哲学者の國分功一郎さんと政治学者の白井聡さんの対談記事を読みました。
白井さんが『国体論 菊と星条旗』という本を出版した記念に、「国体とはなにか?」についてお話しされております。
国体って国民体育大会の略じゃなくて国家体制の略です。
副題の菊とは天皇のことで、星条旗とはもちろんアメリカのことです。
明治維新から1945年の敗戦までは、国体とは天皇を中心としたものだったが、敗戦から現在まではその地位と役割はアメリカが担うようになったということを「菊と星条旗」という言葉で白井さんは表しています。
日本って敗戦した後、アメリカをはじめとする連合国の占領下に置かれて、1951年のサンフランシスコ講和条約によって独立を回復したことになってますが、それは表面上であって、実際はいまだにアメリカの占領下にあると言ってもいい状態なんですよね。
って言ったら「えっ、そんなことないでしょ?日本は正真正銘の独立国でしょ!」と憤慨する人もいるかもしれません。
自分も最初は同じ反応をしてしまいました。
自分がいまの日本は正真正銘の独立国ではなく、いまだにアメリカの属国であるという考えに触れたのはフランス哲学を専門とする内田樹さんのブログでした。
そこから内田さんの著書を何冊も読むうちに、「あぁ、確かにいまの日本はアメリカの属国なんだなぁ」ということを得心しました。
例えば、みなさんは横田空域という言葉をご存知でしょうか?
検索していただくとすぐに出てくるのですが、実は首都・東京の真上にはいまだにアメリカ軍が管理する空域が広がっており、羽田空港に降りる飛行機はその空域を避けて離着陸をしなければなりません。
ドイツも第二次世界大戦後、連合国による占領下に置かれましたが、いま現在ドイツに駐留するアメリカ軍はドイツの法律に従うことになっており、日本とは大違いです。
白井さんの「日本は戦争に負ける前に負けていた」という言葉にとても納得しました。
時の権力者たちを自分たちの手で止めることができなかった。そのことが悲劇の拡大を招いてしまった。
戦前・戦中の日本社会の動きといまの日本社会の動きが妙に符号するところがあり、いま安倍政権の横暴を国民の手で止められなかったら、あの時と同じかそれ以上の悲劇をもたらすのではないかと危惧しています。