(メディア情報)

 

エンゼルス、2050年までアナハイム 市所有の本拠地を購入へ―米大リーグ※時事通信

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【ロサンゼルス時事】米大リーグのエンゼルスは、カリフォルニア州アナハイム市が所有するエンゼルスタジアムを購入し、2050年まで同市に本拠地を置くことで市側と合意した。4日に球団が明らかにした。市議会での手続きを経て、正式に決定する見通し。エンゼルスには大谷翔平選手が所属している。市のホームページによると、市側は球場を含む153エーカー(約0.6平方キロメートル)の土地を計3億2500万ドル(約354億円)で球団オーナー側の会社に売却することを提案していた。球団は市と球場使用のリース契約を結んでおり、近年は本拠地移転の可能性も取り沙汰されていた。

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エンゼルス「それなり補強」で右腕バンディを獲得 超大物コールに焦点を当てる動きの一環か※中日スポーツ

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ファンとしては、もどかしさが残る“それなり補強”となった。エンゼルスは4日、先発右腕ディラン・バンディ(27)をオリオールズからトレード獲得したと発表。見返りにマイナー4投手がオリオールズに移る。

 まずは頑健さを重視した。「ここ数年のディランは(年間)平均168イニングをこなし、耐久力を示してくれた。それこそ、うちにとっては重要だ」。大リーグ公式サイトによれば、エプラーGMはそう語り、AP通信も「エンゼルスが強く引かれたのは耐久性と安定感だ」。今季のエンゼルスは故障続きで、現在の先発陣で今季100イニングに到達した投手はゼロ。先発陣の防御率5・64はア・リーグ最下位だった。

 だが、バンディには懸念材料も残る。今季は規定投球回数に3分の1イニング足りなかったが、防御率4・79はメジャーの同クリア組59人中56位に相当。近年は防御率より重視されるWHIP(1イニング当たりの被安打数+与四球数)1・36も同50位相当だった。

 さらに、昨季41被弾はリーグワースト。同GMは「それは打者有利の球場(オリオールパーク)で、すごい打線(
ヤンキース、レッドソックスが同地区)を相手に投げてきたからだ。そこは楽観視している」と釈明した。

 来季の先発ローテで確定しているのは、現時点で大谷、ヒーニー、そして今回のバンディの3人のみ。ここに若手のキャニングやバリアが割って入る余地は十分にあるが、米スポーツ専門局ESPN(電子版)は「エンゼルスは現在も今オフFA市場で最大の目玉、右腕
ゲリット・コールの獲得に最も積極的だ」。今回の補強も、コール獲得に向けて金銭的な余裕を残したとも言える。

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実はストラスバーグよりお買い得? ウィーラーが5年128.5億円でフィリーズへ※DIGEST

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 メッツからFAになっていた本格派右腕ザック・ウィーラーが5年1億1800万ドル(約128億4800万円)でフィリーズ入団に合意した。今オフのFA投手ではゲリット・コールスティーブン・ストラスバーグに次ぐ存在と位置付けられていたウィーラーの去就が決まったことで、いよいよマーケットが本格的に動き出しそうな気配を見せている。

【動画】投げては11K、打ってはホームラン! ウィーラーが投打に躍動(19年4月23日)

 今回のウィーラーの契約について、「高すぎる」という声が一部で(編集部内でも)出ている。確かに、当初の予想では5年1億ドル前後と見られていたことを思えば、相場がいくらか上がったことは事実ではある。だが、私は必ずしも「高すぎる」とは思わない。なぜならウィーラーは、さらに高額の契約を手にすることが確実なストラスバーグと比べても遜色ない実力を持っているからだ。

 何をバカな、と思う人もいるかもしれない。ストラスバーグは今季リーグ最多の18勝を挙げ、ポストシーズンでも大活躍してワールドシリーズMVPを獲得。ナショナルズ初の世界一の立役者となった。一方、ウィーラーは11勝、防御率3.96と(一見)平凡な成績でシーズンを終えた。少なくとも印象度では、ウィーラーはストラスバーグの足元にも及ばない。

 だが、ポストシーズンの働きはさておき、打者の援護や救援陣の出来などにも大きく左右される勝利数は、先発投手の真の力量を示す指標としては必ずしも有効ではない。さらに、2018年も含めたここ2年の成績を見れば、ウィーラーとストラスバーグには大きな力量差はないことが分かる。

●ストラスバーグ(2018-19)
投球回 :339.0
防御率 :3.48
FIP   :3:39
奪三振率:10.81
与四球率:2.50

●ウィーラー(2018-19)
投球回 :377.2
防御率 :3.65
FIP   :3:37
奪三振率:8.91
与四球率:2.50

 FIPとは奪三振・与四球・被本塁打の数値から算出した指標で、防御率よりも投手本来の力量を正確に表すとされている。そのFIPを含め、奪三振率以外はどの項目も大きな差がないことが分かるだろう。さらに、スタットキャストの今季データを見ると、打球初速や被ハードヒット率でウィーラーの方がストラスバーグより優れた数字を残している。

 実力以外の要素でもウィーラーに分がある。まず前提条件として、ウィーラー、ストラスバーグいずれも
トミー・ジョン手術経験者で、故障のリスクは2人ともかなり高い。ただ、ウィーラーはストラスバーグより2歳若い(ウィーラーは現在29歳、ストラスバーグは31歳)という事実は、獲得球団側にとっては大きなメリットだろう。故障だけでなく、球威低下などのリスクもウィーラーの方が低いことを意味するからだ。

 ストラスバーグの場合、最多勝やワールドシリーズMVPという今季の大活躍によって、実像以上に評価を高めていることは否定できない。もちろん、大舞台の経験が無形の財産になり得ることは否定しない。ただ、『MLBトレード・ルーマーズ』が予測した6年1億8000万ドルの契約をストラスバーグが実際に得るとして(もっと相場が上がる可能性も十分ある)、「大舞台での勝負強さ」にウィーラーとの差額分の価値があるのかと言われると疑問符がつく。

 もちろん、実際に2人が今後どのようなキャリアを送るのかはまだ誰にも分からない。それでも、ウィーラーの新契約は一見そう思えるほど割高ではないこと、少なくともストラスバーグよりリスクが低いことはお分かりいただけたのではないだろうか。

文●久保田市郎(SLUGGER編集長)

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