーを大谷のプロテクションとして使ってみよう、という意図である。

 ウォルシュが11日に復帰し、大谷は「後ろに、フレッチャー、ウォルシュがいることによって、ゾーン内に来ることが、普通のときより多くなると思うので、よりアグレッシブにいける」と話したが、さすがに数試合で傾向を導くには無理があり、少なくともウォルシュが試合勘を取り戻すまでは、「1番・大谷」が続くのではないか。

 ところで前半、相手バッテリーは大谷に対して、どう配球を組み立てていたのか。オールスターゲームのとき、マイク・ズニーノ(レイズ)に聞くと、「右投手なら、大谷の左足方向に沈みながら曲がっていくバックフットのスライダーか、ナックルカーブ。それが軸になる」と明かした。

「この球をフィニッシュに使うのか、カウントを稼ぐのか、それは投手にもよるけど、そういうスカウティングリポートだった」

 もっともレイズは今季、6試合で大谷に5割近く打たれ、ホームランを4本許している。

「そうなんだ(笑)。少しでも浮くと捉えられるし、その過程でやられるケースもあった。想定を超えたのは、ホームランも含めて、大谷が打てるコースが広くなっているということ。投手というのは、『この辺りに投げておけば大丈夫』と考えられるとき、そのイメージ通りに投げられることが多いけど、『ここに投げちゃいけない』と考えると、得てしてそうなる。今年は投げてはいけないコースが多すぎて、どうしても投手は後者の心理になりがち。後半はもう対戦がないから助かるよ」

 さて、大谷は今の状況をどう脱するのか。

 11日のブルージェイズ戦で14戦、48打席ぶりとなる38号を放つと、「(本塁打の前の打席も)角度も出ていましたし、打ちにいってる感じも良かった」と話し、こう続けている。

「結果的にライトフライでアウトにはなったんですけど、いい時っていうのは打つべくしていい結果が生まれる時が多いかなというのを改めて感じた」

 まだ、復調の手掛かりをおぼろげながら掴んだだけなのかもしれないが、去年の不振が、動作解析など新たな取り組みを試すきっかけとなり、今年の飛躍に繋がった面はある。 このジレンマをどう糧とするのか。そこにさらなる高みにたどり着く答えがあるのかもしれない。

(文責・丹羽政善/米国在住スポーツライター)

###