うるま市石川の、山城紅茶園

実は沖縄は、紅茶の栽培に適した緯度にあるというのは、だいぶ前から聞き知っていた。

ウチの夫婦は2人とも大のお茶好きなので、いつか沖縄のお茶栽培も観に行きたいとも思っていたんだけど、沖縄に越してきて11年目に入った今年、やっと実現することができた。

 

沖縄県内で唯一紅茶の栽培をしているのが、うるま市石川の山城という区域。

ここは自宅からも20分もかからない、同じ市内でもある。

 

さて、いくら沖縄が小さな島といえど、そのどこでもお茶栽培に適しているというわけではないらしい。

紅茶というのは、皆さんご存じの通り、茶木としては緑茶・日本茶と同じもの。その茶葉をそのまま使えば日本茶で、半発酵させれば烏龍茶、全発酵させたものが紅茶となる。

 

その紅茶の品質だけど、沖縄は紫外線が強いため、お茶の木が自分を紫外線から守ろうとして、渋みの多い茶葉になりがちなんだそうな。人間もかなり紫外線にやられるので、これはすごく素直に納得できる。

 

そこのところを、栽培する側があれこれ工夫して、今の山城紅茶に行き着いたということらしい。

 

その山城紅茶園は、うるま市の内陸部、小高い丘陵地帯の上にあった。



 

山城紅茶外観01Jweb.jpg


 

畑エリアの例のもれず、目印のない中・・・なんとか辿り着いた茶園には、赤い壁のちょっとコジャレたカフェ兼事務所がある。

ちょうど丘陵部分の頂上?にあり、内陸部でありながら視界はほぼ360度のパノラマ。店主によると、花火の季節には県内中部各地の花火の大半が見渡せるそうだ。

 

それだけ風通しと日当たり、水はけが良い場所ということなんだね。

 

カフェ店内の目の前にはお茶の木が並んでいて、4月だってのにやけにギラギラとまぶしい太陽の光を受けて葉の先端が光っていた。

 

山城紅茶園01Jweb.jpg

 

ここで仕上げている紅茶は3種類。

 

まずは「スモーキー」

ここの茶園の特徴を活かして、特にスモーキーな深い味を残して調合されたもの。

スモーキーで、土の、ミネラルの滋味がひろがる口当たり。ミルクと相性が良さそうだけど、何杯も飲むようだと少々重くなってくるかもしれない。

 

それから「職人仕上げ」

これはバランスがよく、ほとんどの人が「紅茶らしい紅茶」と感じる味わい。バランスを重視したというからには、ここのテイスターの考え方もわかるだろうと飲んでみた。確かにスモーキーに比べるとタンニンを抑えながらも、沖縄の強い土からくる味も残っていて、なかなか良いお茶に思えた。

 

3つめが「あっさりストレート」

これはかなり軽く、ライトに仕上げたもので、ハーブティのような雰囲気。色味も淡い。

 

山城紅茶3種Jweb.jpg

 

カフェでは味比べもできるので、もし来られることがあるなら、それぞれ違うものを頼んで試してみるとおもしろいと思う。

 

山城紅茶テイスティングJweb.jpg

 

実はここの頂上エリアの茶木は、ここの茶園直営ですべての面倒を見ている箇所。紫外線や台風の風害、塩害もひどく、そのたびに傷んだ葉を切り詰めてやり直す・・・

また、有機栽培にこだわり、堆肥から作るために牛舎をもち、牛から育てていたり・・・非常に手間をかけてお茶を栽培している。

 

山城紅茶記事01.jpg

 

ところが、麓部分に広がる茶畑。こちらは山城区のおじぃ(主に高齢者)たちが栽培しているのだそうだが・・・これが手間をかけていないもんだから、同じ種類の、同じ地区に植わっているお茶の木とは思えないくらい、荒れて枯れ果てていた。

これだけの対比を目の当たりにすると、沖縄で行う茶葉の栽培ってのがどれだけ大変なことなのかよくわかる・・・

 

山城紅茶店内Jweb.jpg

 

値段を見れば分かる通り、日東紅茶やトワイニングスをスーパーで買うのに比べるとすっごく高い。

でもこれだけ手間暇かけて、いろいろ工夫して作っている地元沖縄の良品として、仕方ない価格なんだと思う。いつも買うわけにはいかないけれど、買える時には購入して応援して行きたいお茶でした。

 

山城紅茶01Jweb.jpg