自分用のメモ:戦後補償の日独比較

ほんとに朝日新聞ってのは、売国奴のマゾヒストが、えらそうにぶっているだけのマスゴミだなぁ・・・

今回と前回のメモは・・・・・

昨今の、中国や韓国による反日教育を意図的に行い、自国の保全を図っている隣国からの「日本の戦争責任とそれへの賠償」について、日本でも知識・見識のあるはずの人々が、その内実についてはあまり詳細を自分で確認せず、むしろ自虐的といえるほどの全面謝罪精神を以って、「日本は悪いことをしたのだから」「日本はドイツよりも戦後補償をしていない」ということに合点がいかない。
だから、そうした自分の気持ちを落ち着かせるために、ドイツと日本とその賠償すべき対象や内容が異なり、日本は完璧とはいえないまでも、ドイツよりも先行して戦後補償を講和条約を結んだすべての国々に対して完了しているということをメモしておきたい。

そう思ったから。
だって、日本人だろ、非は認めるし、犯した罪も事実について否定したり歪曲もしない。大和魂を持つ日本人なら当然だ。
だからといって、虚偽粉飾も混在している相手の言い分を、そのまま受け入れることはない。
それとも、日本人じゃないのかな。そういうことを言って、日本を必要以上に貶めるってことは・・・
それなら、それ以上どうしようもないけどね。



   ~ 以下、メモ ~



     _/ _/_/ _/_/_/ Common Sense: 戦後補償の日独比較
_/ _/ _/ _/    ~ワイツゼッカーの苦衷~
_/ _/ _/ _/ _/_/             18,235部 H11.12.18
_/ _/ _/ _/ _/ _/ Japan On the Globe(118) 国際派日本人養成講座
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■1.戦後補償の日独比較■

ドイツは旧西独時代以来、ユダヤ人虐殺などへの個人補償だけでも、円換算で総額約6兆円を支払ってきている。日本がアジア諸国に払った賠償・準賠償はざっと6千億円[1]

この朝日新聞の挙げる数字は、ドイツは誠実に戦後補償に取り組んでいるのに、日本は逃げている、誠実に謝罪し、賠償しないから、いつまでもアジア諸国から信頼されないのだ、という主張の根拠とされている。

これに対する反論をまとめれば、次のようになろう。

・ ユダヤ人600万人虐殺などというような犯罪を、日本は犯していないから、補償金額の多寡を比較すること自体、無意味だ。

・ ドイツはユダヤ人虐殺以外の戦時賠償をまだ完了しておらず、まだこれからの段階。日本は北朝鮮以外のすべての関係国と講和条約、平和条約を結び、正式に国家賠償が完了している。

どちらの主張が正しいのか、読者自身で考えていただくために、以下のような基本的な事実を紹介したい。

■2.ナチスの犯罪■

 まずドイツが補償したナチスの犯罪とはどのようなものだったか、をまとめておこう。以下のような殺戮が行われた。[2,p95]

1. ドイツ国内の療養所、看護施設の病人、不具者、神経病院にいるすべてのユダヤ人、3歳から13歳までの心身障害児童など約10万人。

2. ドイツ国内、続いて東ヨーロッパの占領地域にいるジプシー推定50万人程度。

3. ポーランド占領期間中の知識人、指導者層100万人以上。(ヒットラーは、東方の非ドイツ系住民は、奴隷とするために小学校4年以上の教育は不必要としていた。)

4. ロシアの占領地域での同様な指導者層の殺戮。規模はポーランドより多いという程度しか分かっていない。

5. ユダヤ人絶滅を目指し、ドイツ国内、ポーランドその他占領地域での推定600万人の虐殺。

■3.日本の戦争犯罪とナチス犯罪の違い■

これに対し、わが国が糾弾されている戦争犯罪とは、他国の例でいえば、たとえば次のようなものである。

・ 米軍の都市空襲や原爆による一般市民への無差別攻撃
・ 中国保安隊による通州における2百数十名の日本人居留民
虐殺[3,p401]
・ 日本軍捕虜百数十名を飢えさせ、アミーバ赤痢をもった毛
蟹を食べるのを、それと知りながら傍観して病死させたイ
ギリス軍の捕虜虐待[4,p66]

戦争犯罪とは戦闘の過程で、国際法で定められた戦争のルールを逸脱する事である。前項で述べたナチスの行為は、このような戦争犯罪ではない。それは自国民をも対象にしており、かつ戦争開始前からすでに始められていた。それに数百万単位のユダヤ人を収容所に運ぶことは、輸送力の浪費であり、戦争遂行にはマイナスであった。

ナチス犯罪は戦争行為の逸脱ではなく、特定の人種の抹殺や奴隷化を目的として、戦力を阻害してまでも、計画的、合理的に実行された国家犯罪なのである。

■4.罪が異なれば、賠償額が異なるのは当然■

ベルリンの小さな集会で、ナチの犯罪が話題となった時、大学でドイツ語を教えている日本人教師が、日本にも捕虜収容所があり、南京虐殺などの犯罪があった、と反省の言葉を語った。その時にあるユダヤ人がこう言った。

アメリカにもイギリスにも日本にも収容所があったが、一民族を根絶するために収容所を作って、それを冷酷かつ合理的に運営した国はドイツの他には例がない。

その日本人は顔色なく、シュンとなってしまったそうである。[2,p83]

わが国も、当然、戦争犯罪を犯している。しかしナチスのように、一民族を根絶すること自体を目的として、国家犯罪を犯したことはない。

東京裁判で最大級の戦争犯罪と喧伝された南京事件においても、被告・松井石根大将の訴因は「違反行為防止責任無視による法規違反」、すなわち部下の戦争犯罪を防止する責任を果たさなかったというものであり、ナチスのように組織的、計画的に住民殺戮を行ったという事ではない。

冒頭の朝日の記事で、ドイツが個人補償を中心に6兆円支払ったというのは、このナチスの犯罪に対してであって、それに相当する罪をわが国は犯していないのだから、賠償額の多寡を比較することは意味がないのである。

わが国の賠償額を少ないというためには、上に挙げた戦勝国による同様の戦争犯罪と比較すべきである。これら戦勝国の戦争犯罪は裁判もなく、謝罪もなく、補償もされていない。

■5.棚上げされてきたドイツの戦時賠償■

それでは、こうした戦争犯罪については、ドイツはどのように取り組んできたのか?

当然、ドイツにも戦争犯罪がある。たとえば、1944年の記録では、516万人のロシア兵が捕えられ、そのうち、47万3千人が処刑され、3百万人が捕虜収容所で餓死したという。規模はとてつもないが、これらは捕虜の不法処刑、虐待という戦争犯罪のカテゴリーに属する。

実はドイツの戦時賠償は、ドイツ統一まで棚上げにされてきており、近年ようやく東欧諸国の請求交渉が始まった段階である。たとえば、96年にはポーランドとの支払協定が完了したが、強制労働に従事し、現在も生存している100万人に対して、一人あたりわずか4万円の一時金が支払われることになった。[5]

対戦国に対しては53年のロンドン会議で、約200億ドルの賠償債務協定が結ばれたが、ユダヤ人への補償実施と引き換えに、ドイツはこれまた補償請求を棚上げしてきた。

敗戦直後、ソ連をはじめ連合国側は、ドイツの工場施設をはじめ海外資産、絵画や本まで、あらゆるものを持っていった。英国などは、木まで伐採して持っていった。全部で2千億マルクになる。ドルにして470億ドル、賠償予定額の倍以上だ。いまさら賠償請求はないと思うが、これは万一の場合の、内部試算である。(ドイツ大蔵省担当官)[6,p35]

このように、ナチス犯罪以外の賠償問題を、ドイツはうやむやのまま棚上げしてきた。そこをついて、世界ユダヤ教徒会議などから、戦争中の強制労働への100億マルク(6千億円)の補償要求が新たに出された。ドイツ政府と、ジーメンス、フォルクスワーゲンなどの企業が、合計60億マルクの提示をしたが、隔たりは大きく、交渉は難航している。[7]

冒頭の朝日の記事で、ドイツの補償が「ユダヤ人虐殺などへの個人補償だけでも6兆円」という裏には、実はナチス犯罪による個人補償以外の戦時賠償をしてこなかった、という事実が隠されている。ドイツの戦後清算は、まだまだこれからである。

■6.日本の戦時賠償■

これに対し、わが国はどうか。日本は昭和26年のサンフランシスコ条約において、米、英、仏、オーストラリアなど45カ国との間で平和条約を締結した。ここでは連合国の請求権について次のように規定されている。

連合国は、連合国のすべての賠償請求権、戦争の遂行中に日本国及びその国民がとった行動から生じた連合国及びその国民の他の請求権・・・を放棄する。

この代償として、わが国は海外で保有していた在外資産をすべて放棄した。たとえば、満洲、朝鮮の鉄道、工場から、はては中国大陸やアメリカで、日本の企業や個人の保有していた建物、設備、預金など、すべてがそれぞれの国に没収された。その総額は終戦直後の日銀の大まかな試算では、1,111億ドルとされている。1ドル10円換算で、1兆1千億円。現在価値では、その数十倍にあたろう。

さらに中華民国、フィリピン、インドネシア、ベトナムなど、アジア各国に対し、一国ごとに日本は賠償を支払い、相手国は請求権を放棄するという形で、正式な協定をもって解決してきた。現在、この処理が終わっていないのは、北朝鮮だけである。

たとえば、昭和31年に結ばれたフィリピンとの賠償協定では、賠償・借款あわせて2880億円を20年分割で支払うこととなった。この年の政府予算9900億円の3割近い規模である。すべての国との賠償が完了したのが、昭和52年。支払い開始から23年後であった。[6,p19]

この几帳面さと誠実さは、「いまさら賠償請求はないと思うが」などというドイツの姿勢とは著しい対照をなしている。

■7.「罪」と「責任」の違い■

賠償の次に、ドイツの謝罪ぶりを見てみよう。

罪のある者もない者も、老若男女いずれを問わず、われわれすべてが過去に責任を負っている。

このワイツゼッカー大統領の有名な「荒れ野の40年」という演説を引き合いに出して、朝日新聞「声」欄は言う。

かえりみて、わが国戦後の歴代首相や閣僚は、日本の戦争責任と、侵略を受けた諸国に対する明確な謝罪を、心を込めて表明したことがあるだろうか。[8]

しかし、それほどドイツは誠実に謝罪しているのだろうか。ワイツゼッカーの演説の「罪のある者もない者も」という部分を見落とすべきではない。「罪」と「責任」を厳密に区別している。この違いについて、ワイツゼッカーは、朝日新聞の記者とのインタビューで次のように答えている。

人は自分に罪がないことにも、責任をとることができる。例えば、私の自動車を他人が運転して事故を起こしても、私は賠償責任を負う。[2,p326]

この区別と、次の言葉をあわせて、ようやくワイツゼッカーの本音が見えてくる。

一民族全体に罪がある、もしくは無実である、というようなことはありません。罪といい、無実といい、集団的ではなく個人的なものであります。

ワイツゼッカーの回りくどい主張はこう要約できよう。当時のドイツは、ヒットラーに乗っ取られた車のようなものだ。それが暴走して事故を起こした、その罪はヒットラーとナチス党員の個人的なものである。車の所有者たるドイツ民族には、賠償責任はあっても、罪はない。

■8.ワイツゼッカーの苦衷■

ナチスの犯罪はヒットラー個人の罪で、ドイツ民族の罪ではない、という主張はやや強引だ。というのは、ヒットラーは暴力で政権を奪取したのではなく、1937年の正規の国会選挙で、得票率37.4%をとって第一党となり、世論の支持のもとに合法的に権力についたのである。さらに戦後作られたナチ協力者のリストは、1200万人にものぼった。

ワイツゼッカーの主張を、西尾幹二氏は「とかげのしっぽ切り」と形容する。ナチスの罪を徹底的に追求されたら、国民全体に及ぶ。なんとか、しっぽ切りで済ませて、本体を守ろうという必死の弁明なのである。ワイツゼッカーを聖者として祭り上げる前に、その苦衷に思いを致すべきではないか。

国家として、賠償責任は負うが、決して罪を認めない、というドイツの必死の姿勢は見事なまでに一貫している。ユダヤ人虐殺に対してイスラエルと結んだ協定でも、文面上は「故郷や資産を失ったユダヤ人難民・犠牲者」を「イスラエル、ないしは新たな祖国に受け入れさせていくための編入費用」とされている。

直接謝罪もなしに、ドイツの善意による人道的援助という形をとっていることに対して、ユダヤ人たちは怒り、補償金をもらうべきではない、という批判すらあったという。

■9.「過去の清算」と外交基盤■

ドイツの苦渋に満ちた立場と比べて、北朝鮮以外のすべての国と、講和条約できちんと処置を済ませてきた日本の立場ははるかに恵まれている。ドイツへの強制労働補償要求に味をしめて、米人元捕虜などが日本企業に対して補償請求をはじめたが、ドイツとは違って「連合国及びその国民の請求権」を放棄させたサンフランシスコ講和条約の壁が立ちはだかっている。

戦後の困難な時期にも関わらず、几帳面にすべての国と条約を結び、誠実に賠償を果たしてきた先人の努力に、現在の日本人は感謝すべきだろう。

近隣諸国との関係を語る際、今なお「過去」の清算の不
十分さが指摘される日本とドイツの相違は大きい。それが
外交基盤の強弱につながっている。[9]

という朝日の指摘は、事実も論理も転倒している。ドイツは卓越した外交能力で、EUやNATOでリーダーシップをとり、過去の清算の不十分さをカバーしつつ、近隣諸国との関係を築いてきた。逆に日本は謝罪外交、ばらまき外交しかできず、せっかくの十分な過去の清算努力を無にして、一部の近隣諸国につけいられる隙を与えているのである。

我々は、ドイツの外交をこそ見習うべきであって、その不徹底な「過去の清算」ぶりは見習うべきでなく、また、その必要もない。両国の「過去」は本質的に異なるからである。

■参考■
1. 朝日新聞、H5.9.4
2.「異なる悲劇 日本とドイツ」、西尾幹二、文春文庫、H9.10
3.「大東亜戦争への道」、中村粲、展伝社、H2.12
4.「アーロン収容所」、会田雄二、中公新書、S37.11
5.「間違いだらけの戦後補償論」、中島繁樹、祖国と青年、H5.9
6.「戦後補償論は間違っている」、岡田邦宏、日本政策研究センターH8.10
7.「ドイツ 難航する強制労働者補償問題」、世界日報、H11.11.26
8. 朝日新聞、「声」、H7.9.3
9. 朝日新聞、H5.2.27

■リンク■
★JOG(081) 松井石根大将
 南京事件当時の司令官だった松井大将は古くからの日中提携論者だった。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ おたより _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
■118号「戦後補償の日独比較」について

恥ずかしながら、今回ワイツゼッカー大統領の「荒れ野の四十年」の演説を初めて知ったのですが、その後に続く解説とあわせて思わずうなずいてしまうものがありました。「エクスキューズミーは言ってもアイムソーリーはなかなか言わない」欧米人の典型、と言ってしまえばそれまでですが、私は日本人政治家にワイツゼッカー氏くらいの気概が欲しいものだと切に思います。国の中枢から遠く離れた野党議員が、国外で謝罪の言葉を撒き散らしそれがさも日本全体の意思ででもあるかのように受けとめられるのは迷惑千万、それほど補償に必要性を感じているのなら個人資産をなげうって、勝手に自分一人ですればよろしいでしょうに、などと思います。(Atsukoさん)

 ユダヤ人虐殺だけがとりあげられることは、やはりおかしいと思います。いうまでもなく超大国のアメリカを牛耳るのがユダヤ人であるため、これほど一方的に断罪されるのでしょう。戦争犯罪というと、刑法にのっとった正規の手続きのように感じられますが、結局民族間の闘争に過ぎないのだと思います。(Iさん)

どうも日本人は自分を卑下にしたがる性格があるような気がします。やはり正しいことは、正しいと世界に対して主張すべきだと思います。人権・補償その他のことでも、相手に対してあいまいな対応をしているから政治的にも利用されてしまうのではないでしょうか? (Triiさん)
 
■ 編集長・伊勢雅臣より

今回は、多くの方々から、ご意見をいただきました。なるほど、と思われる意見が多く、紙面の関係で、3名、それもごく一部の紹介に限らせていただきました。

furukawaさんから、ドイツは日本に比べてきちんと謝罪しているから、近隣諸国との関係が良いと言われているが、事実はどうなのか、というご質問をいただきました。本稿はこのご質問に関する調査結果です。