■試合データ
米国時間:2021年5月12日
日本時間:2021年5月13日(木曜日)
ロサンゼルス・エンゼルス対ヒューストン・アストロズ
@ミニッツメイド・パーク
エンゼルスは、1回先発アンドリュー・ヒーニーが、アストロズ1番ホセ・アルトゥーベに先頭打者本塁打と、5番ユリ・グリエルに2ラン本塁打を打たれ3点を先行される。6回には、7番カイル・タッカーにも2ラン本塁打を浴びて、ヒーニーは降板。打線はマイク・トラウトやデビッド・フレッチャー等が主力が休養で不在の中、8回に9番ドリュー・ビュテラの犠牲フライで1点を返すが、その裏、3番手パトリック・サンドバルが2本の本塁打をあびて万事休す。チームは連敗。このカード負け越しの借金は4つになった。
■今日の大谷翔平
【打者】先発1番DH
4打数 0安打 2三振
今季通算打率.257
第1打席:空振り三振
(状況)1回無死/走者無し
(投手)ホセ・ウルキーディ/右
(カウント)2S
※外角真ん中のフォーシーム
※3球連続ストレートによる三振は、生涯5度目(ワースポMLB)
第2打席:レフトフライ
(状況)3回1死/走者無し
(投手)ホセ・ウルキーディ/右
(カウント)初球
※真ん中低めのチェンジアップ
第3打席:空振り三振
(状況)6回無死/走者無し
(投手)ブランドン・ビーラク/右
(カウント)2B2S
※内角高め94・9マイルのフォーシーム、見逃せばボールコース
第4打席:セカンドゴロ
(状況)8回1死/走者1塁
(投手)アンドレ・スクラブ/右
(カウント)初球
※内角真ん中のカットボール
その他情報:
・もはや鉄人?今日の試合、チームメイトのマイク・トラウト、デビッド・フレッチャー、ジャスティン・アップトンは、休養の為、スタメンに名をつらねていないが、大谷は1番DHで出場。大谷同様に開幕からフル出場していたフレッチャーは休養日の為、チームで36試合全試合出場は大谷だけとなった。
・「MLB Stats」の公式ツイッターは「先発登板した翌日の試合で1番打者で出場するのは1916年7月25日、26日のレイ・カールドウェル以来」と速報、これは105年ぶり。
■試合情報
ショー・マドン監督:
(試合前)
「(前日に大谷と今日の試合への出場可否について話しあった上で決断した経緯を踏まえ) 彼は何事にも気楽な構えでいる。試合に出場する準備ができていた。(1番に起用した理由について)一つはフレッチャーがいないので打順を繰り上げたかった。(アストロズ先発右腕のウルキディが左打者を得意としていることを踏まえた上でも)我々の左打者たちの状態が良い。彼らは良いスイングができている」
(試合後)
「(大谷は)疲れがあったのかもしれないが、それに関することを(試合前の話し合いで)私には伝えてくれなかった。明日はいい休日にして、明後日から数試合は、また連続で打線に入るだろう」
■メディア
北海道日本ハムファイターズ栗山監督:
エンゼルス・大谷の三刀流起用に日本ハム・栗山監督は感慨深げ「米国が認めてくれた証明」(東スポ)
「(前日の試合、8回の外野守備は)会議があって見ていないんだけど、その前までは見ていた。一番大きな意味は(この試合に)二刀流で登録になったわけだよね。それがオレにとっては野球を変えていくという意味ですごく嬉しかった。本人も、もっと野球には新しい魅力だったりやり方があると思っていると思う。それは本当によかったし、褒めるつもりはないけど、アメリカの野球の人達が認めてくれた証明だと思う。そこに関してはとても感じ入るものがある。ファイターズに来る時に『誰も歩いたことのない道を歩く』と決めてやっているわけだから、いつも心の常識を疑っているし、常識って何なんだ? といつも思っている。オレにとってはそういう風にみんなに思ってもらえるというのが翔平が頑張っている証明なんじゃないかな」
東京スポーツ:
大谷は4打数無安打〝手の内〟知る相手捕手の術中にはまったか…3連戦で1安打7三振
今回のアストロズ3連戦は13打数1安打で7三振を喫した。10日(同11日)の初戦は昨年8月31日までチームメートで1試合だけバッテリーを組んだカストロ、11日(同12日)とこの日は2018年に8試合で女房役を務めてもらったマルドナドがマスクをかぶった。相手投手というより、特徴を熟知している2人の術中にハマったようだ。
宇根夏樹氏:
スポーツナビ・コラム
大谷翔平の「10奪三振&野手守備」は1900年以降3人目。最初の投手は、「余興」の副産物だった
澤良憲氏:
「AERA」dot
「大谷翔平は価値が高すぎる」米メディアからエンゼルスの起用法に疑問の声
中日スポーツ:
大谷翔平を気に入った!NBA大スターのデュラントは「テレビゲームでトレード獲得し、ターナーを外す」名遊撃手ターナーも反応…オレどうなるの?
■note
今日の試合も、1番DHでスタメンに入り、休みを取らなかった大谷。トラウトも、フレッチャーもアップトンも休養を取る試合で、チームでただひとり試合出場にこだわりをみせた。マドン監督曰く、本人の希望だという。これでチーム全36試合にフル出場しているのは、大谷ただひとりとなった。結果は、4打数0安打。結果が出なかった原因を、メディアは「疲れ」と指摘するだろうな。
今季はシーズン1年間を通して、健康で居続けることが大きな目標であることに変わりないと思う。ただ、大谷は密かに全162試合フル出場もねらっているのではないか?!とさえ思えてきた。年齢的に体力的に、おそらく最も無理が効く今?やれるだけのことを試してみようと思っているのかもしれない。今後、代打のみの出場も充分有り得ると思うが、連続試合出場がどこまで続くのか。当然無理はして欲しくないが、そのチャンレジも今だからこそ、見てみたくなってきた。MAY THE FORCE BE WITH YOU!
大谷翔平の「10奪三振&野手守備」は1900年以降3人目。最初の投手は、「余興」の副産物だった※宇根夏樹氏
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5月11日、「2番・投手」として出場した大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、7イニングを投げてホームランによる1点しか与えず、10三振を奪った。さらに、8回裏はライトの守備についた。
イライアス・スポーツ・ビューローによると、1900年以降、同じ試合で10奪三振以上&投手以外のポジションでプレーは、1952年9月28日のハービー・ハディックス(11奪三振&ライト)と1970年7月6日のサム・マグダウェル(15奪三振&二塁)に続き、大谷が3人目だという。
この3度とも、事情はそれぞれ異なる。
1人目のハディックスは、1回表に先頭打者を四球で歩かせた後、ライトの守備についた。センターを守っていたスタン・ミュージアルがマウンドに上がり、ハル・ライスがライトからセンターへ移った。ミュージアルが投げた初球をフランク・ボームホルツが打ち、三塁手のエラーで塁に出ると、セントルイス・カーディナルスの3人は、元のポジションへ戻った。そこから、ハディックスは8イニングを投げて11三振を奪った。試合は、0対3でカーディナルスが敗れた。
この試合は、カーディナルスとシカゴ・カブスのどちらにとっても、シーズン最終戦だった。すでに、ブルックリン・ドジャースがリーグ優勝を決めていて(地区制はまだ始まっていなかった)、ミュージアルの首位打者もほぼ確定していた。試合前の打率は.336。次いで高いのは、ボームホルツの打率.326だった。
打率トップ2の対戦というわけだ。この「余興」には、2人とも乗り気ではなかったらしい。半世紀後、ミュージアルは、セントルイス・ポスト-ディスパッチのダン・オニールに「さっさと終わらせたかった」と語った。ボームホルツは、本来の左打席ではなく、右打席に立った。
2人目のマグダウェルは、2点リードの8回表、2死二、三塁の場面で、二塁へ移った。打席には、右打者のフランク・ハワード。過去2シーズンとも40本塁打以上のスラッガーだ(このシーズンを含めて3年連続)。左投手のマクダウェルに代わり、右投手のディーン・チャンスがマウンドに上がった。
ただ、チャンスは、アルビン・ダーク監督の指示により、敬遠四球でハワードを歩かせた。次の打者は、右打者のリック・ライカート。そのまま打席に立てばチャンスが投げ、代打に左打者が出てきた場合は、マクダウェルをマウンドへ戻すつもりだったようだ。結局、代打はなく、チャンスはライカートを三塁ゴロに仕留め、イニングを終わらせた。9回表は、マクダウェルが再び登板し、三振、三振、三振で白星を手にした。15奪三振の内訳は、二塁を守る前に12奪三振、二塁を守った後に3奪三振だ。
大谷の場合、7回裏を投げ終えた時点で、スコアは0対1。ジョー・マッドン監督は、こう考えたのだろう。投手としては無理をさせられないが、ここから追いつき、逆転するためには、打者としての大谷を引っ込めたくない。8回表が3人で終わっても、9回表に大谷は打席に立つ。
8回表にホームランが出て、エンジェルスは同点に追いついた。1対1のまま、9回表を迎えれば、大谷が勝ち越しのホームランやタイムリー・ヒットを打つ可能性もあった。だが、エンジェルスのリリーフ投手たちは、8回裏に4点を取られた。9回表の攻撃は1番打者から始まったが、デビッド・フレッチャーが二塁フライ、大谷が三振、マイク・トラウトがセンター・フライに倒れ、試合終了となった。
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「大谷翔平は価値が高すぎる」米メディアからエンゼルスの起用法に疑問の声※AERA.dot
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5月11日(現地時間:以下同)の敵地ヒューストンで行われたアストロズ戦に登板した大谷翔平は、投手としては今季最高のパフォーマンスをみせた。今季三度目となる投打同時出場を果たし、今季最長の7回88球を投げ、4安打、1失点、10奪三振の好成績を残した。これまで投球数の多さが懸念されていた初回の立ち上がりもわずか12球で終わらせ、降板までに与えた四球もわずか1つとコントロールも安定していた。この試合の大谷はもはやエースといっても過言ではない投球をみせた。さらに8回からは今季二度目となる外野の守備に就き、投打同時出場の試合では初のフルイニング出場を果たした。
この試合をもって今季の投球回数が20イニングを超えた大谷は、いわゆる「Two-Way Player(二刀流選手)」登録に必要な要件を満たすことになった。2019年に発表されたこのルールは、投手として20イニング以上、打者として20試合以上に出場すれば、「二刀流」としての資格を得て、投手や野手(DHを含む)とは別に独立した登録枠に入ることが出来るというものである。現時点で、このルールに該当する選手はメジャー全体でも大谷のみで、通称「大谷ルール」ともいわれている。
もっとも、MLBの公式ルールブックには、「コロナ禍の影響を考慮し2020年と2021年のシーズンにはこのルールは適用されない」とも明記されており、エンゼルス番記者のジェフ・フレッチャー記者も「今季は二刀流選手として登録されることはない」と断言する。とはいえ、ここまで三度の投打同時出場を果たし、二刀流登録に必要な要件も早々にクリアした大谷に「来季以降この枠で二刀流登録され、エンゼルスを救う選手になることは間違いないでしょう」と期待する。
現地記者が大谷をこれほど高く評価するのには、大谷のこれまでの活躍もさることながら今のチーム状態にも理由がある。 エンゼルスは現在ア・リーグ西地区で最下位に沈んでおり、最悪の状況にある。チーム打率や得点力はリーグ上位を誇っているものの、5月11日現在、投手陣のチーム平均防御率は5.09で30球団中28位と落ち込んでいる。さらに、ここまで30ものエラーを出しており、全球団の中で最低の守備力であるとも言わざるを得ない。さらに、今季はケガ人も多い。現在は復帰しているものの、主力のマイク・トラウトが死球により一時離脱、それ以降もケガで離脱する選手が相次ぎ、現在は野手のアンソニー・レンドンと投手のアレックス・コブが離脱中だ。
悪い話はこればかりではない。5月6日、エンゼルスは殿堂入りが確実といわれている大ベテランのアルバート・プホルスを、ロースター枠から外す「DFA」(事実上の戦力外通告)を発表した。チームの説明によれば、指名打者として大谷が、一塁手としては若手のジャレット・ウォルシュが台頭してきており、その結果プホルスのプレー機会が少なくなったことが原因だという。10年契約の最終年とはいえ、レジェント級の選手をこの様な時期に戦力外にしたチームの判断に現地からは驚きの声が挙がっている。地元紙以外のメディアのみならず、OB選手たちからも「不名誉なやり方だ」などとチームを非難するコメントが相次いだ。さらにエンゼルスは、今季マイナーから昇格したばかりの捕手ジャック・クルガーを早々にテキサス・レンジャースにトレードで放出した。ベテランのみならず生え抜き選手ですらぞんざいに扱うチーム首脳陣に、ファンは強い不信感を募らせはじめている。この様に、エンゼルスはチーム成績のみならずその内情もボロボロな状態にある。
その中で唯一明るい話題を提供してくれる大谷にメディアは高い期待と関心を寄せてるというわけだ。打者としては一時リーグトップに並ぶ10本塁打を放ち、投手としては先発陣の中では一番良い防御率を誇る。だが、前述の通り今のチームは守備が悪く、リリーフ陣も崩壊した状況で、彼らが大谷の足を引っ張っていることは否めない。事実、5月5日に行われたタンパベイ・レイズ戦では、先発した大谷は5回を0点に抑える好投をみせたものの後続が相手打線に捕まり、結局3対1でエンゼルスは敗退してしまった。さらに今季最高の投球をみせた前述の11日のアストロズ戦でも、大谷がマウンドを譲った後の8回裏、救援投手が相手に4点を与える崩れっぷりをみせてしまった。いつまでも大谷を援護ができない状態が続いているが、逆に大谷以外で頼りになる投手がいないともいえる。
このように大谷に頼りっきりの状態が続くチームに対して、現地からは次第に非難の声が出始めている。とくに、連日大谷を出場させる起用法をメディアは疑問視している。地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』のマイク・ディジョバンナ記者も「大谷選手を投打で積極的に起用する今の方針は悪くはないのですが、肉体的負担が大きすぎます」といい、「今のままでは夏頃には故障する可能性もあります」と危惧する。同記者のようにケガのリスクを一番に回避すべき要素だと主張する現地メディアは少なくない。
今はチームに貢献したいという大谷の希望を優先して、チームは出場を続けさせているが、エンゼルスの首脳陣による他の選手の扱いを見ていると、大谷も結局はいいように使われているだけの様にも見受けられる。現地メディアから「エンゼルスにとっては価値が高すぎる」といわれるほど、高い能力を発揮している大谷ではあるが、今後エンゼルスが自身の弱点を改めなければ、その二刀流という才能はチームによって潰されてしまうことになるかもしれない。今後、どのように大谷を扱っていくのか、エンゼルスによる起用法にはこれまで以上に注目が集まっていくことだろう。(澤良憲/YOSHINORI SAWA)
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大谷翔平を気に入った!NBA大スターのデュラントは「テレビゲームでトレード獲得し、ターナーを外す」名遊撃手ターナーも反応…オレどうなるの?※中日スポーツ
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スーパースターが大谷の熱烈なファンになり、バーチャルと現実の世界が錯綜(さくそう)している。NBAネッツのFWケビン・デュラント(32)は、エンゼルス・大谷の“リアル二刀流”に感激し、「別の種類の生き物だ。すぐにザ・ショー(プレイステーションのゲームソフト、MLBザ・ショー)でトレード獲得しよう。トレイ・ターナーは外さなきゃいけないかな(爆笑)」とツイートした。デュラントは得点王4度、球宴選出9度、NBAファイナルMVP2度のスーパースターだ。 すると、米放送局FOXスポーツはツイッターで「ケビン・デュラントは大谷翔平の大ファンだ」。これが思わぬ展開に発展し、ターナー本人がツイッターで「自分がベンチに下げられるのか、はたまたトレードされるのか、まだ分からない?」と、悲しい表情の絵文字とともに反応した。 ナショナルズのトレイ・ターナー遊撃手(27)は昨季打率3割3分5厘、今季は12日終了時点で3割2分3厘の安打製造機。2019年のワールドシリーズも5安打を放ち、球団史上初の頂点に貢献した男なのに…。
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