https://dokushojin.com/article.html?i=3780&p=3

上に添付したのは政治学者の白井聡さんと作家・演出家の鴻上尚史さんによる対談の記事です。

この対談は『二度目の敗戦をどう生きるのか  「特攻兵」と「国体」の視点から 』と題されたものです。

国体とは国民体育大会のことじゃないですよ、もちろん!

国体とは国家の状態、国家の体裁を意味しています。

鴻上さんは特攻兵として9回出撃し、9回とも生還し92歳まで生きた佐々木さんにインタビューした本を書いており、一方、白井さんは戦前・戦中と戦後の日本において変化した「国体」について本を書いております。


大日本帝国時代の国体とは端的に「天皇」のことであり、大日本帝国とは天皇(唯一の主権者であり現人神)を頂点とする一つの家族であるというストーリーで動いていて、臣民(当時は日本国民は臣民、つまり天皇の臣下とされていました)は天皇の赤子であるとされていました。


その体制が敗戦後には天皇は象徴天皇となり、権力も選挙権も被選挙権も持たない立場へと移されました。


その代わりにそれまで天皇が占めていた位置に就いたのが、なにを隠そうアメリカだと白井さんは話されています。


この話はフランス哲学が専門で合気道や能もたしなむ内田樹さんも自身のブログや著書で事あるごとに取り上げていることなので、自分には馴染みのある話なのですが、そうではない方にとってはちょっと飲み込みにくい話なのかもしれません。


日本は太平洋戦争で完膚無きまでに叩きのめされたため、その後は「対米従属」という選択肢しかとることができなかった。でもそれはいつか「対米独立」を果たすための「対米従属」という選択であった。つまり手段であって目的ではなかったと内田さんは説明しています。

まさに敗戦後の日本は凄まじい速さで復興し、高度経済成長を遂げ、一時はアメリカさえをも凌ぐのではないかと言われるところまでいきました。

その中で1968年には小笠原諸島の返還、次いで1972年には沖縄の返還が実現しました。

この頃まではまさに「対米従属」という政策が功を奏していました。

しかしその後はアメリカに従属することで得られるものが少なくなり、にも関わらずアメリカに従うという一択が侵してはならないほど当然のものとして自己目的化してしまった状態が続いているとも内田さんは言っております。


いまの日本ってアメリカの属国なんですよね、実質的に。でも自分の周りの人たちと話す感じだと、そんなことつゆほども感じてない人が大半で、日本は独立国だと頭から疑っていないんですよね。


そういう人に以上のような話を振ってみても、「いや、日本は独立国でしょ?(なに言ってんの)」という反応が返ってくるのがほとんどでして、まともに取り合ってくれないんですよね。

自分としては内田さんや白井さんの「日本は戦後一貫してアメリカの属国である」という話の方が「日本はどこの国の属国でもない、正真正銘の独立国である」という話よりも断然納得がいかいったんですよね。

そう考えた方が色々と現在の日本の政治状況がクリアーに見えてきたんですよね。


戦後日本の記帳路線として、アメリカに従属するという選択を続けてきたからいまの安倍内閣もあんなに卑しいほどにトランプ政権にしっぽを振るのかと。

もし興味を持たれたら、ぜひ鴻上さんと白井さんの対談記事を読んでみてください❗️