失恋した子供に親が出来ることって何?-スイミングスクール


学校の水泳の授業でクロール25メートルが泳げなかった下の息子(小5)。

「泳げるようになりたい」と私に言ってきたので、水泳が始まったすぐのタイミングで短期のスイミングスクールの予約をしました。

しかし、水泳の授業が回を重ねるうちに、だんだんと泳げる距離がのびて、補習1日目にはもう泳げるようになってしまいました。

でも、一度入金してしまったスクールのキャンセルは出来ないし、この際、基礎から教えてもらうってことで行こうか?と声をかけると「うん、わかった」と返事があったので、2日前(水曜日)スイミングスクールに行きました。

上の写真はスイミングスクールの様子です。

すでに25メートルが泳げることは告げておらず、申告のとおり10メートル少し泳げる程度と認識していたコーチが中級クラスに入れましたが、実際に泳いでみると25メートルが泳げてしまいましたので、急遽上級クラスに変更。おにいさんコーチの指導のもと、別の泳法を選択するというので私が平泳ぎを頼みました。

で、ビート板をつかって足の使い方の指導をしているところです。

最後の方ではビート板を使わず、なんちゃって平泳ぎが出来ていました。(ほんの数メートル泳げる程度)

明日からは平泳ぎの練習だなぁと観覧席をおりて息子を迎えると息子の様子がおかしいんです。

しょげているというか、テンションが異常に低いんです。

で、第一声が、


「つまんない、もう行かない、やだ」


あれ?確かに目標は25メートルをクロールで泳げるようになる!だったけど、新しい目標が出来たからいいんじゃないのか?と私は思い込んでいましたが、息子の心境はどうも違ったようです。

帰りの道中でどうして行きたくないかを突っ込んで聞いてみました、帰ってからも少し話しましたが、泳ぎの問題ではなさそうです。友達がいなくて孤独感が辛くてしかたなかったようです

私はそれを承知で頑張ってくれるものと思ってたんですが、想像以上に自分が浮いた存在と感じてしまったのかもしれません。

で、さっそくスイミングスクールに事情を話し、どうしたもんか相談しました。

帰ってきた返事、

「そうですかぁ、でもですね、今は泳げるかもしれませんが、来年また水泳の授業が始まる頃にはまた泳げなくなるなぁと感じました、まだ5日もあるのでもったいないので来てください、僕からも本人ときちんと話をしますから。」

そういわれたので、息子に話すと

「行きたくない、行かなきゃ行けないの!?」

てな感じで拒否されっぱなしだったので、次の日(昨日)は休みました。

今日は無理やり起こしてコーチと本人と話をさせるためとりあえず行こうと促すと、

「今日で終わりにするから」

そう吐き捨てたコトバ・・・。

息子の気持ちはすでにはっきりしています、が、連れて行きました。

コーチに息子を託して、待つこと15分。

早々に私はスタッフさんに呼び出され、息子はムリ、ヤダの一点張りで結局コーチが諦めたそうです。


はい、行く前からわかってました。

コーチにはこういうナーバスな子にはもう何を言ってもムダだということを分かって欲しかったのと、かけるコトバはちゃんと選ぶべきだということも分かって欲しかっただけです。

今日はそれを分かって欲しくて連れて行きました。


でももうひとつ連れて行きたかった目的がありまして、嫌なことから逃げずに結論が自分なりに出るところまではチャレンジしなきゃだめなんだぞ!っていう私からのガンバレの思いもあったんです。


ただ、息子のココロはぼろぼろで目を真っ赤にしてしょげているようなムカついているような様子です。

失恋した子供に親が出来ることって何?-市営プール


当然、このままでは終われない!私も息子もモヤモヤしたまんまです。

どうしようか…

ひとことも声がかけられない状況で家に戻るのはつらいなぁ。

思いついたのは、家の近くの市営プールで思いっきり泳がせよう!私と2人きりで!

実はこれも初体験なんです、プールが私嫌いなんで、息子が行く時は友達のお母さんとか友達だけで行ったりしてまして、私は息子と2人でプールに行ったこともないんです。

ぜったい平泳ぎ25(メートル)泳がせてみせる!

もう気持ちがそればっかりでした。

息子に「せっかくだからプールで泳いで行こうよ!?」と声をかけると、拒否はしませんでした。

割といい感触です、いつも来ている市営プール、お客はチビちゃん3人だけ。25メートルプールには一人もいません。(写真のとおりです)泳ぐなら問題なし、邪魔者なしです。

さっそくプールに入り、

「平泳ぎどれぐらい泳げる?」

「いやいや、全然だよ、5メートルぐらいだよぉ」

「うんうん、とりあえず息つぎ出来るから、顔つけてどれぐらい泳げるかお母さんに見せて。」

「うん、わかった、じゃ行くよ」

「ゆっくりでいいからね」

深呼吸をして、頭を沈めて泳ぎ始めました、比較的きれいなフォームです、リズムがよく、力まず順調な滑り出し。半分を過ぎた頃少し疲れたのか息つぎのタイミングが短くはなりましたが、「ガンバレ!」と私が叫ぶと折れそうな心を立て直し?またスピードがでてきました、あと少し、あと少し…。(祈る、祈る、このまま行け~~~~!!)

なんとなんと、泳ぎきってしまいました!

スイミング初日の練習が平泳ぎ初体験、本日二日目にしてあっさり平泳ぎも25(メートル)制覇です!

「いやだぁ~、すご~い、泳げちゃったね!!」

「あ、あぁ」

本人もビックリしていました、そりゃそうでしょうね、まさか二日目にして泳げるなんて自分自身想像してなかったんですから・・・。

意外とクロールより簡単かなとは思ってましたが、正直今日はムリだろうと思ってたんですけど、何なんでしょう、この成長は・・・。


もう、あとはスタミナのみです、スタミナつけるのと練習を繰り返せば、スピードがでるし、距離も延びそうです。

コーチが心配したまた泳げなくなるというコトバ・・・。

私が見る限り、そうなってもまたすぐに泳げるようになりそうです。


最初はどうしたらいいものかと考え悩み、なんて言えばスクール通ってくれるだろう…とかける言葉を捜していましたが、とりあえず今日行かせてコーチも息子もお互いの限界を知って、お互いが納得してもらってよかったです。

そして、ここで終わらなくてよかった、プールで平泳ぎ2人で頑張ったもんね!

ちゃんと泳げたしね。


あとからコーチが申し訳なさそうに電話してきましたが、「自力で平泳ぎも25(メートル)泳げるようになりましたからもう何も言わなくていいですよ。」って言うと、また何かあったらいらして下さいと言ってました。


ええ、でも二度と行かないでしょうね。