川上未映子『六つの星星』 あとがき
『雪は溶け、水になった。それは分かる。しかし雪の白さはどこへ行ってしまったのだろう』
十代の頃、たしかシェイクスピアだったと思うんだけど、
そんな一文を読んだときに、おお、そうだ、とても怖くて、とても全部で、
とてもとても知りたいことはきっとその白さのついてなんだ、
とはっきり感じたことを覚えています。
百年といわなくても六十年もすれば、ここに登場してくださったみなさんも
わたしもいなくなって、もっと長い時間がたてば、記憶や思い出が宿る場所、
それを語り継ぐ運動、痕跡を認識するそのもの、
-そういったすべてがまるっと消滅してしまう日が来ます。
でも、無限か有限かも、もう分からないような遥かなときのなかで、
いま、こうして、ここで、人々は存在して、出会って、思いをやりとりした、生きていた、
ということはやっぱり事実で真実で、誰もいなくなっても、何もなくなっても、
この瞬きのようなできごとは本当のことだったんだと言えるような、
そんな気がしています。雪の白さも消え、星も人も燃え尽きるけど、
世界にあったそのきらめきは何を言おうとあったことなのだと、そんな思いを込めて、
この対談集は『六つの星星』という名になりました。 (以下省略)
こんばんわ、えまるです。
今日はこの文章を思い出してました。
そんな今日は弟2が生まれた日。
きのうはある方が亡くなった日。
そしていろんな人のことを思うろくがつ。
いろんなひとの生き方を思うろくがつだよ
うちらは常に
後ろでもない、斜めでもない、左右でもない、
止まることもできず、強制的に前、前方に進むしかないのやなあと思う。
みんな精一杯 いっしょうけんめいだ。
黙祷して寝よう、おやすみまかろん