今回は、ここんとこずっとお気に入りで、数曲カバーしているPenthouseのドラムス、平井さんが推しのLaurenceという若い兄・妹を中心としたバンドのカバーです。
若い・・・多分、30前後じゃないかと思いますが、ちょっと前に来日もしていて、ブルーノート東京でライブやってたみたいです。
曲調はとてもソウル、それも70年代あたりで、ダリル・ホールのようなブルーアイド・ソウル、白人が歌うソウル、そんなテイスト。
歌詞がけっこうスラング多用していて、これは訳詞つけた方がこの曲の背景、2人が歌う世界観がわかりやすくなるなと思って、音だけ公開している音楽SNSには書かなかった訳詞をYoutubeの動画にはつけました。
なんか、若いというか、スタイル・テイストはアメリカの白人(2人はNY出身)なのでこの感じですが、これが日本だったら多分、尾崎豊が、盗んだバイクで走り出し、真夜中に学校の窓ガラスを割りまくってた・・・的な青い、今どきのZ世代が聞いたら「なにそれ、意味不明」って言われそうなくらい青い皮肉(^_^;)
でも、こういう歌って、こういう世界観も合ってると思うわけです。
カバーしていて、サウンド・コード展開は、奇をてらわず、オーソドックスで、グルーブも2拍目4拍目がアクセントになっているんですけど、歌詞の譜割りだけは今風というか、とにかく前のめりに入って出ていく。そこがめっちゃ僕には難しかったです。
僕の世代だと、よほど字余りとかズラシまくる(布施明さんみたいな?)人・音楽スタイルでない限り、普通に単語の音節ごとに四分音符、八分音符に均等なペースで乗せていくとこなんですよね。でもLawrenceの2人は欧米人独特の歌い回しというか、種族的ないきがった歌い方してくるので、とにかく譜割りが前の方に詰まってて、なんなら3拍目と4拍目は空白だったり次の小節のための前奏部分だったり。
まぁ、歌い手のいう面倒くさい話しは、歌い手さん以外には興味もないとこですし、でも興味のある歌い手さんなら、なるほどね~わかる~みたいな共感してもらえるとこじゃないかな、なんて思ったりもして。
それからあとひとつ、最近、シンセヴォーカルのクォリティが上がっていて、なんたって機械が出す歌ですから、ピッチもテンポも正確に歌わせるのは容易いわけです。それだと平坦になって歌としてつまらないから、シャクったりヴィブラートかけたり、いろいろボカロマスターみたいなテクニックを以て表現力を後付けします。そのクォリティが初音ミクの頃よりはるかに人間ぽくなってきているんです。
こういうの、例えば仮歌音源としては人を雇わなくていいし、そもそも歌えない・歌わない演奏者や作曲者でも、歌曲を自力で解決して歌ものに仕上げることができるわけで、これはとても需要もあるし便利なものでもあると思っています。
MIDIやPCでどんな音でも作り出せるDTMやDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)の進歩のおかげで、楽器についてはかなり先行して便利なソフトウェアを手軽に利用できる恩恵も、僕自身、オケ制作で享受しているので、シンセボーカルも全然ありだと思ってます。
でもですね・・・やっぱり僕は歌いたいわけです。そして人間だから歌える歌い方、ライブやセッションで、相手や聴衆の出方や反応を聴きながら、リアルタイムでノリを変えたりフェイク入れたりできる、楽器で言えば掛け合いのアドリブバトルみたいな楽しさ。これはシンセボーカルじゃできないですよね。まぁAIがもっと進化して、曲や他人の歌声まで感情として理解してリアルタイムに表現面でなにかしら生成するようになったら、そのときはまた別の考え方になってるかもしれないけど・・・
それでもそのAIが、一人の歌い手として認めるってことだけで、僕や、一緒に歌ってるKayさんなど、人間の歌い手とどっちが上か下かって話しじゃなく、この歌はGForceで、この歌はKayさん、そしてこの歌はAIの◯◯さんキャラ・・・みたいになるんだろうと予想しています。
そんなことを、最近のシンセヴォーカルの興隆をみているとなんとなく考えていたので、今年に入ってからは特に「人間だからこそできる歌」「僕が歌える歌の幅をもっと広げて極めたい(っつっても大したことないレベルなんですけど)」「そもそも、GForceって歌い手として、自分の理想はもっと上にあって、まだまだ全然そこに届いていない」って、具体的な課題レベルまでずっと前から感じてました。それがシンセボーカルの台頭によって、より具体的な目標や課題克服へのモチベーションにしてくれたなぁって思うわけです。
今回の歌も、そういう人間が歌ってんだ!多少、ピッチが甘かろうが、そんなこたぁ関係ね~。正確な歌が聴きたきゃ、声楽家かシンセヴォーカルでも聞いてろや!みたいな意気込みだけは込めてみました。
と、ジジィな歌い手のこだわりでした、お粗末♪