カリフォルニアワイン・インスティテュート主催のパソ・ロブレス(英語ではロブルスと発音)AVAのグランド・テイスティング・セミナーに出席しました。カリフォルニアというと、直ぐにナパとかソノマの話が出てきますが、最近パソ・ロブルスの発展は注目に値します。

Paso Robles AVA (カリフォルニア、サウス・セントラル・コースト地区のサン・ルイ・オビスポ郡)が大変詳しく紹介されている日本語のwebsiteを見つけました。
http://mimidesign.tripod.com/cawine/pr.html
また、英語ではPaso Robles Wine Country Allianceのwebsite www.pasowine.com が情報を網羅していますが、上記セミナーで特に興味を持ったものを書いてみます。
地図は、http://www.pasowine.com/pasorobles/avamap.php を参照(サンフランシスコとロサンジェルスの中間です)。

1. Paso Roblesの名前の由来は、スペインの探検家によってEl Paso de Robles(オーク木の並木道)と名づけられたもの。現在でも畑でオークの木を切ることは法律で禁じられている。

2. 1797年に初めてスペイン伝道師によってSan Miguel(現在はPaso Robles地区に含まれる)にぶどうが植えられたが、品種はmissionミション種だった。

3. 1882年に既に商業用のワイン造りは行われていたが、Paso Roblesが知られるようになったのは、ポーランドの政治家でありコンサート・ピアニストであったIgnace Paderewskiがピアノの弾きすぎで関節炎に罹りPasoの温泉に来て快治し、土地に愛着を持ってそのまま居ついて2000エーカーの土地を買い、1920年初期にPetite Sirahプティット・シラーとZinfandelジンファンデルを植えたことによる。(Petite Sirahの綴りがSyrahでない、即ちSyrahとはまったく関係ない品種)

4. 1940年代は15のワイナリーであったが、現在は170以上になっている。

5. Paso Roblesで植えられているぶどう品種は60近くあるが、その内の88%が下記の7種類になる。
Cabernet Sauvignon 31%、Merlot 19%、Syrah 10%、Chardonnay 10%、Zinfandel 10%、Petite Sirah 4%、Sauvignon Blanc 4%

6. 昼夜の温度差が大きい(夏で40~10℃)、生育期間の天候が常に安定していて、生育期間がながい。
西側は、東側より涼しいので、Petite SirahよりはPinot Noirに適している。

[EOS Estate Winery、Paso Robles]
ラベルに女神のような絵が描かれているワインがいつも気になっていました。セミナーでパートナー兼社長のMr. Kerry H.Vixと子息の販売担当重役Mr. Christopher Vixに聞いてみました。

輸入元の山信商事のパンフレットにも説明されていますが、ギリシャ神話の夜明けの女神EOSに由来している。すべての収獲が夜明け前後に行われることから命名された。Vix社長によれば、Exceptionally Oenological Series(特別に醸造するシリーズ)という語句にも引っ掛けているとのことでした。

ギリシャ神話のEOS(イオス、エオス)は、太陽の神Heliosと月の神Seleneの妹で4人の風の神の母。毎朝太陽の馬車に天の扉を開けるといわれている。愛人の一人がOrionであることから、同社のラベルにはオリオン座の星座も描かれている。

確かキャノンのカメラにもEOSというのがあるし、このようにギリシャ神話に入っていくと、ワインに染まりこむのと同じように底なし沼に落ち込んだ気持ちですが、快適な気分になります。

同社はEOSシリーズで、Petite Sirah、Petite Sirah Reserve、Cabernet Sauvignon、Zinfandel、Chardonnayなどの品種名ワインとボルドー・タイプのFrench Connection、Late Harvest Moscatoなどを出していますが、フラッグシップ・ワインはPetite Sirah Reserve(Petite Sirah100%)といわれていて、果実味豊かな凝縮感がある上にバランスよくエレガントでした。