肝試しが中止となり、部員たちは宿舎へ戻った。


あさ美はもう、だいぶ落ち着いたみたいだ。


だけど、僕はまだ謝れずにいた。


男子部員はみんなで部屋でテレビを観ていた、あとは寝るだけだ。

僕も先輩たちと一緒にテレビを観ながら笑っていたけど、

やっぱり、ずっと心に引っかかっていた。


やっぱり、あさ美に謝ろう!


そう思い、携帯を手にした。


メールが着てる。



・・・・あさ美からだ!!!


『真琴、部屋出てこれる??1階の売店に居ます』


ヤバイ!!


メールが着てから30分も経っている・・・・!!


僕は部屋を飛び出して、1階の売店へ向かった。



売店はもう営業終了していて、自動販売機の明かりだけになっていた。


ガランとしている。


あさ美の姿は無い・・・。


電話をしようか・・・。


迷っていると、玄関の自動ドアが開いた。


「真琴~!遅いよ~!こっちこっち!」


あさ美が玄関で手招きしている、ホッとした僕は思わず笑顔になった。


「星がスゴイの!」あさ美がキラキラしながら言った。



ホントだ・・・!!


夜空一面に星がビッシリ広がっている・・・!!

こんな空初めて見た。


いやいや!星の前に謝らなくては!!


「真琴、ゴメンね・・・」


僕が口を開く前に、あさ美が言った。


「今日、せっかく先輩と肝試し企画してくれたのに、台無しにしちゃって・・・・、しかもおんぶまでしてもらって・・・・」


「いや!俺も謝ろうと思ってたんだよ・・・。怖い思いさせて、ゴメン・・・」


なんだか、二人とも恥ずかしくなって笑った・・・。


僕たちは、そのまましばらく無言で星空を眺めていた。


手を繋ぎながら・・・・・。





おい あさ美!!!



俺だよ俺 真琴だよ!!! いつまで泣いてるんだよ!!!



久美子は裏切り者だなー 次の人たち待ってるから早く取りに行けよ!!!



返事がない まじでビビッてるらしい  仕方なくおんぶして行くことに・・・



あさ美の心臓の音が俺の背中に伝わってくる かなり早い このドキドキが妙に痛々しく



感じてしまった。 本当に恐かったんだと思ったからあとであやまることにした。



この1件で肝試しは中止になりみんなで合宿所へ帰ることになった。
















  

青山先輩の話だと、宿舎から林道を1キロほど歩いたところに神社があって、その道のりはかなり薄気味悪いらしい。

そこで、肝試しをしようとゆうことだった。

ルールは2人一組で神社まで行き、境内に置いてあるババロアを持って帰ってくること。

ババロアは顧問の石原先生からの差し入れだ。

某有名洋菓子のもので、僕もテレビで見て知っていた。

女子が乗り気じゃなかったが、ババロアのおかげで恐怖の中に笑顔が少し加わった。

僕は青山先輩の手伝いでお化け 役 をやることになった。

白いシーツをかぶって木陰から現れるだけで、みんな絶叫した。

なかなか楽しかった。

次にやってきたペアは…
あさ美と久美子だ!!

あさ美と久美子は仲がいい。

久美子の本当の名前は知らないが、部活では秋吉久美子に似てるから、久美子と呼ばれていた。

本当に久美子だと思ってる人もたくさん居るはずだ。

フラフラとシーツお化けの僕が2人の前に現れる。

『ぎゃゃゃぁぁぁぁーー!!!!!!』

ドンっ!!!

僕はものすごい絶叫と共に突き飛ばされた。


驚いてシーツを取ってみると、僕の前にはあさ美が一人で泣きながら立っていた…。

久美子は叫びながら逃げていってしまったみたいだ…。