神道テーマパーク!? 那覇市の沖宮へお参り

那覇市の奥武山公園内には、沖縄県護国神社があり、初詣でも県内人気1位を誇ります。
その裏手というか奥に「沖宮(おきのぐう)」があります。
 

沖宮鳥居正面Jweb.jpg



冲縄には独自の文化・宗教観が残っていて、とくに宗教ではいわゆる神社仏閣よりも、先祖崇拝に基づく大きな門中(むんちゅう)・墓を大切に守り継ぐスタイルが軸になっています。
あとはアメリカ統治の名残りなのか、キリスト教の教会もけっこうな密度で見かけます。

逆に神社仏閣は、内地(本土)のそれと比べるとかなり数が少なく、氏神様とか、鎮守の森の祠とかが少ないのです。そんな中で、神道については琉球八社といわれる宮が冲縄における中心的な神社になっています。

ここ沖宮はその琉球八社の一つ。
 

沖宮由来板Jweb.jpg



ほかの神社では・・・
波の上宮、海を見下ろす小高い丘の上にあり、ある意味一番内地の神社に近いかな・・・
末吉宮、緑に覆われた丘陵地帯(公園になっています)の最奥部にあり、岸壁を利用した野趣あふれる社殿。
などなど・・・冲縄らしいというか、個性ある神社です。

で、沖宮ですが、奥武山公園内のやはり小高い丘の上にあります。社殿を中心に、弁財天・住吉神社、八坂神社、権現堂、恵比寿様、天照大神・・・まさに八百万の神!神道ならではのそうそうたる顔ぶれです。

それぞれがかなり密集していて、小さいけれど趣があり、神道や神社仏閣が好きな方にとってはまさにミニ神道テーマパークのような感じです。

こちらは弁財天の正面鳥居。
 

沖宮弁財天鳥居正面Jweb.jpg



この階段をあがると、祠が3つ、背後から滝が流れ落ちていて、水の音が途絶えることがありません。
 

沖宮弁財天祠と滝Jweb.jpg



この弁財天のエリアには権現堂を背中に茶屋があり、今日のように天気が良いと水の音を聴きながら、緑に囲まれてなかなか楽しい雰囲気ですね。
 

沖宮弁財天茶屋Jweb.jpg



その茶屋ととてもこじんまりした通路を挟んだ権現堂では、洋蘭栽培のコンテスト受賞作品の展示もしていました。
 

沖宮権現様Jweb.jpg



お香が香り洋蘭と権現様を拝む・・・なんかいいです。

沖宮の中心社殿から右の通路を進んでも、弁財天と権現堂につながります。
その通路と社殿の間、「え、ここが通路?スタッフ以外立ち入り禁止では?」と思うような隙間へ入って行くと、「水神」様があり、そのすぐ手前の階段をあがると「住吉神社」まであります。

今日の目的の一つでもあった恵比寿様は、その住吉神社の前に鎮座されていました。うしろの建物が住吉神社です。
 

沖宮住吉と恵比寿さんJweb.jpg



中心社殿のすぐ左側には、お祓い・祈祷受付の小屋がありますが、この小屋と社殿の間、いや、こういう人1人がやっと通れる隙間?です。
 

沖宮天照への狭い通路Jweb.jpg



ここを抜けると正面には「八坂神社」!
 

沖宮八坂神社Jweb.jpg



ここを更に抜けて左奥へ進むと・・・出雲大社のような屋根の建物などを横目に見つつ、長い参道が続きます。
 

奥宮奥への階段Jweb.jpg



ずっと階段を登って行くと、左手には奥武山公園の国体水泳プール、先にはまた鳥居が現れます。この鳥居のの左へは「平和記念碑」。右の小路を進めば「包丁司」やその他の「拝所」など。
そしてセンター、この沖宮の最奥部に、今日もう一つの目的「天照大神」が祀られています。
 

沖宮天照UpJweb.jpg



ここにも恵比寿さまの御石?もあるので、ここが大元になっているのでしょうね。
とても爽やかで、張り詰めた風が吹いていました。
一番高い場所にあるため、周囲を見渡せば那覇市のパノラマも・・・(*^_^*)

前述しましたが、冲縄に住んでいると、内地なら普通にある特定の神様にお参りに出かけることが難しいのですが・・・ここ沖宮にはそうした心に応えていただけるように、いろいろな神様の出張所のようになっているのでしょうか・・・(^_^;) いずれにしても、こうして直にお参りできるのはありがたいことです。

こうした神々が、けして広くない、むしろ狭い敷地内に密集している。その建物の配置や密集度が、どこか宮崎アニメなどにもでてきそうな雰囲気で、高低差も演出のようになり、小さな神道テーマパークのようでした。