今日、日本ソムリエ協会関西支部のホームページ http://www.sommelier.jp/kansai/06rwc_cu.html に、第1回ロワールワイン ワインアドバイザー/コンセイエ コンクールに優勝した私の感想文が掲載されました。どうぞご一読ください。
その文中の最後にサン・マルタンが出てきます。この聖マルタンのことをご存知の方が多いと思いますが、簡単にご説明します。
聖マルタンは、フランス(元はフランク王国)の守護聖人とか、ぶどう畑とワインの守護聖人とかいわれていて、11月11日が祝祭日です。
マルタン(ラテン語名マルティヌス)は、317年頃ローマの属州パンノニア(現在ハンガリー)のサヴァリア(現在のソンバトヘイSzonbathely)にローマ皇帝騎兵隊長の子供として生まれ、15歳で皇帝騎兵隊に入隊し、3年後にフランス、ピカルディ地方のアミアンに派遣されました。
伝説では、334年11月11日凍てつく寒い日に、寒さにこごえる浮浪者に、自分の外套を剣で二つに切って半分を与えました。その夜、マルタンの夢の中に天使に囲まれたキリストが、浮浪者に与えた外套の半分を着て現れ、浮浪者がキリストの化身だったと分かりました。
これを機に、マルタンはキリスト教修道士になり、361年ポワティエの近郊リギュジェ(Liguge)に中部ガリアで初めての修道院を設立、後にトゥールの司教になりました。
372年マルムティエ大修道院(Monastere de Marmoutier)の設立と共にぶどう園を開墾しました(この辺りが、先日のロワールワイン コンクールの予選の時の問題の一つに関係しました)。ロバがぶどうの葉や未熟なぶどうを食べてしまったことがぶどう樹剪定の始まりであるという逸話も生まれています。
生前から色々な奇跡を起こしたエピソードがあり、これらを基に、日本語の小春日和に相当するサン・マルタンの夏(été de la Saint-Martin)などというフランス語ができています。
詳しいことは、さし当たって、「ワインの文化史、ジャン・フランソワ・ゴーティエ著、八木尚子訳、白水社」の65頁、「ワインが語るフランスの歴史、山本博著、白水社」32頁をご参照ください。
写真の絵は、「聖マルティヌスと乞食」エル・グレコの作品、ワシントン、National Gallery of Art蔵。