ヤンキースは、松井秀喜氏や田中将大投手まで投じて、本気で大谷選手を獲得しに行くつもりだろうか。

 

大谷説得役にマー君!?大本命・ヤンキース、異例の現役エース投入か?

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 新ポスティングシステムの日米間と選手会の合意から一夜明けた22日(日本時間23日)、日本ハム・大谷翔平投手(23)に年内のメジャー移籍が確定的となったことで、ヤンキースの地元紙ニューヨーク・ポスト紙電子版が「田中を使って交渉するのではないか」と報じた。また、マリナーズGMが獲得への意欲を語るなど、「大谷争奪戦」が早くもヒートアップしてきた。

 大谷獲得へ本命とも目されるのがヤンキースだ。今月中旬に行われたGM会議の席上、スタインブレナー共同オーナーが大谷について「投手としても野手やDHとしても貢献できる能力がある選手のいるチームは見るべきものがある」と話していたが、今回ポスティングシステムのスケジュールが決まったことで正式に名乗りを上げるのは確実。そんな状況の中、ニューヨーク・ポスト紙はこの日、関係者の「田中将大を使って交渉するのではないか」との声を紹介した。

 19日には、ニューヨークで野球教室を開いた松井秀喜GM付特別アドバイザーも出馬要請に関し「ボクじゃ、インパクトは薄いよ」と謙遜しつつも「それはチームに聞いて下さい」と否定しなかった。実際、13年オフの田中争奪戦の際には、ロサンゼルスでヤンキース首脳陣が大挙してそろった面談の最中に、松井氏がニューヨークからわざわざ電話を入れた実績がある。大谷との面談で、松井&田中のコンビで入団要請をする可能性も出てきたわけだ。OBはともかく、現役のエース格の投入は超異例。最強の“切り札”になりそうだ。

 ヤ軍が大谷に使える契約金も350万ドル(約3億8929万円)でメジャー30球団(別表参照)ではレンジャーズに次いで2番目に多く、ア・リーグのDH制が投打の二刀流にマッチするとの指摘もある。

 一方、スポーツ専門局ESPN電子版は争奪戦で注目される7球団を取り上げ、ドジャースを「高校時代からマークし、これまで多くの日本選手が所属してきた」と一番に紹介。次いでヤンキース、レンジャーズ、マリナーズ、ツインズ、カブス、ジャイアンツと続けた。大谷は25歳未満の外国人選手扱いで、契約金など条件面より、「二刀流ができるかどうか」を代理人のバレロ氏も強調しているだけに今後の展開が注目される。

 ◆大谷は札幌で自主トレ

 ポスティングシステムでメジャー移籍を目指す大谷が、札幌市内の屋内練習場で自主トレを行った。これまでは2軍施設のある千葉・鎌ケ谷で自主トレをしてきたが、今週は球団イベントが続くため、札幌で練習を行う。練習後に取材に応じることはなかったが、キャッチボールやランニングなどで約1時間半汗を流した。

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