モンスター

最近、サーキットで「Monster」というステッカーやロゴマークをみる・・・
色味は黒をベースに、蛍光グリーン、または蛍光オレンジと、非常に派手。目立つ。
なんというか、NASCARなどアメリカンなレースマシンに似合いそうな感じ。

そしたら先日コンビニで「モンスターエナジー」というドリンクがあった。
これか・・・
 

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というわけで飲んでみた。

まずどんなものかというと、要するにリポビタンDみたいなものだね。
缶はトップについてるタブがそれぞれ、グリーンかオレンジに着色されている。こじゃれてますね。
アルギニンとか、高麗人蔘とか書いてもいます。

味は・・・炭酸がキツメで、味は甘い。いわゆるエキス的な味は薄い・・・
まさに、炭酸の強いオロナミンC、リポビタンDって感じ。

もともとアメリカの商品らしいけど、要するにここ10年で一気に規模が拡大したレッドブルなんかと同じカテゴリーの商品なんでしょうね。

実はこのジャンル、前述のオロナミンやリポビタンでわかるように、日本では大昔から市場規模が大きい分野。で、こういうドリンクは「外国人は飲まない」と思い込んでいたのか、はたまたテストマーケティングしても売れなかったのか・・・とにかく国際商品化されずにガラパゴス的商品になりかけてた。

しかしレッドブルが、若者にもウケのいいデザイン、味。そしてモータースポーツを筆頭に、あらゆるカッコいい系のスポーツイベントのスポンサーとして大々的にプロモーション。
一気に世界制覇・・・

モンスターエナジーもまさに同じ文法で追随している商品っぽい。

日本の製薬会社の栄養ドリンクと、ここまで差がついた理由は・・・!?

それはもう、硬直化したマーケット定義付けと、それに起因するやぼったさ・・・なんだろうなぁ。

だいたい、製薬会社が製造しているし、栄養成分的には日本勢は品質面ではむしろ優れていたと思われる。だけど「薬」のイメージ=「効きそう」という文脈で、茶色のビンで、それとわかる昔ながらのラベルのまんま・・・
いくら「ファイトォ~! 一っぱぁあああつ!」と若手俳優にやらせても、このパターン自体がもう古臭いんだよね。きっと。
だからほんとに疲れた時はリポビタンよりユンケルの高いやつ(^_^;)にいっちゃうし、気軽に飲むならレッドブルやモンスターの方が、今風でカッコよく見える。
そんな感じなんでしょう。

もし日本勢が商品をあらためて定義しなおして、派手でセンスの良いパッケージと、今風なネーミングで、レースやサッカー、X系イベントのスポンサーを大々的にやってたら・・・
日本市場を飛び出して世界レベルで一儲けできたかもしれないですね。

米モンスター、バレンティーノ・ロッシのスポンサーに
http://prw.kyodonews.jp/opn/release/200902171183/

ブランパン耐久レース用フェラーリにモンスターカラー
http://blog.livedoor.jp/butchon/archives/5906267.html

モンスター・コム
http://www.monsterarmy.com/


日本のガラパゴス傾向は、僕達自身の視野を狭めるデメリットもある。
そのかわり、あるベクトルへ限りなく煮詰まり高度化する。
だから、このガラパゴス商品なんかも、一度世界的視野で再定義しなおし、世界商品化したら結構強いものがたくさんある筈・・・・・

このエナジードリンクだって、モンスターやレッドブルの薄っぺらくて、べったり甘い炭酸飲料よりも、ユンケルやゼナの方が断然効く気がする。そんな味の違いが一口飲んだだけでわかる。
つまり、マーケティングやブランド戦略が旧態依然でダサいだけで、品質や効能なら圧倒的に日本勢の方がよさそうに感じる。

僕の友人からいろいろ教えてもらった「初音ミク」なんかも、日本のサブカル、マニア性のポテンシャルが開花し始めている好例でしょう。