Château le PuyのオーナーJean Pierre AMOREAUジャン・ピエール・アモロー夫妻のセミナーに出席してきました。

1610年より有機農法でワイン生産をしているBordeaux Côtes de Francsボルドー・コート・ド・フラン地区の個人の生産者です。
http://www.chateau-le-puy.com/

この地区の畑では110mという最高場所に25haの畑を持っていてビオディナミ農法でぶどう栽培をし、さらに、醸造においてもビオディナミを採用している数少ない生産者ということです。醸造におけるビオディナミとは、バトナージュで右回りのあと急に左回りに変えたり、満月が欠けていく時期に瓶詰めしたりします。

土壌: サンテミリオンやポムロールの砂利の多い粘土質に比べて、石灰粘土質でその分タンニンが十分なので新樽を使わなくても良いということです。

品種: 赤ワインには、メルロ85%、カベルネ・ソーヴィニヨン13%、カルムネール2%。
白ワインには、セミヨン100%です。(ボルドーではフィロキセラ以降消えてしまったといわれるカルムネールが、この生産者のところの様に稀に残っています。)

4種類のワインを生産しています。
(1)Château le Puy (赤) AOC Bordeaux Côtes de Francs
(2)Château le Puy Barthelemy (赤) AOC Bordeaux Côtes de Francs
(3)Château le Puy Marie Cecile (白)Vin de Table
(4)Château le Puy Marie-Elisa (貴腐) Vin de Table

二酸化硫黄無添加という話が印象的でした。セミナー後半の質問でも、無添加の話に関するものが多かったのですが、4種類のワインの内、Château le Puyワインの熟成で、大樽12ヶ月、バリック12ヶ月の内、大樽にワインを詰めた後、栓の所に4mg/l無水二酸化硫黄を詰めるだけである。他には醸造でも瓶詰めの時でも無添加ということでした。

コルクの材質に大変気を使っていて、長期保存を考え瓶の口部を手作業で封印をしているのが特徴です。この封印は、SO2無添加による保存状態の劣化を考慮したものではないとのことです。コルクの外面に発生するカビ類が瓶中に入る込むおそれがあるとの考えで封印をしているとのことです。

試飲ワインは、やわらかいというのが全体の印象で、タンニンも酸も突出していませんでした。大変ナチュラルなバランスの良い味わいなので、濃いワインを飲みつけている人には一瞬物足りなく感じるのでないかと思うほどです。ビオディナミと同時に、醗酵時にルモンタージュやピジャージュの代わりにchapeau immergéシャポー・イメルジェという網を沈めて果帽を液中に保っておく方法を取っていて、これによってタンニンがバランス良くしているそうです。

SO2無添加ワインというと、賞味期限はどのくらいなのかなと懐疑的でしたが、どうもこのワインはそのような危惧が無用のワインのようです。今後注目していってみたいワインです。

生産ワインの中で、(2)Barthelemyと(3)Marie Cecilの2つボトルの形が変わっているのに気が付きました。オーナーに尋ねてみると、(2)は曾祖父、(3)は曾祖母の名前で、200年前のボトルの形をコピーしたものだそうです。

写真は、真ん中が200年前のボトルの形をしたBarthelemy(底の凹みが5cmもあります)。左がブルゴーニュ、右がボルドーの一般の瓶です。