写真のようなラベルのアルザスワインを飲みました。「Pinot Blancの下にAuxerrois」と品種名が書いてあります。
アルザスワインでは、ピノ・ブランPinot Blanc表示のワインにオーセロワAuxerroisが混ぜられることは知っておりましたが、この生産者Domaine Mersiolのサイトhttp://www.domaine-mersiol.com/を見ると、このワインはオーセロワ100%で造られています。それなら何故Auxerroisだけにしないで、Pinot Blancも併記しているのかが私の疑問でした。
生産者に直接聞きましたら、即座に丁寧な興味ある返事が来ましたのでご披露します。
『ご質問のワインはオーセロワ100%ですが、オーセロワといっても誰も知らず、ピノ・ノワールとしたほうが売りやすいので、ラベルには併記しました。ピノ・ブランに対するフランスの規定は少しややこしくて、ピノ・ブランとして両方の品種を使うことができます。従って、コマーシャル用として最初にピノ・ブラン、品種としてオーセロワと書いたものです。
シャブリ地区にオーセールAuxerreという有名な町がありますが、Auxerroisとだけラベルに書くと、Auxerreからそのワインが来たと誤解される恐れがあります。この品種はAuxerreの町と関係がありません。
オーセロワ品種の歴史はっきり知られていませんが、1950年以降アルザスではピノ・ブランと混ぜたり、単独で使用されてきました。
もともとは、アルザス地方に接するモーゼルの村であるLaquenexyにちなんでAuxerrois de Laquenexyと呼ばれていました。そこでは、あまり有名ではありませんがGris de Toulと呼ばれるワインがオーセロワから初めに造られました。現在アルザスで良質のワインが造られています。
本来のピノ・ブランに比べて、オーセロワはよりアロマティックで酸味が弱い風味です。私どもは、ピノ・ブランをクレマンCrémantのみに使っています。
昨年初めて半分オーク、半分ステンレススティールで熟成したワインを造り、来年発売します。“Pinot Auxerrois”という新しい名前をつけました。このワインは個人的には好きですが当地の典型的なものとは言えないものです。』
ソムリエ協会教本2007年版186頁に、AOC Côtes de Tourの記述があります。