中原淳一の人形
今週は体調がイマイチなのもあって、リハビリのウォーキング以外は自宅にひきこもり・・・(^_^;)
今年1月末の引越しで、本棚の再構築!?ができた。
そのせいか、最近むかしの本をちょこちょこと眺めることが増えた。
さっき見ていたのは中原淳一・・・
ひまわりや、ソレイユの表紙画が一番有名かもしれない。その彼の作品はイラストだけでなく、ファッションやインテリアまで多岐に及ぶんだけど、僕はそれらの中でも特に人形が好き。
今は閉館されたが、昔しは河口湖の湖畔に中原淳一美術館があり、いつでも彼の作品をいろいろ眺めることができ、何度か通った。そこで見つけた人形がすごくセンスがよくて、目を惹きつけられたのが今も印象深い。
それまでも、四谷シモン、辻村じゅさぶろう・・・いろんな人形作家の作品を観て歩いたりしていたけど、中原淳一の人形はこの時が初めてだった。そう、絵はなんどもみて好きだったのに。
もっとも多いのは、洋服、和服の女の子の人形が多いわけだけど、これらの男の人形もまたいいんだなぁ。当時、まだ若さが残っていてカッコつけたがりな面があったのか、この人形の絵的なインパクトに打ちのめされて、こういうファッションを真似ていた(^_^;)
中原淳一って、もっと評価されていいと思う。いや、もちろん評価されているんだけど、ここで言ってるのは、芸術としてということ。
当時、そして近いジャンルでは夢二がとても人気があり、今でも芸術家として夢二は評価が高い。が、中原淳一はこの点ではあまり敬意を評されていないようにしか見えない。
夢二の方が、私生活も乱れていて性格も扱いにくい面があり、いかにも芸術家っぽい。中原淳一は雑誌の表紙絵、書籍内の原稿などの執筆活動から、ファッション・インテリアのデザインまで、いわゆる商業界でその才能を発揮していて、それだけに当時の若い女性たちに与えた夢の大きさでは夢二に勝るとも劣らない。
僕は夢二だって好きだけど、少なく見積もっても同じくらいセンス・技術があり、その上実績(与えた夢の総量)ではもっと大きかったと思える作家がいたりすると、ついつい天邪鬼精神がでて、無性に応援したくなる・・・