僕の実家の一番目立つところに飾ってある、置物です。
小さな屏風って言えば良いのでしょうか?
それに言葉が描いてあります。
これは、こちらでも記事にさせてもらった設楽町名倉高原のアートフェスティバル で3年前に手に入れました。
このイベントが行われるのは毎年ゴールデンウィークなのですが、ゴールデンウィーク内に「母の誕生日」と「両親の結婚記念日」があるのでこちらでそのプレゼントを探している時に見つけました。
これを見つけた時、僕は涙が止まらなくなりました。
僕が母にかけたかった・・・でも恥ずかしいから言えない言葉、まさにその言葉が描かれていたからです。
当時の母は「人には弱いところをみせない」、「誰にでももの凄く気を使う」。そんな性格の為、自分が一番大変でつらいはずなのに、誰にも甘えようとせずいろんな事に頑張りすぎていて・・
そして、自分の中の思い出や気持ちをどうして良いか分からないでもいたようです。
この作品は展示物で、本来は販売はしてない作品でした。
しかし僕はどうしてもこれが欲しくなって関係者の方に譲って頂けないかとお願いしてしまいました。
あんまり覚えていないのですが、感極まって目に涙を溜めながらお願いしていた記憶があります。
関係者の方も、少しビックリしたように製作者の方を呼んで下さってその事を話してくれました。
製作者の方は優しそうな女性の方でした。
僕はどうしても譲って欲しいその訳を伝えたかったのですが、うまく言葉にできません。
でも、その女性の方は「そんなに言って頂けるのが一番嬉しいですよ」って快く譲って下さいました。
本当に嬉しかった。
お礼を言って大切に大切に抱えながら実家に帰りました。
これを見せた母は「これは良いね。」本当に喜んでくれて。
いつもは高価なプレゼントとかしても「私にこんなもの・・」なんて言う母なのですが、これはとても気に入ってくれました。
そして、自然と実家の居間の一番目立つ場所に飾られて、毎日 母はこれを目にしてくれているようです。
作品には気持ちが、言葉には力が宿ると思います。
物により元気になれたり、言葉により救われたり。
こんな素晴らしい作品、僕もいつか創りたいです。
「たからもの」であると同時に目標ですね。
そして、今日は父の6回目の命日。
僕が昔、父にプレゼントした物もその横に飾ってあるのですが・・
もう少し良いものをあげれば良かったな・・。
喜んでくれてたけど。笑
生前の父は1度も人の悪口を言わないような、そんな人格者でした。
「両親の悪いところばっかり似たね」と冗談(?)で良く言われる僕ですが、そんな父も僕の目標です。
親孝行って期限付きだったんだな って最近ちょっと残念に思う気持ちが増しつつあります。
でも、母への親孝行が父への親孝行でもあると思うので頑張りたいですね。
みなさんも、ぜひ・・・ね。