■試合データ

米国時間:2021年5月26日

日本時間:2021年5月27日(木曜日)

ロサンゼルス・エンゼルス対テキサス・レンジャーズ

@エンゼルスタジアム

 

 

エンゼルスは、初回2試合連続で1番ジャスティン・アップトンが先頭打者本塁打で先制し、6番ホセ・ロハスのタイムリーと7番テイラー・ウォードの3ランも飛び出し5点を先行する。5回には3本のタイムリーで4点取り、序盤で9対1の楽勝ムード。しかしながら、6回には先発グリフィン・キャニングがレンジャーズ3番ネート・ロウに2ラン本塁打を浴び2失点。8回には中継ぎ陣が5番ジョイ・ガロに2ラン本塁打と2本のタイムリーを浴び1点差に詰め寄られるが、回跨ぎでクローザーのライセル・イグレシアスが登板し9回まで締めて辛勝。チームは3連勝で借金を5まで戻し最下位を脱出した。

 

 

■今日の大谷翔平

【打者】2番DH

3打数 1安打 1得点 1四球 1三振

今季通算打率.270

 

第1打席:ショートゴロ

(状況)1回無死/走者無し

(投手)デーン・ダニング/右

(カウント)1B1S

※外角低めのチェンジアップを引っ掛けた。

 

第2打席:空振り三振

(状況)2回1死/走者1塁

(投手)デーン・ダニング/右

(カウント)フルカウント

※真ん中低めのチェンジアップにタイミング合わず空を切る。1塁からスタートきっていたフレッチャーも2塁でタッチアウト。

 

第3打席:四球

(状況)5回無死/走者無し

(投手)デーン・ダニング/右

(カウント)フルカウント

※内角低め

※続くレンドンの左翼への二塁打で一塁から一気に生還。6点目のホームを踏んだ!この得点で34得点のリーグ5位タイ。

 

 

第4打席:内野安打

(状況)6回1死/走者無し

(投手)ウェス・ベンジャミン/左

(カウント)1B2S

※外角低めのカットボールを捉え損ね、一、二塁間へボテボテのゴロを放った。守備位置を変えていた三塁手に捕球されたが、全力疾走で悠々セーフ。

※続くレンドンのセカンドゴロによるダブルプレーで2塁アウト。

 

 

その他情報:

 

・中継局BSウエストのホゼ・モタ実況、「先日インディアンスが遠征してきたとき、シェーン・ビーバーは『いまの大谷と対戦するのが、どんなに大変か』と、こぼしていた。投手たちはこれまでとの違いに気付いている。春季キャンプで打率5割4分8厘、5本塁打をマークすると、大谷のスカウティングリポートを書き換えた」と紹介。同局が注目したのは、大谷の打席での足の位置だ。昨年に内角を攻められた際、後ろ足を大きく横方向にずらすビデオを前後の2方向から紹介。同実況は、「以前は打席の中で両足がいろいろなところへ動き、スイングするための土台をつくれなかった。だが、今年は驚くほどに全く違う。打席でしっかり止まり、そこからドカン。スラッガーとして野球人生が一変した。いまや、それはみんな知っていることだ」と分析。

 

 

■試合情報

ジョー・マドン監督:

(試合前)

「(投打同時出場について)おそらく控え選手は3人になる。彼とは話さなくてはいけないが、ラインアップに入ることになるだろう。自分自身どれくらい納得できるかもう一度考えてみる」

 

私は昨年、彼が左翼の守備を練習していたのを何度も見ているが、一流の外野手のようだ。スピードももちろんあったし、フェンスとの距離感も掴んでいた。全て備わっていた。おそらくほとんど全てのポジションを上手く守れるだろう。捕手はないかと思うが、それ以外は何でもできる。背の高い遊撃手や二塁手にもなれるだろう。三塁手でもKB(カブスのクリス・ブライアント)のようになれるだろう。なんだってできると思う(大谷が外野守備に就いた場合) 本塁に直接、届くように投げるのではなく、中継の選手へ投げればいいと言ってある(レーザービームの自粛を伝えている) 強く投げ過ぎたり、遠くへ投げようとしないように気をつけさせている。私としては、外野守備機会はできるだけ少なくしたいが、ナ・リーグとの交流戦が控えているので、どうするべきかを考えているところだ(31日の敵地ジャイアンツ戦など、DHが使えない試合での外野守備を検討していることも明かした)」

 

(試合後)

「(監督通算1300勝を挙げた)信じられないことだよ。2006年からフルタイムの監督になって、今は2021年か。それが何を意味するか分かる? 多くの野球選手と一緒に働く機会があるということだ。心の底からそう思っているよ。コーチ陣、私が今まで一緒にいたコーチ陣の中でも、ここは最高級だ。祝福の気持ち、ありがたく思うよ。もっと勝利を重ねていけることを願っている」

 

 

ジョーマドン監督は今日のレンジャーズ戦で監督通算1300勝を挙げた。1996、1999年のエンゼルス代理監督を含めた通算18年間で1300勝1129敗1分。

 

・元巨人でレンジャーズのアドリス・ガルシア外野手がこの試合で両リーグトップタイの16号本塁打を放った。「4番・中堅」で先発出場し、4回の第2打席で2試合連発となる16号ソロ。両リーグトップを走るブルージェイズ・ゲレーロJr.に追いついた。

 

・エンゼルスは26日(日本時間27日)、セクハラ疑惑で今年2月から大リーグ機構が調査中だったミッキー・キャラウェイ元投手コーチを、本日付け解雇したと発表した。この日、米大リーグ機構の調査が完了し同氏を「不適格リスト」としたことを受けての措置で球団は次のような声明文を発表。「本日付けで我々はミッキー・キャラウェイとエンゼルス球団との雇用を終了する。我々は米大リーグ機構の入念な調査に感謝し、機構の結論を支持する」とした。不適格リストへの掲載は即時で、2022年シーズンが終了するまで続く。

 

■メディア

ロサンゼルス・タイムズ電子版:

特集記事「ショウヘイ・オオタニはエンゼルスが勝たなくても残留するのか?」

大谷翔平は勝たなくても残留するのか? 低迷エンゼルス 地元紙が将来懸念(日刊スポーツ)

大谷翔平がドジャース移籍? 23年オフ去就にLA紙注目「エ軍で勝てなかったら」(フルカウント)

「エンゼルスは浮上する可能性もあるが、負傷離脱中のトラウト外野手が戻るまでにチームを解体する可能性もある。後者の場合、チームにおける大谷の未来は不透明になってくる。チームが苦戦する中、オオタニはファンにとって見逃せない看板選手になりつつあり、疑問は日に日に膨らんでいく」と伝えた。 トラウトはチームが勝てないシーズンが続いても19年3月に12年総額4億2600万ドル(約469億円)の契約延長をしているが、大谷の場合はどうなるか。また2022年シーズン後、大谷がより勝てる環境を求めるなら……。同紙は「オオタニがアナハイムで不満を抱いている兆候はない。が、もしエンゼルスが勝てなかったとしたら? 南カリフォルニアに残りながら勝つこともできるかもしれない。2024年、ドジャースの大型契約は(2032年まで12年契約の)ムーキー・ベッツだけだ。ドジャースは複数のポジションをこなせる柔軟性をとかく好んでいる。エースとスラッガーを兼ねた存在より優れたものはあるだろうか?」チームが勝ちきれないとあって、早くも2023年オフの去就が注目されている。

 

水次祥子氏:

ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「書かなかった取材ノート」

大谷と白熱キング争いガルシア 巨人では散々も大活躍 一体何があったのか

 

藤原彬氏:

元『SLUGGER』編集部/コラム

日本人歴代最速ペースでホームランを量産する大谷翔平。7月中には松井秀喜のシーズン記録31本を追い抜く?〈SLUGGER〉

 

ロサンゼルス・タイムズ紙:

「二刀流の驚異ショウヘイ・オオタニはさらに大きな何かに向かってスーパースターの地位を飛び越えた」

ベーブ・ルースは「誰かが追いかけてくるのを好んでいた」 実現した大谷翔平の“継承”(フルカウント)

記事によると、米メリーランド州ボルティモアにあるベーブ・ルース博物館の館長ショーン・ハーン氏は「ルースは野手に転向したがっていました。(ルースの)娘さんによると、晩年にはピッチングに関する記録を最も誇りに思っていたとのことです。彼はヤンキースでも時々投げていましたが、頻繁ではありませんでした」と振り返り、大谷がエンゼルスに入団した2018年当時について言及。「オオタニがこの国のメジャーにやって来た時、ベーブ・ルースの娘さんは『父は嬉しく思っているでしょう』と話していました。彼は誰かが追いかけてくることを好んでいました。記録は破られるためにあると感じていたようです」とも語っている。

 

■note

8点差開いても、今のエンゼルスは楽勝できないブルペン投手陣の力。それでも、勝ちに勝る良薬は無し。明日、大谷はチーム今季初の4連勝を掛けて先発登板する。勝ち負けの興味や期待も大きいが、前回5月20日登板の対レンジャーズ戦で球速が大幅に落ちた状態が、どこまでリカバリしているかも、大きな焦点になる。投手大谷の登板機会は、未だにハラハラドキドキする。頼むぜ!翔平!!

 

エンゼルス楽勝ムードから1点差で逃げ切り 大谷1安打※MLB.JP

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 エンゼルスは初回にジャスティン・アップトンの2試合連続先頭打者アーチとなる10号ソロなどで5点を先制すると、4点リードで迎えた5回裏にも4点を追加。5回終了時点で大量8点をリードし、楽勝ムードが漂った。ところが、先発のグリフィン・キャニングが6回表に2点を返され、8回表にはリリーフ陣が5失点。クローザーのライセル・イグレシアスが8回表途中から登板して1点リードを死守したものの、8点リードでも安心できない、今季のエンゼルスを象徴するような試合だった。  

 

初回のエンゼルスはアップトンの一発のあと、二死1・2塁からホゼ・ロハスのタイムリーとテイラー・ウォードの4号3ランで4点を追加。一挙5得点のビッグイニングとなった。4回表にアドリス・ガルシアのメジャートップに並ぶ16号ソロで1点を返されたが、5回裏にアンソニー・レンドンのタイムリー二塁打、フアン・ラガレスのタイムリー、ウォードの2点タイムリーで4得点。ウォードは1人で5打点を叩き出す大活躍だった。  

 

先発のキャニングは6回表にネイト・ロウの8号2ランで2点を失い、6回4安打3失点で降板。7回表は2番手のスティーブ・シーシェックがピンチを招きながらも無失点で切り抜けたが、8回表に3番手のトニー・ワトソンと4番手のマイク・マイヤーズが捕まり、ジョーイ・ギャロの8号2ラン、ブロック・ホルトのタイムリー二塁打、ウィリー・カルフーンの2点タイムリー二塁打で1点差まで追い上げられた。  エンゼルスの大谷翔平は「2番・DH」でスタメン出場し、ショートゴロ、空振り三振(デービッド・フレッチャーが盗塁死で三振ゲッツー)、四球、サードへの内野安打で3打数1安打1四球。今季の打率は.270、OPSは.956となった。
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大谷と白熱キング争いガルシア 巨人では散々も大活躍 一体何があったのか※日刊スポーツ

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エンゼルス大谷翔平投手(26)も加わっているメジャーの本塁打王争いが熱い。大谷のライバルにはロナルド・アクーニャ外野手(23=ブレーブス)、ウラジーミル・ゲレロ内野手(22=ブルージェイズ)、フェルナンド・タティス内野手(22=パドレス)ら若きスター選手が何人もおり、華々しいキング争いとなっている。

 

そんな中で、異色のライバルといえるのがホセ・アドリス・ガルシア外野手(28=レンジャーズ)だ。18年にカージナルスでデビューしたが19年はメジャーでの出場がなく、レンジャーズ移籍後の20年はわずか3試合の出場。今季は3年目とはいえまだ新人の立場で、開幕前には誰も活躍を予想しておらず、まったくのダークホースという存在だ。それが大谷のライバルとなり、今やレンジャーズには欠かせない攻撃の要となっている。

 

チーム内では貴重なムードメーカーで、盛り上げ役にもなっている。会心の1発を放ったときには派手なバット投げを披露し、バットにキスのパフォーマンスも。本塁打を放ってベンチに戻ると、チームメートに「I am the man!(オレってすごいだろ!)」とドヤ顔で喜んだこともある。新人らしからぬ豪胆さで、まるでわが世の春を満喫しているかのようだ。

 

しかしガルシアといえば、16年に巨人に入団し、1軍では4試合で7打数無安打と散々な成績で即退団と、外国人選手の歴史の中でも最も影が薄い1人といっていい存在だった。当時と比べてあまりに人が変わったような現在の姿だが、一体何があったのか。

 

ガルシアが来日した当時のことを調べてみた。巨人を退団した理由は日本の文化や日本食が合わなかったからとも伝えられているが、実際はどうだったのか。当時のキューバの記事によると、ガルシアと巨人の契約は16年4月20日、ハバナにあるキューバの有名な野球場ラティーノアメリカーノスタジアムで、キューバ野球連盟の会長も同席し、大々的に行われた。来日に際しては、母と妻も同行を許可されるなど、好条件の日本球界入りだったという。

 

しかし巨人を退団しキューバに帰国する途中に亡命。5月24日付ダラス・モーニングニューズ電子版によると、日本から経由地のパリへ飛び、そこからキューバ行きのチケットを捨てドミニカ共和国行きのフライトに乗ったという。妻のヤスマリスさんは同時期にキューバの南東にあるハイチへ渡り、そこから陸続きのドミニカ共和国に入ってガルシアと合流し、夫婦一緒の亡命だった。20年3月のジ・アスレチックのインタビューで、ガルシアは16年初めにはメジャーを目指し亡命しようと決めていたと話している。だとすれば、日本に来た時にはすでに決めていたことになる。心はすでにメジャーだったのか。その夢をかなえ、今やトップ強打者の仲間入り。最近の米メディアのインタビューでは「今のこの一瞬、一瞬、すべてが楽しい」と話している。【水次祥子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「書かなかった取材ノート」)
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日本人歴代最速ペースでホームランを量産する大谷翔平。7月中には松井秀喜のシーズン記録31本を追い抜く?〈SLUGGER〉

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現地時間5月25日、大谷翔平(エンジェルス)がレンジャーズ戦で今季15本目の一発を放った。過去、シーズン15本塁打をクリアした日本人選手は延べ12人。1本塁打あたりに要した打数を示す本塁打率で比較すると、今季の大谷は史上最も速いペースでアーチを量産している。

 

【日本人選手シーズン本塁打率ランキング】

2021年 大谷翔平(エンジェルス)11.4(15本塁打)

2018年 大谷翔平(エンジェルス)14.8(22本塁打)

2009年 松井秀喜(ヤンキース)16.3(28本塁打)

2004年 松井秀喜(ヤンキース)18.8(31本塁打)

2007年 松井秀喜(ヤンキース)21.9(25本塁打)

2010年 松井秀喜(エンジェルス)23.0(21本塁打)

2005年 松井秀喜(ヤンキース)24.3(23本塁打)

2006年 城島健司(マリナーズ)28.1(18本塁打)

2006年 井口資仁(ホワイトソックス)30.8(18本塁打)

2005年 井口資仁(ホワイトソックス)34.1(15本塁打)

2003年 松井秀喜(ヤンキース)38.9(16本塁打)

2005年 イチロー(マリナーズ)45.3(15本塁打)

※15本塁打以上の選手を対象

 

 18年の大谷は右ヒジを故障した6月こそノーアーチに終わったが、8月以降に13本塁打と猛チャージをかけ、最終的には22本まで伸ばして新人王に輝いた。また、この年は右投手から20本。左投手からは2本のみと大きな偏りがあったが、今季は相手投手の左右で本塁打率は13.0/10.82とそこまで大きな差はない。現在のペースなら、7月中には日本人のシーズン最多本塁打記録を更新する計算だ。

 

 その記録を保持しているのが、上記ランキングの3位~7位にずらりと名を残す松井だ。「ゴロキング」と揶揄されたメジャー1年目は16本にとどまったが、翌04年には東京ドームでの開幕2戦目に第1号を放つと、ゴロ打球の割合を前年比で10%以上も下げて31本の柵越え。日本球界が誇るホームランバッターとしての面目躍如を果たした。

 

 ただ、本塁打率では28本を記録した09年の方が上。ヤンキースでの最終年となったこの年は、プレーオフでも4ホーマーを放つ大活躍で、ワールドシリーズではMVPも受賞した。

 

 06年の城島は開幕戦でメジャー初安打をホームランで飾ると、翌日の試合でも本塁打。捕手の重責も担いながら、新人野手ではリーグ最多の18本を放った。城島の場合、大きな壁として立ちはだかったのが本拠地セーフコ・フィールド(現Tモバイル・パーク)で、72試合でわずか6本塁打。敵地では同じく72試合で12本塁打を放っていて、投手有利の球場に泣かされた形だ。

 

自己ベスト23号本塁打の照準は6月下旬?

 

 井口はワールドシリーズを制した05年、翌06年ともに2番を務め、打線につながりを生むキーマンとして機能した。特に1番打者が出塁した際には制約を設けられたが、走者を進める役割をこなしながら、それぞれ15本、18本と一定の長打力も発揮した。

 

 05年のイチローは「らしくない」シーズンとして記憶されている。初回先頭打者弾5本を含む15本塁打はメジャー通算19年の最多。オールスター前日のホームラン・ダービー出場も打診されたほどだった。

 

 その一方で打率はなかなか上がらず、シーズン終盤まで3割を行ったり来たりが続いた。最終的には何とか大台をクリア(.303)したが、シーズン最多安打記録を樹立した04年の.362からは大きく落ち込んでしまった。

 

 大谷に話を戻すと、松井の持つ日本人シーズン記録更新の前の区切りとなりそうなのが、自己ベスト更新となる23号。今のペースなら6月下旬にはクリアできそうだが、果たしてどうなるだろうか。

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