梅田阪神百貨店で6月27日まで開催されているドイツワインフェアで、 フランス語の“GUILLAUME”(ギョーム)という気になる名前のドイツワインを見つけました。ドイツ赤ワインにしてはタンニンがしっかりしているわりにやわらかな味わいだったので興味を持ち、名前の由来を調べてみました。
ファルツ南部にあるWeingut Friedrich Beckerという生産者に直接メールで問い合わせてみました。現オーナーの子息Friedrich Wilhelm Becker Jun.氏から早速詳しい返事をもらいましたので、要約しますと、
「Guillaumeは、現オーナーの祖父Wilhelm Becker氏の名前に因んで付けられたものです。Becker家のワイナリーが在るWeissenburgから2km離れた所で1870年プロシア・フランス戦争が勃発した前夜、プロシア国王Wilhelm1世の子供で後のWilhelm2世(注:1888~1918)がBecker家のゲストハウスに泊まったことから、それ以来Becker家はWilhelm Beckerを名乗ってきています。1918年第二次世界大戦後、アルザス地方がドイツからフランス領に変わりました。Becker家はそれ以前から現在まで畑をアルザス地方にも持っています。当時フランス領になったアルザスの土地台帳に祖父Wilhelm Beckerの名前が、Wilhelmのフランス名のGuillaumeと書かれました。」という説明でした。
フランス領アルザスの畑のブドウからドイツワインを造ることが認められているものがあるということを具体的に知りましたし、ワインと歴史との絡み合いの面白さを再認識しました。
ちなみにこのワインは、2003年、カベルネ・ソーヴィニヨン40%、メルロ30%、ピノムニエ15%、ドルンフェルダー15%、18ヶ月樽熟成のQbA トロッケンです。
添付されてきた資料で分かったのですが、2006年ゴーミヨでBecker社現オーナーは、“Rising Star of the Year”に選ばれていて、ドイツの繊細な赤ワイン造りの先駆者として紹介されています。
このワインの隣に置いてあったワインのラベルがイソップ物語の狐とぶどうを想像させる2002 Spätburgunder《B》QbAも大変エレガントな造りで、最近のドイツ赤ワインの良質への変わり方を認識させてくれる味わいでした。
両ワインとも輸入元はヘレンベルガー・ホーフです。間に合えばドイツワインフェアで味わってみて下さい。