カベルネ・キュビン
Cabernet Cubinという珍しい品種のドイツ赤ワインを飲みました。ドイツにしては綴りがKubinでないし、フランス語式にクバンと発音するのか分かりませんでしたが、キュビンと発音するようです。ドイツワインにしては、濃いガーネット色、初めの香りはスパイスの香りが混じった豊かな果実香、しばらくすると木の香り、その内にチョコレートなどの香りが出てきました。カベルネ・ソーヴィニヨンほどのタンニンの強さは感じないアルコールも程よい強さで、バランスの良い、料理に合わせやすいワインでした。複雑性、濃縮感もありこのようなドイツの赤ワインもあるのだというのが実感でした。いろいろ調べてみました。

カベルネ・キュビンは、ヴュルテンベルグWuerttembergの在ヴァインスベルク国立ぶどう・果樹栽培学校兼研究所Staatlichen Lehr- und Versuchsanstalt für Wein- und Obstbau  Weinsberg [1868創立、ドイツ最古のぶどう栽培学校]の研究所で1999年にLemberger x Cabernet Sauvignonの交配で造りだされた品種で、晩熟、濃色、タンニンが豊富で、オーク樽熟を必要とする性質を持っています。この研究所は、KernerHeroldrebeDornferderなどの交配品種も造り出しています。Lembergerのシノニムは、Blauer LembergerまたはLimberger、オーストリーではBlaufraenkisch、ハンガリーではKékfrankos。 Weinsbergは、人口11千人、Heilbronnの東5kmにあり古代ローマ時代からの歴史ある村ですが、・・・・書きだすと切りがありません。

ワインは、ドイツワインを専門に輸入しているヘレンベルガー・ホーフ社が2006年に2004年ヴィンテージのものを初めて輸入して、現在は2005年物が売られているそうです。ファルツPfalzのベライヒ・ミッテルハールト・ドイッチェ・ヴァインシュトラーセBereich Mittelhaart / Deutsche Weinstrasse(ドイツワイン街道)のバード・デュルクハイムBad Duerkheimにあるヘレンベルク・ホーニッヒゼッケル協同組合Herrenberg-HonigsaeckelCabernet Cubin 2005 QbA Trockenです。アルコール12.5%、残糖2.2g/l、酸5.1g/l40年の古樽で1年熟成。この協同組合は、11社の生産者が加盟し200haの畑を所有し、約40種類の品種を作っています。1868年にそれまでHerrenbergHonigsaekelという単一畑をそれぞれ所有する2つの協同組合が合併して現在の名前になっています。

この組合のあるBad Duerkheimというと、昔からの温泉場と世界最大の樽があるということなどで観光では有名です。デュルクハイマー・リーゼンファスDuerkheimer Riesenfass(デュルクハイムの巨大樽)といって、170万リットルの大樽の中がレストランになっています。170万リットルは、17,000ヘクトリットル、というとザクセン州の年間ワイン生産量(2005)17,545ヘクトリットルに匹敵します。シャトー・マルゴー・ワインの年間生産量が20万本ですから、15万リットル(1,500ヘクトリットル)。ということは、その10倍以上、10年分以上の生産量になります。といっても、ワインを入れる樽ではありません。なお、1386年創立の最古の大学のある街ハイデルベルクHeidelbergで、要塞であった古城の中にある大樽(グローセス・ファスGrosses Fass)は容量が22万リットルで、ワインを入れる樽としては世界最大といわれています。