トーマス・マン「魔の山」②


 先週いっぱい横浜にいました。3月末から4月初めの横浜は春たけなわ、と言いたいところですが、行ったばかりのころは雨がちで、とても寒かったです。帰るころになってやっと晴れて暖かい日が続くようになりました。

 カバー画像は今後の天候への期待を込めて選んでみました!!



 この2年ほど、Eテレで放映している「100分で名著」を見るようになりました。そのキッカケが今回取り上げた「魔の山」です。


 私が視聴したとき、すでに最終回でネタバレとも言える状況でした。なのに何故か、ふと読んでみようかな、と思ってしまったのです。少し離れた市にある大きな図書館に行きました。学生のころ、必ずと言っていいほど学校の図書室にあったので。

 結果、敗退しました。どこにもなかった、ハァショボーン ああいった世界の名作は学校限定でしかないのでしょうか。

 考えた末、本屋で買うことにしました。昔から新潮文庫にあることは知っていたので。でも、また見つかりませんでした。売り切れでした。自分のようにテレビを見て読みたくなった人がいたらしい。この間まであったのに、とミーハー(古い)な私は思いました。

 手に入らないとなると欲しくなるのが人のサガ、といったところか。結局、注文しました。できるだけ探して借りるなり買うなりしたいタチなので、忸怩たる思いでしたが、読むためにはしょうがないと割り切りました(その後、本屋の棚から無くなることはありませんでした)

 白地にレモンイエローのロゴの上巻、下巻はグリーングレー、美しい装丁です音符 内容は、凄いとしか言いようがない。日本ではあり得ない、というより書き得ない、一歩間違えると取りとめのないものになってしまいそうな長編教養小説。

 

 主人公ハンス・カストルプは従兄弟ヨアヒム・ツィームセンが結核を患って療養している国際サナトリウム「ベルク・ホーフ」がある山へと訪ねる旅にでる。彼はこの山に来たときは健康体だったが、数週間後、療養所を出発しようとしたときミイラ取りがミイラになるが如く、自身が結核の症状を表すようになり、結果7年も滞在することになる。


 これだけ書くと、ある意味しょうもない内容です。実際、主人公は一応働こうとはしているけれど、高等遊民といった様子の定見のない存在。これといった印象はありません。なのになぜ主人公たりえてるか。次はそのことについて考えてみたいと思います。


次回へつづく