日本ソムリエ協会の今年の教本で、「ワイン概論」の章が「酒類飲料概論」と変わり、日本酒、焼酎、ウイスキー、ビール、ミネラルウォーターが加わりましたね。この程度の知識は持っておくほうが良いと思います。
いろいろなワイン講座のwebsiteを閲覧しておりましたら、「水割りを外国でやると恥をかく!― 水割りはウン10年前にサ○トリーという会社が編み出した飲み方で、ウイスキーを水で割るのはウイスキーへの冒涜である。云々」というのがありびっくりしました。
私は1960年代5年間ロンドンで暮らしましたが、当時は日本人が少なく、主にイギリス人との会食で(公私とも)食前酒に、彼らと同じように、Scotch and water (又は、Scotch with water)とかGin and tonicなどを飲んでいました。その前の(1958年~)ドイツ住まい(デュッセルドルフ)の時もスコッチの水割りをバーで飲んでいました。ただ、イギリスでは、個人の家に招待された時などは、とっておきのシングルモルトをだされて、「これはとても上等だから水で割らないで、氷割りで飲んでくれ」と言われたことはあります。
お酒の好きな50歳過ぎのイギリス人に聞いてみたところ、「まず、Scotch and Waterでも、Scotch with Waterでもどっちの言い方でもいい。 イギリスでは、1960年代にはScotchの氷割り(ロック)か水割り、又はウイスキーのジンジャーエール割り、そしてジントニックの3種類が食前酒として人気があった。当時の女性の間でもウイスキーのレモネード割りのカクテルみたいな飲み方も非常に流行っていた。しかし、これらはすべて徐々に人気がなくなってしまった。
日本の水割りは、水の量が多すぎる。イギリスでウイスキーと水を混ぜて飲む人はhalf mixといって50:50の割合で飲むのが普通であった。しかし、本場のスコットランドでは、Scotchに水を混ぜるのは論外で、そんなことをしたら白い目で見られる。スコットランドの典型的な飲み方は、氷入りのScotchのグラスと別にビールを一緒(ロックとビール)に飲むそうだ。(これは今まで私は聞いたことがありませんでした)
ウイスキーのグラスと別に水のグラスで飲むのはWhisky with water backといって、主にニューヨークからきた飲み方である。」
現在10年以上ロンドンに住んでいる日本人に現在の様子をきいてみたところ「食前酒としては、カンパリソーダ、ジントニック、ブラディメリーなどが主で、ウイスキーを飲んでいる人は殆ど見かけない」そうです。お酒の嗜好は、日本もそうだけど、イギリスでも変わってきているのですね。ニューヨークで1979年発刊のカクテルブックにも、Scotch Water or Sodaというのが載っていました。ドイツ在住の人に聞くと、現在ドイツ人はあまりウイスキーを飲んでいないそうです。
これだけでも、まだウイスキーの飲み方の一面だけのことかもしれませんが、一般論としては通用する話ではないかと思います。
私の講師の雑記も、気をつけないと一面を見ただけの大変おかしな話を書くということになりかねないと気を引き締めています。