狐罠/狐闇 | 半醒半睡。

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夢か現か・・・日々この連続

 


主人公、宇佐見陶子のイメージが何ともカッコイイ。
店舗を持たず骨董を扱うバイヤーというのでしょうか
そういう人たちは旗師と呼ばれています。

宇佐見陶子は冬狐堂という屋号を持つ旗師です。
狸と狐の化かし合いとか魑魅魍魎の世界だと言われる骨董業界で
骨董の魅力に取り憑かれた彼女は生きているわけですが
彼女の周りで、それはそれは凄まじい事件が起こるのです。

しかし、これがただの殺人事件とか盗難事件とか
贋作事件とかいうようなものではなく
裏で仕掛けられた巧妙な手口が・・・いや手口なんて甘いものじゃないな!
驚くやら感心するやら・・・
北森鴻さんの知識の豊富さ、レポート力、そして文章の魅力に
絶対嵌る作品の代表がこのシリーズです。

以前読んだ「緋友禅 -旗師 冬狐堂-」「瑠璃の契り」もそうなのですが
(もう一度この二冊を読み直してみよ~)
旗師 冬狐堂の宇佐見陶子のみならず
良き相棒であるカメラマンの横尾硝子にも魅力を感じます。

           ***

狐闇では、古物商の鑑札を取り上げられたり犯罪者の汚名まで
きせられる宇佐見陶子の罠に嵌められていく過程の描写が見事で
最初から最後まで読み手も気を抜けません。

この作品には、北森鴻さんの代表作品で知られる
「蓮丈那智フィールドファイル」の主人公、民族学者の蓮丈那智
「桜宵」「蛍坂」「花の下にて春死なむ」でお馴染みの
バー香菜里屋のマスター、工藤さんも登場します。
豪華キャスト揃い踏み!といった作品で
登場人物ばかりでなく、内容の濃さも読み手を惹きつけます。

           ***

狐罠は贋作を掴まされた宇佐見陶子が
売りつけた橘薫堂に目利き殺しの仕返しをする話ですが
これがまたたまらなく面白い!

世に言う贋作なるもののルートはこういうものなのか!
贋作師という日陰の商売が存在するのか?!
探れば探るほど深さが増してくる骨董業界を感じます。

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私もその骨董を扱う資格[古物商]を公安委員会から頂いていますが
今のところ訳あって実際に売買はしていません~(=^‥^A
訳と言っても大層なものじゃなく、ただただ時間がないだけ。

そう、その古物商・・の許可証を申請した理由ですが・・・

私の知らない過去に生きていた人たちの手によって作り出されたもの、

それが時を経て目の前にあったら、感じ入りませんか?


不思議な魅力を持つ骨董品、骨董品でなくても古いものを眺めたい
そしてそれを手に入れる手段を持てる、そしておまけで売買もできる・・・
・・・ただそれだけの理由です。

今は「何でも○○団」なんていうTV番組があるのでご存知でしょうが
骨董品の値段というのがべらぼうに高い。
昔、美術品として作られたそれなりのものならわかりますが
日常使うようなものも結構なお値段です。

骨董品の蒐集家が多いことにもびっくりしますが
集めるための努力に頭が下がる思いです。

私のこの鑑札・・・無駄にしちゃいけないよね。
旗師マコロン参上!( ̄0 ̄)/!!
 

・・・なんて・・・・そんな未来は絶対ないな!