昨年行った区の展覧会で、甲骨文字の臨書がありました。

 

甲骨文字は殷の時代に、占いのために亀の甲に掘られた文字で、基本的に象形文字ですが、初期の象形文字よりも簡略化されていて、記号に近くなっています。おそらく亀の甲という固いものに掘るためだったのでしょう。

 

そうは言っても私はおよそ読めませんが、作者が現代漢字との対比文を付けていてくれました。

 

対比文と原文を比べると、甲骨文字が何気に、象形文字と現代漢字の中継ぎとして、その両者の印象を共有している感じがします。

 

これで図柄としての位置づけは分かりましたが、対比文の漢字を読んでも、意味が直ちに伝わりません。

 

その点についても著者は丁寧に、書き下し文も付けていてくれました。

 

何気に占いを解釈していることが、伺えます。

 

この手の解読も、一種の謎解きとして、発見があって面白いです。

 

ちなみにウィキペディアには、主要な甲骨文字の一覧表が、載っています。